先天的に中手骨(手の中指)が欠損している奇形がある。中指が手首のあたりまでないから、そういう人の手は、ちょうど「妖怪人間ベム」のような手になる。
幼稚園のとき、その奇形の女の子がいた。まだ無邪気だった私と女の子の間に次のようなやりとりが行われたのを覚えている。
「君の手は、なんでそんなふうになってるの?」
「もともと、こうなってるの」
「ふーん」
私は女の子を可哀そうとも思わなかったし、気持ちが悪いとも思わなかった。
でも、その奇形はその後の彼女にとって、大きなハンディとなっただろう。
幼稚園を卒業してから、その女の子とは会っていない。かなり困難なその後を過ごしたのではないかと想像する。
彼女も生きていれば、もう50代後半。どんな半生だったのだろうか?
幼稚園のとき、その奇形の女の子がいた。まだ無邪気だった私と女の子の間に次のようなやりとりが行われたのを覚えている。
「君の手は、なんでそんなふうになってるの?」
「もともと、こうなってるの」
「ふーん」
私は女の子を可哀そうとも思わなかったし、気持ちが悪いとも思わなかった。
でも、その奇形はその後の彼女にとって、大きなハンディとなっただろう。
幼稚園を卒業してから、その女の子とは会っていない。かなり困難なその後を過ごしたのではないかと想像する。
彼女も生きていれば、もう50代後半。どんな半生だったのだろうか?