院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

役得

2007-12-26 12:31:19 | Weblog
 職業人なら誰でも役得というものがあるだろう。例えばケーキ屋さんの店員は、ちょっと端が崩れただけで店頭にだせなくなったケーキを、ただでもらって帰ることができるだろう。

 八百屋さんなら、売れ残ったトマト。酒屋さんなら、賞味期限切れの酒などである。

 うちは医院を開業しているから、スタッフは薬を無料で貰うことができる。私は健康保険の3割自己負担分も取らないから、スタッフは大いに役得があると思う。

 私が公務員時代には役得がなかった。製薬会社の接待もダメ。薬代も普通に支払った。公務員はもっとも役得の少ない職業だと思う。

 高級官僚の天下りがあるではないかと言う人もいよう。でも、これがないと官僚のなり手がなくなる。天下りをなくすためには、官僚の給料をもっと上げなくてはならない。

 私が私立の精神科病院に勤めていたころ、そこの用度係のおじさんが出入りの業者からリベートを貰っていた。病院からはなんのおとがめもなかったが、リベート要求の露骨さと横柄な態度から、業者のほうが病院との取引を断わり始めた。

 そのおじさんは、とっくに故人となっているが、いまだに良く言う人はいない。そのおじさんは業者への尊大な態度とは裏腹に、病院の理事にはぺこぺこと取り入っていた。まるで小説にでも出てきそうな人物がホントにいたのである。

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