えぬ日和

日々雑記。第二、第四土曜更新を守っているつもり。コラムを書き散らしています。

・とうとう登場

2021年12月11日 | コラム
 製品ライフサイクルという見た目だけで無味乾燥な言葉がある。製品の市場流通における栄枯盛衰の流れを簡潔に表すために作られた言葉だ。言っていることは分かりやすい。資本主義の市場に金銭で流通する製品である限り、最初の導入から成長と成熟を経た最後は「衰退」なのだということをパワーポイントなどで説明しやすくする言葉だ。PVPゲーム『Dead by Daylight』のプレイ動画を何気なく眺めているだけでもそういうことは実感として得ることが出来る。
 本作がヒットしてから類似のPVPゲームはそれなりの数登場したものの、次々と有名ホラー映画や著名なホラーゲームとのコラボレーションを続けるほど成長した牙城を揺るがせられるほどの爆発力のある後発作はなかなか現れなかった。たまに類似ゲームを取り扱うプレイ動画があってもパロディとして笑いのネタにされるのがせいぜいという状況がそれなりに長く続いたように思う。それが今年のハロウィン前後から崩れ始め、本格的な崩壊は『PropNight』というゲームの製品版が発売された12月から顕著になった。あくまで見物客としての意見だ。
 見物客の視点からしてもハロウィン前に発表されたアップデートは拙いだろうと感じていたが、それがより明らかになったのは『PropNight』の発売でプレイヤーの移動がよく見えるようになってしまった現実だと思う。『Dead by Daylight』の特異性は当面続くだろうと思われるものの、そう遠くないうちにDBD実況者が一人ずつ『PropNight』へ軸足を動かすように見えてならない。ほぼ似たルールで多様な遊び方がある方がプレイヤーにとっては理想的だが、今が油断できないときだということを逆手に取るような流れも見てみたい。
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