いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

報道力と教育力。 press power and education power

2010-09-08 19:49:34 | 日記
 (1)近年のメディア、特に新聞(press)は、事実は伝えるけれど分析、検証、解説力が落
ちている。記事内容が薄くて、つまり「読み応え」が少ない。書き手の能力の問題もあるし、
経営方針・事情も影響するだろう。
 米国メディアも同じで、新聞が多様な情報社会の中で販売不振に陥り、全国紙の新聞媒体
が地方紙と取材協力、印刷委託の業務提携により、経営合理化を促進している。

 各メディア、特に新聞には、各社の取材方法、記事内容の切り口、解説の独自の理念があ
って購読層を引き付けていた。経営再建のために「取材」という聖域(sanctuary)にまで、
地方紙と提携しての融合化には驚いた。

 (2)そこで、現在進行中の名古屋市の市議会解散請求(recall)問題では、市長と議会の
感情的な対立は伝えるものの、市長から見れば副市長ほかスタッフのチームとしての対応能
力や議会対策のプロセスが、両当事者の言い分の列挙だけでまったく伝わってこずに対立の
表面的な報道に終始しているのは、残念で問題だ。

 名古屋市の議会リコール問題が全国的な関心を呼んで、県外からの市議を含めたボランテ
ィアの応援を「全国的な関心」として報道しているが、地方自治、住民自治から分析、検証は
見られない。
 そこに、リコール請求署名統計を支援団体発表にもとづいて丁寧にも市内各区別に、選挙
人登録者と現在署名者数、署名比率まで一覧にして表示していた。
 これでは、各区の署名競争意識を煽(あお)るような興味本位なものしか伝わらない。伝え
たいことの本質がわからない。

 支援団体に握られた署名情報に操作されている宣伝(propaganda)媒体のようだ。リコール
は署名総数で市民意識を解説して見せればいい。

 (3)初等教育段階では、家計に占める教育費負担の高いほど教育効果(成績)で高い結果
が出ているそうだ。
 経済協力開発機構(OECD)に加盟する中で、教育への公的支出(国の教育予算支出)で
日本は最下位であることがわかった。(OECDデータ)
 GDP(国内総生産)に占める比較で、OECD平均が4.8%に対して日本は3.3%と低い。
いま国家予算破たん、経済不況の中の欧州の北欧諸国では、教育への積極投資(同6~7
%)が際立っている。

 教育立国も目指すひとつの日本としては、それ以前に教育は国の将来成長設計には欠かせ
ない基本分野だ。
 上述のように当然のように国民、家庭の教育への関心は非常に高い。経済事情で教育に格
差が出てはならない。公平で公正な教育政策、教育投資(educational investment)が求め
られる。


 

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