いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

東電の原発事故最終報告書。final reports of a.p.p accident in tokyo e.p

2012-06-22 20:05:40 | 日記
 (1)東電というのはいくらなんでももうちょっとマシな企業かと思っていたら、すべてを大人に頼る、責任を押し付ける子どものような企業論理、倫理だった。
 うそと改ざんの歴史の電力原発事業者の東電が原発事故最終報告書(final reports of a.p.p accident)を発表したからといって、問題にすることもない、問題にならない客観性も信頼性も正当性もデータ性もない(一方的な身内正当化、弁護書のもので)と思っていたから、そのとおりの報告書が出てもいまさら驚きもしなかった。

 東電の社内調査委員会の最終報告書は官邸(当時首相)の事故直後の直接介入が事故対応への現場混乱を助長したと責任を政府に押し付けただけの事業者(東電)自己正当化、弁護の詭弁(きべん)報告書だった。

 (2)原発事故誘因とされる巨大津波は、政府機関も想定していなかったと安全対応、責任を国に押し付け、企業自らの対応には厳しい連鎖的事故の中、技術的にも落ち度、問題はなかったと正当性を主張している。

 原発周辺避難区域には数十年先にも帰宅困難な状況、大事故を引き起こした現場事業者としての責任認識論としては、まったく理解できない。見識、良識、常識の欠如した企業論理にはそこまでかと驚くばかりだ。

 反省のないところに前進も進歩もない普遍的な成長論に真っ向から反抗する、愚かで浅はかな自己正当化弁護の企業体質を東電自らの詭弁で立証してみせただけの幼稚な報告書だ。まるで子どものわがまま(childish egoism)を聞いているような錯覚だ。

 (3)東電の賠償責任問題、対応でも被害者心理、感情、現状を理解しない自分本位性が批判を浴びる中で、せめて公益企業としての社会的使命、責任に根差した事故責任論を展開するかと思いきや、一方的な政府機関への責任転嫁論という開き直りだ。

 こんな企業体質を温存、継続するために東電は早々と国庫支援、電気料金値上げを発表したが事故賠償のための自らの固有資産の整理、償却が進んだという話は聞かれずに、国も早々に支援体制を決めるなど何だかんだと言っても東電のやりたい放題ではないのか。

 (4)東電の国有化を目指すといっても、事業実体は東電に委ねて負担は相乗的に国民にでは政府機関も形無しだ。一旦、東電は解体(会社更生)し電力事業の再編化で立て直すべきだ。
 政府は原発再稼働には熱心だが、うそと改ざんの歴史の電力事業者の企業体質の改革という問題本質論には有効な手立てが打てていない。

 その電力事業者からの回答が、原発事故の政府責任に押し付けという東電社内調査委員会の最終報告書だ。
 
 (5)一足早く脱原発にシフトしたドイツからは脱原発の一般署名も日本に届けられた。政府はうそと改ざんの歴史の電力事業者の東電にケリをつけて、将来の持続可能なエネルギー政策、方向性、手順を早く打出す必要がある。

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