いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

政労使会議のへい害。 an evil of a conference of government and laborer and manager

2017-07-27 20:10:07 | 日記
 (1)成果型労働制は労使契約にもとづく働き方の本質(essence)だと書いた。連合会長は政府に対して成果型労働制実施について基本的に受け入れる意向を示していたが、その後連合傘下の組合、組織や支持政党の民進党からも反対意見が出て、結局政府申し入れの成果型労働制受け入れ姿勢を見直す(報道)ことになった。

 (2)話の流れからすると連合執行部のひとり相撲で、連合会長が組織を十分に束ねることなく一方的に見解、独断で政府に成果型労働制受け入れを表明したということになって、政労使会議体制の影響、へい害が出た。

 連合執行部内でもこの現会長が再任を辞退する意向を表明しながら再び会長職にとどまる意向を示すなど迷走している。

 (3)政府も政府なら、労働者組織代表の連合も連合で、組織として考えをとりまとめることもなく連合執行部の意向だけで政府に協力するという独断性だった。
 安倍政権になって政労使会議が設けられて、安倍首相の意向に沿ったデフレ脱却、経済回復シナリオに協調する体制に組み込まれて、労働者の権利、利益を代表する連合の立場、存在力が薄れてきていた。

 経団連はすでに企業内の労使個別交渉による企業存続優先体制が通常化して、さらに安倍首相、政権による強い賃上げ、企業内留保の活用の要請がはかられて、経団連としての春闘の取りまとめも不要となって存在感が激減していた。

 (4)本来自由で自主的な企業経済活動が安倍政権の政治介入によって理念が崩れて、政府のいいなり状態になっていた。
 もちろんモノは使いようで安倍政権の強い要請で企業の賃上げは4年連続で実施された。しかし円安逆効果などにより輸入材料物価高が賃上げ効果を上回り消費行動には結びつかずに安倍首相が唱える経済の好循環には結びついていない。

 (5)安倍内閣支持率急落で20%台の危険水域に突入して、8月の内閣改造、政府が取りまとめる働き方改革で出直ししたいところなのだろうが、今回の連合の一度は了解した成果型労働制導入を見直す方針転換で政府も出鼻をくじかれた格好だ。

 安倍首相、政府が1強、強権性で国会審議、社会理念、通念など壊してきたものの代償は大きい。

 (6)本日稲田防衛相、蓮舫民進党代表が辞任の意向を表明した。政治の根本的な立て直しが急務で、このままではそのうち国民の生活にも深刻な影響を及ぼすことにもなるだろう。

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