(1)米欧日などからの経済制裁の強化の中で、露のGDP(4~6月)が4.9%プラス(報道)となった。中国のような経済力のない露にとってはウクライナ軍事侵攻による経済制裁でマイナス成長と伝えられていたが、露が支配するウクライナ東部、南部の復興に向けて建設が進んで建設業が9.8%増となりGDP4.9%増をけん引したといわれる。
(2)露がウクライナを攻撃しインフラ、建造物を破壊して支配し、その都市、インフラ復興のために建設業が好況というのも戦争ならではのおかしな構図の経済復興論であるが、米欧日などの経済制裁にも盲点はある。
ウクライナ、それを軍事支援するNATOとしてはウクライナ軍の反攻も思ったほど進展せずに一進一退を続けていると伝えられて、米欧日などの露への経済制裁、ウクライナ軍事支援でも戦略の見直しが必要となっている。
(3)露のGDP4.9%増は露のウクライナ軍事侵攻による破壊と建設という自作自演による経済回復、復興で問題がある。世界経済は中国のデフレ経済、景気低迷の中で中国に代わって人口世界1位のインドの存在感が増しており、GDP成長率では独が近い将来に日本を上回り、その独、日本をインドがさらに上回りGDP世界3位になるとの予測もある。
(4)インドは露とも兵器供与で関係が深く、インド、太平洋安全保障のクアッドでは日米豪とも同盟関係にあり露の経済制裁には参加しておらず、G7広島サミットにも招待されてその立ち位置が注目される。
現在の世界経済を変えるためにはまずはウクライナ戦争の停戦が重要であり、日本、欧米、インド、中国など参加してウクライナ戦争の和平会議(露は招待されず)が開催された。中国も開催に意欲を示しているといわれる。インド、中国のウクライナ戦争停戦、仲介の役割は大きい。
(5)露はウクライナからの小麦輸出を阻止して世界的な小麦価格の高騰、品不足をきたしており、ウクライナ戦争にかかわらないグローバルサウス、アフリカには無償で食料を供与するとして、食料を兵器化している。
露のウクライナ戦争での自作自演の破壊と建設によるGDP増加などというおかしな経済復興論を聞いていると、戦争というのは始まってみれば何の戦争なのかわからずにどこかしこと経済論につながっていく。