いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

デジタル社会のもつれ。 complication of digital society

2023-08-03 20:17:41 | 日記
 (1)岸田首相がマイナひも付けの総点検を指示して、8月上旬には中間報告を求めた。一度制度を実施して誤登録、誤認証が次々と明るみに出てすべてを総点検するというが、その方が大変で間違いに間違いを重ねる恐れはありここまできたら制度設計のゼロからやり直す方が確実で早い。マイカと健康保険証の一体化、一元化など急ぐ必要などない。

 (2)当の事業を推進した河野デジタル相は「厚労省、総務省とも相談の上、総理の了解も得て決めたこと」(報道)と述べて、方針に変更はないと答えた。マイナンバー制度はそもそも宝くじ、懸賞金などこれまではは握できなかった臨時収入など国民の利得、所得すべてを一元管理するため導入されて、国の税収をあげるために導入されたもので、そこに河野デジタル相が社会のデジタル化が進まないことに危機感を持って突如紙ベースの健康保険証を廃止してマイナンバーカードに一元化する方針を打ち出して、国民のマイナンバーカード作成登録は急増した。

 (3)当初から制度設計もなく途中からデジタル化推進のためにマイナンバーカードと健康保険証の一体化方針が打ち出されて、マイナンバーカード作成登録が急増してひも付けをまかされた自治体では準備、対応不足はあきらかで、冒頭のように誤登録、誤認証による他人の証明書が発行され、他人の口座に給付金が入金されるなど不祥事が次々と発生して、岸田首相もマイカひも付け総点検実施を指示していた。

 (3)メディアの自治体アンケートでも紙ベースの健康保険証を来年秋に廃止する政府方針に対して41%が廃止を延期するべきだと回答している。岸田首相も日本だけデジタル化の流れに乗り遅れるわけにはいかないとマイカと健康保険証の一元化の必要性を強調するが、そういう認識の制度設計になっておらずに前述のように途中から社会のデジタル化が進まないことに懸念して突如マイカと健康保険証の一元化方針を示してマイカの普及をはかろうとするなど、制度設計、準備不足が混乱と不祥事を招いた。

 (4)河野デジタル相のそれでも関係省庁、岸田首相の了解を得てマイカと健康保険証の一体化をするという言葉は、自らのマイカ騒動を招いた行動責任を転嫁するもので、マイカと健康保険証の一体化、一元化は便利でもあるのでこれを問題にしているのではなく、ひも付け誤登録、誤認証により政府が守るべき国民のプライバシー保護、権利保障に支障を及ぼしていることが問題であり、制度設計からやり直しをして国民、自治体の理解、協力を得て実施すべきことだと言っている。

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