(1)日本維新の会の新代表に大阪府知事の吉村洋文氏(49)が就任した。その後の党執行部人事は50才ひとりを除いて新代表同様全員40代という若さだ。その吉村新代表が機会あるごとに三度(みたび)「大阪都構想」を今は考えている意向を示している。
(2)地方過疎化、財政ひっ迫を解消するのは道州制を導入しての行政の同一化、効率化、サービスの公平性が必要と考えるが、地方政党の大阪維新の会「大阪都構想」は市民、府民に対する説明、理解への努力、手法が決定的に不足して欠けていて、独断的で二度の住民投票で否決された。
(3)吉村代表が三度「大阪都構想」実現に賭けるのなら、政治家として市民、府民の理解を得る政治的良心、信義で説明をつくしていいかげん今度こそ三度目の正直で成立してみせる覚悟、実行力をみせなければならない。
(4)日本維新の会は前代表時代は立憲民主党と野党第1党を争い、野党同士の見誤った勢力、権力争いに終始して言葉じりをとらえて激しく非難し合う攻撃をくり返して国民の期待、支持を失っていった。
さらに来年開催の大阪万博(EXPO)では批判を受けた当初の計画になかった予算を喰う木造リング回廊の建設など予算の膨張に海外国の参加辞退が続いて、会場建設の遅れも目立ち主催する大阪府、大阪維新の会への風当たり、批判も強くなってEXPOへの国民の関心もさっぱり上向かない。
(5)衆院選では日本維新の会が後退して再建を託されての吉村新代表の就任だ。系列の大阪維新の会の創始者橋下氏、2代目代表の松井氏もすでに退いて、最後のカードとしての吉村代表の就任だ。これまでの大阪維新の会の政治手法に理念、思想、信条(があるとすれば)を顧みて同じ過ちは許されない日本維新の会吉村代表の就任だ。
(6)政治家の実行力、発言力、説明力、信頼、信義の必要性から、三度「大阪都構想」に賭けるなら最後の政治的課題の挑戦であり、十分市民、府民の声、意見、考えを聞いて説明、理解を尽くして実現させなければならない。
(7)国政は衆院選で自公が少数与党となり、立憲、国民民主が躍進して、日本維新の会は後退してみればそれだけではない、変わらない政治手法、、理念、信条の問題が大きく時代遅れのもののように感じる。
(8)国会を見ていると世代交代、活性化、機会公平性保障で一時は議員も70才定年制論議が行われたことがあり、世襲制の廃止も議論されたことがある。石破首相、野田立憲代表も随分と年令を感じさせるようになって、政治課題も継続されてきた過去の制度見直し、決別期を迎えて政治も世代交代の時(a time of alternate generation)、必要性を迎えていると感じる。