(1)日本国憲法は前文で平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、国際社会において名誉ある地位を占めたい(要旨)と明記しているが、世界には平和を愛する公正と信義などは存在しないから前提がそもそも無意味なものになっている。
(2)だからというわけでもないが、本文第9条は戦力を保持せずに交戦権を有しないと明記しているが個別的自衛権は保障されて、安倍元首相は独自の憲法解釈で同盟国と海外共同行動をとる集団的自衛権の行使を認める決定をしている。
(3)国際刑事裁判所(ICC)は戦争を優位に進めるためガザ市民の「飢餓」を利用している(報道)としてイスラエルのネタニヤフ首相に逮捕状を出した。ICCに加盟する日本を含めて120以上の国、地域では自国内、地域で逮捕する義務がある。
露プーチン大統領もウクライナ戦争で同国子どもを露領内に強制的に連れ出したとしてICCからすでに逮捕状が出されているが、露もイスラエルもICC非加盟国であり、プーチン大統領はICC加盟国にも堂々と訪問して当ICC加盟国も露との経済協力関係強化のために逮捕権を行使せずに首脳会談を開催して友好を確認して帰国している。
(4)ICCがこのありさまで、さらにその上をいっているのが国連安保理で米中露が拒否権を有して国際法違反でも自国に不利な決定採決には拒否権を行使して、成立させないという不正義、不条理(unjust)がまかり通っている。
国内法では犯罪者がいれば逮捕権を有する(裁判所の許可)警察が直接逮捕拘束できる権限を有しているが、ICCでは逮捕状を出した該当者がいる国、場所も特定できていながら逮捕権を執行できない、あるいは国連安保理では拒否権を発動できる不正義、矛盾だ。
(5)国際秩序、規範、規律は守られずに崩壊して、世界がこういう不正義、矛盾社会では国内では正義、規範、規律が見て見ぬふりで追いやられて、SNSを使って堂々と犯罪者を募って見ず知らず者同士が集団で凶悪な犯罪行為をくり返す不正義、不条理社会を生み出している。
(6)ICCの逮捕状決定、権限がどれだけ世界共有の支持、理解を受けたものにするのか、国連同様に各国、思想、主義の利害、対立問題はいつもあるが、ICCが直接露、イスラエルに出かけて(入国できるのか)逮捕状を執行できることになれば間違いなく戦争、紛争は縮小し、国際秩序、規範、規律は確実に維持される。
(7)我々が執行権限のある警察、裁判所を持つ社会で生きているのと同じ原理なのだが、はたしてどうなのか。