(1)日本外交がなめられているのか北方領土返還を巡ってロシア高官が、日本は2島返還
交渉で実利を取る方が賢明で現実的だという節のバイ・バイ(両国痛み分け)発言で、日本
政府の4島返還主張を否定してみせた。
ロシア政府は、第二次世界大戦以後に日本固有領土の4島を実効支配して、この支配をロ
シア戦勝記念日として法制化して自国領土化を発信してみせた。
戦勝記念日として法制化してまで北方4島の領土化を整備しなければ国内事情に整合性が
取れないところに、他国(日本)固有領土の「占領支配」の裏返しを発信する不合理性
(unreasonableness)を示すものだ。
こういうロシア政府の強硬姿勢の中で、あたかも自国(ロシア)の主張に正当性があるがご
ときに相手国(日本)に恩を売るような両国痛み分けの2島返還交渉の実利性を持ちだして、
日本の譲歩外交を瀬踏みするのは大国としていただけない。
確かに日本政府、政党の中には、4島返還交渉が暗礁に乗り上げて糸口すら見い出せな
い現状に、2島返還を優先すべきだとの意見もある。しかし、これは日本固有の領土の占領
支配を認める不条理外交(unreasonableness diplomacy)であり、近代政治史(modern
politics)においてはもはや是認することはできない。
4島返還は日本政府の当然の唯一の正当な権利である。
(2)自民党政権時代から日本外交は交渉ヘタと言われ続けてきて、政権交代による民主
党政権では歴史的な外交交渉の蓄積財産、ノウ・ハウの継続性が途切れた不連続線、一
貫性のなさの足元を外国政府に見切られての不手際外交が続く。ほとんど不作為による外
交能力、交渉能力の欠如が明らかになっている。
ロシア大統領の初めてになる北方領土の訪問による自国領土化戦略も、事前のロシア政
府側からのアドバルーン発信がありながら、そこまでは「ない」との悠長な期待感のまま現
実のものとなると、ロシア大使を召喚しての首相を筆頭に現地情報収集の不徹底の責任を
押し付けて、大使交代といううろたえ振りだった。
冒頭のロシア高官の発言にも見られるように、ロシア政府に好きなように動かれての日本
外交が右往左往する軽さだ。ますますロシア政府の思うツボにはまって、24日にはロシア
大統領が実効支配し領土化整備を進めている北方4島は返還に応じない考えを強調して、
こともあろうに北方領土を日ロ共同経済活動による開発協力関係の意向を示した。
都合のいい、見下した独善的な話だ。
(3)ロシア政府も、北方領土に限らず日本の経済力、技術力、経済協力は必要不可欠の
ものと考えているのは確かだ。日本の経済力を引き出すための先手先手のロシア外交だ。
「占領支配」を戦勝記念日の法制化で自認するロシア政府の近代政治史(modern
politics)の不条理政策(unreasonableness policy)をテコにして、やはり日本の経済力、
技術力、経済協力を「北方4島返還」の政策課題に向けての日本外交の原動力として、
日本政府のロシア外交対策に力を向ける必要がある。
ロシア大使の交代ぐらいでは、ポジティブな外交展開には結びつかない。
(4)占領支配の返還交渉は、良きにつけ悪しきにつけ72年の沖縄返還が前例としてあ
る。米ロの政治体制の違いはあるが、38年も経て一方の政治体制の大国覇権主義(ロシ
ア)による占領支配が解決に向けて進展しないのは、日本外交の政治戦略の欠如による
ものだ。
冷戦時代を経て、世界は政治思想対立史から経済協力基調のグローバル化が進んだ。
米国が核兵器のない世界を宣言して、近代政治思想史としていつまでも占領支配が法制
化されるような偏向の時代ではない。
交渉で実利を取る方が賢明で現実的だという節のバイ・バイ(両国痛み分け)発言で、日本
政府の4島返還主張を否定してみせた。
ロシア政府は、第二次世界大戦以後に日本固有領土の4島を実効支配して、この支配をロ
シア戦勝記念日として法制化して自国領土化を発信してみせた。
戦勝記念日として法制化してまで北方4島の領土化を整備しなければ国内事情に整合性が
取れないところに、他国(日本)固有領土の「占領支配」の裏返しを発信する不合理性
(unreasonableness)を示すものだ。
こういうロシア政府の強硬姿勢の中で、あたかも自国(ロシア)の主張に正当性があるがご
ときに相手国(日本)に恩を売るような両国痛み分けの2島返還交渉の実利性を持ちだして、
日本の譲歩外交を瀬踏みするのは大国としていただけない。
確かに日本政府、政党の中には、4島返還交渉が暗礁に乗り上げて糸口すら見い出せな
い現状に、2島返還を優先すべきだとの意見もある。しかし、これは日本固有の領土の占領
支配を認める不条理外交(unreasonableness diplomacy)であり、近代政治史(modern
politics)においてはもはや是認することはできない。
4島返還は日本政府の当然の唯一の正当な権利である。
(2)自民党政権時代から日本外交は交渉ヘタと言われ続けてきて、政権交代による民主
党政権では歴史的な外交交渉の蓄積財産、ノウ・ハウの継続性が途切れた不連続線、一
貫性のなさの足元を外国政府に見切られての不手際外交が続く。ほとんど不作為による外
交能力、交渉能力の欠如が明らかになっている。
ロシア大統領の初めてになる北方領土の訪問による自国領土化戦略も、事前のロシア政
府側からのアドバルーン発信がありながら、そこまでは「ない」との悠長な期待感のまま現
実のものとなると、ロシア大使を召喚しての首相を筆頭に現地情報収集の不徹底の責任を
押し付けて、大使交代といううろたえ振りだった。
冒頭のロシア高官の発言にも見られるように、ロシア政府に好きなように動かれての日本
外交が右往左往する軽さだ。ますますロシア政府の思うツボにはまって、24日にはロシア
大統領が実効支配し領土化整備を進めている北方4島は返還に応じない考えを強調して、
こともあろうに北方領土を日ロ共同経済活動による開発協力関係の意向を示した。
都合のいい、見下した独善的な話だ。
(3)ロシア政府も、北方領土に限らず日本の経済力、技術力、経済協力は必要不可欠の
ものと考えているのは確かだ。日本の経済力を引き出すための先手先手のロシア外交だ。
「占領支配」を戦勝記念日の法制化で自認するロシア政府の近代政治史(modern
politics)の不条理政策(unreasonableness policy)をテコにして、やはり日本の経済力、
技術力、経済協力を「北方4島返還」の政策課題に向けての日本外交の原動力として、
日本政府のロシア外交対策に力を向ける必要がある。
ロシア大使の交代ぐらいでは、ポジティブな外交展開には結びつかない。
(4)占領支配の返還交渉は、良きにつけ悪しきにつけ72年の沖縄返還が前例としてあ
る。米ロの政治体制の違いはあるが、38年も経て一方の政治体制の大国覇権主義(ロシ
ア)による占領支配が解決に向けて進展しないのは、日本外交の政治戦略の欠如による
ものだ。
冷戦時代を経て、世界は政治思想対立史から経済協力基調のグローバル化が進んだ。
米国が核兵器のない世界を宣言して、近代政治思想史としていつまでも占領支配が法制
化されるような偏向の時代ではない。