いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

トレイル立憲党。 trail the CDP

2023-02-22 20:21:51 | 日記
 (1)立憲民主党(CDP)の党大会が開催されて、岡田幹事長が直近の衆院選、参院選で議席を減らして連敗して党として「後がない」と危機感を述べたのには、岡田幹事長の実直さが出たものだったがあまりにシリアスで党大会としての高揚感のない言葉に党の現状があらわれていて驚かされた。

 (2)そうであってもまずはこれから先を見据えての反転攻勢の党大会であり、新執行部として思い、意欲を訴えることの方が大事だった。直近の衆院選、参院選連敗を受けて泉体制の刷新が求められて、ベテラン議員を要所に起用して安定した新執行部体制を目指したものだが、立憲党議員の生きのいい人材不足は否めない。

 (3)岡田幹事長は就任後、積極的な発言、行動はあまり見られずに、幹事長として表に出ないようにしているのか予算員会で質問に立っても話題提供とはいえずに岡田幹事長起用の意図、効果はみられない。
 岡田幹事長は09年民主党政権で外相、副総理の要職を歴任して、政治家として経験も豊富で存在感があるが、当時の民主党政権は保守派から革新グループまで幅広く数合わせで混在してそれまでの自民党政権にない革新的な政策で圧倒的な国民支持を受けて本格的な政権交代を果したが、路線争いで党内抗争に明け暮れて「決めれない政治」が続き国民の不信、落胆を買い、財源の裏付けのない政策で実行できずに3年半で政権自滅となった。

 (4)今も当時路線対立で確執が強かった保守派の小沢一郎議員が立憲党に所属して党内から立憲党を批判しているという当時と同じ政治構図の中にあるのも不思議な政党だ。安住国対委員長は岸田首相が子ども手当政策内容の方針転換を1日でするなど政策、答弁が安定しないことを受けて、09年民主党政権の政策の方が建設的なものが多かったと自賛しているが、こちらも財源の裏付けがなくそもそも実現可能なものではなかったのだから言えた話ではない。

 (5)岡田幹事長は原理主義者といわれて岸田政権と政策論争で原理、原則論で厳しく対峙することが期待されているが、これまでの予算委員会での質疑では厳しい追及、問題指摘が伝わってこない。
 09年民主党政権の自壊、自滅作用について、その後検証、反省、謝罪もないまま離合集散をくり返す立憲党への国民の不信、反発、不支持は大きく、その中心にいた岡田幹事長などのベテラン議員起用で再生をはかろうという立憲党の限界、力量がみえて国民の関心は遠のくばかりだ。岸田政権の行き詰まりを見せられて、いまだに道なき道を行く(trail)野党第1党の立憲党に何とかならないのかの思いは強い。

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賃上げと分配論。 a wage raise and distribution theory

2023-02-21 20:17:04 | 日記
 (1)中小企業の80%が賃上げ(報道)をする意向を示している。これを企業努力とみるのか、岸田首相の成長と分配の好循環に向けた賃上げ要請の成果とみるのかは岸田政権にとっても大きな意味を持つことになる。

 (2)今年の経済界の新年交礼会では主要企業の代表、社長はそろって賃上げに前向きな発言が続き、人への投資、人材確保のためには賃上げは必要であり、賃上げをしない企業には人は集まらないという発言まで聞かれた。

 (3)賃上げ効果は中小企業にどう反映されていくのかが問題であったが、ここにきて中小企業の80%が賃上げをすると回答していることは春闘での賃上げの流れが本ものであることを印象づけるものだ。

 (4)主要企業の代表者が賃上げをしない企業には人が集まらない、有能な人材は確保できないとする認識が人材難に苦しむ中小企業にとってはやはり企業存続の死活、重要問題であり、無理をしてでも賃上げで人材を集める、確保する必要性に迫られたものとも理解できる。

 (5)さらにこれまで10年近くリフレ派日銀黒田総裁のもとに低金利、金融緩和策を一貫して維持して円安、物価高を招いて、輸入原材料の高騰、エネルギー電気料金の高騰で経営費負担増に苦しめられていた中で、4月から日銀新総裁に学者出身の理論派植田和男氏が就任することが有力となっており、日銀の金融政策がこれまでの低金利、金融緩和策から徐々にでも金利引き上げ、円安抑制による物価値下げ、安定に向かう期待を反映しての中小企業の80%の賃上げ意向とも考えられる。

 (6)岸田首相、政権としては日銀植田新総裁を起用する効果をできるだけ早く実現して、円安抑制、物価値下げ、安定に向かわせ経済界の経済成長、賃上げ機運、実現に応えて成長と分配の好循環に向かうことができれば、岸田首相の日銀植田新総裁の起用は評価される材料にはなる。

 (7)まずは円安を抑え、物価安定に向かうかどうか、物価高騰を上回る賃上げ効果が重要だ。
 

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ロケットマンのミサイル病。 missile sickness of a rocket man

2023-02-20 20:11:41 | 日記
 (1)北朝鮮がICBM級のミサイル1発をロフテッド軌道(最高高度約5700キロ)で打ち上げ日本海の日本のEEZ内に着弾した模様だ。北海道・渡島大島まで約200キロという危険な距離だった。政府は周辺海域、空域を航行する船舶、航空機に注意を呼び掛ける警報、情報を出したが、だからといってその時どう安全対応ができるものではない。

 (2)政府も何もしないよりはましという程度のもので、北朝鮮のひんぱんなミサイル日本海打ち上げに何とかできないかの思いは強い。岸田首相は今回の事態を受けて「国際社会への挑発をエスカレートさせる暴挙だ」(報道)と非難し「日米韓の連携を緊密に図っていきたい」と述べている。

 (3)毎回同じくり返しで、こちらも何もしないわけにはいかないので首相談話をだして抗議するしか手はないようだ。日米韓の北朝鮮経済制裁も国内事情、情報がわからないまま、金正恩体制の中では国民生活は別にしてどれだけ政権に効果があるのかわからずに、北朝鮮がヘコタレた様子はうかがえない。

 (4)北朝鮮のひんぱんなミサイル打ち上げの挑発に打つ手がない日米韓だ。米トランプ前大統領が金正恩総書記と米朝首脳会談を実施していた頃の方が北朝鮮は核実験、ミサイル打ち上げを自粛しており、まだ情勢は落ち着いていたといえる。
 一方でトランプ前大統領がロケットマンと呼んだ金正恩総書記との勝算の道筋もない場当たり的な北朝鮮政策が金正恩総書記を勇気づけて、その後の頻度を増したミサイル打ち上げによる挑発につながっているともいえて、今年には核実験に踏み切るとの観測もある。

 (5)米国の出方が重要だ。バイデン大統領はトランプ前大統領のNATOからの中国、アジア重視政策から一転NATO重視に接近、政策の変更がみられ、現在は露のウクライナ軍事侵攻への対応に迫られて(本日バイデン大統領はキーウを電撃訪問した)、アジア、北朝鮮問題には関心が低い傾向はみられる。
 そうした米国の出方に対して北朝鮮が着々とミサイル打ち上げをくり返して軍事力を誇示して、今回のICBM級ミサイルは通常航路ではアメリカ本土すべてが射程圏内に入るといわれる性能精度を示した。

 (6)北朝鮮ミサイル打ち上げ挑発問題は日韓両国が当事国の重要問題であり、北朝鮮経済制裁継続の効果が表立って見られないなかで、外交努力も含めて日韓両国が共同して対処しなければならない重要政治軍事、安全保障課題だ。

 (7)拉致問題もあわせて北朝鮮問題の「重み」をよく理解して、日本と韓国がより良好関係、協力関係を増進させて、北朝鮮がそう出るなら北朝鮮の挑発に強いメッセージを送りつける必要がある。

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人間天皇と女性天皇。 humanity Tenno and female Tenno

2023-02-18 20:30:57 | 日記
 (1)LGBT関連法案に対しては、安倍元首相も生前「差別や偏見を認めるつもりはないが、法整備までする必要はない。アリの一穴になる」(報道)と反対していた。亡くなっても安倍元首相の影響力が色濃く残る自民党保守派には伝統的な家族観を重視する意見が多く、岸田首相が理解を示す同法案整備が進まない。
 同性婚制度が進む世界に対して荒井前首相秘書官のLGBT差別発言の謝罪を受けて、G7国で日本だけが整備が遅れて今年5月のG7広島サミットを控えて岸田首相が同法案の調整を急いでいる。

 (2)強い保守思想の安倍元首相がらみでは、女性天皇問題もある。万世一系男子を天皇とする皇室典範を盾に安倍元首相は女性天皇制には反対を表明して、皇室の男子天皇継承先細りに対しても首相時代から積極的に取り組まずに先送りをして万世一系男子の天皇制にこだわりをみせてきた。

 (3)天皇制は日本独自の古代史からの伝統歴史観に根差したもので、過去には女性天皇の記述があるが皇室典範は万世一系男子と規定して近代日本国家でも連綿として継承されてきた歴史の重みはある。
 しかし、現在の令和天皇には男子継承者はおらず、子女の愛子さまだけで弟君の秋篠宮、その子息の悠仁さまだけの男子天皇継承者で女性天皇制問題が政治課題になってきて久しい。

 (4)自民党政権下では女性天皇検討の関連部会が設置されているが、前述のとおり保守派の強い影響を受けて自民党政権では問題は先送りされてきた。日本独自の古代史からの伝統歴史観に裏打ちされてきた天皇制の問題だけに、世界の歴史観の影響を受けるものでもなく日本独自で解決しなければならない伝統歴史問題ではあるが、天皇制をこれから永劫(えいごう)に維持して継承していくのかの重大問題であり、しかし歴史上は女性天皇も存在して戦後は「人間天皇」、「象徴天皇」としての意義、存在も国民に広く受け入れられていることを考えれば、万世一系を維持した女性天皇制を選択することは「時代」近代史の要請であると考える。

 (5)人間天皇の平等性、自由性が自然の流れの社会にあって、皇室が生まれ変わることも考えなければならない。

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天才のステージ(境地)。 a stage of prodigy

2023-02-17 20:04:25 | 日記
 (1)新聞のコラムで元「カシオペア」の名ドラマーで「超絶技巧のドラミング」で知られている神保彰さん(63)が「若い頃は力を入れれば入れるほどスピードが出るし、自分が楽器を『鳴らしてやるんだ』と思っていたんです。~今は楽器になるべく『鳴ってもらう』という意識。そうするとちゃんと楽器自体が鳴るし、逆にスピードも出る」(報道)と語っている。

 (2)天才は天才に通じるというか、Tulipで洋楽の音階に日本で初めて無理なく自然に日本語の詞を乗せる画期的な作詞作曲をして新しい音楽の一時代をつくりだしけん引し現在も精力的に活動中の財津和夫さん(74)はライブに絶対的な自信を持っていて、若い頃は聴衆に対しては「まず、俺の歌を聞け」という意識が強かった。

 しかし、当時としては画期的な鈴蘭高原野外コンサートで土砂降りの中、楽器は濡れて満足な音も出ない、歌も満足に歌えない中、聴衆は寒く雨に濡れてぬかるむ足元の中でも盛り上がり、演奏者と聴衆に奇妙な「一体感」が生まれて、コンサートとはいい音、いい歌を届けなくてもいいんだ、それでも演奏者と聴衆が「一体感」をつくり出すことができるんだということを教えられたと語っている。
 天才同士の到達しうる同じ境地(stage)を語っているのに驚いた。

 (3)作家村上春樹さん(74)が4月に1200枚の長編小説を出版すると出版社から発表があった。タイトルもテーマもまだ発表できないということで事前予告形式の発表であったが、村上春樹さんにしては(本人の意思かはわからないが)そこまでしなくてもと宣伝がすぎていると感じた。

 村上春樹さんは今年、数か月間米国の大学で学生を指導する(コラム報道)という。やはり天才は若い学生、次世代に文学の神髄を伝える、教えることによって次世代社会との芸術、文学の継続、伝承、持続をしようとしていると考える。

 (4)コロナ時代の中で芸術、音楽、文学で一時代をけん引してきた天才はそれぞれに70代に入り、それを引き次ぐ、追いかける次世代社会との芸術、音楽、文学の分断、空白時代が懸念されている。

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