「PIC AVR 工作室」サイトの日記的なブログです。
サイトに挙げなかった他愛ないことを日記的に書き残してます。
PIC AVR 工作室 ブログ



バスで来た。





今年はなんとかやってこれた。





会場内の様子。だいぶ広い。





これ、見て触ってみたかったんだよな。ジャミング
グリッパ。
作り方も説明されてた。風船、シリンジ、人を駄目に
するソファとかに入っている発泡ビーズで出来ている
みたい。

1円玉とかも、ちゃんと拾えちゃうんだよな。これ。





PRUSA i3 MK3。良い精度出てる感じ。




SONYのSPRESENSE。こないだ、I/O誌の記事書いたときに
少し触れたんだけど、すごい気になっていたので、
色々聞いてきた。
今回一番長く居たブースだな。さすがSONYの中の人。
説明が、なんか筋道のしっかり立ったプレゼンって
いう感じだった。





SPRESENSEは、公式サイトで触れられていたとおり、
メインCPUにCotex-M4Fが6個入って、その他もろもろ
周辺回路が組み合わされて何でも入りといったIoT用
マイコンボード。

内部は「Application Domain」「System IOP Domain」、
「GNSS Domain」「Sensor Domain」の4つのドメインで
構成されていて、CPUや2Dグラフィック機能なんかは
「Application Domain」に入っているらしい。
他のドメインにもそれぞれ小さいCPUが入ってる。

1.5MBのSRAMは、128kBごとに分かれていて、利用する
CPUに振り分けて、それぞれに占有させて使わせるみたい。
そのため、メモリの競合というか、バス線が混んで
アクセスできない…みたいなことは起きない構造に
なってる。

GNSSとかSystem IOPとかSensorとかの各ドメインは、
Applicationとは独立に動き(それぞれCPU持ってる)、
必要なときだけメインCPU(Application Domain)と
連絡取り合うので、その間CPUはスリープするなりして、
消費電力が抑えられるしくみみたい。

特に特徴的なのは「Sensor Domain」で、内部にIIR
フィルタを内蔵していて、
  ・ある周波数信号が一定の量に達したら
  ・ある種の信号が繰り返し入ってきたら
みたいな、なにかトリガとなるような信号が入力される
まではCPUは寝ていて、入ってきたらそれをトリガに
起きる、みたいな処理が可能になっているらしい。
これはかなり惹かれるものがある。
GNSSなんかも同じように、CPUは必要のないときは寝てて、
GNSS側で何か条件がそろったらCPUに連絡する、みたいな
ことが出来るようになっているらしい。

開発には、専用のSDKを使う方法と、Arduino環境を使う
方法の2通りが用意されているみたい。

6個のCPUは、必要に応じてオン/オフしたり、個々の
CPUが必要なメモリ量を、SDKのライブラリを通して
「手を上げて申請」することで割り振られたり、
IIRフィルタのパラメタもSDKのライブラリを通して
設定することで、色々なフィルタを自由に使える
みたい。

マルチコアは、LinuxみたいなOS使うわけではない
(Cortex-Mシリーズ)ので、それぞれ単独のCPUが
並列に動いているというのが正しい捉え方。ただし、
それぞれがバラバラに好き勝手に動いちゃうと、
CPUがお互いにシンクロしたり、データや処理を連動
させたい場合に困るので、その辺はSDKのライブラリ
使って相互に通信したりという機能が提供される。


(といった感じ。ただし、質問して理解できた範囲で
 書いているので、もしかすると間違っていると思う
 ので、眉唾で読んでください)





中身について一通り聞いてから、いくつか質問をして
みた。

(1)Arduino環境でできること

  Arduino環境でも、専用SDKを利用するときと同じ
  ように、マルチCPUを利用したり、できるのか?

  →Arduino環境は使い勝手などを考慮して、1コア
   だけしか使えないけど、Arduinoとの親和性が
   考慮されている。マルチコアを利用するときは、
   専用のSDKを使うようにとのこと。
   ちなみに、SDKが利用できる正式サポート環境は、
   目下Ubuntuの16.4だかなにかの、少し古い環境のみ。
   それより新しいLinuxや、OS-X、Windowsなどは、
   今後サポートされるらしい。

(2)IIRフィルタ

  IIRはArduino環境からも使える?

  →このあたりはまだ試行錯誤で、今後使いやすく整備
   していくみたい。

なにしろ、IIRフィルタのパラメタ設定するの、結構
大変だからねぇ…

(3追記)映像処理

  パラレルカメラI/Fが付いているが、ここから入力
  した映像は、既存の画像認識ライブラリなどを
  取り込むことで、簡単に利用したりできるのか?

  →OpenCVなどは、サイズが大きすぎてこのマイコン
   には取り込めるものではない。ただし、あらかじめ
   PCやサーバ機などリソースが潤沢な環境を使って
   機械学習をさせておいて、そこで計算したパラメタ
   であれば、このマイコンにも取り込むことができ
   るので、その学習済みパラメタと、カメラ映像を
   使うことで、リアルタイム画像認識などを行う
   ことは可能。どのように利用しやすくしていくのか
   については、やはり今後の課題もある。


その他色々質問してみたんだけど、SONYが本気で作った
という感じのマイコンで、かなり惹かれるものがある
なぁ、と思っちゃう。

その他、USBはデバイス側だけ対応で、マスターには成れ
ないらしい。色々悩ましいところがあるようだけど、
やっぱり、省電力や単価という点で見送っている機能は
あるみたい。
ちなみに、共立エレショップには、8/4入荷らしい。
すごい興味しんしん。





秋月電子が出展してた。例の、5.5インチとか7インチ
とかの液晶パネル+筐体のセットが安く売っていた。

PCのデスクトップとか表示されていたけど、やっぱ
すごい高精細。Windows画面なんかだと、文字が小さくて
普通に操作するのは難しいかもしれない。でも、あの
小ささはいいな。





なぜか、会場のあちこちで、この拍手でパンパンする
ロボットがいっぱい。





HDピコプロジェクター。これもかなりイイカンジだった。
プロジェクターは惹かれるものがあるんだよな。





簡易な水中音波通信。
振動スピーカと、水中マイクを使って、モールス符号
で文字通信できるというもの。これは!!!!

以前、ちょっと魚探を作りたいと思ってあれこれ
調べてみたオイラとしては、とても興味があった
ので、中身とか色々聞きまくってきた。

1700数十Hzの可聴域の音波を使って、長音、単音
それぞれ数十ミリくらいの長さで発音させて、それを
マイクで拾って長ければ長音、短ければ単音と判別
して、モールス符号を解読→文字に戻すという処理
をしているみたい。

単に通信する目的ではないようで、やっぱり水中
ドローンとの通信に使うことを念頭においている
らしくて、その製作途中のドローンも見せて頂いた。
(写真左下の、オシロの手前にあるもの。煙突のように
マイクが生えていて、タイヤで移動する形状)




で、使っているパーツ周りについて色々聞いてきた。

マイクや振動スピーカの部品チョイスも面白いんだけど、
SA2011っていうマイクアンプICに内蔵されているオート
ゲインコントローラを利用することで、距離による減衰
にかかわらず、自動的にレベル調整を行って、信号を
検知できる仕組みになっているというあたりがイイカンジ。

(そのため、通信の冒頭で、「ピーーーー」っていう
 イニシャル音が出てくるんだけど、その音が鳴ってる
 間にゲイン調整させているみたい。おいてあったオシロ
 に、その波形が表示されているんだけど、振幅が一定
 に保たれていた)

エラー訂正処理とかは今のところ入ってないみたいで、
というか、1文字通信するのが1秒前後くらい掛かる方式
なので、エラー訂正をどうするかはなかなか頭を悩ます
ところかもしれない。
会場で物音がすると、文字化けしたりすることがあった
ので、その辺はドローン制御には課題になりそう。





いしかわきょーすけさんのブース。
去年来れなかったので、2年ぶりだったんだけど、印字
がすごく高精細になったのが、ぱっと見で判る。





数独の印字結果を頂いて来たんだけど、この名刺サイズ
に、これだけ細かい文字・罫線が描かれている。
すっごい!
東芝のFlashAirブースにも、いしかわきょーすけさん
のプロッタが展示されていた。





こちらは、イベント1週間以内に作ったものとのこと。
プロッタの動作を触って体感できるようにとのこと。
つまみを回すと、すぅー、すぅーっと、スムーズに
移動する。

すべて、こうやってすごい精度で精巧に動いているのを
眺めると、やっぱりすごいなぁと思ってしまう。
(以前オイラ赤道儀作ったときは、色々精度を出すのに
 困ってしまって、結構だましだまし作ったんだよな)





無音の人工筋肉。しまった!!ロボット本体の方の写真
撮るのを忘れてしまっていた!

カタツムリみたいにゆっくり動くんだけど、まったく
音がしない人工筋肉。
トキコーポレーションの「BMF150」っていうアクチュ
エータ(人工筋肉)を使っているとのこと。
この人工筋肉、見た目は銅線みたいな線なんだけど、
電気を流すと温度が変わって、長さが変わるみたい。

動作速度の向上のためには、一気に電流流す必要が
あったりして、放熱との関係で色々難しいところも
あるみたいなんだけど、高速化のために色々と
画策をしているところとのこと。

音が出ないというのがとても惹かれる人工筋肉素材
なんだけど、電気結構食うのがなかなかなやましい
らしい。4V掛けて1A前後流れちゃうみたい。

温度を廃熱として捨てる仕組みだと、どうしても
エネルギー効率としては悪くなりがちなんだろうな。

書いててふと思い出した。以前I/O誌で「センサと
アクチュエータ」の話で「バイオロボティクス」に
ついて書いたときに、

  ホンダのAIBO:時速6km×40分=移動距離4km
  人間:同じくらいの時速×数時間=一桁長い距離

みたいな航続距離の比較をしたんだけど、生物って、
脚がバネみたいになっていて、歩くときのエネルギーを
常に回生させているから、エネルギー効率よく歩く
ことが出来る、みたいな話があったんだよな。

廃熱を捨てるんじゃなく、なにか効率的に回生できる
人工筋肉の開発が待たれるよな。





びっくり。急に等身大ポン子。




会場でしか配布していない名刺頂いてきた。




あと、いつものポン子の番組を作ってきた中の人
(といっても中野さんではない)がいらっしゃった
ので、これぞチャンスと思って、技術的な話とか、番組を
作る舞台裏とかについて、色々聞いてしまった。やった!
いつも23時から毎日楽しく拝見してます!と
感謝を伝えられた。

どうやってモーションキャプチャーしてるのかとか、
口とか目とか眉とか、どうやって動かしているのか
とか、どうやって口と音声連動しているのかとか、
そのあたりの技術的なゴニョゴニョとか、機材とか
制御方法とかいろいろ教えていただけたんだけど、
当然ながらこのブログには書けないし、知人にも
うかつに話せない。

それにしても、やっぱりかなりの少人数で番組を作って
いらっしゃるようで、「企画」「技術開発」「撮影」
「番組進行」などなど、よくあれだけを少人数でまわせて
いるなぁ、と、あらためて驚いた。

いやぁ、驚いたとともに、色々聞けて本当にラッキー
だった。去年も出展していたらしいんだけど、去年
来れなかったからなぁ。





フィッシングロガー。

釣り好きのオイラとしては、色々聞きたい製作物の
塊といったもの。仕組みなど一通り説明していただき、
実際の使用シーンなど思い浮かべながら色々と会話
させていただいた。

まだ、色々構想段階にあるようで、micro:bitもやっぱり
重量物だから、出来れば竿には付けておきたくないとか、
投げて巻いた長さだけじゃなく、スマホと連動させて
GPS情報とかも合わせてロギングしたり、できれば魚が
ヒットした場所なんかも自動検知できるようにしたり
して、潮周りとか、場所とか、使用ルアーとかもデータ
に残して、蓄積して、後で再利用できるようにしたい、
みたいなことも。

ルアーとNFCを組み合わせたり、とか、色々と構想がある
みたい。

釣りもカメラも、データの蓄積大事なんだよな。こういう
自動ロギング技術進むと、色々捗ると思うんだよな。





あの、メカめかしいディスプレー。iMacになってた。




さらにテトリスになってた。実際に遊べる。





大掛かりな、木工用のCNCみたい。



大きな構造物を作れるみたい。こういうのすごい
よねぇ。








あちこちお話する時間が結構長かったりしたので、今回は
あまり写真撮ってないんだよな。

写真とってない中では、FabLab Shinagawaさんの、3Dプリンタ
を使った「作業療法」用の道具類。
前にも触れたと思うけど、こういう使い方って、やっぱ
3Dプリンタならではだと思うんだよな。

http://fablab-shinagawa.org/fabot/fabot-1.html
http://fablab-shinagawa.org/fabot/fabot-3.html


従来の工業製品にはないような、フルカスタムの製品を
作れるっていう。

指を動かすのに不自由な方がリハビリで指を動かすために
つかう道具を作るのに、手で握った形の紙粘土の形状を、
立体データに取り込むっていう話が出てきたので、
どうやって立体データに取り込むのか聞いてみたところ、
スマホのカメラ使って色々な向きから写真とって、立体
データを生成するアプリがあるみたい。専用のスキャナ
なくても、いけるみたい。へぇ。
(へこんでいる形状はカメラ映像からだと色々難しいみたい
らしい)




ほかにも、色々と魅力的なものがあったんだけど、4時間ほど
で見て回って、見切れないものがたくさんだった。

そういえば、一昨年見た、あのソフト制御のジンバル。
あれもまた出展されていたんだけど、詳しいお話
聞けなかったんだよな。


今回も、盛りだくさんで楽しかったな。
出展者のみなさん、ありがとうございました。そして、
もう一日がんばってください。



前回は確か、東京駅からゆりかもめで来たんだけど、
今回は東京八重洲口からバスで1本だった。ゆりかもめ
も結構遠回りなルートだったり新橋乗換えだったりして、
時間的には同じくらいなのかな。
バス停は、1枚目の写真のちょうど真下あたりにあるので、
ゆりかもめの駅よりも近いし。

本数も結構多く出ていたので、悪くないチョイス
っていう気がする。



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