彼が、捕まった時から、気になっていた。
この本を買う時に、うしろめたかったのは、
私も、つまらない一般人だからなのだろう。
でも、読み始めたら、買って良かったと思った。
ああ、そうだったんだ、と思う事もあれば、涙も出たりした。
別に、彼に同情はしていないし、
この本が、減刑を狙って書かれたとか、
そんな事は、どうでもいい。
淡々と描かれる逃亡生活は、とてもリアルで、
反省でもなく、あきらめでもない、不思議な虚無感が、
今の私に、ピッタリだった。
犯罪者ではないが、人嫌いな私も、
他人の目を見ずに生きる、人生の逃亡者のような気がした。
しかし、親の愛情を受けて育った者は、
元々、ネガティブではない。
私も、市橋も、決して、「死のう。」などとは思わない。
「逃げてでも生きろ。」と思う。
だから、読んだら、元気が出てきた。
孤独に、ドン底は無いんだなと思った。
まだ、全部、読み終えていない。
詳しい感想は、又、今度書く。
私より先に、読み終えた家族が言った。
「市橋は、死刑にならないな。」
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