令和4年9月6日
大型の台風11号は6日夕、日本海北部を北上し、夜までに温帯低気圧に変わる見通しとなった。
気象庁は北海道から中国地方の日本海側では高波に警戒するよう呼び掛けた。
北海道は温帯低気圧の接近により、暴風に警戒が必要という。
北陸では南からの風が山を越えた際に気温が上がるフェーン現象が発生して猛暑となり、新潟県三条市で38.8度を観測。
金沢市では38.5度となり、1902年の過去最高記録に並んだ。
11号は5日夜から6日朝にかけて強い勢力で対馬海峡の朝鮮半島沿岸を通過。
九州北部は猛烈な風やしけとなり、長崎県対馬市(厳原観測点)で6日午前3時35分すぎに最大瞬間風速44.7メートルを観測した。
九州や中国、四国では激しい雨が降る所があった。
JR山陽新幹線は広島―博多間、九州新幹線は博多―熊本間で始発から午後4時ごろまで運休となった。
日本航空は60便、全日空は38便が欠航し、それぞれ約2800人、約2000人が影響を受けた。
11号は6日午後6時、日本海北部を時速80キロで北北東へ進んだ。
中心気圧は975ヘクトパスカル、最大風速30メートル。
半径150キロ以内が風速25メートル以上の暴風域、東側650キロ以内と西側500キロ以内が風速15メートル以上の強風域。
9月6日 午前2時頃から風が吹き出し、午前10時頃に収まる。
稲が北に向かって倒れかけている。
次に北風(広戸風)が吹くと、稲刈りの作業効率が極端に悪くなる。
令和4年9月5日
台風11号 早朝に九州最接近 暴風・大雨に警戒
台風11号は、6日朝にかけて、強い勢力を維持したまま対馬海峡を通過する見込みで、
西日本では厳重な警戒が呼びかけられている。
5日午後9時半過ぎのJR長崎駅西口では、雨風ともに強くなり、出歩いている姿の人もほとんど見られない。
5日午後11時現在、九州の西を北寄りに進んでいる台風11号。
6日朝にかけて、強い勢力を維持したまま、対馬海峡を通過する見込み。
鉄道では計画運休が発表され、山陽新幹線は、広島から博多間で6日の始発から午後4時ごろまで運転を見合わせるほか、
新大阪と広島間で本数を減らして運行する。
また、九州新幹線でも、博多から熊本間で6日の始発から運転を見合わせるなど、今後の交通情報に注意が必要。
西日本では、6日にかけて雷をともなった非常に激しい雨が降るおそれがあり、
大雨による土砂災害や川の氾濫、暴風や建物の倒壊などに厳重な警戒が必要。
7日午前0時までに予想される24時間雨量は、いずれも多いところで、
四国で300mm、九州南部と北部で200mm、近畿で180mmなどとなっている。
特に九州北部では、6日午前中にかけて線状降水帯が発生した場合、
局地的にさらに雨量が増え、大雨災害の危険度が急激に高まるおそれがある。
令和4年9月2日
台風11号は強い勢力のまま日本海へ
北陸地方への影響は?
【つやま災害情報防災メール】
既にご承知のとおり、現在、非常に強い台風11号が、勢力を維持しながら沖縄地方に接近しており、
今後、日本海に向けて北進する予報となっています。
岡山地方気象台によると台風11号は、6日(火)の午後に岡山県に最も接近する見込みとのことです。
予報円では、台風の進路によっては、強風や暴風が吹く可能性があることから、市民の皆さんは次の点についてご留意ください。
○強風に備えて、家の周り等の落下や飛散する恐れのあるものは片づけましょう。
○強い風が吹いている時の外出は危険が伴います。不要不急の外出は控えましょう。
○テレビやラジオなどで最新の気象情報を入手しましょう。
今後の台風情報に十分ご注意ください。
非常に強い台風11号は、このあと次第に北へ進路をとり、東シナ海から九州に接近後、日本海へ進む可能性が高くなっています。
予報円の中心を通った場合、6日(火)午後には北陸地方に最接近するでしょう。
強い勢力を維持したまま日本海を進むため、北陸地方では南寄りの強風やフェーン現象による高温や乾燥に注意が必要です。
●台風11号 北陸への影響は?
非常に強い台風11号は、先島諸島の南で動きが遅くなっています。
このあと、次第に北へ進路をとり、週末にかけて先島諸島付近を通過した後、東シナ海を北上し、6日(火)には九州に接近するおそれがあります。
その後、予報円の中心を通った場合、スピードを上げて日本海を進み、6日(火)午後には北陸地方に最も近づくでしょう。
北陸地方の最接近のタイミングなどは幅がありますが、台風のコースとなる東シナ海や日本海は海面水温が高く、
台風が勢力を維持したまま進む可能性が高くなっています。
さらに、日本海に進んだ際に偏西風に乗り、急激にスピードを上げる可能性もあります。
これらのことから、台風の進路の右側に当たる北陸地方では南寄りの強風や「フェーン現象」による高温や乾燥に対して注意・警戒が必要になりそうです。
また、台風が予報円の東側を通った場合は台風本体の発達した雨雲がかかって大雨となる可能性もあります。
「フェーン現象」とは、水蒸気を含んだ空気が山をこえる時に雨を降らせ、
その後、乾燥した空気となって山を吹きおりると、気温が高くなる現象です。
北陸地方では台風や発達した低気圧が日本海を進む場合にフェーン現象になりやすくなります。
台風の進路次第では極端な高温となることがあり、2020年9月3日には新潟県三条で40.4度、中条で40.0度など、
9月にして40度以上の「酷暑日」となったこともあります。
北陸地方ではコメやナシなどが収穫期を迎えていますが、強風やフェーン現象による高温は、
コメの高温障害による品質低下や稲の倒伏、果実の落果など農作物に大きな影響を及ぼします。
最新の台風情報を常に確認し、対策を行って下さい。
●過去に日本海を進んだ台風で北陸に大きな被害をもたらした事例
台風11号が予報円の中心を通った場合、日本海に進むことが予想されます。
勢力が強いまま北上する可能性があり、北陸地方に大きな影響をもたらす恐れがあります。
過去に日本海を進んだ台風で北陸地方に大きな被害をもたらした台風として、1991年(平成3年)の台風19号が挙げられます。
この台風は、青森県のリンゴの落果の被害が大きかったことから、通称「リンゴ台風」と呼ばれています。
1991年の台風19号は、9月27日に非常に強い勢力で長崎県佐世保市の南に上陸しました。
その後はスピードを上げながら日本海を北東に進み、強い勢力を維持して28日には北海道渡島半島に再上陸しました。
全国的に記録的な暴風となり、特に青森県などで収穫前のリンゴの落果による被害が甚大であったため、「リンゴ台風」と名付けられました。
北陸地方でも輪島(石川県輪島市)で最大瞬間風速57.3m/sを記録するなど、記録的な暴風となりました。
また、フェーン現象となり、山を越えた高温の乾燥した南寄りの強風が吹く中、
富山県の小矢部市では9月28日午前1時過ぎに東蟹谷地区で火災が発生、強風と乾燥で住宅など35棟を焼き、
鎮火に約6時間を要する大火が発生しました。
この大火は通称、小矢部大火と呼ばれています。
北陸地方では台風や発達した低気圧が通過する際、南寄りの乾燥した強風により、しばしば大火が発生しています。
最近でも2016年12月の糸魚川で、今年3月27日に小矢部市で大火が発生しています。
いずれも日本海に発達した低気圧が進んできて、川沿いの地域で局地的に南寄りの風が強まり、
乾燥も加わって火が一気に燃え広がりやすい条件が重なったことで大きな被害をもたらしました。
今回の台風も勢力の強いまま日本海を進み、過去に大火が発生した時と同じような気象条件となるおそれがあります。
フェーン現象による高温や乾燥、南寄りの強風などが予想され、熱中症や農作物の管理だけでなく、火の取り扱いにも十分な注意が必要です。
●この週末は台風の備えを
今回の台風は勢力の強いまま日本海を進む可能性が高く、強風に対しての対策が必要です。屋外では、
植木鉢やバケツなど、飛ばされやすい物はできるだけ室内にしまいましょう。
移動の難しい物はロープなどで固定しておきましょう。
室内では、窓ガラスに飛散防止フィルムやガムテープ(養生テープ)、ダンボールなどを貼っておくなど、
補強をしておくと、窓ガラスが割れたときに破片が飛び散るのを防ぐことができます。
万が一の停電に備えて、懐中電灯や予備電池の準備、非常食や飲料水などは賞味期限を確認し、
この週末に不足しているものを買い揃えると良さそうです。
特に、スマートフォンの充電器は乾電池式のものが重宝しそうです。
火災に備えて消火器や火災報知機の位置の確認をしておくのも良さそうです。
台風11号に関するブログ
台風11号で「藤原の効果」がクローズアップ - 安東伸昭ブログ (goo.ne.jp)(8月31日)
今年最強台風11号 西日本太平洋側で災害級大雨の恐れ - 安東伸昭ブログ (goo.ne.jp)(8月31日)