ノイバラ山荘

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対立の図式②――資料の見方

2010-11-09 07:45:45 | 短歌
おはようございます。

皆さまにとって
あまり愉快な話題ではないかもしれませんが、
またもやケイハン問題です。

もともと愉快ではないことのはずですが、
何やら愉快なことになってきたのでお知らせです。

ケイハンというのは畦畔と書きます。
畔道や斜面であった土地に対して、
課税をしない国有地のことです。
数年前、管轄が国から市に譲渡されました。

わが家が苦しんでいるのは、
その土地がこちらに入っているという主張を
市と企業がしていることです。

隣の某大手企業はこの国有地を数年前に購入しており、
したがって向こうの主張によれば、
わが家の敷地の一部が
企業の所有ということになります。

こちらの測量士さん(土地家屋調査士でもあります)が
作成された図面と違ってくることになります。

6日、二度目の話し合いがもたれました。
境界線は現状のままにして、
企業は所有している土地をこちらに贈与するという
提案をしてきたので、その案をめぐっての話し合いです。

企業の主張が正しければ、
まことにありがたい提案ではありますが、
もとよりケイハンの土地は
うちの土地には入っていないというのがこちらの主張です。
企業の提案を飲めば、一時的にせよ、
企業の所有を認めることになります。

ここで妥協するか、こちらの測量図を信じて戦うか。
妥協したほうが早期解決で、楽になるかもしれません。

しかし、ショックで寝込んでいる高齢の母ではありますが、
頑固で、妥協はしない人なのです。
明らかにこちらの所有する土地なのに、
なぜそんな不愉快なことを認めなければならないのか。
さすが大学紛争の時代、父と共に戦っただけのことはあります。

なので、3時間におよぶ提案をうかがった上、
お引き取り願いました。

今回の話し合いの成果は、
市と企業が根拠とする道路の位置指定の図面2枚を
こちらに明らかにしたということです。
これは40~50年前、ここら辺の宅地開発をするときに
市が測量させて作らせた正式な測量図です。

黄門さまの印籠のつもりで
こちらに図面のコピーを渡したのでしょうが、
昨日、つくづくと10年くらい時間差のある
2枚の図面を比べて眺めるうちに、
こちらの主張が裏付けられていることを発見しました。

話し合いの場では百戦錬磨の不動産部門の方まで出てきて、
こちらを言葉で説き伏せようとするので、
その図面もゆっくり検証する暇がなかったのですが、
よくよく見てみれば、うちにはケイハンの土地が
入っていない証拠になっているのです。

笑ってしまいました。
向こうはプロかもしれませんが、資料を読み落としたのです。
あるいは、気づいていて、素人の私たちに資料を見る力はないと
たかをくくったのかもしれません。

口に出すのは恥ずかしいことですが
私たちにあるのは愛だけです。
家族を守り、家族が正しいと信じることを
ともに戦う信頼だけです。

2枚の測量図をじっくり比較するということは、
この土地への愛でもあります。
そして、測量図を残した方への愛でもあります。

測量図は人間のように物は言わぬ存在ですが、
丁寧に見れば、いろいろなことを語っているはずです。
資料を読み解くというのは、
そういうことではないのでしょうか。
ましてやプロが残した仕事です。
図面に総てを語らせているに違いありません。

ここら辺一帯が宅地として開発された時の様子を
公図や測量図を見ながら、こちらの測量士さんと一緒に
解き明かしていくのは、とても楽しい作業でした。
その結果、ケイハンはうちの土地に入っていないという
確信を持てたのですし、向こうが提出してきた過去の測量図も
皮肉なことにそれを裏付けています。

残念ながら、向こうは何人もの専門家をかかえながら、
その愛が私たちよりも足りなかったために、
資料を読み落としたのではないでしょうか。

あるいは向こうの測量士さんが、
先輩の残した測量図を私たちを騙すために使ったとしたら、
こんなに悲しいことはありません。

白のものも黒と言いくるめて、ハンコを押させれば勝ち。
企業の仕事というのはそういうものかもしれませんが。

レベル17の敵が一時的にレベル1になったと思ったのは
幻惑されただけのことで、やはりレベル17のままでした。
しかし、百戦錬磨の敵がさまざまな技を繰り出してくるうちに、
こちらも鍛えられて、だんだん知識が増えてきました。
しかも、こちらに有利な証拠を向こうから出してくるとは、
何かに守られているとしか思えません。

早く境界線問題を解決して土地を売却したい企業、
次に、どういう提案をしてくるのか、
とても楽しみです。


・・・(・ω・;A 早いとこ詠草作りしなくちゃ
ではごきげんよう、みなさま。







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