2年ほど前のことだと思うが、けっこう話題になった本だと思う。
ただ、私は半分も読まないうちに、結末が見えてしまったが故に、少々辛口の採点にならざる得ない。主人公と似たような経験があるゆえに、共感よりも反感のほうが先立ったせいでもある。
反感の情は、むしろ近親憎悪かもしれない。不思議なもので、人間は肉体的苦痛よりも精神的苦痛で死を選ぶ。外から訪れる苦痛よりも内面的苦痛から死を選ぶ。これが私の反感の第一の根拠。死を自ら選ぶほどの悩みといえるのか?
自ら死を選ばざる得ないほどの悩みではあるが、しょせん悩みは相対的なものでしかないと思う。そして人間は大概の場合、自分を基準に考える。だから、主人公の悩みも、傍から見ればそれほどのものとは思えないのはいたし方ない。それでも正直、恵まれた者の悩みであるのは否定できない事実だと思う。
だから、自殺に失敗した後、予期しないかたちで自らの人生に制約を設けられて、そこで初めて生きることを強く意識したのだろう。恵まれた人生から転落して、失って初めて気が付いたのだと思う。
私自身そうだったが、健康にも仕事にも友人にも、普通に恵まれているうちは、その幸せを強く実感することはなかった。難病で多くのものを失い、人生に制約をかけられ、出来たはずのことが出来なくなって初めて、かつての幸せを存在を強く意識した。
その意味では、主人公に共感できる。それでも反感が消えうせないのは、私の妬みだと思う。あの程度の苦しみで、新たな人生を踏み出せるのなら楽なものだと思う。
私はかつての自分にこだわり、難病と寄り添う新しい人生になかなか馴染めなかった。今でこそ、病気があることを日常的なことだと、割り切っているが、その心境に至るまでの艱難辛苦は思い出すのも嫌だ。だからこそ、似たような境遇を経験しながらも、素直に共感できないのだと思う。
どうも、私は人間の器が小さいようだ。
ただ、私は半分も読まないうちに、結末が見えてしまったが故に、少々辛口の採点にならざる得ない。主人公と似たような経験があるゆえに、共感よりも反感のほうが先立ったせいでもある。
反感の情は、むしろ近親憎悪かもしれない。不思議なもので、人間は肉体的苦痛よりも精神的苦痛で死を選ぶ。外から訪れる苦痛よりも内面的苦痛から死を選ぶ。これが私の反感の第一の根拠。死を自ら選ぶほどの悩みといえるのか?
自ら死を選ばざる得ないほどの悩みではあるが、しょせん悩みは相対的なものでしかないと思う。そして人間は大概の場合、自分を基準に考える。だから、主人公の悩みも、傍から見ればそれほどのものとは思えないのはいたし方ない。それでも正直、恵まれた者の悩みであるのは否定できない事実だと思う。
だから、自殺に失敗した後、予期しないかたちで自らの人生に制約を設けられて、そこで初めて生きることを強く意識したのだろう。恵まれた人生から転落して、失って初めて気が付いたのだと思う。
私自身そうだったが、健康にも仕事にも友人にも、普通に恵まれているうちは、その幸せを強く実感することはなかった。難病で多くのものを失い、人生に制約をかけられ、出来たはずのことが出来なくなって初めて、かつての幸せを存在を強く意識した。
その意味では、主人公に共感できる。それでも反感が消えうせないのは、私の妬みだと思う。あの程度の苦しみで、新たな人生を踏み出せるのなら楽なものだと思う。
私はかつての自分にこだわり、難病と寄り添う新しい人生になかなか馴染めなかった。今でこそ、病気があることを日常的なことだと、割り切っているが、その心境に至るまでの艱難辛苦は思い出すのも嫌だ。だからこそ、似たような境遇を経験しながらも、素直に共感できないのだと思う。
どうも、私は人間の器が小さいようだ。
元々あまり興味を持てなかったということもあって、「酷評」の方を愉しんで読むことが多いです。。 (^^;
でも、こうして、ヌマンタさんの記事を読ませていただいたら、「一度は読んでみてもいいかも」って
気もしてきました。 (笑)
闘病中の友人が、今かなり危険な状態にあるということもあり、いのちについて考えることの多い日々です。
そして、最近よく思うこと(というより、初めて気付いたと言ってもいいかも?)は、「周囲の
人間の方が先に諦めてしまうのかもしれない・・・・」ってことです。
悲しいことですけど。
本人は諦めてはいけないとか、諦められないとか、いのちを粗末にしてはいけないとか、
そんなこと以前に、やっぱり人は「生かされて」いるのだと改めて感じる今日この頃。。
まぁ、何事もなく平穏に生きていたら、実感しにくいことではありますけどね。
ゆっくりと死に向かえば、まわりの人は心の準備が出きるでしょう。当人は辛いのですが、残された人達を苦しめるのも、また辛い。「今までありがとう」そう言って笑顔で死にたいなあ~
ウツボネさん~はじめまして。
お友達は生きるのにがんばってると思います。
ウツボネさんたちも、諦めないで、お友達を応援してくださいね。
なので、こんなに長生きできるとも、まして子供が産めるとも思っていなかったので、突然死が自分に迫っても浮「とは思わないんです。
この本は、色々と精神的にまいっていた時に読んだので、主人公がだんだんと生に執着してく様にはホッとしたりもしました。
ちょっとこの医者許せん・・・とは思いましたが。
多分、しんまこさんは幼少時から厳しい経験をしてきているから、この主人公の悩みにはあまり同情できないと思います。私もそうですから。まあ、人それぞれなのでしょうね。