富士見へ下る林道が今一番美しい。特に夕暮れ時、交通規制が解除された後だから何の気遣いもなく、標高差7,800㍍を下るにつれて、自然の演出の段階的な違いを楽しむことができる。たまに歩いて下る人を見かけるが悪くない試みだと思う。
昨日は、ちょうど正面の夕日に染まる八ヶ岳や、林道周辺の黄金の山腹を眺めながら車を走らせていたら、ラジオからいい音楽が流れてきた。カーペンターズの「オンリーイエスタディ」、そしてカーメンカバレロの「トゥーラブアゲイン」だった。
激しい労働をした後のその満足感に加えて、美しい自然、さらに胸に沁みる懐かしい音楽、一日の報酬としては充分過ぎるほどだった。
今朝は霧が深い。10時になろうとしているのに、囲いの中の草原もその背後の雑木の林も乳色の霧の中に隠れてしまっている。鳥の声も聞こえてこない。
午前3時に目が覚め1時間ばかり起きていたが、それからまた眠った。再び目覚めたらなんと9時を過ぎていた。10時間ばかり寝た計算になる、久しぶりだ。夢らしい夢も見なかった気がする。
睡眠から得た充実感にすっかり疲労感は消えて、また気力、活力が湧いてくる。朝飯は味噌汁、副菜を用意してきちんと食べたし、これで朝風呂に入れたら最高だが、ここではそうはいかない。
昨日は山の中で作業をしていて登ったり、下りたりを余程何回も繰り返したのだろう、歩行数は1万歩を超えていた。それでも充分過ぎる睡眠のお蔭で、有難いことに足腰には何の支障もない。
高齢化社会ということだろうが、やたらに栄養補助食品や薬品もどきの宣伝をよく目にし耳にする。それも、あまり信用しなさんなと言う代わりなのか「本人の感想です」などと画面の隅に小さく注記されていて嗤う。
あれだけ宣伝が続くということは売れていると解釈していいのか、必要としている人がいるということか。この頃では本業の酒ではなく、薬屋になってしまったのかと思うほど、関連会社の健康補助薬品のしつこい宣伝が気に障る。
健康であることも、本人の日頃の注意や努力にも負うだろうが、運もかなりあるなと思う。まだ本当に運が良いかどうかは断言できないが、当面はそう思うことにして有難いと感じている。
ようやく霧が晴れてきた。昨日の仕事の続きに出掛けよう。
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本日はこの辺で。