今年もオオハンゴンソウが山室川の川べりを飾っていた。外来種だと聞いているが、どんな経緯でこんな異国の山深い集落にに根付くことになったのか、それも過剰なまでに。
ついでに言えば、写真に写っている橋を渡れば諏訪神社があり、そこが法華道の2本ある登り口のひとつ「諏訪神社口」である。何年か前、かつての住人らによって建てられた法華道の碑が、登り口で迎えてくれるはずで、その碑はこの土地で生まれ育った人々の故郷への強い愛着の証でもあろう。
この時季、今年も主に上で暮らすようにしているが、それでも下に行く用事もあり、そうなればどちらも仮住まいのような中途半端な生活になってしまい落ち着かない。きょうはまた里に下る。せめて盆の送り火ぐらいはせよと、身内から強く言われているからだが、確かに小太郎とHALの眠る墓には足繁く通うも、どうもご先祖さまには無沙汰を決めているばかりだ。(8月16日記)
そもそも古代稀なる年齢を2年も過ぎた者の一人暮らし、それも山の中、安気気楽とはいかないのも仕方ない。覚束ない頭で思考錯誤を続けるしかないだろう。きょうも、トウモロコシというものを初めて自分で茹でて食した。わが食卓にはとんとお呼びでなかった食材だが、野菜類が増えるのはいいだろうと思っている。
山の中の暮らしと言えば、久しく会うこともなかった山奥氏ともこのごろ会話する機会があり、センセイは相変わらず怒り、不満を洩らし、そうやって人との繋がりを細くしてしまったように見える。本当に良い人だが世間を狭くしてしまい、今では病院通いも、かろうじて氏を迎えてくれる社会の狭いせまい場であるのだろう。止まれ、人のことなど言えない。
一昨夜も期待通りの星空が拡がり、北原のお師匠ご一統様他は目にする壮大な天の川に喚声を上げていた。ご希望だった望遠鏡では土星と、火星を倍率を変えて楽しんだ。翌朝師は起き抜け早々に電話をくれて、良かったと言ってくれたが、惜しむらくはいまだに望遠鏡の扱いに習熟してない者のせいで、些かの反省が残る。
今頃になって好天が続く。盆は営業しないつもりだったが幾組かの人が訪れ、そして帰っていった。今はここには誰もいない。
F枝さん、先日は通信を有難う。山ばかりか星が好きなんですね。そのうち出掛けてください。
それから大事なお知らせ。勝手ながら、今月の23日から26日までは小屋もキャンプ場も休業します。
本日はこの辺で。きょうが日曜日であることに気付かず、沈黙すべきであったことを忘れていた。