M42(再録) Photo by かんと氏
今、豪勢な星空を見てきた。午前3時半。この時間だと冬のダイヤモンドやオリオン座など、どれも冬を代表する星座である。極寒の夜空でなく、厚手のシャツ1枚でも耐えられる秋の季節に眺められて有難かったが、ただその分、「奇(くす)しき光」、不思議な光に対する畏敬とか尊崇の念は若干薄れたかも知れない。
昨日は午後も遅くなって、少し法華道の草刈りをした。御所平にあるオタマジャクシの池から御所平峠までの一部で、大した距離ではない。きょうも、もう少し続けるつもりでいる。
今や通る人も少ない古道である、あまり道幅を広くすると、それだけ踏まれる場所、位置が拡散してしまいクマササの繁茂を許してしまう。理想としては多くの人が歩き、踏み固められ、さらに自然と道幅も拡がっていけばいいだろうが、この古道を知る人や訪れる人は少ない。早晩消えてしまう可能性だってないとは言えない。
伊那市の市報を見れば、市内のいろいろな場所地域で様々な活動が行われているようだが、およそ「入笠」の文字を目にすることはない。
かたや、入笠へ来る人は徒歩や車でなく、すべからくゴンドラを利用してもらいたいはずの富士見町でも、道路や登山道の整備はよく行われていて、沢入、入笠湿原、入笠山登山口には水洗トイレまである。考えさせられる。
御所平の地が遠く宗良親王や北条時行に繋がると言っても、もはや歴史の片隅に追いやられ、忘れられてしまったのだろうか。
先日、11月になったら山梨から「甲州と信州を結ぶ最短の道だ」と言って、また10人ほどの人がこの古道を往復したいとする書置きがあった。これで3度目になるだろう。北原のお師匠亡き後は、法華道にとっては貴重な、有難い人々だ。
そうそう、お師匠が切り開いた山道と並行するように、わずかだが古い昔からの道が分かり、そこを去年草刈りしておいたら、それなりの山道に還っていた。
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