思いついた写真をアップする家

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16年11月に夕景夜景?の講釈を垂れてみる IV(最終回)

2016年11月26日 22時53分10秒 | 夜景・夕景
今年の紅葉は、どうやらここ数年に比べると、1週間から10日早めに進んでいる模様(広島市周辺)。
しかも、色付きの方は木による個体差が大きい。あげくに、この所は雨が結構少なめだったこともあり、
色が付き切る前に水分が飛んで落葉に至っている。暗に、ハズレっぽい年であると見える。
それを含めて、今年の紅葉というのを楽しむのである。どのみち、もう少しすると色の少ない季節に
入って行くのだから。

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最終回は、やっと広義の意味の「イルミネーション」を採り上げます。今回作例にも、コンデジによる
手持ち画像が含まれていますので、参考にして下さい。明るいイルミネーションなら、スマホケータイでも
十分に撮れます。それに、最近のスマホケータイのカメラ機能には、夜景モードによる長時間露光が存在
するモデルも有りますので、モバイルステー(ミニ三脚みたいなもの)に取り付けるなどし、セルフタイマーで
シャッターを切れば、ソコソコ写せます。

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◎IV:イルミネーションの明るさと、露出時間の違いなど。

 

(左)マニュアル露出_F5.0_1/5sec_ISO200_オリンパスE-M1。1月上旬、20時ごろ。
(右)マニュアル露出_F8.0_1/1.6sec_ISO200_オリンパスE-M1。1月上旬、20時20分ごろ。

分数苦手だと分かりにくいかも… 前回(3.5)で出て来た、露出設定の理屈通りなのです。光源が構図内に多くて
距離が近い場合は、十分に光が回って来ます。この場合、夕景夜景にしては速いシャッター速度を使う事が出来ます。
通常、三脚を使う事が多いのですが、撮影感度を上げてやれば「手持ち撮影」も十分に可能です。

 

(左)マニュアル露出_F8.0_13sec_ISO200_オリンパスE-5。11月上旬、21時20分ごろ。
(右)マニュアル露出_F9.0_15sec_ISO200_オリンパスE-5。11月下旬、18時ごろ。

左は、海上自衛隊の電灯艦飾。右の電灯艦飾無しと比べて、露出設定に大差がないことに注目。つまり、電灯艦飾は
画面内に光源が多くあるからといって、明るい訳じゃないという例。距離が遠い事と、色温度の問題です。
赤っぽい色は遠くまで届くので、一見、明るいのか?と思ってしまいますが、実はそうではありません。

ホワイトバランスを調整し、色が白っぽくなるまで調整(3000K相当など、調整数値を低く)すると、明るくない事が
直ぐに分かります。逆にいえば、ホワイトバランスを調整して、赤っぽい光源を青っぽい写真にしてみたい場合、
意図的に明るく写しておく必要があるという訳です。



マニュアル露出_F9.0_1.3sec_ISO100_オリンパスE-M1。12月下旬、18時ごろ。

ISO100相当で、尚且つ、絞っていなければ、手持ち撮影可能な条件。相当に明るいと言えます。ツリー自体は明滅を
繰り返しますので、沢山の電飾が点いている時は明るいのですが、消えると暗くなります。
ですが、背景の商業施設の灯りが明るいのです。



マニュアル露出_F3.0_1/30sec_ISO800_オリンパスSH-60。12月下旬、18時ごろ。

広角側(25mm相当)とはいえ、普通に手持ちで撮れるシャッター速度。近年のコンパクトデジカメは、本当に良く写る。
スマホケータイが良く写るのは、主に画像処理の進歩なのだが、コンパクトデジカメの場合は、画像処理に加えて手振れ
補正効果の向上と、高感度対応にある。

この様な条件で「フラッシュ」を使うと、シャッター速度が1/60秒付近にセットされてしまうため、逆に相当暗く写る
場合が多い。フラッシュには同調速度というものが存在するので、フラッシュを使っても、必ずしも明るく写せる訳では
ないのです。
※スローシンクロや、高速シャッター時の全速同調機能が使えるもの、常時点灯のライト使用時を除く。

 

(左)マニュアル露出_F9.0_1.6sec_ISO200_オリンパスE-5。12月上旬、22時ごろ。
(右)マニュアル露出_F8.0_2sec_ISO200_オリンパスE-5。12月上旬、18時ごろ。

最近は、省エネながら明るく、シャープな(指向性の高い)LED電球を用いたイルミネーションが増えています。
放っておいても点光源に写るのですが、F8程度に絞ってやることで、「光芒(光条)」が綺麗に写せます。
レンズによって光芒の出方も異なる訳ですが、基本的に絞り羽の枚数に依存します。絞り羽根が奇数の場合、
羽根数の2倍の条数となります。偶数だと、絞り羽根の数と同一です。

古いレンズ(特許の問題で、円形絞りが使えなかったため)の方が光芒の美しい場合がありますので、どの様な
光芒が出て来るのかは、試してみる他にありません。尚、コンパクトデジカメには円絞りといって、絞り羽根を
使わずに直径の異なる穴を切り替えるものが有ります。この場合、光芒は同心円形となり、ボワッと拡がる感じと
なります。

 

(左)マニュアル露出_F9.0_1/2sec_ISO200_オリンパスE-M1。12月下旬、20時20分ごろ。
(右)マニュアル露出_F8.0_1/3sec_ISO200_オリンパスE-M1。※多重撮影 12月下旬、20時30分ごろ。

左は普通に撮ったもの。右は、普通に撮ったものに、絞り解放&ピンボケ画像を重ねたもの。最近のカメラには、
多重撮影が可能なものが有ります。また、撮影後に重ねることが出来るものもあります。
この作例は、撮影時に多重撮影を行ったものです。

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さて、夕景夜景撮影の良い季節なので、撮影方法についてご紹介させていただきましたが、カメラ雑誌や、他の方の
ホームページ・ウェブログなどで散々紹介されているものです。ここで挙げさせてもらったものについては、
露出設定や時刻を書き加えてみました。もちろん、全てオイラが撮影した写真ですから、著作権関係には気を遣う
必要がありません。

但し、ダウンロードして再配布…なんてのは、厳密にいえば著作権法違反ですよ!著作権を放棄するなんてのは、
どこにも書いてないですからね。とか言っても、アップしちゃった時点で、全世界にバラマキ確定なんですけどねw

そんな訳で、撮ってみたい方は撮ってみてはいかがでしょうか。暖かい服装と照明器具を準備し、身の危険を決して
冒さない事! 暖かい時期みたいに毒虫の被害を受ける事は少ないですが、野生動物に警戒しなきゃならない場所も
有ります。とりあえず無事なら、次回の撮影行の機会も有ります。
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