「こころ」を読んだ。
「十一月の寒い雨の降る日の事でした。」通りの天候だった、昨日読み終わった。(なんということだ。)
角川文庫版で読んだ。
平成五年四月二十日 百六十四版で、
ジャケットカバーの画は わたせせいぞう である。
価格は 310円ながらの105円、
散歩に出た夫に ついでの古本屋で買ってきてくれるよう頼んだ。
新聞のテレビ欄に
「ドキドキ読む漱石“こころ”」とあって 気になったのである。
番組名は「Rの法則」?、今まで見たことはなかった。
「ドキドキ…」の前には「三角関係に裏切り・略奪」とまで 副題のように付いていた。
とまで、って 確かにそんな風な内容だったはずだけれど
どこをどこまで読んだのか 何回読んだのか 思い出そうにも記憶は怪しく
こりゃ もう一遍読まなくちゃ、とその気になり
読み始めたら 止まらない。
こんなに一気呵成に読めたりしたもんだろうか 漱石?と
自分の読書力をかえって 訝しむほどの勢いでありました。
多分に その原動力となったのは 番組中の紙芝居様なコーナー。
現代的な 今様な 画に、私の心が添ったのでしょうか。
面白かったのである。
妻は知らなかったのだろうか。
妻は生きているのだろうか。