♪ Every child has a beautiful name
A beautiful name, a beautiful name
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『海街diary』を見ていたら
「戦争で身寄りを失った兄弟が、手紙をくれた
『お母さんのお姉さんの夫のお兄さんとその妻』に会いにいく。」
―「遠い親せき」ウーリー・オルレブ 岩波― を思い出した。
そのウーリー・オルレブの作品の中で 最近映画化されたものがあることを知り、
そちらを読んでみることにした。
「走れ、走って逃げろ」 ウーリー・オルレブ 母袋夏生 訳 2015(2003)
RUN BOY, RUN by Uri Orlev 2001
「71 years ago」よりもさらに3年ほど前、
ワルシャワ・ゲットーに暮らしていた少年は、家族とはぐれ八歳でたったひとりになってしまった。
ゲットーの外へ脱出した少年の
ユダヤ人と分かりやすい自分の名を変え、農村と森を放浪する過酷なサバイバルが
その時から始まった。
映画化された 「走れ、走って逃げろ」RUN BOY, RUN の邦題は
「ふたつの名前を持つ少年」。作品の内容を前面に出した形となっている。
少年 名前 と 言葉を並べた時に まず心に浮かんできたのは
冒頭に書き写した歌詞だった。
作品を読み進んでいくその時その時に
Every child
has
a
beautiful name
それらの単語が ビカビカ、まるで逆悪夢のように現れ出て、比較せずにはいられなかった。
「農村と森を放浪する過酷なサバイバル」、過酷と言う言葉すらも追いつけないような実話を
目まぐるしいほどの展開で次々に知ることとなる、作品です。