市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

議事録残さずハワイに行こう・・・不祥事件に関する情報開示請求に対する安中市と碓氷病院からの通知が届く

2013-11-12 12:49:00 | 困ったちゃん岡田義弘・元市政
■平成25年10月21日に群馬県警捜査第2課により、人工透析で使う機器の選定をめぐり海外旅行の接待を受けたとして収賄容疑で逮捕された安中市営の公立碓氷病院臨床工学科長の事件については、これまでも当会のブログで報告してきました。警察も認否をあきらかにしておらず、安中市もこうした身内の不祥事には情報開示にとりわけ消極的になるため、当会は10月23日付けで情報開示請求を安中市と碓氷病院に行っていました。このたび、11月6日付で請求に対する通知があり、殆どが不存在となっていますが、一部が開示若しくは部分開示されることになりそうです。






 当会の開示請求内容と安中市・碓氷病院からの開示通知内容を次のとおり対応させてみました。

**********
平成25年10月21~22日にかけてのマスコミ報道によると、安中市営の公立碓氷病院の職員が21日に収賄の容疑で逮捕されたとして市や病院関係者が記者会見を行ったという。この事件に関する次の情報。
(1)碓氷病院の医療機器で平成22、23、24年度及び25年度の現時点までに発注した全ての指名競争入札の事案にかかる会議録、起案書、回議書、入札調書、契約書、支払い関係書類の類。ただし平成23年12月21日執行の入札分を含む。
●平成22、23、24、25年度指名競争入札に係る会議録【碓氷病院:不存在】(説明:指名競争入札に関連した会議録を作成していないため、行政文書として存在しません)
●平成23、24年度指名競争入札に係る起案書【碓氷病院:不存在】(説明:現在、群馬県警察による事件の捜査のために行政文書を押収されており、現時点においては行政文書が存在しません)

△平成22年度指名競争入札に係る起案書9枚【碓氷病院:部分開示】(不開示部分:業者担当者の印影)(理由:個人に関する情報であり、安中市情報公開条例第7条第2号の規定により不開示とします)
●平成25年度指名競争入札に係る起案書【碓氷病院:不存在】(説明:平成25年度は、当該職員が関係する医療機器は購入していませんので存在しません)
●平成22、23、24、25年度指名競争入札に係る回議書【碓氷病院:不存在】(説明:指名競争入札に関連した回議書を作成していないため、行政文書として存在しません)
●平成23、24年度指名競争入札に係る入札調書【碓氷病院:不存在】(説明:現在、群馬県警察による事件の捜査のために行政文書を押収されており、現時点においては行政文書が存在しません)

△平成22年度指名競争入札に係る入札調書11枚【碓氷病院:部分開示】(不開示部分:業者担当者の住所、氏名、印影)(理由:個人に関する情報であり、安中市情報公開条例第7条第2号の規定により不開示とします)

●平成25年度指名競争入札に係る入札調書【碓氷病院:不存在】(説明:平成25年度は、当該職員が関係する医療機器は購入していませんので存在しません)
●平成23、24年度指名競争入札に係る契約書【碓氷病院:不存在】(説明:現在、群馬県警察による事件の捜査のために行政文書を押収されており、現時点においては行政文書が存在しません)

○平成22年度指名競争入札に係る契約書3枚【碓氷病院:開示】
●平成25年度指名競争入札に係る契約書【碓氷病院:不存在】(説明:平成25年度は、当該職員が関係する医療機器は購入していませんので存在しません)
●平成23、24年度指名競争入札に係る支払い関係書類【碓氷病院:不存在】(説明:現在、群馬県警察による事件の捜査のために行政文書を押収されており、現時点においては行政文書が存在しません)

△平成22年度指名競争入札に係る支払関係書類4枚【碓氷病院:部分開示】(不開示部分:業者の銀行口座)(理由:法人に関する情報であり、安中市情報公開条例第7条第3号の規定により不開示とします)
●平成25年度指名競争入札に係る支払関係書類【碓氷病院:不存在】(説明:平成25年度は、当該職員が関係する医療機器は購入していませんので存在しません)
(2)当該職員がグアム旅行やハワイ旅行をしたとされる時期を含む過去7年間の休暇取得の状況が分かる勤怠簿
×勤怠簿【碓氷病院:不開示】(開示しない理由:休暇については、公務ではなく個人のプライバシーに関する情報であり、安中市情報公開条例第7条第2号の規定により不開示とさせていただきます)
(3)今回の摘発の発端となった匿名の手紙の内容が分かる情報
●匿名の手紙の内容が分かる情報【碓氷病院:不存在】(説明:現在、群馬県警察による事件の捜査のために行政文書を押収されており、現時点においては行政文書が存在しません)
(4)当該職員が医療機器購入の予算付けをする検討委員会に任命された時から現在に至るまでに開催された同委員会に関する一切の情報。ただし、委員会の規約、メンバー、議事録等、予算付けのため提出され院長決裁を受けた書類等を含む。
●任命されたときから現在までの検討委員会の規約【碓氷病院:不存在】(説明:現在、群馬県警察による事件の捜査のために行政文書を押収されており、現時点においては行政文書が存在しません)
●平成19、25年度検討委員会のメンバー【碓氷病院:不存在】(説明:検討委員会のメンバー表を作成していないため、行政文書として存在しません)

○平成20、21年度検討委員会のメンバー2枚【碓氷病院:開示】
●平成22、23、24年度検討委員会のメンバー【碓氷病院:不存在】(説明:現在、群馬県警察による事件の捜査のために行政文書を押収されており、現時点においては行政文書が存在しません)
●任命されたときから現在までの検討委員会の議事録【碓氷病院:不存在】(説明:検討委員会の議事録等を作成していないため、行政文書として存在しません)

○平成19年度院長決裁を受けた書類3枚【碓氷病院:開示】
●平成20、21、25年度院長決裁を受けた書類【碓氷病院:不存在】(説明:検討委員会に予算付けのため提出され、院長の決裁を受けた書類を作成していないため、行政文書として存在しません)
●平成22、23、24年度院長決裁を受けた書類【碓氷病院:不存在】(説明:現在、群馬県警察による事件の捜査のために行政文書を押収されており、現時点においては行政文書が存在しません)

(5)今年2月に匿名の手紙が届いてから、当該職員の逮捕に至るまで市と病院内でどのような対応がとられたのかが分かる情報。
●市と病院内でどのような対応がとられたのか分かる情報【碓氷病院:不存在】(説明:現在、群馬県警察による事件の捜査のために行政文書を押収されており、現時点においては行政文書が存在しません)

(6)21日の緊急記者会見でマスコミに伝えた一切の情報。
○ファクシミリ送信14枚【秘書課:開示】
**********

■実際の上記開示予定書類が開示されるのは来週19日となりますが、肝心の書類のほとんどは警察に押収されたという理屈で不存在扱いとなっています。

 このため、開示された書類だけでは不祥事件の概要は分からないため、当会では10月25日付けで安中市長あてに3テーマ、合計21項目の公開質問状を提出しました。来週19日の開示時に、回答が得られるものと思われます。

■一方、この事件に関するその後の報道記事は次の経緯となっています。

**********上毛新聞2013年10月25日社会面
碓氷病院贈収賄 選定書作成の立場
容疑の科長 有利なメーカー指定か
 安中市が運営する公立碓氷病院の医療機器選定をめぐる贈収賄事件で、収賄容疑で逮捕された同病院臨床工学科長、田村秀樹容疑者(47)が当時、入札でのメーカーや機種の指定につながる「導入計画書」や「選定理由書」を作成する立場だったことが24日、病院への取材で分かった。県警は田村容疑者がこうした職務権限を利用し、贈賄容疑の鈴木武吉容疑者(54)の会社に有利なメーカーを指定したとみて裏付けを進めている。
 病院によると、導入計画書は機器を購入する前年の秋に開く導入検討委員会で各部署が提出し、メーカーや機種の希望がある場合は型番などを明記する。選定理由書は入札前の段階で、機種を指定する場合に病院総務課が作成する「機器購入伺」に添付する。
 透析室の場合、いずれも田村容疑者が当時努めていた看護師長名義で作成される。院長の決裁を経て市の入札に掛けられるが、透析治療は日曜以外に毎日行われるため必要性が高いと判断され、要望が通りやすい面があったという。
 県警によると、田村容疑者は2011年12月の入札で2種類の透析治療用装置を購入する「ジーエムエス」が販売代理店になっているメーカーの機器を指定するなど有利になるように便宜を図り、見返りとして12年2月、鈴木容疑者から3泊5日のハワイ旅行(約10万円相当)の設定を受けた疑いが持たれている。

**********東京新聞2013年10月26日群馬版
告発文書病院へ2回 碓氷病院職員逮捕
市議会全協で報告
 安中市営の公立碓氷病院の医療機器選定をめぐる贈収賄事件で、今年二月と五月の二回、病院職員が接待旅行を受けていると告発する文書が同病院に送られていたことが分かった。二十五日に開かれた市議会全員協議会で市側が明らかにした。
 最初の告発文は投書で、県警に収賄容疑で逮捕された同病院の臨床工学科長、田村秀樹容疑者(四七)を名指ししていた。このため、病院側は真偽をただしたが、同容疑者は「旅行に行ったことは事実だが金をもらったことは一切ない」と返答。病院側はそれぞれの文書が送られた直後に、「疑いを持たれる行為は慎むように」などと注意したという。
 また、協議会で市側は、医療機器の選定は専門性があることから病院に任せており、透析機器の選定は同容疑者が中心的存在だったと説明。議員側からは、機器購入など際のチェック態勢の強化を求める意見が出た。
 田村容疑者は、病院が購入する人工透析器の選定で便宜を図った見返りに、機器を納入した医療機器販売会社の社長(五四)=贈賄容疑で逮捕=からハワイ旅行の接待を受けたとして逮捕された。

**********朝日新聞2013.11.07群馬版
「専門性」癒着の温床に 医療機器購入巡る贈収賄事件 /群馬県
 公立碓氷病院の医療機器購入をめぐる贈収賄事件を受け、安中市が今月から病院の物品購入の入札過程を見直した。専門知識が必要な医療機器などの購入では、以前から公務員と業者の癒着による違法行為が各地で起きてきた。病院を運営する自治体が、どうチェック機能を高めるかが問われている。
 事件を受け、安中市は、購入額10万円以上を目安に市の入札執行委員会で審議するよう見直した。従来は院内の委員会で購入品や指名業者を決め、市は業者に入札参加資格があるかどうかを確認するだけだった。
 事件では、碓氷病院の臨床工学科長田村秀樹容疑者(47)が収賄、医療機器販売会社「ジーエムエス」社長鈴木武吉容疑者(54)が贈賄容疑で逮捕された。県警によると、2011年12月の入札で、田村容疑者がジー社に便宜を図り、謝礼としてハワイ旅行の接待を受けた疑いがある。
市によると、田村容疑者は10年に透析室の看護師長に。ジー社は10~13年、透析室の 医療機器の入札に6回参加し、すべて落札した。落札額は計3518万円。田村容疑者は当時、透析室の機器購入要望を委員会に上げる立場だった。
碓氷病院の入札に参加実績がある県内の医療機器販売会社の担当者は「役所の契約部門よりも、病院の専門科の方が製品を売り込みやすい」。実際に使う現場のニーズに合った利点や機能を説明できるからだ。
 入札前の機種選定が落札結果に影響するとし、「選ばれた機器のメーカーの代理店を務める会社が価格面で当然有利になる。製品の良しあしでなく、意図的に特定機種を選ぶことがあってはいけない」と話した。
●渋川、市が業者選定・県、額で分け審査 「病院任せ」の自治体も
 県内には碓氷病院を含めて公立病院が16ある。県と渋川、藤岡、伊勢崎の3市が安中市と同様、単独の自治体として運営している。
 渋川総合病院を運営する渋川市では、病院が選んだ物品が適正かどうかや同等品の有無を市が確認し、入札の指名業者も市が選ぶ。購入額500万円以上の場合は市の入札審査会に諮る。市契約検査課の担当者は「病院の要望がそのまま通ることはない」と話す。
 4病院を運営する県病院局は、購入額160万円超で各院内の委員会、契約形態に応じて1千万円超で総務課協議、2500万円超で局長協議と額に応じたチェック機能が働くとする。院内に複数の専門職員がいるため、「1人がすべてを取り仕切ることはない」。
 一方、国民健康保険鬼石病院を運営する藤岡市、伊勢崎市民病院を運営する伊勢崎市は、医療用の物品の入札はすべて病院に委ね、市の委員会などによるチェックはしていないという。
 藤岡市契約検査課の担当者は、病院事業が企業会計で独立し、「機器を購入する場合、市では適切な機器や業者が把握できない」と背景を説明。専門性がある職員は頻繁に異動もさせにくい。「同じ職場に長年いれば業者との距離が縮まることもあり得るが、公務員としての意識の問題だと思う」(仲程雄平、井上怜)

**********東京新聞2013年11月9日群馬版
「旅行と職務関係ない」 碓氷病院事件で田村容疑者 勾留理由開示
 安中市営の公立碓氷病院の医療機器選定をめぐる贈収賄事件で、収賄容疑で逮捕された同病院臨床工学科長、田村秀樹容疑者(四七)の勾留理由開示の手続きが八日、前橋簡裁(高野芳久裁判官)であった。贈賄容疑で逮捕された医療機器販売「ジーエムエス」社長、鈴木武吉容疑者(五四)について、田村容疑者は「鈴木さんと旅行や食事に行ったことと私の職務は関係ない」と述べ、容疑を否認した。
 逮捕容疑では、田村容疑者は、同社が扱う医療機器メーカーの機種を選定する便宜を図った見返りに、鈴木容疑者から昨年二月、三泊五日のハワイ旅行の接待(十万円相当)を受けたとされる。
 法廷で田村容疑者は「選定にはそれ相当の理由があった。鈴木さんと旅行や食事に行ったことは関係ない」と述べた。弁護人によると、田村容疑者は他機種より性能がよく、消毒しやすいなどを理由に機器を選定したとしている。
     (伊藤弘喜)
**********

■そして、本日の報道によれば、収賄容疑で逮捕された碓氷病院臨床工学科長が、11月11日に前橋地検から前橋地裁に起訴されたことが明らかになりました。また、同じく11月11日に、贈賄罪で前橋市の医療機器販売会社社長が前橋簡裁に略式起訴され、罰金100万円の略式命令が出されたことが明らかにされました。

**********上毛新聞2013年11月12日社会面
収賄の病院科長起訴 碓氷病院収賄罪
 安中市が運営する公立碓氷病院の医療機器選定をめぐる贈収賄事件で、前橋地検は11日便宜の見返りにハワイ旅行の接待などを受けたとして、収賄罪で同病院臨床工学科長、田村秀樹容疑者(47)=安中市原市=を前橋地裁に起訴した。県警が旅行以外に約5万円相当の飲食接待を受けたとして追送検していたことも分かった。地検は追送検分を含めて起訴した。
 贈賄容疑で逮捕、送検された前橋市の医療機器販売会社「ジーエムエス」の鈴木武吉社長(54)=伊勢崎市東町=については、前橋区検が同日、贈賄罪で前橋簡裁に略式起訴した。簡裁は同日、罰金100万円の略式命令を出した。
 起訴状などによると、田村被告は透析室看護師長だった2011年12月に透析治療用の水処理装置などを購入する際、同社が扱う機種を選定するなど有利になるように便宜を図った見返りとして、12年2月にハワイ旅行(約11万5千円相当)の接待を受けたほか、11年8月~12月2月にも便宜の見返りとして鈴木社長から計11回約5万円相当の飲食接待を受けたとされる。
 田村被告は8日に前橋簡裁で開かれた勾留理由開示手続きで容疑を否認する発言をしている。安中市の岡田義弘市長は起訴を受けて「司直の判断は厳粛に受け止めなければならない。(処分については)今後の裁判の成り行きを見守っていきたい」とコメントした。
**********

■今回の安中市からの開示に関する通知を見ると、具体的な医療機器名を挙げて次年度の予算化の可否(予算付け)を協議するために碓氷病院関係者16人で構成される購入検討委員会において、容疑者の科長が任命されたのは平成19年度だったことが分かります。

 また、県警は今回の事件に関する証拠資料として平成22、23、24年度の検討委員会の討議資料を押収したことが分かります。だからといって、検討委員会のメンバー表が碓氷病院や安中市にないはずはありません。メンバーが所属する部署ごとに当然、委員会の規約、メンバー表や議事メモ、配布資料などはファイルに保管してあるはずだからです。

 そのため、平成19、20、21、25年度の検討委員会の情報は押収されずに済んだわけですが、平成19、25年度については、メンバー表さえ作成されていないということで、このことからも、安中市が情報管理に力を入れていないことがわかります。

 11月19日予定されている請求情報の開示と、その際、市側から予定されている当会からの公開質問状への回答の内容と分析については、追って皆様に報告する所存です。

【ひらく会情報部】

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就任7年目で突然10万円以上は全部入札にすると言い出した岡田義弘・市長の碓氷病院改革のスピード感

2013-11-02 22:46:00 | 困ったちゃん岡田義弘・元市政
■安中市営の公立碓氷病院の医療機器選定をめぐる贈収賄事件で、平成25年10月21日に群馬県警に職員が逮捕されたことに受けて、安中市の岡田義弘市長が、10月30日の定例記者会見で、突然、同病院の10万円以上の医療機器や医薬品等物品の調達をすべて入札にするとぶち上げました。

 10月31日付けのマスコミは次のように報じました。

**********毎日新聞2013年10月31日地方版
碓氷病院汚職:入札を安中市委で審査 機器・薬剤、来月から 公共工事と同様に /群馬
 安中市の岡田義弘市長は30日の定例記者会見で、公立碓氷病院の臨床工学科長、田村秀樹容疑者(47)が収賄容疑で県警に逮捕された事件を受けて、同病院の機器、薬剤の入札を11月から公共工事などと同様に市入札執行委員会で審査する方針を明らかにした。
 市によると、市発注の建設工事、測量、建設コンサルタント業務などの請負契約は市入札執行委員会を通して競争入札を行っているが、同病院関係の入札については除外されていた。同病院は安中市と松井田町で構成する一部事務組合で運営され、両市町合併で安中市に移管された。岡田市長は「市町合併協議の流れの延長だったのだろうか、病院の医療機器について高額でも報告が上がるシステムになっていなかった」とチェック体制の不備を認めた。さらに「コピー用紙のような少額の品を除き、すべて委員会にかけて透明性を確保することは公務員の責務。庁内で情報を共有していくことが重要」と強調した。
 ◇田村秀樹容疑者、グアム旅行も?
 また、贈賄容疑で逮捕された医療用機器等販売会社社長、鈴木武吉容疑者(54)と田村容疑者がグアム旅行をしていたとの投書が今年2月に寄せられていたことを明らかにした。病院側の調査に対し田村容疑者は「鈴木容疑者の子どもの結婚式に招待され、グアムに行ったことがある。自分の費用で行った」と答えた。(逮捕容疑の)ハワイ旅行を含め「他に旅行はしていない」と説明していたという。岡田市長は「(強制力のない)行政の調査の限界。新たな旅行が明らかになり大変遺憾だ」などと述べた。【増田勝彦】

**********産経2013.10.31 02:15
10万円超の購入 全て入札 安中市、碓氷病院に改善策 群馬
 安中市の岡田義弘市長は30日の記者会見で、市が運営する公立碓氷病院をめぐる贈収賄事件にからみ、同病院の医療機器や医薬品など物品購入に対する改善策を示した。
 これまで随意契約的な処理を行っていたケースも含め、10万円以上の物品購入は全て入札とする。また、入札そのものも部長決裁によるものではなく、市の入札執行委員会に諮ることにした。同委員会は部長クラスで構成し、業者の資格審査なども行い、毎月開催される。11月からの実施予定で、運用をしながら条例改正の必要の有無や金額などの詰めを行う。事務処理量は増大するが、岡田市長は「庁内の情報を共有するとともに透明性を図るには必要だ」としている。
 現在、欠勤扱いになっている同病院臨床工学科長、田村秀樹容疑者の処分については、起訴された段階で休職扱いとし「裁判の推移をみて最終的に判断する」と述べた。

**********NHK2013年10月30日19時38分
贈収賄受け安中市が入札見直し
 今月、安中市の「公立碓氷病院」の看護師が医療機器の入札をめぐって、販売会社の社長とともに贈収賄の疑いで警察に逮捕された事件を受けて、安中市の岡田義弘市長は、今後、医療機器の入札は公共事業の入札で業者を審査している市の委員会を通して行う考えを示しました。
 今月21日、安中市が運営する「公立碓氷病院」で人工透析室の責任者だった看護師の田村秀樹容疑者(47)が、透析用の機器の入札で前橋市の医療機器販売会社に便宜を図った見返りに海外旅行の接待を受けたとして会社の社長とともに贈収賄の疑いで逮捕されました。
 安中市によりますと、公共事業の入札は各部署の部長を中心とする「入札執行委員会」で業者が適正かどうかなどを審査していますが、医療機器の入札の場合、専門性が高いなどとして委員会を通さずに病院の担当者の判断で行っていたため、市は業者の情報などを十分に把握できなかったということです。
 これを受けて、岡田市長は30日の記者会見で、「制度を透明化し、市と病院で情報共有することが必要だ」と述べ、来月から10万円以上の医療機器などの購入は公共事業と同様に委員会で業者を審査をしたうえで入札を行う考えを示しました。


**********東京新聞2013年10月31日
一定額超の医療機器入札 執行委審査対象に
 安中市営の公立碓氷病院の医療機器選定をめぐる贈収賄事件を受け、市は同病院が購入する一定額以上の医療機器や薬剤などについても、市の入札執行委員会の審査対象とする方針を決めた。来月から試行実施する。
 この委員会は財務部長をトップとする庁内の委員会で、毎月開いている。岡田義弘市長は三十日の定例会見で「庁内の情報を共有し、透明性を高める必要がある」と述べ、十万円以上の案件を対象とする意向も示した。
 一方、市長は、県警に収賄容疑で逮捕された臨床工学科長田村秀樹容疑者(47)が業者の接待旅行を受けているとの投書が今年二月に病院に届き、田村容疑者が上司に「グアム旅行は親族の結婚式に招待されて行ったが、代金は払った」と説明していたことも明らかにした。接待を受けた疑いがもたれているハワイ旅行の報告はなかったという。

**********上毛新聞2013年10月31日
贈収賄事件受け安中 医療機器購入 市がチェック
 安中市が運営する公立碓氷病院の医療機器選定をめぐる贈収賄事件を受け、岡田義弘市長は30日、同病院が10万円以上の物品を購入する場合は入札執行委員会にかけて業者選定することを表明した。病院の医療機器、薬剤含めた物品購入は入札振興委員会にかけられたことはなく、事件を受け試験的に行う。
 同日の定例記者会見で明らかにした。岡田市長は「入札の透明性を図り、庁内の情報共有を図っていきたい」と話した。
 病院の物品購入は、財務部長決裁の入札や病院が行う見積合わせで業者選定していた。入札執行委員会は、市の部課長ら13人からなり、委員会で複数の職員がチェックする。
**********

■それではなぜ岡田市長は、就任後7年目にして、このような大胆な調達変更を行うと発表したのでしょうか。

 それは来年4月の選挙を前に、ポーズをとっておく必要があるためだと思われます。

 松井田にある峠の湯の火災後の対応も、松井田の住民らへの選挙対策で、直ちに復旧の為のアクションをとるというイメージ作戦ですが、碓氷病院の場合も、職員の逮捕という管理者責任を問われる事態が発生したため、「碓氷病院の医療機器や医薬品など物品購入に対する改善策として、これまで随意契約的な処理を行っていたケースも含め、10万円以上の物品購入は全て入札とする」として、ことさらにマスコミを通じて市民にアピールするのが目的のようです。

■他の自治体の例を見ると、長野県の場合では、一般競争入札の場合、県庁・現地機関では物品購入は160万円超、製造の請負は250万円超が該当しています。現地機関の案件については、原則として一般競争入札は県庁(財産活用課)で実施し、公募型見積合わせは各現地機関が実施します。ただし、一般競争入札のうち各現地機関が実施する案件もあります。

 公募型見積合せの場合は、県庁では、物品購入は2万円以上160万円以下、製造の請負は2万円以上250万円以下が対象です。現地機関では、物品購入は10万円以上160万円以下、製造の請負は10万円以上250万円以下です。

■札幌市の場合には、一般競争入札となる案件として、購入等の予定価格が下記の金額の場合は、契約管理課による一般競争入札(電子入札)となります。
<物品の購入>
予定価格が160万円超
<製造の請負(印刷・看板・標識等を含む)>
予定価格が250万円超
<不用物品の売払い>
予定価格が50万円超
<物品の借受(借受期間3カ月以上の車両レンタルのみ)>
予定価格が80万円超
<修繕>
予定価格が200万円超
手続き方法の案内は、同市のホームページに掲載しています。

 公開見積合せとなる案件としては、下記の場合は、契約管理課による公開見積合せ(電子入札)となります。
<物品の購入>
予定価格が10万円以上160万円以下
※10万円以上30万円未満の案件は、各課による指名見積合せとなる場合があります。
<製造の請負(印刷・看板・標識等を含む)>
予定価格が10万円以上250万円以下
※10万円以上30万円未満の案件は、各課による指名見積合せとなる場合があります。
<不用物品の売払い>
予定価格が50万円以下
<物品の借受(借受期間3カ月以上の車両レンタルのみ)>
予定価格が50万円以上80万円以下
手続き方法のご案内は、やはり市のホームページに掲載しています。

 各課が発注手続きを行う案件では、下記の場合は、各課による指名見積合せ(100万円以上の場合は指名競争入札)となります。
<物品の購入、製造の請負>
予定価格が10万円以上30万円未満
※案件の内容により、契約管理課による公開見積合せとなる場合があります。
<指定物品(※)の購入、物品の修繕>
予定価格が10万円以上200万円未満
※指定物品:書籍や特定の課で使用する医薬品、資機材、部品
<物品の借受>
借受期間3カ月以上かつ予定価格が50万円以上の車両レンタルを除くすべての物品
なお、予定価格が10万円未満の購入等や、調達可能な事業者が限定される場合は、特定随意契約により発注する場合があります。

■どこの自治体も物品の調達や製造の請負の発注条件をきちんとホームページ上に明記して公表しています。しかし、安中市の場合、非常に判り難くなっています。今回の碓氷病院の物品調達についても、市のホームページでいくら検索しようとしても、何も出てきませんでした。

 10万円以上の物品の購入は全部入札にするという画期的な方策が本当に11月から実現されるのか、それともいつものようとおりの二枚舌のスタンドプレーなのか、経緯を慎重に見極めたいと思います。

【ひらく会情報部】

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議事録残さずハワイに行こう・・・何やら得体の知れない雰囲気を醸し出しつつある碓氷病院の不祥事件

2013-10-27 23:48:00 | 困ったちゃん岡田義弘・元市政

■安中市が運営している公立碓氷病院は、昭和10年に半田善四郎氏らの尽力で組合組織として設立された県内でも先進的な地域医療の拠点として長い間重要な役割を果たしてきました。

この事件を契機に膿を出し切れるか?



■平成22年になってようやく抜本的な対策が必要だということで、大規模な改修事業が継続的に実施されることになり、随意契約でINA新建築研究所(東京都)に委託して実施設計を行い、平成24年初頭から大規模改修工事費2億8571万4000円、耐震補強工事費5714万2000円、合計3億4285万6000円を計上したのを手始めに、平成25年度までに、総額12億4337万5000円もの巨費が予算措置されました。

 平成24年3月6日には公立碓氷病院大規模改修工事の入札が行われ、冬木工業が8億8500万円で落札し、その後、一部の建物の耐震補強工事と老朽化した給排水・衛生施設や電気・空調設備、外来や入院病棟の改修工事が本年7月まで続けられ、リニューアルが完了しました(広報あんなか2013年9月1日号ページ2、3より)。

 他方で、合併後も毎年2億円近くの赤字を出し続けており、22年度の未処理欠損金が約9億5000万円に上り、これらは結局は我々市民の負担になるわけです。

 ところが、1990年代後半になり、隣接自治体で新しい公立病院の設立が相次ぎ、病院間のサービス競争にさらされつつ、一方で、老朽化した施設や設備の更新やサービス改善の面で遅れをとったため、次第に利用者が遠のく傾向にありました。とりわけ、平成18年3月の安中・松井田の合併により、それまでは安中松井田医療事務組合組織だったのが、新安中市に施設一切が継承されてから、その傾向に拍車がかかっていました。

大規模改修工事が7月に終わったばかりの碓氷病院。医療技術は問題ないのに、積年の赤字の原因は安中市の利権体質か?

 それでも地域医療になくてはならない存在なので、我々市民はなんとか事情を理解しようと努めてきたつもりです。

先人の気概を伝える中庭の石碑“病めるもの 癒さるべし”。

■ところが、今回の不祥事件で、碓氷病院も安中市の利権事業の対象として関係者の食い物にされてきた可能性が浮上しました。そのため当会では、秘密体質をひきずる安中市の記者会見だけでは不祥事件の真相解明はおぼつかないので、安中市情報公開条例第6条第1項の規定に基づき行政文書開示請求を10月23日付で安中市長と碓氷病院長あてに提出しました。

**********
<開示を請求する行政文書の内容又は件名>
平成25年10月21~22日にかけてのマスコミ報道によると、安中市営の公立碓氷病院の職員が21日に収賄の容疑で逮捕されたとして市や病院関係者が記者会見を行ったという。この事件に関する次の情報。
(1)碓氷病院の医療機器で平成22、23、24年度及び25年度の現時点までに発注した全ての指名競争入札の事案にかかる会議録、起案書、回議書、入札調書、契約書、支払い関係書類の類。ただし平成23年12月21日執行の入札分を含む。
(2)当該職員がグアム旅行やハワイ旅行をしたとされる時期を含む過去7年間の休暇取得の状況が分かる勤怠簿
(3)今回の摘発の発端となった匿名の手紙の内容が分かる情報
(4)当該職員が医療機器購入の予算付けをする検討委員会に任命された時から現在に至るまでに開催された同委員会に関する一切の情報。ただし、委員会の規約、メンバー、議事録等、予算付けのため提出され院長決裁を受けた書類等を含む。
(5)今年2月に匿名の手紙が届いてから、当該職員の逮捕に至るまで市と病院内でどのような対応がとられたのかが分かる情報。
(6)21日の緊急記者会見でマスコミに伝えた一切の情報。
**********

■さらに、情報開示請求だけでは、事件の経緯や背景について全般的な流れが分かりにくいため、平成25年10月25日付で次の公開質問状を岡田義弘市長に提出しました。

**********
                    平成25年10月25日
〒379-0192
群馬県安中市安中1-23-13
安中市役所
市長 岡田義弘 様
               質問者〒379-014
                  安中市野殿980番地
                  小川 賢
                  TEL 027-382-0468
                  FAX 027-381-0364
   安中市営の公立碓氷病院を舞台にした収賄事件に関する公開質問状
 表記について、次の公開質問がありますので、誠意あるご回答をお願いします。なお恐縮ですが、ご回答は別途行う情報開示請求の開示期限を鑑みて、平成25年11月4日(月)午前9時を限りとして質問者宛必着でいただければ幸いです。
質問1 今回の摘発の端緒となった平成25年2月の匿名投書について
(1)報道によれば、今年2月の匿名の投書が碓氷病院あてにあったというが、誰宛にあったのか。
(2)その後、当該職員本人に事実関係を確かめたというが、日時はいつか。また回数はどれくらいだったのか。それぞれの聴取日時を教えてほしい。
(3)当該職員は、6年ほど前に贈賄側の社長と一緒にグアム旅行に行ったが代金は自腹だった、といっているが、当該職員から休暇届けはきちんと提出されていたのか。
(4)こうした匿名投書があった場合、どのような扱いがなされるのか。
(5)その取り扱い基準に関して、市役所あるいは病院内に、なにか独立したコンプライアンス機関が設けられているのか。
(6)今回の匿名投書について、安中市長に報告が最初にあったのはいつか。
(7)今年2月の匿名投書から、当該職員の逮捕に至るまで実に8ヶ月が経過したことになるが、その間、安中市と碓氷病院はなにをしていたのか。
質問2 平成23年12月21日の透析治療用機器・装置の入札について
(1)報道によれば、入札は安中市が実施していたらしいが、市のホームページに都度公示や結果を載せて公表しているのか。
(2)公表していない場合はなぜ公表しないのか、その理由や根拠を教えてほしい。
(3)指名競争入札を行ったらしいが、指名業者はどのような基準で選定したのか。
(4)報道によれば、水処理装置が3社、溶解装置は5社を指名したようだが、あらかじめ、同じ製品を使用している他の病院等に値段等を問い合わせるなどの価格調査はしていたのか。
(5)当該職員は、検討委員会に購入の可否を諮る段階で、贈賄側の会社に見積もりを作らせていたと報じられているが、価格調査はその見積もりの価格情報だけを根拠にしていたのか。
(6)そのほかの指名業者からの価格調査はどうしていたのか。
(7)報道によれば、贈賄側の会社だけが代理店として扱っている医療機器メーカーの製品だから、このメーカーの製品が指定されると、他の取扱店よりもこの会社が有利になるということだが、安中市はこうした不公正な状況をあらかじめチェックしたうえで、指名業者を選定していたのか。
(8)それとも、そうしたチェックはせず、碓氷病院側からの情報のみで指名業者を選定していたのか。
(9)いずれの場合でも、指名業者の選定の経緯と根拠を教えてほしい。
質問3 機器購入のための購入検討委員会について
(1)報道によれば、この検討委員会は院長ら16名で構成されていて、各科が次年度に購入希望の医療機器の見積もりを提出して予算付けの根拠としていたというが、医療機器購入の総予算枠や各科への割り当ては毎年度、どのように決めていたのか。
(2)その中で、どのような理由や基準、根拠等で、優先順位をつけたり、購入の可否の判断をしたりしていたのか。
(3)機器を購入する際に、古くなったり、代替されたりした機器の処分はどのようにしているのか。
(4)碓氷病院が各年度ごとに購入した医療機器の総額はいくらだったのか。過去7年間の傾向を教えてほしい。
(5)あわせて、各科が購入してきた医療機器の総額についても、過去7年間の推移を教えてほしい。
     以上
***********

■この間、本事件に関する新聞報道では次の記事が報じられています。

**********上毛新聞2013年10月25日社会面
碓氷病院贈収賄 選定書作成の立場 容疑の科長 有利なメーカー指定か
 安中市が運営する公立碓氷病院の医療機器選定をめぐる贈収賄事件で、収賄容疑で逮捕された同病院臨床工学科長、田村秀樹容疑者(47)が当時、入札でのメーカーや機種の指定につながる「導入計画書」や「選定理由書」を作成する立場だったことが24日、病院への取材で分かった。県警は田村容疑者がこうした職務権限を利用し、贈賄容疑の鈴木武吉容疑者(54)の会社に有利なメーカーを指定したとみて裏付けを進めている。
 病院によると、導入計画書は機器を購入する前年の秋に開く導入検討委員会で各部署が提出し、メーカーや機種の希望がある場合は型番などを明記する。選定理由書は入札前の段階で、機種を指定する場合に病院総務課が作成する「機器購入伺」に添付する。
 透析室の場合、いずれも田村容疑者が当時努めていた看護師長名義で作成される。院長の決裁を経て市の入札に掛けられるが、透析治療は日曜以外に毎日行われるため必要性が高いと判断され、要望が通りやすい面があったという。
 県警によると、田村容疑者は2011年12月の入札で2種類の透析治療用装置を購入する「ジーエムエス」が販売代理店になっているメーカーの機器を指定するなど有利になるように便宜を図り、見返りとして12年2月、鈴木容疑者から3泊5日のハワイ旅行(約10万円相当)の設定を受けた疑いが持たれている。

**********東京新聞2013年10月26日群馬版
告発文書病院へ2回 碓氷病院職員逮捕
市議会全協で報告
 安中市営の公立碓氷病院の医療機器選定をめぐる贈収賄事件で、今年二月と五月の二回、病院職員が接待旅行を受けていると告発する文書が同病院に送られていたことが分かった。二十五日に開かれた市議会全員協議会で市側が明らかにした。
 最初の告発文は投書で、県警に収賄容疑で逮捕された同病院の臨床工学科長、田村秀樹容疑者(四七)を名指ししていた。このため、病院側は真偽をただしたが、同容疑者は「旅行に行ったことは事実だが金をもらったことは一切ない」と返答。病院側はそれぞれの文書が送られた直後に、「疑いを持たれる行為は慎むように」などと注意したという。
 また、協議会で市側は、医療機器の選定は専門性があることから病院に任せており、透析機器の選定は同容疑者が中心的存在だったと説明。議員側からは、機器購入など際のチェック態勢の強化を求める意見が出た。
 田村容疑者は、病院が購入する人工透析器の選定で便宜を図った見返りに、機器を納入した医療機器販売会社の社長(五四)=贈賄容疑で逮捕=からハワイ旅行の接待を受けたとして逮捕された。
**********

■これらの記事や、当会が独自に収集した情報から状況を分析してみました。情報開示と公開質問の回答はおそらく11月4日以降になりますが、現時点では次の点がポイントとなると思われます。

①通常、こうした匿名の告発投書が組織になされた場合、組織の責任者はコンプライアンス組織を通じて、本人には投書があったことを知らせずに事情を調査するが、碓氷病院の場合、本人に投書内容を直接示したこと。

②このため、今年2月に最初の本人名指しの投書があり、続いて今年5月に2回目の文書送付(メールか?)が会った直後に碓氷病院が、本人にそのことを告げて「疑いを持たれる行為は慎むように」と忠告したこと。

③ところが、本人は「旅行にいったのは事実だが、金をもらったことはない」と主張し、さらに病院側から教えられた投書内容が虚偽によるもので、自らの名誉を毀損したとして対抗措置を講じようとしたこと。

④そのため、警察に本件を通報したのは、碓氷病院でもなく、告発情報を同病院に送った匿名者でもなく、告発を受けた本人自身が、身の潔白を証明しようと自ら警察に相談するために出頭したことも考えられること。

③警察が自ら出頭し相談してきた本人から事情を聞き、おそらく検察とも連絡を取りあいながら捜査を進めた結果、平成25年10月21日に収賄罪で本人の逮捕に踏み切り、同時に贈賄罪で透析機器会社社長も逮捕したこと。

④したがって、告発された本人は、警察に逮捕された現在でも「収賄容疑について否認している」こと。(※この点について当会では10月22日の新聞報道で「県警は『捜査に支障が出る』として認否を明らかにしていない」と報じられたことから、共犯者がいるため、まだ罪状認否を確定する段階ではないことを意味すると判断したが、本人が容疑否認している状況を報じたらしいこと)

■こうしたややこしい背景がありそうなので、当会では情報開示と公開質問の回答を踏まえてさらに詳しい分析を加える所存です。

 安中市では、入札は手続きどおりきちんと実施したと言っているようですが、入札の基準や手続きの経緯を確認する必要があります。また、共犯者の有無についても、安中市土地開発公社を巡る巨額横領事件に見られるように単独犯として片付けたがる傾向がある自治体ですので、十分な監視が必要です。

 それにしても安中市役所を舞台にした不祥事件は、一筋縄では理解できないことばかりです。やはり史上最大級の横領事件の舞台となった自治体だけに、また、その横領事件の中核を知る立場にあった人物が首長をしている自治体だけに、今回の碓氷病院の医療機器調達を巡る不祥事件の全貌が明らかになるには相当な努力と時間を要するに違いありません。


【ひらく会情報部】

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議事録残さずハワイに行こう・・・安中市の秘密体質を象徴する碓氷病院を巡る贈収賄事件が発覚

2013-10-22 22:40:00 | 困ったちゃん岡田義弘・元市政

■せっかく10月20日20時からのNHK大河ドラマ『八重の桜』の最後の「紀行」で、我らが安中が紹介されたのに、その翌日に、イメージを台無しにする事件が起きてしまいました。我らが安中市の本質を如実に示すこの事件を報じた本日のマスコミの報道ぶりを見てみましょう。

**********上毛新聞2013年10月22日
碓氷病院職員を逮捕 収賄容疑 機器選定でハワイ接待 県警
 安中市が運営する公立碓氷病院の医療機器選定をめぐりハワイ旅行の接待があったとして、県警捜査2課と高崎、安中両署は21日、収賄容疑で同病院臨床工学科長の田村秀樹容疑者(47)=安中市原市=を、贈賄容疑で前橋市の医療機器販売会社「ジーエムエス」社長、鈴木武吉容疑者(54)=伊勢崎市東町=を逮捕した。県警は同日、同病院や市役所など関係先数箇所を家宅捜索した。押収資料などを基に動機や便宜供与の実態解明を進める。
 田村容疑者の逮捕容疑は透析室看護師長だった2011年12月21日の入札で透析治療用の水処理装置と粉末自動溶解装置を購入する際、同社が販売代理店になっているメーカーの機器を指定するなど有利になるように便宜を図り、見返りとして12年2月、鈴木容疑者から3泊5日のハワイ旅行(約10万円相当)の接待を受けた疑い。
 県警は「捜査に影響が出る」として認否を明らかにしていない。2人とも旅行は認めているという。
 県警によると、入札参加業者の中で同社だけがこのメーカーの代理店だった。機器選定に強い発言力を持つ立場の田村容疑者がこのメーカーの機器を指定することで同社が有利になり、実質的な便宜供与に当たると判断した。
 職員の逮捕を受け、市と病院は同日、市役所で記者会見した。市と病院によると、入札は水処理装置が3社、溶解装置は5社が参加して行われ、同社が最低価格の895万円と385万円で落札した。ほかの入札価格はそれぞれ910~940万円、420万円~475万円だった。(以上は共同通信と同じ記事)
 田村容疑者は看護師と生命維持装置などを扱う臨床工学技士の資格を持ち、02年7月に透析室の看護師として採用された。10年4月に看護師長になり、ことし4月から機構改革に伴い役職名が現職に変わった。両方の資格を持つ職員は少なく、透析室の中核だった。
 機器購入は野際英司院長や田村容疑者ら16人でつくる購入検討委員会で各部局の要望をもとに協議し、野際院長が最終決定する。ただ、田村容疑者しか透析治療の機器を扱えない時期があったり、看護経験が豊富なことから「機器選定における発言力はあった」(野際院長)という。
■得意分野の強化狙う? 業界反応
 業界関係者によると、県内の医療機器販売市場での「ジーエムエス」の占有率は1%強だが、透析治療の関連機器(市場規模約9億円)に絞ると同社が3分の2を占めているという。関係者は「この業界は得手、不得手の分野がある会社が多い。(同社は)得意分野を強化する意図があったのかもしれない」と話す。
 透析治療の関連機器の製造元は大手メーカー3社で8割を占める。「各メーカーの代理店になれば、安く仕入れることができ、入札で落札価格を有利にできるケースは多い」という。
 民間信用調査会社などによると、同社は1991年設立。透析治療の関連機器販売を主力をしている。12年度は約12億5900万円を売り上げたが、約500万円の純損失だった。
■接待知らせる投書 関係先を家宅捜索
 職員の逮捕を受け、岡田義弘安中市長は21日に緊急記者会見を開き「ご心配とご迷惑をおかけし、おわびしたい」と陳謝した。同席した野際英司病院長は「(田村芳樹用紙者の)生活は派手ではなく、勤務状況も問題なかった」とした。
 碓氷病院によると、田村容疑者が海外旅行の接待を受けたという匿名の投書が2月にあった。本人に確かめると、鈴木武吉容疑者とは前の勤務先から付き合いがあることを認め「6年ほど前に一緒にグアム旅行をしたが代金は自分で払った」と話したという。
 同病院では午後5時15分ごろから約2時間半をかけて捜査員15人ほどが家宅捜索に入り、書類など約30点を押収。同僚の逮捕に職員らは同様を隠さなかった。田村容疑者の自宅や安中市役所、前橋市駒形町の「ジーエムエス」からも書類やパソコンなど証拠物が押収された。田村容疑者の自宅近くの70代男性は「まじめで親切という印象。逮捕されるとは」と驚いている。
 同社の男性関係者は「急なことで驚いた。実際に旅行したかは分からない」と戸惑っていた。社内では鈴木容疑者が強い発言権を持ち、官公庁関係の入札は主に自身で仕切っていたという。


**********読売新聞2013年10月22日
安中市職員、収賄容疑逮捕…碓氷病院の機器選定巡り

↑捜索を終え、押収した資料を運び出す捜査員(21日午後2時37分、前橋市駒形町の株式会社ジーエムエスで)
 安中市が運営する公立碓氷病院に導入する人工透析機器の選定に際し、業者に有利な取り計らいをした見返りにハワイ旅行の接待を受けたとして、県警捜査2課などは21日、同市原市、同市職員で同病院診療技術部臨床工学科長の田村秀樹容疑者(47)を収賄容疑で逮捕した。田村容疑者を接待したとして前橋市駒形町の医療機器販売会社「ジーエムエス」社長鈴木武吉容疑者(54)(伊勢崎市東町)を贈賄容疑で逮捕した。
 発表によると、田村容疑者は安中市が実施した人工透析機器の指名競争入札に関し、ジー社が代理店を務める医療機器メーカーの機種を指定した見返りに、2012年2月中旬頃、鈴木容疑者から3泊5日のハワイ旅行(代金約10万円分)の接待を受けた疑い。鈴木容疑者は田村容疑者と2人で旅行し、接待した疑い。
 調べに対し2人は、旅行をした事実を認めているが、県警は容疑の認否を明らかにしていない
 入札は11年12月21日に2件実施され、それぞれ3社と5社が参加。いずれもジー社が落札し、同26日にそれぞれ約900万円と約400万円で契約を結んだ。
 県警は、入札参加業者の中に田村容疑者が選定したメーカーの代理店がジー社しかなく、同社に有利に働いていたとみている。
 田村容疑者は02年7月に同病院に採用され、10年4月1日~今年3月31日、同病院看護部透析室看護師長を務め、導入機器の選定に発言権があった。捜査関係者によると、2人は田村容疑者が以前に勤務していた民間病院で、先輩と後輩の関係だったという。
 安中市の岡田義弘市長は21日記者会見し、「市民にご心配とご迷惑をおかけして申し訳ない。病院の意見も聞きながら抜本的な見直しをしたい」と謝罪した。


**********NHK2013年10月21日 17時57分
海外旅行接待 収賄容疑で看護師逮捕

田村科長 その見返りに訳0万円のハワイ旅行の設定受けた収賄の疑い。
群馬県安中市にある公立碓氷病院で、人工透析室の責任者を務める47歳の看護師が、透析用の機器の入札を巡って便宜を図った見返りに医療機器販売会社から海外旅行の接待を受けたとして、販売会社の社長と共に贈収賄の疑いで逮捕されました。
逮捕されたのは、収賄側が、安中市が運営する「公立碓氷病院」の臨床工学科長で、看護師の田村秀樹容疑者(47)で、贈賄側が前橋市の医療機器販売会社「ジーエムエス」の社長、鈴木武吉容疑者(54)です。
警察によりますと、田村科長はおととし12月、およそ1300万円になる人工透析用の医療機器2点の入札を巡って、「ジーエムエス」が代理店契約を結ぶメーカーの機器を指定し、その見返りに費用およそ10万円のハワイ旅行の接待を受けたとして収賄の疑いが持たれています。
警察は、21日病院や安中市役所などを捜索するなどして、捜査を進めることにしています。
察は、2人の認否を明らかにしていませんが、これまでの調べによりますと、2人は、田村科長がかつて民間病院にいた時に知り合い、ハワイ旅行には2人で行ったということです。
公立碓氷病院は、病床数およそ200床の病院で、田村科長は3年前から透析室の看護師長など医療機器の選定に関わる立場だったということで、警察が詳しいいきさつを調べています。
■医療機器選定検討の議事録作成せず
碓氷病院の職員が逮捕されたことを受けて、病院を運営する安中市の岡田義弘市長が記者会見し、「市民の皆様にご心配とご迷惑をかけたことをおわびします」と謝罪しました。
市によりますと、碓氷病院では、医療機器を選定する場合、病院幹部による検討委員会が開かれ、田村科長も参加していましたが、議事録を作成しておらず、具体的な発言内容は分からないということです。
碓氷病院の野際英司院長は記者会見で「医療機器の購入は、専門性が高いために、できるだけ現場に任せていた。今後は議事録の作成も含めて、選定手続きの透明化を進めたい」と話しました。

**********朝日新聞デジタル2013年10月21日17時28分
医療機器選定めぐりハワイ旅行接待 贈収賄容疑2人逮捕
医療機器選定の便宜を図った見返りに業者から海外旅行の接待を受けたとして、群馬県警は21日、同県安中市、公立碓氷病院臨床工学科長田村秀樹容疑者(47)を収賄の疑いで、同県伊勢崎市、医療機器販売会社社長鈴木武吉容疑者(54)を贈賄の疑いで逮捕し、発表した。県警は認否を明らかにしていない
 捜査2課などによると、2011年12月にあった同病院の透析用医療機器購入の入札をめぐって、田村容疑者は、鈴木容疑者の会社が代理店を務めるメーカーの機器を選定して便宜を図り、見返りとして12年2月にハワイ旅行(代金約10万円相当)の接待を受けた疑いがある。田村容疑者は当時、透析室看護師長で機器選定に発言権があったという。

**********朝日新聞2013年10月22日
医療機器選定巡り収賄容疑 碓氷病院科長を逮捕
医療機器選定の便宜を図った見返りに業者から海外旅行の接待を受けたとして、群馬県警は21日、同県安中市、公立碓氷病院臨床工学科長田村秀樹容疑者(47)を収賄の疑いで、同県伊勢崎市、医療機器販売会社社長鈴木武吉容疑者(54)を贈賄の疑いで逮捕し、発表した。県警は認否を明らかにしていない。
■業者 ハワイ旅行の接待容疑
 捜査2課と高崎、安中両署によると、2011年12月にあった同病院の透析用医療機器購入の入札に際し、田村容疑者がジーエムエスが代理店を務めるメーカーの機器を選定して落札できるように便宜を図り、謝礼として12年2月、3泊5日のハワイ旅行(代金約10万円相当)の接待を受けた疑いがある。調べに対し、2人で旅行をしたことは認めているという。
 病院側が納品機種を指定したうえで、市が指名業者による競争入札を実施した。田村容疑者は当時、透析室看護師長で機器選定に発言権があったという。機器2台で、契約額は計1300万円だったという。
 県警は同日、ジーエムエス、碓氷病院、安中市役所などを家宅捜索し、押収物を運び出した。
■機種選定 現場任せ 院長
 碓氷病院の野際英司院長は記者会見し、透析用の医療機器購入で、田村容疑者の機種の提案がそのまま通っていたと明らかにした。
 同病院では、各科が次年度に購入を希望する医療機器の見積もりを出し、院内の検討委員会で購入の可否を決めていた。田村容疑者は委員の1人で、今年4月に臨床工学科長に昇格。透析機器や人工透析器をメンテナンスできる臨床工学技士の資格も持っていた。
 安中市の記録によると、ジーエムエスは、田村容疑者が看護師長だった透析室の医療機器を複数回、落札していた。透析用監視装置(591万円)や逆浸透法精製水製造装置(895万円)、多人数用重炭酸透析液供給装置(628万円)、電動ベッド(706万円)などだ。
 病院関係者によると、田村容疑者は検討委に購入の可否を諮る段階で、同社に見積もりを作らせていたという。納入業者は複数の指名業者による入札で決まるが、有利に働いた可能性がある。
 野際院長は「(田村容疑者は)看護師と機械の両方の資格と知識があり、信頼していた。機種選定は使い勝手もあり、現場に任せていた」と述べた。また、検討委の議事録に購入の是非などの結果しか書かれず、委員の発言が残っていなかったため、今後は議事録を残すなど機器の選定過程を透明化するとした。
 記者会見に同席した岡田義弘・安中市長は「市民にご心配をかけおわび申し上げる」と謝罪し、「全庁的に再発防止策を研究、検討する」と話した。
     (井上怜、遠藤雄二)


**********産経新聞2013.10.21 16:55
ハワイ旅行接待、収賄容疑で病院職員逮捕 群馬
 医療機器選定をめぐりハワイ旅行の接待があったとして、群馬県警は21日、収賄の疑いで同県安中市の公立碓氷病院臨床工学科長、田村秀樹容疑者(47)=安中市原市=を、贈賄の疑いで前橋市の医療機器販売「ジーエムエス」社長、鈴木武吉容疑者(54)=同県伊勢崎市東町=を逮捕した。
 逮捕容疑は昨年2月ごろ、同社が扱う医療機器メーカーの機種を田村容疑者が選定するなど便宜を図った見返りに、3泊5日のハワイ旅行(10万円相当)の接待を受けたとしている。県警は認否を明らかにしていない。
 県警によると、田村容疑者は平成22年4月以降、同病院の透析治療の医療機器を選定できる立場にあった。鈴木容疑者は23年12月の入札で、医療機器2点(1300万円相当)を落札した。

**********産経新聞2013年10月22日
機器選定で収賄 容疑の職員逮捕 見返りにハワイ旅行 安中の公立碓氷病院
 医療機器の入札に関わるメーカーの選定で有利な取り計らいを行い、ハワイ旅行の接待を受けたとして、県警捜査2課などは21日、収賄の疑いで、安中市原市、公立碓氷病院臨床工学科長、田村秀樹容疑者(47)を、贈賄の疑いで、前橋市の医療機器販売「ジーエムエス」社長、鈴木武吉容疑者(54)を逮捕した。県警は認否を明らかにしていない。
 逮捕容疑は昨年2月ごろ、同社が扱う医療機器メーカーの機種を田村容疑者が選定するなど便宜を図った見返りに、3泊5日のハワイ旅行(飛行機代、宿泊費など計10万円相当)の接待を受けた疑い。
 同課によると、田村容疑者は平成22年4月以降、透析室看護師長として、透析治療の医療機器を選定できる立場にあった。医療機器2点を導入する氏名競争入札で、田村容疑者は入札に参加した計3社のうち、「ジーエムエス」だけが代理店契約を結んでいる医療機器メーカーの製品を選定し、「ジーエムエス」に有利な取り計らいを行った。入札は23年12月21日に行われ、「ジーエムエス」が医療機器2点(約1300万円相当)を落札した。
■唯一の資格者、発言力 岡田市長、野際院長ら謝罪
 田村容疑者逮捕を受け、安中市の岡田義弘市長、公立碓氷病院の野際英司院長らは同日午後、記者会見し「具体的な内容はわからないが、職員逮捕という事態におわび申し上げる」と謝罪した。
 同病院によると、田村容疑者は平成14年7月に透析室の看護師として採用された。22年4月には同室看護師長、25年4月には臨床工学科長に昇進。同院では6年前まで透析関係機器のメンテナンスなどを行う臨床工学士の資格は田村容疑者しか持っておらず、機器選定に当たって発言力があったという。野際院長は「看護師も臨床工学士もできるのは容疑者だけでありがたい人材だった。勤務態度も何の問題もなかった」と話した。
 同病院では医療機器の購入について医院長をはじめ16人で構成する購入検討委員会で具体的な機器名を挙げ次年度の予算化の可否を議論。その後、機器メーカーなどの決定は院長が行うが、各診療科からの要望が通ることも多いという。
 同市によると、平成22~24年度で同病院では16回の指名競争入札が行われ、ジーエムエスは14回応札、6回落札している。
 今後の対応について岡田市長は「再発防止作を全庁的に検討する」と話した。


**********毎日新聞2013年10月22日
碓氷病院 業者から海外旅行接待
医療機器の選定で便宜 収賄容疑で職員逮捕
 医療用機器の選定で便宜を図り、海外旅行の接待を受けたとして県警捜査2課などは21日、安中市原市、公立碓氷病院臨床工学科長、田村秀樹容疑者(47)を収賄容疑で、伊勢崎市東町、医療用機器販売会社「ジーエムエス」社長、鈴木武吉容疑者(54)を贈賄容疑で逮捕した。両容疑者は「海外旅行に行ったことは間違いない」と供述しているというが、県警は認否について明らかにしていない。 【田ノ上達也】
 田村容疑者の逮捕容疑は、2011年12月にあった人工透析用医療機器の入札で、同社が代理店として扱っていたメーカーの機種を選定するなど便宜を図った見返りとして12年2月中旬ごろ、鈴木容疑者から3泊5日のハワイ旅行(約10万円相当)の接待をうけたなどとしている。
 同課によると、田村容疑者は10年4月から今年3月にかけ、同病院の透析看護師長を努めており、同室で使用する医療用機器を選定できる立場にあったという。入札は指名競争入札で複数の社が参加、人工透析用水処理装置など2点(計約1300万円相当)の売買契約を結んだという。
 県警は21日、同病院や安中市など県内数カ所を家宅捜索した。
■検討委、機能せず 部署の意向そのまま採用 機器購入
 公立碓氷病院職員の逮捕を受け21日、同病院を設置する安中市の岡田義弘市長、野際英司院長らが市役所で記者会見した。同病院の機器購入に関しては、担当部署の意向がそのまま通る実態が明らかになった。
 岡田市長は冒頭、市民に心配と迷惑をかけたことをおわびしたい」と陳謝した。
 病院によると、田村容疑者は2002年7月に看護師として採用。国家資格の臨床工学技士の資格を持ち、人工透析の経験を持つことから透析室に配属された。07年に同室主任看護師、09年には同室看護師長補佐、10年からは同室看護師長を努め、今年4月に臨床工学科長に就任。人工透析関係の機器のメンテナンスなどを担当してきたという。
 同病院の機器などの購入に関しては、新年度予算編成前に各部署の所属長による検討委員会で決定するシステムになっており、田村容疑者もメンバーの一人だったという。
 同委員会での決定は次年度の予算付けのために購入する機器の大枠を決めるだけ。記録も採否だけで、委員の発言内容など審議の経過を示すものは残されていないという。最終的な購入機種やメーカーなどは院長が決裁する仕組みにはなってたが、各部署から上がってきたものがそのまま採用され、市の入札にかけられていたという。
 野際院長は再発防止に向けて「機器購入の決定過程を議事録に残すなど透明化を徹底していきたい。1人の判断で決まるようなことがないようにしていきたい」と語った。
     【増田勝彦】


**********時事通信 10月21日(月)13時37分配信
公立病院科長ら逮捕=透析機器選定で贈収賄容疑―群馬県警
 人工透析で使う機器の選定をめぐり海外旅行の接待を受けたとして、群馬県警捜査第2課などは21日、収賄容疑で同県安中市が運営する公立碓氷病院臨床工学科長田村秀樹容疑者(47)=同市原市=を、贈賄容疑で医療機器販売会社「ジーエムエス」社長鈴木武吉容疑者(54)=同県伊勢崎市東町=を逮捕した。認否は明らかにしていない。 

**********共同通信更新日時:2013年10月22日(火) AM 07:00
碓氷病院職員を逮捕 機器選定でハワイ接待

押収品を運び出す捜査員ら=21日午後7時45分ごろ
 安中市が運営する公立碓氷病院の医療機器選定をめぐりハワイ旅行の接待があったとして、県警捜査2課と高崎、安中両署は21日、収賄容疑で同病院臨床工学科長の田村秀樹容疑者(47)=安中市原市=を、贈賄容疑で前橋市の医療機器販売会社「ジーエムエス」社長、鈴木武吉容疑者(54)=伊勢崎市東町=を逮捕した。県警は同日、同病院や市役所など関係先数カ所を家宅捜索した。押収資料などを基に動機や便宜供与の実態解明を進める。
 田村容疑者の逮捕容疑は透析室看護師長だった2011年12月21日の入札で透析治療用の水処理装置と粉末自動溶解装置を購入する際、同社が販売代理店になっているメーカーの機器を指定するなど有利になるように便宜を図り、見返りとして12年2月、鈴木容疑者から3泊5日のハワイ旅行(約10万円相当)の接待を受けた疑い。
 県警は「捜査に影響が出る」として認否を明らかにしていない。2人とも旅行は認めているという。
 県警によると、入札参加業者の中で同社だけがこのメーカーの代理店だった。機器選定に強い発言力を持つ立場の田村容疑者がこのメーカーの機器を指定することで同社が有利になり、実質的な便宜供与に当たると判断した。
 職員の逮捕を受け、市と病院は同日、市役所で記者会見した。市と病院によると、入札は水処理装置が3社、溶解装置は5社が参加して行われ、同社が最低価格の895万円と385万円で落札した。ほかの入札価格はそれぞれ910~940万円、420万円~475万円だった


**********東京新聞2013年10月22日
碓氷病院科長逮捕
チェック態勢なし 病院側「ありがたい存在」
 医療機器の選定に絡み、業者からハワイ旅行の接待を受けた贈収賄の疑いで、安中市営の公立碓氷病院の臨床工学科長田村秀樹容疑者(四七)らが二十一日、逮捕された事件。病院は医療機器の専門職である田村容疑者を「非常にありがたい存在」とする一方、機器購入では事実上、田村容疑者の要望をチェックする態勢がなかったと認めた。県警は病院や市役所など関係先を捜索した。 (伊藤弘喜、菅原洋、樋口聡)
■田村容疑者「自分の分は払った」
 県警は田村容疑者らの認否を明らかにしていないが、関係者によると、田村容疑者は周囲に「自分の分は払った」と話していたという。
 岡田義弘市長、野際英司院長らは同日午後、緊急記者会見。岡田市長は「市民に心配、迷惑を掛けおわびします」と謝罪した。
 会見によると、田村容疑者は二〇〇二年七月、看護師として採用された。人工透析機器や人工呼吸器の保守点検をする臨床工学技士でもあり、透析液の調整が必要な難易度の高い施術にも対応できたという。
 医療機器購入の予算付けをする検討委員会委員になり、一〇年四月、課長職の透析室看護師長に昇任。今年四月に臨床工学科長になった。
 県警によると田村容疑者は検討委で、以前の勤務先の同僚で医療機器販売「ジーエムエス」社長の鈴木武吉容疑者(五四)が扱う医療機器メーカーの機種の購入を提案したという。
 検討委は院長や各部署長ら十六人。各課の要望を受けて予算付けし、院長が決裁。内容を詳細に確認することはなく、「信頼するしかない」(野際院長)という。
 再発防止策について野際院長は「普段から現場で意見を聴き、人物を見て気付くしかない」とした。
 市によると、病院の医療機器で一〇~一二年度に発注した指名競争入札十六件のうち、ジー社は十三件で入札し、六件を落札した。
■贈賄疑惑会社を捜索 赤字続きで販売に注力
 前橋市駒形町のジー社には午前十時すぎ、捜査員十数人が捜索に入った。捜索は四時間以上にわたり、捜査員らは十数個の段ボール箱を次々に捜査車両ヘ詰め込んだ。主に鈴木容疑者の社長室からパソコンや関係書類を押収したとみられる。
 関係者によると、鈴木容疑者は人当たりは良いが、個人的な話はしなかった。田村容疑者とはかつての同僚で、公立碓氷病院との取引は容疑となった取引を含めて鈴木容疑者が直接一手に仕切っていたという。
 関係者は「社長(鈴木容疑者)はワンマン経営と聞く。ノルマはなかったが、営業マンには売り上げを伸ばすように指示していたらしい」と漏らした。
 信用調査会社によると、ジー社はここ数年、数百万円から数千万円の赤字が続いた。
 一方、売上高は二〇一三年三月期に約十二億六千万円と四年連続で伸ばし、県内の大手病院などとの取引で苦しい経営から脱却しようと力を入れていた。
 業界関係者は同社について「業界団体に未加盟の新興企業。経営が厳しいという見方もあった」と指摘した。

**********

■これらのマスコミ報道から次の疑念が浮き彫りにされてきます。

(1) 接待を知らせる匿名投書が今年2月に碓氷病院にあってから実に8ヶ月が経過していること。この間、どのように警察に相談したのかという経緯が重要なのに、記事からは何も分からない。

(2) 容疑者について、院長や近所のひとは「まじめで親切で勤務状況も問題ない」という評価のようだが、匿名の手紙で告発のあった約1年前の今年2月の3泊5日のハワイ旅行には、どのような理由で休暇をとっていたのだろうか。

(3) 機器購入の際に、通常は同等の性能を有する機器を複数想定して、性能など仕様面を規定して入札にかけるのが常識だと思われるが、なぜ特定の型式の製品を指定して、入札を行ったのだろうか。報道では「ジーエムエス」社だけがメーカーの代理店だったというが、それなら初めから随意契約と同じである。なぜ、そのことを知りながら他の2社が応札し、しかも受注する意欲のみられない高値で札をいれたのか、疑問である。

(4) 容疑者は2人とも旅行したことは認めているというのに、警察が捜査への影響を鑑みて、認否を明らかにしていない背景には、いろいろなことが考えられるが、やはり「共犯者がいる可能性」が最大の理由ではないのだろうか。安中市の入札の談合体質からすれば、警察としてこの線で引続き実態解明をする必要を感じているのかもしれない。であれば、大いにエールを送りたい。

(5) 機器購入は野際院長ら16名でつくる購入検討委員会で各部局の要望をもとに協議し、院長が最終決定すると報じられています。安中市の場合、かならず職員が保身のためにメモを取っているはずですが、このような不祥事が発生すると、必ずといってよいほど、「議事録やメモは作成していなかった」と釈明するのです。今回も院長自ら記者会見で「議事録を作成しておらず、具体的な発言内容は分からない。医療機器の購入は、専門性が高いために、できるだけ現場に任せていた。今後は議事録の作成も含めて、選定手続きの透明化を進めたい」などと話していることから、選定の過程を公表すると都合の悪いことがあるのかもしれない。

(6) このように安中市では、特定の職員が長期配置される理由として、「○○しかその仕事をこなせない」とか「××は経験豊富だから」とか「□□は勤務態度がまじめだから」というわけの分からない理由がまかり通る。これは18年前の巨額横領事件の際に、タゴに対して寄せられた言葉と共通している。タゴ事件では警察の捜査が途中で幕引きとなったが、今回はどこまで確信に迫れるだろうか。

(7) 2011年(平成23年)12月21日に透析治療用の水処理装置と溶解装置の入札が安中市によって執行されたとあるが、安中市のホームページを見ても、当該日の入札実施は見当たらない。機器や装置類の入札情報は、公共事業ではないという理由で、安中市は、このような措置をしているのだろうか。

■当会としても、住民サイド、納税者、あるいは碓氷病院の利用者として、今回の事件を重く受け止め、次の点について情報開示請求を検討していきたいと考えております。

①今回の贈収賄の温床となった機器や装置の仕様とメーカー及び競合品と競合メーカーの情報。

②容疑者がハワイ旅行をした時期と休暇取得の状況がわかる勤怠簿

③今回の摘発の発端となった匿名の手紙の内容

④2011年12月21日に執行された入札に係る調書及び起案・回議等の関連公文書

【ひらく会情報部】

※参考情報
「八重の桜」紀行No.42
http://www9.nhk.or.jp/taiga/kikou/yaenosakura/map42.html
群馬県安中市
二〇一三年十月二十日放送
<街>
1882(明治15)年に、新島襄と八重が訪れた安中。ここは襄の父と母が暮らした町でした。
 アメリカから帰国した襄は、安中の家族が暮らす家へ帰ってきました。襄が安中で最初にキリスト教の説教をした龍昌寺では、多くの僧侶が新しい宗教の教えに耳を傾けたといいます。それから4年後、私設図書館・便覧舎(べんらんしゃ)のなかで30人が襄から洗礼を受け、今の安中教会を設立しました。
 この安中教会には八重も何度か足を運んでいます。襄の没後30年を記念して建てられた「新島襄記念会堂」を訪れた際には、襄の生き方や思い出を生き生きと話して聞かせたといいます。安中は、襄と八重にとって特別な町だったのです。
<新島家旧宅>
JR「安中」より
バス「安中消防署前」下車、徒歩5分
※日・祝日は運休








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今年2月20日の岩野谷地区別懇談会での意見回答から分かる岡田市政のホンネと課題

2013-09-13 23:51:00 | 困ったちゃん岡田義弘・元市政

■安中市は、2010年(平成22年)2月開催の地区別懇談会から、同懇談会に参加した住民に対して、回答と説明をするようになりました。この背景には、平成22年10月28日に、岡田義弘・安中市長が、群馬県功労者表彰制度の「地方自治」分野で「市民対話で融和に努力」したとして表彰される話が浮上したため、慌てて懇談会参加者宛に個々に回答書類を発送する気になった事情があるようです。それでは、今年2月20日に岩野谷公民館で開催された同地区の地区別懇談会で参加者から提起されて質問や意見等に対する岡田市長からの回答・説明内容を見てみましょう。


【送り状】**********

                    (公 印 省 略)
                  平成25年 9月 9日
平成24年度地区別懇談会参加者各位
                  安中市長  岡田 義弘
                     (総務部秘書課)
  地区別懇談会でいただいた意見の回答の送付について
 2月1日から22日にかけて行った地区別懇談会には多くの皆様に参加していただき、誠にありがとうございました。当日いただいた意見に対する市の回答を送付いたしますので、ご覧ください。
 また、ご回答が大変遅れましたことをお詫び申し上げます。
 なお、同一の事項に対し、複数の方から意見が出た場合等は編集の都合上、意見の集約等を行っているほか、担当部署からの補足説明も加えておりますので、ご了承ください。
 また、送付に関しては、会場で記入していただいた名簿をもとに送付させていただいていますので、誤字等ありましたら、ご容赦ください。
                     【問合せ】
                      安中市役所秘書課広報広聴係
                      Tel 382-1111
                      (内線1014)

【回答・説明内容】
平成24年度地区別懇談会
いただいた意見とその回答
岩野谷地区
  実施日:: 平成25年2月20日
  参加人数:22人 ※住民の人数だけでなく、市側からの出席者の人数と職位・氏名も記載すべきではないのか。
●意見・要望(岩野谷地区)→ ▼回答・説明  ※( )内は当会コメント

●市役所に電話して、広報何月号に載っているのでということで質問したが回答にすごく時間がかかった。勉強不足である。
→▼市役所はそれぞれ担当課が決まっているため、担当していない課のことはわからないの
が現状。

※これは明らかに実際のやり取りを反映していない。住民は「広報くらいは職員が直ぐ手に取れるように、各課毎に目に付く場所に保管しておいてください」と要望していたが、市長のトンチンカンな回答しか載せていないのは怠慢である。住民の要望を故意に無視した可能性もある。

●税の申告についてであるが、申告書を作っていった人も何もしてきていない人も同じ様に待だされてしまう。作っていった人はおいてくればいいようにするなどしてもらいたい。
→▼申告時期には大勢の皆さんが申告に来庁されますので混雑し、ご迷惑をおかけしております。さて、申告書を自分で作成した場合には、相談をする方とは別にしたらどうかということですが、今年の申告期間中にもご意見をいただき、早速、自分で申告書を作成し完成している方の申告書は預かるような体制を作りました。市としても、自分自身での適正な申告書作成を、一層促進していきたいと考えております。これからも、ご意見等をいただければありがたく思います。よろしくお願い致します。〔財務部〕
※税務申告時の市民サービスについての対応は記載があるが、人口増による市の活性化対策についてのやり取りの記載が見当たらない。また、タクマによるゴミ焼却炉談合問題についての意見も出たのに省かれている。

●碓氷病院の赤字を改善するようにしていただきたい。
→▼碓氷病院についてですが、二年前に受診したときと比べて天と地ほどの違いがある。対応が凄くよくなった。という手紙をいただいた。医師をはじめ職員に自分で開業したと思ってやるように指示しています。
→▼業務の外部委託や職員削減により人件費を抑制し、また、経費の節減にも努めておりますが、地方の医師不足により整形外科、泌尿器科等の常勤医確保が厳しい状況であります。収益を上げるため引き続き医師招聘に努力してまいります。併せて、職員の接遇等、患者サービスの向上、意識改革にも努め、患者の増、経営改善を図っていきたいと思います。〔碓氷病院〕

※市長の自画自賛のコメントばかりではなく、赤字がいくらで、それがどのように推移してきて、今後どのような見通しなのかについて数字を示してわかり易く記載すべきです。

●防災無線が今度、増設されるらしいが、きのう火事があったらしいが、全然判らなかった。
●防災無線が聞こえにくい。野球場の高い位置のところなどもっと高いところにつけてもらいたい。
→▼防災無線で流す地域が選べることになっています。昨日の火事は原市であったのでそこのところを確認しないとわかりませんが、現在防災無線を増設等し改善をはかっているところです。
→▼防災行政無線につきましては、平成22年度において108子局を整備しましたが、それが聞こえているかどうかの調査を平成24年度に専門機関にお願いし実施しました。その結果を基に、難聴地域の解消を図るべく33局を増設、さらに34局のスピーカーを調節し本年3月に竣工しました。これをもって、山間部等一部の地域を除き、市内全域が防災行政無線の放送が聞こえることになったと思っています。しかしながら、天候状況や放送内容等によっては聞こえづらいこともあろうかと思います。そのような場合は、情報を提供していただき、機器の調整・改善を図っていきたいと考えております。なお、特定の地域限定の内容については、それ以外の地域に流さないことがありますのでご了承ください。
※安中市防災行政無線テレホンサービスについて
 防災行政無線子局の放送内容が聞き取りづらかった場合に、放送された直近の内容を電話にて確認できる自動応答システムを運用しています。ご利用の際は電話番号027-382-8300へおかけください。〔市民部〕


●文化センターにエレベーターを作ると聞いたが、ホールが老朽化しているので建て替える予定はないのか。前の席が寒い。
→▼現在は、小中学校の耐震工事を優先して行っているため、文化センター建て替えの予定はありません。
※建て替えるという言葉は出たが、住民から「舞台の上はそれほど寒くはないが、観客席の前のほうが寒くてみんな後ろに行っちゃった」と具体的な指摘があったのだから、きちんとその点について対応案を記載すべきだ。

●安中から上ってくる坂の道を拡幅すると聞いたが早く歩道をつけるようにして欲しい。
→▼今後用地測量を実施し、その後用地買収を行い、以後拡幅改良(歩道設置)工事の実施を考えております。(建設部)
※いつどのような要件が整ったら、どういう日程案で実施するのかについて、具体的な説明がない。これでは、ずっと「考えております」だけでお仕舞いになりかねない。

●学童クラブの建設については、新年度から予算付けをして進めていただきたい。
→▼学童クラブの用地については区長会の皆さんに大変なご努力いただき、この場をお借りしてお礼申し上げます。
→▼新しい学童保育施設は、平成26年3月までに完成する予定です。〔保健福祉部〕

※せっかく完成予定日まで示したのだから、完成予想図や面積、収容人数等の規模も示してもらいたいものです。安中市HPにそうした情報をアップし、当該URLを示せば事足りるはずです。

●産廃について市長は反対ということだが、住民と一緒に反対ということをなぜしないのか。カンキョウ資源という会社は我々の反対に対して、県の22部署と46法令に基づいてやっているから大丈夫だとといっている。
→▼産業廃棄物処理施設の許認可権は県であり、本市としては事前協議規程に基づき意見を述べるだけで、県の判断で協議が進んでいる状況です。(株)環境資源に関しては、事前協議が県に提出された当初より庁議により反対の意見を提出してきましたが、県の判断で事前協議が進行している状況があります。地元住民の皆さんから施設設置の賛成及び反対の陳情が提出されている中で、市としては反対でも、個々の皆さんのご意見に踏み込むことはできませんのでご理解をお願いいたします。〔市民部〕
※住民の切実な要望に対して、声を裏返して議員の怠慢のせいにした岡田市長の説明部分が市側の解答欄で省かれているのは、やはり岡田市長の指示によるものなのだろうか。また、苦し紛れに原市の汚泥堆肥化の中間施設について岡田市長から意味不明の説明がありましたが、それも見当たりません。意味不明だから記載しないのか、岡田市長にとって都合が悪いから記載しないのか、いずれにしても、市側の回答として不十分な気がします。

●上毛新聞の森林環境税の賛否についての質問について答えなったのはなぜか。
→▼地方分権により、国、県、市が法的には対等になりました。県が決めて県議会に特別委員会を設置して県議会で議論して決定するものですから市町村が答える立ち場にはありません。
※地方分権で法的に対等だとする岡田市長の見解ですが、2000年施行の地方分権一括法のことを指しているようです。確かにこの法律によれば、機関委任事務が廃止されて、国と地方公共団体は名目上では対等な関係とされています。しかし、税法上はそうなっていません。都合のよいとこ取りは岡田市長の得意技でしょうが、正確な説明をしないまま、行政法に疎い住民らを惑わさないでほしいものです。

●農業委員の選挙の関係で問題がある。
→▼平成25年3月に行われた農業委員の選挙において、特に問題は無かったと認識しています。〔総務部・農業委員会〕
※住民から農業委員の選挙について、もっとオープンにして有権者に候補者の情報を周知するようにと要望があったのに、「特に問題はなかったと認識している」という回答では、余りにもそっけないと思っていないようです。岡田市長は懇談会でこの質問が出たとき、間髪をいれず農業委員会や選挙管理会は行政の権限の及ばない組織だと言い切りました。だから選管と農委からしかるべき意見や回答があるはずですが、なぜ岡田市長はこれらの組織にきちんと回答させようとしないのでしょう。

●以前、区の統合前に区長名で産廃の誘致要望を出したようだが、要望書等の保存年限に決まりがあるのであれば、それを過ぎたら、きちんと廃棄してほしい。
→▼原則として、保存年限はありますが、市民要望ということなので、めどがつくまで保管しているというのが今の状態です。
※この回答に岡田市長の魂胆が見えます。元の区長名で業者が産廃誘致要望書を出させておいたのは、地元住民の意見として産廃賛成の根拠となるものなので、それが如何なる背景と経緯で出されたのかは不問にし、その存在を最後まで、つまりサンパイ場の許可が下りるまで10年でも20年でも保存しておくことが、岡田市長にとっての「めど」のようです。サンパイ場を作らせることが本意であると、二枚舌をやめて市民に率直に自らの方針を語れば、こうした二重基準は起こり得ないのです。

●環境事業で、もっと地元に丁寧に説明会するように県に要望ほしい。先ほど企業の説明で県の22の部署で見たから安心だといっていたがどのような文書を出したのかを説明してもらわないとわからない。住民説明きちんとするように市からも言ってほしい。
→▼市としては業者に説明を求めることなく、当初から反対意見を提出した訳でありますので、ここで説明会を要望するのは難しいと考えますが、地元の皆様のご要望であれば検討させていただきたいと思います。〔市民部〕
※岡田市長がこのとき例示した笹子トンネルの事故をもとにした説明について記載がありません。また、市民部のこの回答によれば、業者の見解者について、きちんと業者に地元住民に対して説明会を開かせることを「検討させて頂きたい」と言っています。これも、きちんといつごろを「めど」に開催するのかが分かりません。この「めど」がサンパイ場の許可という意味なのかもしれません。群馬県と安中市のサンパイ行政の実態が如実に現れているといえます

●民生委員をしており、一人暮らし高齢者を訪問したりしているが、避難場所である公民館まで一人ではこれない人が多くいる。
→▼ご指摘の通りで、車で救助に向かうにも渋滞に巻き込まれると思われます。内部協議もしていますが、大変難しい問題。皆さんのお知恵もお借りし、しっかりしたものを作らなければと思っています。
※これも、結局は市長として行政として、やる気がないということのようです。

●未来塾との訴訟で、5万円と利息を含めて、市に支払い命令があり、市長がポケットマネーで支払おうとしたが、公職選挙法で禁止されているからということで、市から支払ったとのことだった。せっかく市長個人で支払うという崇高な気持ちを大事にしなければと思い監査請求を行ったが裁判に従って支払ったまでであるという回答だった。市から市長個人へ請求し、市長個人が支払うのであれば問題ないのではないか。
→▼いただいた情報公開請求の中で「首長が賠償金を支払うということは寄付行為に当たるからできないとする法的根拠は確認できなかった。」というご指摘をいただいた。一人でも支払うべきという人がいるのであれば、支払いたいと考え、個人的に市へ支払いをさせてもらいました。
※この問題について、住民監査請求をしても監査委員は「市が裁判敗訴判決の賠償金を支払うことは問題ない」といい、法制課の担当責任者も「公選法違反になるおそれがあるから、市長はポケットマネーで支払うことはできない」という見解でした。これには呆れ果てて住民訴訟も検討したが、費用対効果の観点から踏み切りませんでした。太田市の当選御礼記事掲載による広報刷り直し問題と同様、きちんと市議会に市長の給与減額に関する臨時条例を制定すべきだと、当会が要望しましたが、そのことも記載がありません。

●公社の問題で元職員から回収したのは1400万円。市民に負担の無いようにどのようにするのか。  ※この質問に対する答えが見当たりません。
●元職員の家は競売にかけたのか。
→▼市役所隣の家については、競売しようとしましたが、土地が母親の名義であるため、上手くいきませんでした。競売できるのは建物だけであるため難しく、何度も競売にかけると供託金が減ってしまうため、供託金を減らさないようにするため競売は取りやめています。
→▼絵画については今景気がどん底であるので、冷暖房完備しているところに保管しています。保管している2点は偽者。あと4点は、詳しく知れべないと判らないということです。
※住民は、市税滞納者への徴税督促強化について、タゴ及びその関係者に対する賠償金請求と強制取立をきちんとした上で、市民への徴税強化をするのでなければ、バランスが取れないと要望したのですが、なぜかそのことについては省かれています。また、市役所前のタゴの家や王料金で購入した絵画類の競売に関してですが、さすがにタゴ事件をよく知る岡田市長ならではの回答・説明です。すべて自分で回答しているからです。でも市役所の目の前のタゴの親族所有地の件は、元職員のタゴやその配偶者が全財産を以って償うと裁判所で約束したのですから、岡田市長はタゴに強く迫れるはずです。それをしようとしないのは、やはりこの事件の真相と罪をひとりで背負ったタゴに対して、何かしらの遠慮があるようです


●公害汚染土壌の土地改良の問題で、今日解答をもらったが、いろいろ問題があるが再客土の問題が一番の問題。古城団地の土をもってくれば自然破壊につながってしまう。
去年の推進委員会で話のあった鷲宮にある桑園の工場団地に建設に伴う土は登記手続き等の問題のため利用は断念したとのことだが、どういうことか。
→▼工業団地は相手にわたす時期が決まっているため、土地改良の日程が決まるのをまっていられないためです。
※秘書課の担当者は、この質問者の発言をきちんと把握していないようです。せっかく当会が、今年の3月7~9日にかけて岩野谷地区の地区別懇談会の一部始終をブログに掲載しておいたのに、活用していないからです。「再客土」ではなく「排客土」が正しく、「古城団地の土をもってくれば自然破壊につながる」ではなく「古城団地がつくられる前に、山の土を客土用に大量に削ったのと同様なことをすれば自然破壊につながる」が正しい発言内容です。また、住民からは、安中の鷺宮の桑園開発で出る大量の表土は一旦、どこかの市有地に保管するなどして、東邦亜鉛安中製錬所周辺の重金属汚染土地改良事業に備えることが最優先ではないかと提案しましたが、そのことも全部削除されています。

●市民が楽しみにしていたフリーマーケットを再開するため、米山公園等の場所を借りに行ったが貸してもらえなかった。
→▼米山公園は市民の憩いの場であるので、西毛総合運動公園の射撃場と野球場の間に多目的のイベント広場を用意したのでそちらを利用していただきたいということです。
※未来塾のフリーマーケット用には市有施設は貸し出さないが、安中市は、たとえば明日9月15日(日)の9時から15時まで、社会福祉協議会や福祉ふれあまつり実行委員会には、総合体育館スポーツセンターの施設及び市役所や会場周辺の駐車場を貸し出し、さらにはシャトルバスまで運行させるという破格の便宜供与を図っています。なぜ特定の団体には貸し出して、住民団体には貸し出さないという二重基準を適用するのか、その理由説明が省かれています。

■今年で4回目になる、地区別懇談会参加者への市側回答・説明内容の個別郵送配布ですが、当初の10月末配布よりは、1カ月範囲上、配布次期が改善されたとはいて、未だに地区別込んだ位階開催後半年以上が経過しています。

 しかも、住民とのやり取りの内容が、要旨だけだとしても、市側或いは市長として都合の悪い部分については、記載がないものもたくさんあります。これでは、せっかく配達経費をかけて配布しても、効果が半減してしまいます。

 できればYouTubeのように動画で撮影して、懇談会のやり取りをすべてホープページ上にアップできるような態勢を整えてもらいたいと思います。

【ひらく会情報部】
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