市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

仰天報道!…地に堕ち腐り果てた群馬県森林行政のコンプライアンス

2022-08-26 23:02:51 | 藤岡市内保安林を巡る行政犯罪

■8月22日の夜、地元紙のネット記事で、「群馬県職員の不適切な事務処理」に関する記事が掲載されました。うかつにも見逃していたところ、24日の夜、当会副代表と、藤岡支部会員から連絡があり、さっそくアクセスしたのが以下の記事です。

**********上毛新聞2022年8月22日(月)18:02
建設中の上信自動車道の工事がストップ、再開時期は未定 群馬県職員の不適切な事務処理が原因


↑群馬県職員の不適切な事務処理で、上信自動車道の工事が中断している↑
 建設中の上信自動車道について、群馬県は22日、不適切な事務処理を確認したため、工事を中断していると発表した。東吾妻町内などの工事で、林野庁に対して保安林を解除する申請を行っていなかった。工事の再開時期は未定で、少なくとも2カ月は中断する見込みという。
 県によると、上信道に絡む申請を4件放置していた。このうち3件に当たる東吾妻町内の工事は今月17日から中断している。もう1件の工事は申請を行わないまま完了し、2020年に開通している。
 今後、県は林野庁に速やかに解除申請を行うとしている。不適切な事務処理は別件も含め、17~20年度に計22件あったことを確認。県吾妻環境森林事務所が事務を担い、当時、担当していた50代男性職員の法令順守の意識が極めて低かったことなどが原因としている。詳細な事実確認を行った上で、職員の処分を検討するという。
 上信道は、関越道渋川伊香保インターチェンジから吾妻地域を経由して、長野県側の上信越道に接続する計画の約80キロの道路。都市部と農村部の連携強化や、既存の国道の災害時のバイパス機能などを目的として、群馬県などが建設している。これまでに渋川市北部や八ツ場ダム周辺などで開通している
**********

 この記事の内容を見ると、2017(平成29)年度~2020(令和2)年度に吾妻環境森林事務所で勤務していた県職員が、どうやら、林野庁に対して保安林解除申請をしないまま上信自動車道の工事が済んでしまった事例が1件と、工事に着手してしまった事例が3件あったため、これから林野庁に保安林解除申請をすることになったが、工事の再開まで少なくとも2か月要するということがわかります。

 その後、他の新聞社もこの事件を報じました。

**********産経新聞2022年8月22日21:05
林地開発などで不適切処理 群馬県が職員の処分検討

 
群馬県庁=前橋市(柳原一哉撮影)
 群馬県は22日、吾妻環境森林事務所で平成29年度~令和2年度に、林地開発許可や保安林解除について担当職員による不適切な事務処理があったと発表した。
 県は6月、航空写真による森林調査を行い、林地開発許可がされていない場所で2カ所の太陽光発電施設の設置を発見した。
 県が調べたところ、同事務所の担当者が林地開発許可の起案・決裁を適切に行わないままになっており、こうした不適切事案が計7件見つかった。
 また同じ担当者が、保安林解除で提出された申請書を放置し、起案・決裁を経ないで公印を無断使用するなどして保安林内の作業許可を出すケースも10件確認された。
 県は担当職員の法令順守意識の低さや業務に不慣れだったことが原因とみており、今後、処分を検討する。また、部内研修の実施などの再発防止策を講じるという。

**********毎日新聞2022年8月23日
県、不適切手続き22件 森林法規定の申請 上信道工事など /群馬
 県は22日、地域高規格道路の上信自動車道路などの工事で、森林法で定められた林地開発許可や国による保安林の解除手続きがなかったと発表した。職員が申請を怠ったためで、手続きが不備のまま4件の工事は完了し、進行中だった3件の工事は中断した。
 県によると、2017年度から20年度にかけて、当時の吾妻環境森林事務所の50代男性職員が、保安林内で公共工事をするための申請を放置。一方で、上司の決裁がないまま、公印を無断使用して作業許可の文書を出したケースもあった。
 職員による不適切な手続きは計22件で、上信道の1件、県道1件、太陽光発電施設2件は許可なく工事が完了し、運用も始まっている。県はいずれも災害発生の危険性が低いと見ているが、追加で安全性を調査し、開発が適当かを事後的に調べる。県森林局が6月上旬、開発許可のない太陽光発電施設を発見し、わかった。県森林安(ママ:保)全課は「職員の法令順守と再発防止に努める」としている。【川地隆史】

**********読売新聞2022年8月23日

不適切処理 上信道工事 一時中断

 県は22日、男性技術職員(50歳代)が林地開発許可や保安林解除で不適切な事務処理をしていたと発表し、謝罪した。保安林解除の手続きを改めて行う必要があり、東吾妻町内で行われている地域耕起かk道路・上信自動車道の工事が一部で中断しているという。
 県によると、職員は吾妻環境森林事務所(中之条町)に所属していた2017~20年度、事業者から提出された保安林解除の申請書を放置したり、公印を無断使用して勝手に作業の許可を出したりしていた。太陽光発電施設の建設に必要な林地開発許可なども不適切に処理し、問題があった事務処理は計22件に及ぶという。
 職員は県の調査に対し、一部で不適切な事務処理を意図的に行ったと話しているものの、動機は明らかにしていないという。職員は21年度から西部環境森林事務所(高崎市)で係長を務めており、県は処分を検討する。

**********東京新聞2022年8月24日
群馬県が不適切処理22件発表 上信道の工事も中断 決裁なく
 群馬県は、吾妻環境森林事務所(中之条町)で計二十二件の不適切な事務処理があったと発表した。建設中の上信自動車道に関する事務も含まれ、三か所の工事が十七日から中断している。県は「速やかに処理を進め、供用開始に影響がでないようにしたい」としている。
 不適切処理は二〇一七~二〇二〇年度にかけて、林地開発許可七件と保安林解除に関する十五件。林地開発許可では太陽光発電や砕石場に関し、起案と決裁を行わずに許可した。保安林解除では、上信自動車道四か所と県道一カ所について、国への解除申請書五件を放置し、同じ五か所に関して起案や決裁なしに作業許可を計十件出した。いずれも五十代男性職員が担当し、作業許可のうち四件は公印を担当者が押していた。
 県によるといずれも防災措置はなされており、安全面の問題はない。再衣鉢防止策として、複数人で担当することやチェック体制の強化に取り組む。
(羽物一隆)
**********

■そのため、たまたま、この記事の情報を知った当会の副代表から8月24日夜、連絡が会員の間に伝えられたため、さっそく8月26日の午後、群馬県庁に赴きました。事前に、情報開示請求をするつもりで、以下の内容について、行政文書開示請求書を準備しました。

*****開示を求める項目内容*****
2022年8月22日付ネット記事によれば、群馬県は「建設中の上信自動車道について、不適切な事務処理を確認したため、工事を中断していると発表した。東吾妻町内などの工事で、林野庁に対して保安林を解除する申請を行っていなかった。工事の再開時期は未定で、少なくとも2カ月は中断する見込みという」と発表した。ついてはこれに関する以下の情報。
①8月22日の記者発表の内容全て。
②上信道に絡む申請として放置されていた4件のうち今月17日から中断している3件に当たる東吾妻町内の工事の内容。
③同じく放置されていた4件のうち、申請を行わないまま完了し、2020年に開通した1件の工事の内容。
④林野庁に対して怠っていた保安林解除手続の内容。
⑤2017年から2020年度に計22件あったという不適切な事務処理の内容。
⑥現時点における県吾妻環境森林事務所で当時、担当していた50代男性職員の法令順守の意識が極めて低かったとする原因の究明結果と責任明確化結果の内容。
⑦現時点における上記⑥に関する再発防止対策の内容。
**********

■ちなみに、上信自動車道(略して「上信道」)とは、群馬県のほぼ中央に位置する渋川市の関越道・渋川伊香保IC近くを起点とし、長野県東御市の上信越道・東部湯の丸IC付近に至る長さ約80kmの地域高規格道路のことです。

 国道145号(現道)や吾妻川、JR吾妻線と並行しながら群馬県の東吾妻町・長野原町を西へ進み、嬬恋村で進路を南に変えて上信越道につながります。

 上信道は、すでに3区間合計約20kmが飛び石状に開通しており、さらに約30kmで整備が進行中です。しかし一方で嬬恋村から上信越道までの約30kmは、調査区間となっていて詳細は決まっていません。

 整備中の区間のなかでは、上信道を構成する国道17号「渋川西バイパス」の未開通区間1.9kmが、2025年度に開通する見込みです。

 また、上信道(渋川西バイパス)の起点で、渋川伊香保ICからすぐの中村交差点では、渋滞緩和を目的とした立体交差化が、2022年度に新規事業化されています。

 中村交差点の改良時期は未定ですが、これらの事業が完成すると渋川伊香保ICから上信道の箱島IC(東吾妻町)までのアクセスが向上し、さらにその先の区間も、2023年度から2027年度にかけて順次開通する見通しで、これにより長野原町までがつながるようになります。

 上信道の整備により、吾妻地域の観光地や温泉地へのアクセスが向上。群馬県によると、渋川伊香保ICから草津温泉・万座温泉までのクルマの所要時間は、30分ほど短縮されるといいます。

 また、緊急搬送時間の短縮や災害時の代替路確保、「嬬恋キャベツ」の即日販売圏域拡大といった農業活性化なども期待できるとしています。

※上信自動車道概略図↓
https://www.pref.gunma.jp/contents/100010158.pdf

■県庁に到着し、はじめに上信自動車道の事業推進に携わっている21階の県土整備部の建設企画課を訪れました。なぜなら「上信自動車道は、県土整備部が実施している事業なので、ここが記者発表したのかもしれない」と考えたからでした。

 しかし、県土整備部の職員は、「林野庁への保安林解除申請がされていなかったため、工事中止の憂き目にあったので、うちは被害者だ」というのです。そして「記者発表したのはうちではなく、環境森林部だ」とやや口惜しさを滲ませる口調で当会に教えました。すると、保安林に関する業務をしている部署の名前が脳裏に浮かんだため、県土整備部に「環境森林部のどの部署でしょうか」と尋ねると、「森林保全課だ」というのです。やはり想像通り、デタラメな森林行政で知られる森林保全課が今回の記者発表をした部署だったのです。

■さっそく16階の森林保全課に行き、保安林の指定・解除・管理、林地開発の審査、森林保全管理を担当している森林管理係で「ちょっとすいませんが」と声を掛けました。

 すると在席していた職員の一人がやってきて、「すいませんがどなたで、どのような要件でしょうか」と聞いてきました。「いつもお世話になっております市民オンブズマン群馬の代表の小川と申します。22日に記者会見をした上信道のことで色々聞きたいのですが」と要件を伝えると、その職員は顔色が変わり、「ちょっとお待ちください」というなり、窓際の幹部職員らのところに行き、ひそひそ話をし始めました。どうやら、重大なテーマのようです。

 戻ってきた職員は、「それでは、場所をとりますので、こちらにどうぞ」と言い、当会を案内しました。応対に来られた職員の方は2名で、森林保全課の佐藤高彰次長(技)と同課森林管理係長の下山慎二補佐(技)です。さっそく、用意してきた上毛新聞記事を示し、「この記事の内容について、オンブズマンとして関心があります。ぜひ、この記事にあるそれぞれの情報について、詳しい事情を知りたいのですが、まずは、この記事のもととなった、記者発表の内容を教えてください」と、お願いしました。

 ふたりとも、冒頭から当会の顔色をうかがう姿勢が強く、当方が発言するたびに一生懸命メモしていましたが、当方が「記者発表の内容について教えてください」とお願いすると、下山係長が席を外し、資料を取りに行きました。まもなく戻った下山係長から、1枚の紙を渡されました。聞くと、これは8月22日に記者発表した内容で、県HPにも掲載しているとのことです。さっそく中身を読みました。内容は以下のとおりです。

**********令和4年8月11日(月)環境森林部森林局森林保全課 電話:027-226-3250 内線:3250
林地開発許可及び保安林解除に係る不適切な事務処理について
 吾妻環境森林事務所において、平成29年度から令和2年度にかけて林地開発許可及び保安林解除手続きに係る不適切な事務処理がありました。
 今後、同様な事案が発生しないよう、職員の法令遵守と再発防止を徹底してまいります。

1 経緯
 県が航空写真から林地開発許可が確認できない太陽光発電施設(2箇所)を6月上旬に発見。調査により不適切な事務処理を確認。
2 内容
 【林地開発許可】
  起案・決裁が適切に行われていないもの 7件(新規許可箇所 2件、継続箇所 5件)

 【保安林解除】
  ①保安林解除申請書の放置 5件(上信自動車道 4件、県道 1件)
②起案・決裁を経ない保安林内作業許可の発出10件(公印を無断使用4件、通知なし(口頭)6件)
3 原因
  ①当時の担当者(1名)の法令遵守意識が極めて低かった。
  ②許認可事務に係る職場の指導・監督体制及び公印・文書管理が不十分であった。
4 現地の状況
  すべての現地について、災害発生の危険性は低い。(林地開発事案は目視により防災施設の設置を確認。保安林解除事案は代替施設の設置で対応)
5 今後の対応
 【林地開発許可】
  事業者の協力を得て詳細な現地調査を実施し、安全性及び法への適合性を再確認
 【保安林解除】
  解除権限者である林野庁へ速やかな申請書の提出(上信自動車道工事は中断済み)
6 再発防止の取組
  ①職員の法令遵守の徹底及び再発防止策の実施(8月22日に環境森林部長名通知を発出し、所属長会議を開催)
  ②今後の取組(部内研修の充実、許可申請の電子申請化等)
※報道提供資料(pdfファイル:629KB)↓
https://www.pref.gunma.jp/contents/100255183.pdf
**********

■渡されたA4番1枚の文書を読み進めていくうちに、これは群馬県の森林行政のずさんさを象徴する不祥事件であることを強く感じました。これほどまでに酷い実態なのか、とつくづく考えさせられました。これでは県土整備部が「うちは被害者だ」というのは当然です。

 はじめに、このような行政の基本的かつ重大な事務事業を怠った職員について「いったい誰なのか教えてほしい」と、お願いしました。すると、二人は顔を見合わせたあと、佐藤次長が「それは職員の個別の情報なので教えることはできない」と言いました。当会は「記事にあるように、2017年から2020年にかけて吾妻環境森林部にいた保安林業務担当で、50台男性職員と思われますので、必然的に特定が可能ですので、教えてもらっても構わないのではないでしょうか」と再度強くお願いしました。しかし、頑なに拒むので「それではこのあと、人事課で聞いてみます」と言って、この件は後回しにして、いろいろ事情を尋ねました(注:この後県庁8階の人事課の高橋智之次長(事)に打診したところ「現在当該部署で調査中とのことで、まだ当方に情報が来ていない」とのこと)。しかし、一向に職員らからはコメントが聞けず、もっぱら当会の推測を一方的にお話しするにとどまりました。

 当会が特に衝撃を受けたのは、次の点です。

 ●林地開発許可が不適切のまま2か所の太陽光発電施設が設置されたこと。
 ●これを契機に調べたら林地開発許可手続に瑕疵のある事案が上記を含め計7件見つかったこと。
 ●さらに、保安林解除のため必要な林野庁への申請手続5件が行われないまま、県営事業の上信道と県道の工事が着手され、このうち1件はすでに工事が完了したこと。
 ●起案・決裁がされないまま保安林内での作業許可が10件発覚し、このうち4件が公印を無断使用したもので、あとの6件が書面での通知をせずに、業者に口頭で許可を伝えたこと。
 ●これらの不正を行ったのは、吾妻環境森林事務所の森林係の一人の職員によるもので、同職員のコンプライアンス意識の欠如と、当該職員に対する職場の指導監督体制や公印・文書管理の不徹底が、現時点で結論付けられる原因分析の結果であること。
 ●今後の対応として、太陽光発電装置の適合性をこれから確認したり、上信道など県営事業にともなう保安林解除については、これから林野庁に後出しで申請することで、この重大事件が片付けられようとしていること。
 ●加えて、再発防止に向けた取り組みとして、8月22日付で環境森林部長名で、所属署員らにコンプライアンスの徹底と再発防止の通知を出し、所属長会議を同日開き、今後は部内研修と許可申請の電子化の促進を掲げているだけで、真相の究明と責任の明確化が全く見えてこないこと。

■以上の一連の概要をヒヤリングした結果、群馬県の森林行政の闇の部分がはっきりと見えてきました。すなわち、群馬県の森林行政において、藤岡市内の保安林を巡る数々の不正行為に見られるとおり、公文書の変偽造が長年にわたり常態化しており、組織ぐるみで不法行為に手を染めている実態です。

 今回は、保安林の解除申請という、国がらみの手続において不法行為が発覚してしまい、国への報告が必要となったことから、内部でもみ消すわけにゆかず、こうした目立たない形で、しかも、「当時の担当者(1名)の法令順守意識が極めて低かった」などとする、いわゆる「トカゲのしっぽ切り」のかたちで、事件を封印しようとしている様子が見て取れます。

■官民を問わず、業務の基本として、「ホウレンソウ」の重要性が挙げられています。この「ホウレンソウ」とは、「報・連・相」、つまり、「報告」・「連絡」・「相談」を略した言葉で、職場において基本となる3つのコミュニケーションを表しています。もちろん、野菜のほうれん草のことではありません。

 それぞれの意味は以下のとおりです。

●報告とは
 取り掛かっている仕事の進捗と経緯、結果など職員一人ひとりの現在の状況を伝えること。そして、次に行動するべき方向性や、自らの意思を伝えること。

●連絡とは
 成約や顧客(行政の場合は許認可や住民)からのクレーム、会議での決定事項など、発生した事実を正確に伝えること。

●相談とは
 個人では決定に自信が持てないときや判断に迷うとき、上司や同僚にアドバイスをもらうこと。

 今回、県の環境森林部で起きた不正行為は、いくらなんでも、一人の職員だけで行えるはずがありません。なぜなら、保安林は森林法によって定められた森林の種類のひとつであり、木材の生産のためではなく、水源の保持・土砂災害の防止・生活環境の向上などの森林が持つ公益的機能を重視し、機能を発揮することを一般の森林以上に期待された特別な森林だからです。

 こうした 特定の公益目的を達成するため、農林水産大臣又は都道府県知事によって指定されるのが保安林です。 保安林では、それぞれの目的に沿った森林の機能を確保するため、立木の伐採や土地の形質の変更等が規制されるのです。
※保安林制度の体系↓
https://www.rinya.maff.go.jp/j/tisan/tisan/attach/pdf/con_2-2.pdf

 これを見ると、保安林の手続において不正があった場合は、罰則として森林法206条から210条が適用になると記されています。

 ちなみに、森林法には保安林に関する以下の条項があります。
  ・25条 指定
  ・26条 解除
  ・27条 指定の申請
  ・28条 解除の申請
  ・29・30条 保安林予定森林又は解除予定保安林に関する通知等
  ・31条 保安林予定森林における制限
  ・32条 意見書の提出(公開による意見の聴取)
  ・33条 指定又は解除の通知

■こうして森林法に定められた保安林手続を巡る厳格なルールを、あろうことか行政自らが踏みにじったわけで、こうした実態は、当会の藤岡支部の会員がこれまで再三にわたり群馬県知事に文書で是正措置を訴えてきました。しかし、群馬県は代理人として弁護士の関夕三郎を起用し、環境森林部森林保全課など(藤岡森林事務所を含む)行政職員の説明責任をすべて放棄させたのでした。

 今回、吾妻環境森林事務所で発覚した保安林等を巡る不法行為は、群馬県森林行政内で組織ぐるみで不正や隠蔽が行われてきた実態をさらけ出したと言えます。当会では、この問題を徹底的に追及し、腐りきった群馬県新会陰行政にメスを入れ、膿を出し終えるまで引き続き取り組んでまいります。

■そのために、まずは、あらためて群馬県知事あてに公文書開示請求を通じて、以下の情報の開示を求める考えです。

① 本年6月上旬に県が発見した林地開発許可が確認できない太陽光発電施設とその調査の悔過不適切な事務処理が確認されるまでの経緯が分かる情報。
② 上記①の調査の結果、林地開発許可において、起案・決裁が適切に行われていなかった7件の事案の内容が分かる情報。
③ 上記①の調査の結果、保安林解除手続において、森林法に定める解除申請や通知、意見の聴取等、必要な業務を放置していた5件の事案の内容が分かる情報。
④ 上記①の調査の結果、保安林内作業許可において、起案・決裁が適切に行われなかった事案10件の内容がわかる情報。
⑤ 今回の不正事件において、当時の担当者1名の法令順守意識が極めて低かったと判断した根拠が分かる情報。
⑥ 今回の不正事件において、同僚や上司とのコミュニケーション(指導・監督、公印・文書管理を含む)が不足していたと判断した根拠が分かる情報。
⑦ 全ての現地について、災害発生の危険性が低い(林地開発事案は目視により防災施設の設置確認、保安林解除事業は代替施設の設置対応確認)と判断した根拠が分かる情報。
⑧ 再発防止として職員の法令順守の徹底及び際×防止策の実施について、8月22日に環境森林部長名で発出した通知、および所属長会議を開催した際の議事録等(それ以外にも本件に関連して発出した文書や、開催した会議等の記録。

■それにしても不可思議なのは、これほどの大事件なのに、群馬県が記者会見すらひらかず、記者発表資料として、A4判資料1枚のみを報道各社に送っただけで、県民に公表したと言っていることです。他方、メディア側も、地元の上毛新聞と産経、毎日新聞だけが、小さく取り上げただけで、その他の新聞社は掲載したかどうか未確認です。本来、全国版ニュースとして報じてもおかしくない重大事件のはずですが、こうした報道する側の消極性は行政の意向を敏感に感じ取ったためなのかもしれません。

 なお、今回の行政における不正行為事件について、森林環境部以外の職員の方々に聞いてみると、一様に関心が高く、今後の推移について注目していることが判ります。それだけに、行政の信頼喪失のとばっちりを心配する声もいただきました。オンブズマンへの期待度の高まりを痛感した次第です。

↑不正の温床?↑

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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【行政の犯罪】藤岡市内保安林を巡る公文書改ざんのケジメを付けるべく住民監査請求書を県監査委員に提出

2021-01-11 21:04:00 | 藤岡市内保安林を巡る行政犯罪
■いつの間にか保安林指定され、林班図を書き換えられ、その虚偽の保安林指定により2009年5月、地元藤岡市の多野東部森林組合が無断で森林所有者の森林に林道を造成し、多量の樹木を伐採し補助金をせしめ、肝心の森林所有者には1円も渡さなかった事件。森林所有者の当会藤岡支部会員は、この不法伐採を巡る損害賠償請求訴訟を通じて、藤岡市と群馬県が結託して、森林組合を不正に加担させていたことを痛感し、是正措置を国(林野庁)や県(森林保全課)、そして藤岡市に求めてきました。その結果、藤岡市は不正の事実を認めましたが、保安林の指定手続きを行った群馬県は、未だに不正を認めようとしません。
 また、この事件では公文書改ざんや公正証書原本不実記載が行われていましたが、この重大な犯罪行為について、当会会員は何度も司直に告訴告発をしてきましたが、不思議なことに警察や検察はなぜか親身になって捜査をしようとしません。
 しかし、粘り強く証拠となる情報を集め、分析すれば、嘘で固めた行政の事務事業には必ず綻びが見つかるものです。そうした努力の集大成として、当会はこの度1月4日の仕事始めに住民監査請求を群馬県監査委員に提出しました。

県庁正面玄関先の門松。2021年1月4日午後3時撮影。



仕事始めの昼下がりとあって閑散とした1階ホール。

県庁26階にある県監査委員事務局。

 これに先立ち、当会会員で保安林のある森林所有者は、当会とともに、7月27日から12月4日に至るまで18回にわたり、ほぼ毎週金曜日の14時に現地の保安林の位置を特定するよう、本件で群馬県が代理人として委任した顧問弁護士にFAXで事前に通知し、現場での立会いを要請し続けました。

 このうち2020年9月18日の第8回目の立会要請をFAXで通知し、結局、すっぽかされた時点までの状況は、以下のブログ記事で報告済です。
○2020年9月19日:【行政の犯罪】藤岡市内の保安林を巡る公文書改ざん対応拒否を続ける群馬県代理人弁護士と県林務行政
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3206.html

■その後も、当会会員の保安林所有者と当会は一緒に、群馬県代理人に対して、毎週金曜日に、当該保安林の位置を特定してもらうため、現場での立会いを要請し続けました。

●2020年9月25日:第9回目の立会要請FAX
ZIP ⇒ 20200925qnlvfaxi9thj.zip




 なお、9月25日の9回目の現場立会要請に先立ち、9月23日11時30分、藤岡署刑事課の高坂刑事から当会代表に口頭で連絡があり「本件に係るオンブズマンの7月3日付告発状は不受理とする。理由は告発状の刑事罰の記載に基づく限り、端緒となる行為が公訴時効の適用を受けると判断されるため」という連絡がありました。そして、当会が9月16日に高坂刑事に追加情報として郵送しておいた証拠書類をわざわざ返送するというのです。当会代表は「返送は不要ですので、廃棄してください」と伝えましたが、結局、そっくりそのまま、藤岡署から9月29日消印の簡易書留で返送されてきました。(ちなみに、7月3日に藤岡署刑事課で当会の告発状提出相談時に対応していただいた安中市出身のO刑事は、その後、親族に対するDV事件で依願退職となり、その後、高坂刑事が本件を引き継いでいました。)
※2020年9月16日藤岡警察署長あて追加情報報告書の同29日消印の返戻し文書一式 ZIP ⇒ 20200930xx.zip
※2020年9月29日消印の藤岡署から返送された封筒の写真↓



●2020年10月2日:第10回目の立会要請FAX
ZIP ⇒ 20201001oynvfax.zip



●2020年10月9日:第11回目の立会要請FAX
ZIP ⇒ 20201009qnlvfaxi11thj.zip

 この日は、これまで10回にわたり現地保安林の位置特定のための立会いを要請しても、ただの1度も応じない群馬県代理人に対して、「本日、11時00分に藤岡森林事務所を訪問し、なぜ現地立会に応じていただけないのか、その理由等を聴取させたいただきたいと存じます。なお、貴職が群馬県代理人として聴取に応じることが可能である場合、当日時に藤岡森林事務所にお越しくださるようお願い申し上げます」と、朝8時半ごろ、いつものとおりFAXで連絡しました。


藤岡森林事務所はこの群馬県藤岡合同庁舎の3階にある。



 そして、予定通り藤岡森林事務所を当会会員と当会代表が訪問したところ、佐藤淳所長は不在で、松本潔志次長(事)と霜田克彦総務森林係長(技)が対応しました。当会会員が、「保安林台帳を閲覧したい」と申し入れたところ、なぜか、松本・霜田両職員は頑なに拒絶反応を示し、身を挺して、当方が閲覧用のデスクに座ろうとするのを阻みました。そして、「当該保安林の件はすべて群馬県代理人の弁護士を通してのみ対応することになっている」として、当方の要請をすべて無視したのでした。







頑なに保安林台帳の閲覧を拒む藤岡森林事務所の次長と係長。所長はあらかじめどこかに姿をくらましていて不在だった。

 そこでやむなく、群馬県代理人の関夕三郎弁護士にその場から電話をしたところ、同様に「保安林台帳の自由閲覧は許されていないはず」というので、当会代表が「他の都道府県の林業部や出先の林業事務所では保安林台帳はいつでも誰でも閲覧できることになっています」と説明しました。しかし、群馬県代理人の弁護士も頑なな態度でしたので、結局、藤岡森林事務所では、30分余り押し問答をしましたが、あきらめて退出しました。

 すると、翌10月10日の土曜日の夜にも関わらず、群馬県代理人からFAXが当会に送られてきました。「森林簿ではなく、保安林台帳と言う帳簿があるので、それであれば閲覧可能なのであらためて連絡する」との趣旨です。ようやく保安林台帳が自由閲覧に供すべき文書であることを認識したようです。
※2020年10月10日夜の群馬県代理人からのFAX ZIP ⇒ 20201010faxij.zip

 当会としては、あれほど頑なに拒まれたことについて反省を求める意味で、折り返し群馬県代理人に対して詫び状と写しの送付を依頼する旨の返事をしました。
※2020年10月10日夜の群馬県代理人宛FAX ZIP ⇒ 20201010faxixvj.zip

 すると、10月15日深夜未明に群馬県代理人から、保安林台帳について、公文書提供制度による写しの交付が可能だとする連絡のFAXが当会に送られてきました。しかし、当会が求めていた詫び状と写しの郵送は拒否されました。
※2020年10月15日未明の群馬県代理人からのFAX ZIP ⇒ 20201014fax.zip

●2020年10月16日:第12回目の立会要請FAX
ZIP ⇒ 20201016umvfax.zip



 この日は、10月15日深夜未明に群馬県代理人から連絡のあった保安林台帳の開示を受けるため、現地立会時間を午前11時として、その後、午後2時に当会代表は、県庁森林保全課を訪れ、保安林確認のため台帳閲覧を行いました。その結果、当会会員が所有する保安林台帳に、赤字で面積と森林所有者氏名が二重線で消去され、「錯誤のため面積訂正 H30.11.21」と記されていることが確認できました。

 そこで、直ちにその場で、「藤岡市内の保安林(地番:上日野字田本甲1051-1)の台帳附属明細書において、『面積』や『森林所有者住所氏名』などの欄が赤字二重線により訂正されており、さらに、@『他の法令との関係』欄に『山林』、備考欄に『錯誤による面積訂正H30.11.21』との記載がある。この赤字による記載に至った手続きの経緯や原因、根拠が分かる一切の情報(保安林指定調書、保安林指定調書附属明細書、69区地元区長要望書等を含む)。」の公文書開示請求書を作成し、県に提出しました。
※2020年10月16日群馬県知事宛公文書開示請求書 JPG ⇒


●2020年10月23日:第13回目の立会要請FAX
ZIP ⇒ 20201023qnlvfax.zip

 この日は、10月16日に公文書開示請求をしていた文書の情報開示が午前11時15分から群馬県庁で行われ、保安林台帳の赤字訂正記載の経緯を示す文書を受領しました。
※2020年10月22日付群馬県公文書開示決定通知書及び同23日開示資料一式 ZIP ⇒ 202010230jjmicaavsj.zip
202010231ajih30.11.21jul.zip
202010231bjih30.11.21jul.zip
202010232ajwih09.08.04j.zip
202010232bjwih09.08.04j.zip
202010233jiocj.zip

●2020年10月30日:第14回目の立会要請FAX
ZIP ⇒ 20201030qnlvfax.zip




 この日、当会代表は午後2時の現地立会時間になっても、群馬県代理人をはじめ、県職員らも誰もやってこないため、別の事件の裁判資料を群馬県代理人に本日中に届ける必要があったため、当会会員と別れて現場を先に離れました。そして、当会会員が、いつものように後片づけをして、配偶者を乗せて午後2時半ごろ林道を車で下っていき、県道に出ようとしたそのとき、県道から林道に入って上ってくる車とすれ違いました。相手の運転席を見ると、運転者の男が、藤岡市と森林組合しか持っていないはずのマイラー図を手にしているのに気付き、声を掛けたところ、突然、大声で怒鳴られ、命の危険を覚えるほどの脅迫の言葉を浴びせられたのでした。

 このとき当会会員の配偶者が藤岡署に通報しましたが、その後、地元の下日野駐在所の警察官が駆け付けた時には、男は既に去った後でした。また、藤岡署からも複数の警察官が駆け付けましたが、同様に、男は車で立ち去ったあとでした。そのため、当会会員と配偶者は、藤岡署の警察官らに、突然の出来事と恐怖の体験を語りました。

 この事件の報告をその日の夕方に知った当会代表は、11月2日に報告書にまとめ、群馬県代理人をはじめ、県の関係先に提出しました。しかし、群馬県代理人は、当会代表の報告を当初は狂言だとしてとりあおうとしませんでした。その後も、現地立会については、身の危険を理由に拒否し続けている有様です。
※2020年11月2日付群馬県代理人宛現場出来事報告書 ZIP ⇒ 20201102qnlo.zip

●2020年11月6日:第15回目の立会要請FAX
ZIP ⇒ 20201106nrvfaxi15thj.zip



●2020年11月13日:第16回目の立会要請FAX
ZIP ⇒ 20201113nrvfaxi16thj.zip




今回は、藤岡市長と前市長が理事長を務める多野東部森林組合にも現地立会を依頼すべく、11月9日に事前に藤岡市長あてに文書で立会要請を行いました。しかし、残念ながら、県も藤岡市も森林組合も関係者は誰もやってきませんでした。
※2020年11月9日付新井雅博藤岡市長宛要請書 ZIP ⇒ 20201109vs.zip
※2020年11月9日付新井利明多野東部森林組合理事長宛要請書 ZIP ⇒ 20201109vxg.zip
※資料1及び資料2 ZIP ⇒ paaqskm.zip
pbaqskm.zip
pcaqskm.zip
q.zip

●2020年11月27日:第17回目の立会要請FAX
ZIP ⇒ 20201127vfaxi17j.zip




 この日、現地立会のため現場に赴いた後、帰る途中、下日野の駐在所を訪れ、修正した被害届を提出しようとしたところ、生憎駐在所の警察官も家族も出払っていました。





するとまもなく駐在所の警察官の配偶者のかたが戻ってきたので、事情を説明したところ、藤岡署のほうに連絡を取り、パトカー3台がやってきました。



驚いたことに下日野駐在所まで本署からパトカー3台がサイレンを鳴らして急行。結局被害届はその場では受理されず、我々が諦めて帰るまで1時間以上3台ともその場で待機していた。藤岡署にとって、それほど重大な出来事だったのだろうか。

 警察官が7人ほどやってきたので、当会会員が「先日の出来事について被害届を提出しに来た」というと、藤岡署員らは「本署でないと受付しない」として、「これから本署に行こう」というので、「事件の事情をよく知っている地元ん駐在所勤務の警察官に被害届を出したいのだが、なぜ本署まで行かなければならないのか」と、当会会員は、事件発生の第一報で駆けつけた駐在所勤務の警察官への被害届の提出にこだわりました。

 結局、なぜか被害届は受理してもらえず、その後、当会会員の代わりに当会代表が藤岡署の刑事課に被害届を持参しましたが、書き方や様式にいくつも修正事項が指摘され、被害者本人が持参しないと受理しないなど、いろいろ指摘がなされたため、被害届は依然として未提出となっています。

●2020年12月4日:第18回目の立会要請FAX
ZIP ⇒ 20201204faxiij.zip

■こうして、18回にわたり、当会会員の所有する森林を保安林として指定したはずの群馬県が、一度たりとも当該保安林の位置の特定のための現地立会に応じることはありませんでした。

 保安林指定の申請手続きを行ったはずの藤岡市も同様に、関係者は誰も来ませんでした。唯一、立会要請時間の直後に現場にやってきたのは、とんでもない御仁でした。

 これでは、保安林台帳の記載内容が実際の場所に照らして、整合性があるのかどうか、全く分かりません。当会では、当該保安林を所有する当会会員とも慎重に協議を重ねた結果、やはり保安林設置にともなう手続きの過程に瑕疵があったことは事実で、その結果、当該保安林にかかわる財務会計上の行為として、補助金事業として行われた全ての公共事業に費やされた群馬県の公費は、取り戻されなくてはならない、との結論に至りました。

 そのため、住民監査請求を行うべく、準備を進めた結果、令和3年の新年初頭、1月4日に次の内容の住民監査請求を、群馬県監査委員事務局に提出しました。

*****1/4住民監査請求書*****ZIP ⇒ 20210104r1zissjo.zip
             群馬県職員措置請求書

群馬県知事に関する措置請求の要旨

1 請求の要旨
 (1) 誰が(請求の対象となる執行機関又は職員)
   群馬県環境森林部森林保全課および藤岡森林事務所に勤務する職員ら(藤岡森林事務所長の佐藤淳を含む)(まとめて以下「請求対象者」という)
 (2) いつ、どのような財務会計上の行為をしたか
   請求人は、藤岡市上日野字田本甲1051-1番地の保安林の所有者とその位置を確認するため、令和2年7月27日に群馬県代理人である関夕三郎弁護士あてに意見書を送り、同年7月31日(金)もしくは8月7日(金)の14時に現地での立会いを要請しました。しかし、群馬県代理人からはことごとく立会を拒否されました。その後も、毎週金曜日の14時での立会いを当日朝、FAXで要請通知を出し、10月9日まで、合計11回にわたり、現場立会を要請し続けましたが、ついぞ一度も立会を承諾してもらえませんでした。(事実証明書5~16)
   そのため、やはり実際に保安林台帳を閲覧する必要があると考えた請求人は、10月9日に藤岡森林事務所を訪れ、保安林台帳等の閲覧を申し入れました。ところが、同事務所の県職員らに妨害され、閲覧ができなかったため、群馬県代理人に苦情を伝えたところ、翌10月10日に、群馬県代理人から閲覧・謄写ができることを初めて連絡されました(事実証明書17)。そこで、県庁森林保全課で閲覧・謄写をすることにしました(事実証明書18・19)。
   令和2年10月16日に公文書の写しの交付申出書(事実証明書1)により、保安林台帳及び同附属明細書を閲覧・謄写申請したところ、即日開示されました(事実証明書2)。開示された情報によると、森林所有者住所氏名が「錯誤により面積訂正 平成30年11月21日」と言う備考欄の記述と共に、それまでの「藤岡市上日野1876-1 新井誠一」から「藤岡市上大塚1759-1 清水剛」に書き換えられていることを知りました。
   そこで同日(10月16日)付で、なぜこのような赤字二重線による訂正が為されたのか、その手続きの経緯や原因、根拠が分かる一切の情報を、群馬県知事に対して公文書開示請求したところ(事実証明書3)、令和2年10月27日付で、開示決定通知書が送付され、同10月23日に開示を受けました(事実証明書4)。
   その結果、なぜ筆界未定地である1051-1番地に保安林が設定できたのか、その経緯や原因、根拠を把握するに至らず、直接請求対象者に対して、保安林の位置の特定を要請することが不可欠であると認識した請求人は、引き続き群馬県代理人弁護士に現地での立会を求め続けました。(事実証明書20~27)
   しかし、令和2年12月4日に、18回目となる現地での立会いを要請したにもかかわらず、請求対象者は現地立会に応じなかったため、請求人は、当該保安林申請が違法になされていた事実を確信するに至りました。(事実証明書28)
   こうして、請求対象者は、藤岡市上日野字田本甲1051-1番地を巡る保安林指定を行うに当たり、藤岡市が改ざんした公図をもとに、デタラメな手続きを行い、その結果、当該番地の保安林にかかる多野東部森林組合による補助金事業に対して、少なくとも以下の3件を含む多額の補助事業が実施され、群馬県の公金が違法に支出されたことが判明したのです。
   【平成23年度森林環境保全整備事業】(事実証明書29)
    当該保安林の位置する96林班を含む森林の間伐実施事業にかかる事業費56,201,305円のうち県補助金35,213,492円。当該番地森林所有者がデタラメであるうえに、市が改ざんしたマイラー図を基に林班図を県が作成し、全くのデタラメな保安林台帳をつくり提出し、当該県補助金が違法支出。
   【平成21年度森林環境保全整備事業(里山エリア間伐実施)】(事実証明書30)
    当該保安林の位置する96林班を含む森林の間伐実施事業にかかる林応整備等の事業費73,002,520円のうち県補助金29,201,006円。当該番地森林所有者がデタラメであるうえに、林班図も全くのデタラメなので、当該県補助金が違法支出。
   【平成8年~9年度復旧治山事業】(事実証明書39)
    平成8年度に保安林付設工事として、谷止工(コンクリート)1個、土留工(コンクリート)森林所有者不詳(黒塗り)のまま、実際には谷止工1個のみ現場と思しき場所に存在するのみで、土留工6個に至っては全くのデタラメ。このため、平成9年度に土留工6基を1基約2700万円で敷設し、県費約1億6200万円が違法支出。一昨年夏、請求人が当該保安林所有者と一緒に、藤岡森林事務所の佐藤淳所長に朝8時半に会いに行った時、佐藤所長が「私が地権者立会いのもと(治山ダムを)6基造りました。」と語ったので、請求人と当該保安林所有者はびっくりしました。当該保安林所有者は「あなたが私に会うのは初めてだよね?私が地権者だ」と念を押した挙句に、実に朝8時30分から、晩の19時まで、藤岡森林事務所の佐藤所長に対して、水も食事もとらずに、現地立会要請を重ねて要請しました。しかし佐藤所長は、立ち会いに応じようとしませんでした。他方、保安林を設定した場合は林野庁から各都道府県知事らあて通達に「後日明瞭にする」と明記してあります(事実証明書31)。
   この他にも、保安林台帳が改ざんされていたことから、補助金交付申請が、多野東部森林組合から出されているが、その森林法第10条の8に定める事前・事後の届出を怠った件数は平成14年から平成18年までと平成23年で計15件、平成20年から平成24年までで計173件、合計188件にも及んでいることが平成25年第4回藤岡市議会定例における一般質問で明らかになっています(事実証明書32)。これらはいずれも不法伐採であり、これほど多数の不法伐採の実態があったにも関わらず、それらに対して不正に補助金が支払われ続けられていたことになることから、これらの不正支払についても、群馬県知事による詳細な調査が直ちに必要であることをここに強く進言いたします。
 (3) それはどのような理由で違法又は不当であるのか
   保安林台帳が改竄されて、それをもとに為された補助金交付申請により補助金が支出されたことは、地方自治法に照らしても、当然に無効です。
   なお、請求対象者による、藤岡市上日野字田本甲1051-1の山林の保安林指定手続きを巡る公図改ざんの実態を以下に記す。
   ①法務局の公図を示す。平成6年8月1日時点。(事実証明書33)
   ②上記①の法務局の公図にある地番をすべて消去したもの。群馬県が④の文書を勝手に作成するための準備として行った。(事実証明書34)
   ③これは、藤岡市が改竄しましたと認めている図面。地番が上記①の公図と異なっているのがわかる。(事実証明書35)
   ④これは、藤岡市が上記③で改ざんした図面に記載したデタラメの地番をもとに、群馬県がその改竄された地番の数字を上記②の文書に記入したもの。いかにも法務局の公図に似せた形に改ざんしていることがわかる。(事実証明書36)
   ⑤そして、群馬県がつくったデタラメの地番を記入した上記④の文書をもとに、群馬県が保安林指定調査地図として作成した文書。したがって、上記③と④と⑤の図面はリンクしている。つまり、上記③は藤岡市が改ざんしたもので、④は藤岡市が改ざんした地番を群馬県が法務局の公図の様式を使って改竄し、⑤の地番は、③と④の地番と同じだが、図面上に示されているそれぞれの土地の形状は、③と④と⑤の間で微妙な違いを見せていることがわかる。(事実証明書37)
   ⑥これは藤岡市が改ざんした番号をもとに作成したもので、「マイラー図」と呼んでいる図面。群馬県の治山事業は、すべてこれをもとに実施している。ご覧のとおり筆界未定地はどこにも見当たらない。(事実証明書38)
   なお、藤岡市は、上記の公文書改ざんの事実について認めており、群馬県の請求対象者がなぜこの事実を認めようとしないのか、いぶかっていることもここに申し添えます。
 (4) その結果、群馬県にどのような損害が生じたのか
   県民が日々汗水垂らしてまじめに働き、納税義務を果たして納付した血税を源資とする補助金のうち、少なくとも上記(2)に示した相当額が、違法不当に支出されたことにより、群馬県が本来果たせるべき行政事務事業が、その分無効にさせられたことで損害として生じます。
   さらに、金額以上の損害として、まじめに働いて納税義務を果たしている我々県民の納税意欲が削がれ、公益的な事業団体である森林組合に対する県民の信頼が失われたことの重大性も看過し得ません。
 (5) 監査委員にどのような措置を講じることを求めるのか
   多野東部森林組合に対して不当に支出された補助金相当額及び支払いから返還までの法定利息を加えた金額につき、請求対象者をして多野東部森林組合に支出額の返還をさせたり、あるいは請求対象者自身に支出額相当を返還させたりするなど、必要な措置を講じるように勧告することを求めます。

2 請求者
  ・ 住所  群馬県安中市野殿980
  ・ 氏名(自署・押印)小川 賢 印
 (・ 連絡先(電話番号等)) 090-5302-8312

 地方自治法第242条第1項の規定により、別紙事実証明書を添えて、必要な措置を請求します。

令和3年1月4日

 群馬県監査委員(あて)

別紙
               事実証明書

 1  公文書の写しの交付申出書
 2  保安林台帳及び同附属明細書
 3  公文書開示請求書
 4  公文書開示決定通知書等と開示資料一式
 5  R2.7.27群馬県代理人あて意見書
 6  R2.7.31群馬県代理人からの連絡
 7  R2.7.31群馬県代理人あてFAX
 8  R2.8.3群馬県代理人からの回答
 8a R2.8.14群馬県代理人あてFAX
 9 R2.8.21群馬県代理人あてFAX
10 R2.8.28群馬県代理人あてFAX
11 R2.9.4群馬県代理人あてFAX
12 R2.9.11群馬県代理人あてFAX
13 R2.9.18群馬県代理人あてFAX
14 R2.9.25群馬県代理人あてFAX
15 R2.10.1群馬県代理人あてFAX
16 R2.10.9群馬県代理人あてFAX
17 R2.10.10群馬県代理人からのFAX
18 R2.10.10群馬県代理人あてFAX
19 R2.10.14群馬県代理人あてFAX
20 R2.10.16群馬県代理人あてFAX
21 R2.10.23群馬県代理人あてFAX
22 R2.11.2群馬県代理人あて報告
23 R2.10.30群馬県代理人あてFAX(上記22の添付資料1)
24 Sの破門状(上記22の添付資料2)
25 R2.11.9群馬県代理人あてFAX
26 R2.11.13群馬県代理人あてFAX
27 R2.11.27群馬県代理人あてFAX
28 R2.12.4群馬県代理人あてFAX
29 平成23年度森林環境保全整備事業実績報告書
30 平成21年度森林環境保全整備事業(里山エリア間伐実施)補助金交付申請書
31 保安林及び保安施設地区の指定、解除等の取扱いについて
32 平成25年第4回藤岡市議会定例会会議録(第2号)
33 ①法務局の公図。備付年月日:平成6年8月1日
34 ②上記①の法務局の公図にある地番をすべて消去したもの。群馬県作成
35 ③藤岡市が改竄を認めている図面
36 ④藤岡市が上記③で改ざんした図面に記載したデタラメの地番をもとに、群馬県 がその改ざんされた地番の数字を上記②の文書に記入したもの
37 ⑤群馬県がつくったデタラメの地番を記入した上記④の文書をもとに、群馬県が 保安林指定調査地図として作成した文書
38 ⑥藤岡市が改ざんした番号をもとに作成したもので、「マイラー図」と呼んでいる図面
39 治山台帳(平成8年度復旧治山谷止工土留工)

                              以上
**********

■その後、藤岡市役所の関係者にも、住民監査請求書を群馬県監査委員に提出したことを報告し、この酷すぎる行政犯罪事件の解決に向けて支援を要請しました。なぜなら、藤岡市役所の関係者(経済部長、農村整備課、農林課、税務相談課、税務課)らは、既に保安林設定に必要な文書の偽造や、当該保安林を巡る補助金事業のための林班図など不法伐採の端緒となった文書偽造について、当時の職員が改ざんや偽造をした事実を否定せず、認めているからです。

 また、今回公文書開示請求を通じて群馬県から入手した資料から、群馬県も積極的に公図改ざんや公正証書原本不実記載に加担していた経緯と、そうした犯罪行為の結果、実態と合わない保安林の実態を放置し続け、挙句の果てに平成30年11月21日に、保安林台帳を「錯誤により」と称して、面積と森林所有者氏名を訂正したのでした。

 道理で、当会会員と当会代表が10月9日に藤岡森林事務所で保安林台帳の閲覧申入れをした際に、あれほど必死になって職員2名でブロックしたはずです。さらに、県庁の森林保全課に当該保安林について説明を求めても、一切合切、「群馬県代理人を通じて出ないと答えられない」の一点張りだったわけです。

 肝心の群馬県代理人さえも、保安林台帳の自由閲覧について、当初は全く知っておらず、当会の指摘によりようやく保安林台帳はいつでも誰でも閲覧謄写できるものだということを認識する始末でした。その後、群馬県が渋々情報開示にちょっぴり応じるようになったのは、ようやく事の重大性に気付いた群馬県代理人弁護士にアドバイスされたためと推察できます。

■当会は、2021年1月4日に県監査委員事務局に住民監査請求書を提出しました。法令では、請求があった日から60日以内に監査委員は監査及び勧告を行なわなければならないとされています。現時点では、まだ受理したと言う通知が監査委員から来ていないため、おそらく、請求内容について「期限徒過」とか「財務会計上の行為の特定不足」などについての見解を、請求人に求めるための「補正」の理由をあれこれ考えているに違いありません。

 いずれにせよ、これまで国(林野庁)、県(森林保全課・筋岡森林事務所)、藤岡市(経済部農村整備課・農林課・税務課・税務相談課)、多野東部森林組合、そして藤岡署、群馬県警、前橋地検、警察庁、前橋地裁など、あらゆる関係先に、この行政犯罪について10年以上に亘り、告訴し続けてきた当会会員はもとより、当会はじめ日本国民にとって、このまま、犯罪行為が不問にされてしまうことは、法治国家である我が国のコンプライアンス(法令遵守)を基本とする地方行政への信頼性が根底から覆される事態となるわけで、到底そのようなことは容認できません。

■今後、群馬県監査委員が問答無用で受理するか、それとも、難癖をつけて補正を迫るのか、今週の動きが注目されます。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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【行政の犯罪】藤岡市内の保安林を巡る公文書改ざん対応拒否を続ける群馬県代理人弁護士と県林務行政

2020-09-19 23:56:00 | 藤岡市内保安林を巡る行政犯罪
■いつの間にか保安林指定され、林班図を書き換えられ、その虚偽の保安林指定により2009年5月、地元藤岡市の多野東部森林組合が無断で森林所有者の森林に林道を造成し、多量の樹木を伐採し補助金をせしめ、肝心の森林所有者には1円も渡さなかった事件。森林所有者の当会藤岡支部会員は、この不法伐採を巡る損害賠償請求訴訟を通じて、藤岡市と群馬県が結託して、森林組合を不正に加担させていたことを痛感し、是正措置を国(林野庁)や県(森林保全課)、そして藤岡市に求めてきました。その結果、藤岡市は不正の事実を認めましたが、保安林の指定手続きを行った群馬県は、未だに不正を認めようとしません。

現場では、昨年11月の台風10号の被害で、沢の流れのルートが変わってしまい、それまで道路だったところがこのとおり。
 思い悩んだ当会会員は、山本一太知事あてに善処を求める通知書を2019年7月以降2020年3月までに10回提出しました。しかし知事からは一度も回答がないまま、4か月が過ぎようとした時、突然、7月22日付で群馬県代理人を名乗る弁護士から「照会書」が内容証明が送られてきました。顛末は次のブログをご覧ください。
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3182.html


土砂で埋まってしまった治山ダム。不適切な場所に設置するからこうなる。

左上の林の奥に見えるのが治山ダム。沢は手前を流れている。

 そのため、該会員から報告を受けた当会は、群馬県代理人弁護士に7月27日付で「意見書」を送り、保安林手続きの正当性を確認するには保安林の位置を群馬県に特定させるのが不可欠であることを説明し、○第1希望日時:令和2年7月31日(金)14時00分~、○第2希望日時:令和2年8月7日(金)14時00分~、場所:藤岡市上日野字田本甲1051-1(現地集合)で、群馬県代理人による現地確認立会を要請しました。
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3185.html

 なお、この藤岡市内の保安林を巡る行政の犯罪に関するこれまでの情報については、当会の次のブログ記事を参照ください。
○2016年5月13日:第2の大町事件?・・・林業行政を巡る森林組合・藤岡市・群馬県の杜撰なトライアングル
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1993.html
○2017年12月23日:林務行政に係る森林組合・藤岡市・群馬県の杜撰な関係を質すために活動中の藤岡の会員からの経過報告
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2515.html
○2019年4月10日:デタラメな群馬県の林業行政…2月8日の保安林現地視察でコンプライアンス平然無視の実態報告(1)
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2927.html
○2019年4月10日:デタラメな群馬県の林業行政…2月8日の保安林現地視察でコンプライアンス平然無視の実態報告(2)
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2928.html
○2019年6月23日:筆界未定地を保安林に仕立て砂防ダムを勝手に作った藤岡森林事務所長に被害者が10時間の直談判!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2966.html
〇2019年10月9日:【行政の犯罪】公文書改ざんを告発し続ける住民に対して耳を傾けるのか・・・沈黙を続ける山本一太新知事
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3046.html
○2019年10月21日:【行政の犯罪】公文書改ざんを告発し続ける住民に対し依然沈黙する一太知事に知ってほしい事実
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3060.html
○2020年4月23日:【行政の犯罪】住民からの公文書改ざん告発を一太知事に知らせず握り潰す秘書課と森林保全課
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3157.html
○2020年4月26日:【行政の犯罪】藤岡市内の保安林を巡る公文書改ざんで告訴状紛失の責任をなすり合う警察と検察
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3159.html
○2020年7月25日:【行政の犯罪】藤岡市内の保安林を巡る公文書改ざんで当会が告発状提出!するとあの群馬県代理人が!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3182.html
○2020年7月29日:【行政の犯罪】藤岡市内の保安林を巡る公文書改ざん対応について群馬県代理人に意見書提出
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3185.html

■すると、群馬県代理人の関夕三郎弁護士から7月31日付で次の回答書が当会事務局あてに8月1日に届きました。

*****7/31群馬県代理人からの回答書*****ZIP ⇒ 20200801.zip
                          令和2年7月31日
〒371-0801
 前橋市文京町1-15-10
 市民オンプズマン群馬
 代 表  小 川  賢  殿
                〒371-0026
                  前橋市大手町3丁目4番16号
                  石原・関・猿谷法律事務所
                  TEL 027- 235- 2040 / FAX 027-230-9622
                群馬県代理人
                  弁護士 関    夕 三 郎

 前略 当職は、群馬県の代理人として、貴団体から拝受した令和2年7月27日付け「令和2年7月22日付清水剛氏内容証明郵便に関する意見書」(以下、「本件意見書」と言い ます。)に対し、以下のとおりご連絡します。
 貴団体は、本件意見書の3項において、藤岡市上日野字田本甲1051-1への立ち会いの要望をされていますが、そもそも当職が令和2年7月22日付けで清水剛氏に送付した内容証明郵便(以下、「本件内容証明郵便」と言います。)に記載した内容に関する貴団体と清水剛氏の関係が不明であり、貴団体がいかなる権限に基づいて本件意見書を送付されたのか判然としませんので、かかる要望には応じられません(なお、権限が明確になったとしても、要望に応ずるかは保証の限りではありません。)。
 なお、一般に、市民オンブズマンとは、公益的な見地から行政を監視する団体であると承知しておりますが、当職が清水剛氏に送付した本件内容証明郵便の内容は、同氏の個人的な法的紛争に関するものであり、これについて市民オンブズマンが同氏の実質的な代理人のように活動をされることには極めて強い違和感を覚えております。
                            草々
**********




群馬県により保安林指定されているはずの地番の山林入口の林道前。ここで当会代表と該会員は、7月31日金曜日午後2時10分前から2時20分まで現場で群馬県代理人が来るのを待っていたが、誰も来る気配すらなかった。

 以上のとおり、群馬県代理人でありながら、森林法に定めた保安林の位置の特定を拒否し、その理由として、当会代表の代理権の不備を挙げています。この時点ではすでに当会会員からの相談を受け、当会として本件支援することを決めていましたが、どうやら関弁護士にとって、保安林の手続きが森林法に照らして合法的に行われたかどうかの確認のための現地立会より、委任状のほうを優先するようです。そのため、第2回目の立会要請FAXを8月3日に発信しました。

*****8/3第2回目の要請*****ZIP ⇒ 20200803qnloymfax.zip
                令和2年7月27日(ママ。8月3日が正
〒371-0026
前橋市大手町3丁目4番16号
石原・関・猿谷法律事務所
群馬県代理人 弁護士 関 夕 三 郎 様
TEL027-235-2040 / FAX 027-230-9622
                〒371-0801
                群馬県前橋市文京町一丁目15-10
                市民オンブズマン群馬
                代表 小 川   賢
                会員 清 水   剛
                TEL090-5302-8312(小川)
                FAX027-381-0364(小川)

件名:令和2年7月31日付貴書面について

前略 表記書面にて、貴殿は「かかる要望には応じられません」とありますが、どの部分を指しているのかわかりません。
 当方が令和2年7月27日付意見書で群馬県代理人にお願いしていました「現地治山ダム特定の為の現場立会要請」として、第1希望については、「2日前の通知では、準備期間不足」を理由に立ち会えてもらえませんでした。つきましては、第2希望で立会をお願いします。
    ○第2希望  日時:令和2年8月7日(金)14時00分~
           場所:藤岡市上日野字田本甲1051-1(現地集合)
 公務多用の折、誠に恐縮ではありますが、立会いの可否について、遅くとも前日の8月6日(木)正午までに理由を付してFAXにてご連絡下さい、
 なお、仮に上記予定日に立会いただけない場合、今後も同様に毎週金曜日の14時に、現場立会を貴殿に要請し続ける所存です。
                                  草々
**********

■すると、8月3日深夜に群馬県代理人の関弁護士から次のFAXが届きました。

*****8/3群馬県代理人からの返事*****ZIP ⇒ 202008032faxioj.zip
                        令和2年8月3日
〒371-0801
 前橋市文京町1-16-10
 巾民オンブズマン群馬
 代 表  小 川  賢  殿
                 〒371-0026
                   前橋市大手町3丁目4番16号
                   石原・関・猿谷法律事務所
                   TEL 027-235-2040 / FAX 027-230-9622
                 群馬県代理人
                   弁護士 関    夕 三 郎

 前略 当職は、群馬県の代埋人として、貴団体から拝受した令和2年7月27日付け(ただし、ファックス送信日は本日)のファックスに対し、下記のとおり回答します。
                 記
1 当職が送付した令和2年7月31日付け書面の「かかる要望には応じられません」の記載がどの部分を指しているか分からないとのことですが、上記記載の3行上に「要望」の文字がありますので、文面上、上記の記載がいずれの部分を指しているかは明白であると思料します。
2 令和2年8月7日14時に藤岡市上日野字田本甲1051-1への立会を要望されていますが、立会には伺いません。
3 今後も毎週金曜日の14時に上記場所への立会を要請し続けるとのことですが、特段の事情の変更がない限り、立会には伺いません。特段の事情が生じた場合には、ご連絡差し上げますが、そうでない場合、要請のご連絡を頂戴しても返答致しませんので、予めご承知 おき下さい。
                            以 上
**********

 このように群馬県代理人として、8月7日に要請した保安林の位置の特定の確認を拒否してきました。




8月7日金曜日午後2時。この日も準備を整えて群馬県代理人を待っていたが、結局誰も来なかった。

■以降、当会と当会会員は、毎週金曜日の午後2時に当該保安林の位置の特定を、保安林を管轄する群馬県に要請し続けてきました。

●2020年8月14日:第3回目の立会要請FAX
ZIP ⇒ 202008032faxioj.zip




●2020年8月21日:第4回目の立会要請FAX
ZIP ⇒ 20200821vfaxi4j.zip




●2020年8月28日:第5回目の立会要請FAX
ZIP ⇒ 20200828vfaxi5j.zip



●2020年9月4日:第6回目の立会要請FAX
ZIP ⇒ 20200904vfaxi6j.zip



●2020年9月11日:第7回目の立会要請FAX
ZIP ⇒ 20200911faxi7j.zip




●2020年9月18日:第8回目の立会要請FAX
ZIP ⇒ 20200918mfv8thfax.zip




■この間、当会では群馬県代理人の関弁護士に何度かコンタクトしましたが、多忙の様子で対応してもらえず、やむなく群馬県森林保全課に面談を申し入れ、当会会員の窮状を直訴しました。しかし、面談には応ずるものの、担当職員らはいずれも顔をこわばらせ、ほとんど言葉を発しようとしません。

 なお、この間、群馬県代理人の関弁護士から9月4日付で一度だけ、回答FAXが届いたことがあります。2020年9月4日朝8時過ぎに当会が発信した第6回目の立会要請FAXに対する回答です。なぜなら、当会が「現場立会に応じなかった場合、あらためて『当局』に通報する」と記したため、慌てて反応したからです。

*****9/4群馬県代理人からの回答FAX*****ZIP ⇒ 20200904mfax.zip
                       発信日:令和 2 年 9 月4 日
FAX送信表     石原・関・猿谷法律事務所
           〒371-0026
           群馬県前橋市大手町3丁目4番16号
           TEL 027-235-2040 / FAX 027-230-9622
宛  先: 市民オンブズマン群馬 代表 小 川  賢 殿
ご坦当者: 
FAX番号: 027-381-0364
発 信 者: 弁護士 関 夕三郎
送信枚数: 1枚(本書面含む)

件  名: 令和2年9月4日付けFAXの件

 掲記FAXを拝受しました。同書面の末尾に「本日も現場に来られなかった場合、保安林の位置が特定できないものと認め、違法行為があったものと判断し、あらためて当局に通報する」とあります。
 従前から申し上げているとおり、責殿が漬水剛氏からいかなる委任を受けているか分からないので詳細は控えますが、当職が貴殿の要望に応じず現地に行かないのは、群馬県に違決行為があったことを認めるものではありません。上記の記載が若干曖昧であったため、念のためご一報するものです。
 上記の「当局」が何を指しているのか存じ上げませんが、軽々に不正確な事実を第三者に告げることは違法となる場合がありますので、ご注意ください。
                                以上
【ご注意】本書面及びこれと共に送信した書面には、個人情報が含まれることがあります。万が一誤送信などの理由により名宛人以外の方が受信された湯合、お手数ですが、標記の送信元にご一報頂くとともに受診された書面を廃棄して頂きますようお願い致します。
**********

 これは、関弁護士と顧問弁護士契約を交わしている群馬県の行政対象暴力対策業務を担当している生活こども部県民活動支援・広聴課広聴・案内係の担当責任者も大変関心を持っており、面談時に「当局とはどういう意味か?」と聞かれました。よほど、「当局」の意味が気になる様子です。

 そこで当会は、「当局と言うのは、行政当局であり、そこには群馬県はもちろん含まれるが、事案の趣旨から当然、警察も含まれる」と答えました。そのため、第7回目の立会要請FAXからは「当局(藤岡署)」と明記することにしました。

■群馬県代理人は、上記のとおり、「軽々に不正確な事実を第三者に告げることは違法となる場合があるので注意するように」と当会に釘をさしていますが、当会は9月4日の午後4時頃、藤岡署2階の刑事課を訪れ、担当刑事と面談し、これまでの群馬県及びその代理人の対応について、細かく報告しました。

 その際、当会名義で7月3日に相談した告発の件について、捜査状況を聴取したところ、「通知がまだ届いていないということは、現在捜査中ということです」との警察署側のコメントがありました。

 このため、当会では、引き続き、毎週金曜日14時に保安林の位置特定の為の現地立会確認要請を群馬県代理人に行うとともに、群馬県の関係部署にも写しを都度おくることにしています。

 なお、当会藤岡支部の該会員が、この保安林を巡る不正の事実を既に認めている藤岡市役所の担当職員に群馬県の対応について話したところ、担当職員のかた曰く、「藤岡市としても、現地立会をしてもらわないと困りますと群馬県に話したところ、群馬県のほうから『あなたに言われる事じゃない‼️本人に言われるのならともかく』と言われてしまいました」とのことだそうです。

 群馬県の行政のコンプライアンスはもはや風前の灯といった風情です。はやく、群馬県林務行政に遵法精神の灯を復活させることができるよう、粘り強く群馬県知事にアピールしていく必要があります。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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【行政の犯罪】藤岡市内の保安林を巡る公文書改ざん対応について群馬県代理人に意見書提出!

2020-07-29 23:41:00 | 藤岡市内保安林を巡る行政犯罪
■いつの間にか保安林指定され、林班図を書き換えられ、その虚偽の保安林指定により2009年5月、地元藤岡市の多野東部森林組合が無断で森林所有者の森林に林道を造成し、多量の樹木を伐採し補助金をせしめ、肝心の森林所有者には1円も渡さなかった事件。森林所有者の当会藤岡支部会員は、この不法伐採を巡る損害賠償請求訴訟を通じて、藤岡市と群馬県が結託して、森林組合が不正に加担していたことを痛感しました。

 その後、なぜこのような違法行為が行政で行われていたのか、その真相究明と責任の明確化、そして再発防止のために、犯罪の証拠につながるさまざまな情報の収集に努めてきました。それとともに、保安林指定された保有林に課せられてきた(現在も藤岡市が課税中!)固定資産税の返還はもとより、これまでに虚偽の保安林指定により行われた違法な事業に投じられた巨額公金の返還と、違法手続で作成された数々の虚偽公文書の是正措置を求めて、藤岡市、群馬県、そして国(農水省林野庁)に数々の通知書や申入書を提出し続けてきました。とりわけ、昨年7月に県知事に就任した山本一太知事には、これまで10通を超える文書を提出し、善処を求めてきましたが、ことごとく無視されていました。

2020年7月27日朝8時40分ごろの藤岡市役所。
 なお、この藤岡市内の保安林を巡る行政の犯罪に関するこれまでの情報については、当会の次のブログ記事を参照ください。
○2016年5月13日:第2の大町事件?・・・林業行政を巡る森林組合・藤岡市・群馬県の杜撰なトライアングル
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1993.html
○2017年12月23日:林務行政に係る森林組合・藤岡市・群馬県の杜撰な関係を質すために活動中の藤岡の会員からの経過報告
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2515.html
○2019年4月10日:デタラメな群馬県の林業行政…2月8日の保安林現地視察でコンプライアンス平然無視の実態報告(1)
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2927.html
○2019年4月10日:デタラメな群馬県の林業行政…2月8日の保安林現地視察でコンプライアンス平然無視の実態報告(2)
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2928.html
○2019年6月23日:筆界未定地を保安林に仕立て砂防ダムを勝手に作った藤岡森林事務所長に被害者が10時間の直談判!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2966.html
〇2019年10月9日:【行政の犯罪】公文書改ざんを告発し続ける住民に対して耳を傾けるのか・・・沈黙を続ける山本一太新知事
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3046.html
○2019年10月21日:【行政の犯罪】公文書改ざんを告発し続ける住民に対し依然沈黙する一太知事に知ってほしい事実
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3060.html
○2020年4月23日:【行政の犯罪】住民からの公文書改ざん告発を一太知事に知らせず握り潰す秘書課と森林保全課
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3157.html
○2020年4月26日:【行政の犯罪】藤岡市内の保安林を巡る公文書改ざんで告訴状紛失の責任をなすり合う警察と検察
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3159.html
○2020年7月25日:【行政の犯罪】藤岡市内の保安林を巡る公文書改ざんで当会が告発状提出!するとあの群馬県代理人が!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3182.html

■そうした中、2020年7月22日付で、群馬県代理人を名乗る弁護士から、内容証明郵便が送りつけられました。会員から通報を受けた当会事務局ではさっそく、会員から事情を聴取し、送り付けられた書面の内容を精査しました。

 その結果、群馬県代理人を名乗る関夕三郎弁護士(石原・関・猿谷法律事務所所属)は、群馬県の顧問弁護士として、群馬県が抱える不祥事件で、県民から寄せられるクレームや是正措置要望などを一括して、各担当の実施機関のかわりに対応する業務を委託されていることが判りました。

■しかし、今回の当会藤岡支部会員あての内容証明郵便では、役所の文書偽造犯罪については一言も触れられずに、当会会員がこの問題に関与する藤岡市職員らの氏名と押印を連名で連ねた山本一太県知事あての文書で、藤岡市職員4名に無断で氏名・押印を記したとして、有印私文書偽造罪(刑法第159条第1項)、同行使罪(同法第161条第1項)に該当する旨示唆しています。当会会員に文書による威圧を与えようとする意図は、誰が見ても明らかです。

 このため、当会事務局では、会員から詳しく事情を訊いたあと、7月27日(月)午前8時半に藤岡支部会員と一緒に藤岡市役所を訪問し、経済部の秋山弘和部長、農村整備課の増野隆課長、農林課の原直樹課長及び納税相談課の福島一郎課員と面談し、直接彼らから事情聴取をしました。


藤岡市職員らから事情聴取中。

 そうしたところ、当会会員が山本一太知事あてに出した複数の通知書について、群馬県から藤岡市に文書と電話で、問い合わせがあったことが判りました。

 秋山部長をはじめとする藤岡市職員らの言い分は概ね次の通りです。

①役所の犯罪だと言うが、藤岡市は逐一群馬県に確認をさせてもらっている。

②今回の照会書の発端となった市民による知事宛通知書について、その記載された事件のことはよく承知している。こういうことを市民が市にも文書で何度も出していることもよく承知している。こういうことを市民が訴えていることもよく知っている。

③ただし、この通知書にある押印については、自分は承知していない。

④先日、群馬県から藤岡市に確認を求めてきた。「この文書に押印して出したのか」と。そこで、「ハンコを付いて出したことは承知していない」と話した。「しかし、内容についてはこれまで市民が再三にわたり主張していたことは分かっている」ということを県に話した。

⑤要するに、この件について市民がずっと話してきているので、この文書を出したことは承知している。だが、出すことについて「いいですよ」とは言っていない。

⑥そのため、県がこれを市に持ってきたので、まずは確認をされたので「承知してません」と返事したところ、県は「これは公文書の偽造なのか、市文書の偽造なのかわからないが違法なことですよね?」と市のほうに言ってきた。それは県の代理人ではなくて、県庁の職員との打合せの中で、県が「これは違法性としたら、このような違法行為にあたることは、きちんと対処しなければいけないよ」と市側に言ってきた。

⑦市としては「でも、知事に文書を出したのは当市の市民の方であり、市民のかたとの意見の相違は今回の件に限らず、ほかのいろいろな市民とのやり取りの中で生じるわけで、それは引き続き説明責任を果たす義務が市としてあると思う。だからこの件は、やや行き過ぎの面もあるやもしれないが、市のほうは市民の方を告発もなにもしないですよ」という話を県にした。

⑧県は藤岡市に対して「こういうことは行政として見過ごせないのだから、何らかの対処をしてください」と言ってきたが、藤岡市としては「自分としては市民と向き合っています。こういう行き過ぎたことはあるかもしれないが、それは一般的なやり取りの中でのことなので、この件について市は、例えば告発のような対応はしませんよ」と話した。

⑨県は「普段から顧問弁護士がいて、いろいろ相談をしている」という話をしてきたので、藤岡市は「(告発のような対応は)しないですよ」と改めて説明した。

⑩なお、県からこの件で確認を求めてきたのは先々月(つまり5月)で、県からの問い合わせ文書に対して、藤岡市としては、「このことについて承知はしていません」という内容で市長の決裁も取って県に提出した。

⑪また県からの2回目に通知書2で電話が問合せがあったというが、自分は応対していないので、誰がどのように対応したのかは、分からない。

 こうして、藤岡市職員らから聴取した内容は、群馬県代理人が当会藤岡支部会員に送り付けた内容証明郵便による照会書に記載された内容とずいぶん異なることがわかりました。群馬県代理人が、一方的にあたかも文書偽造で告発も辞さないとして、当会会員に威圧をかけて、この保安林不正手続問題をこれ以上追及しないように、依頼者である群馬県知事の意向をバックに、脅迫的な内容をでっちあげた意図が明らかになりました。

■藤岡市役所でのヒヤリングの後、当会事務局では、7月27日の午後1時過ぎに、6階の秘書課を訪問し、富澤孝史(たかふみ)次長(事務職)と面会し、群馬県代理人と山本一太知事との関係について質問しました。

 富澤次長は、「この場では他の来客もあるので、2階の県民センターで話を聞きたい」というので、2階の情報開示スペースの裏にある部屋で面談しました。ちょうど監視カメラの視界に入るように、また3密を防ぐためにも、ドアを開けてマスクを着けたまま、ハッキリ発音するように心がけました。

 当会事務局から富澤次長に対して「群馬県代理人は山本一太知事の代理人としてみなしてよいのか」と質問したところ、次長は「代理人として関弁護士と業務委託契約をしているのは、県民センターを所管する生活こども部県民活動支援・広聴課なので、自分はよくしらない」と述べました。そのため、さっそく、どのような業務委託を関夕三郎弁護士と交わしたのか情報開示請求を行いました。


関弁への委託業務契約等の内容確認の為、公文書開示請求書をその場で提出。

 また、関弁護士は2年ほど前に、群馬県庁の総務部学事法制課の行政対象暴力対策係に所属していて、群馬県行政対象暴力対集嘱託員設置要領にもとづき、毎週1回(2時間)及び随時として、月額15万円の報酬を受けていたことがあります。現在は学事法制課は存在しないとのことなので、県民センターが代わりに顧問弁護士契約として、このヤメ検弁護士を雇っているようです。なお、2年ほど前の状況は次のブログを参照ください。
○2018年11月30日:相変わらずオンブズマンを反社会勢力と見なす群馬県学事法制課のユーレイ職員の情報が部分開示(1)
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2830.html

■関夕三郎弁護士が、当会藤岡支部会員に送り付けてきた照会書には、2週間以内に回答するよう求めています。当会会員は弁護士からの内容証明郵便に恐怖を感じ、対応を事務局に委ねたいと依頼してきました。

 そこで当会は群馬県代理人の関夕三郎弁護士あてに次の内容の意見書を、7月22日午後3時過ぎに同弁護士が所属する石原・関・猿谷弁護士事務所に、直接届けました。


関夕三郎弁護士の所属事務所に提出直前の意見書。

*****群馬県代理人への意見書*****ZIP ⇒ 20200727qnloym.zip
                       令和2年7月27日
〒371-0026
前橋市大手町3丁目4番16号
石原・関・猿谷法律事務所
弁護士 関 タ 三 郎 様
                〒371-0801
                群馬県前橋市文京町一丁目15-10
                市民オンブズマン群馬
                代表 小 川   賢
                TEL090-5302-8312(小川)
                TEL:027-224-8567(事務局)
                FAX:027-224-6624(事務局)

   令和2年7月22日付清水剛氏内容証明郵便に関する意見書

前略 弊団体は、行政およびその関連機関を外部から監視し、当該機関による権限の不当な行使ないしは不行使による一般国民への権利利益侵害、並びに税金を原資とした公的資金の濫費について、調査および救済の勧告を図る活動をしている民間団体です。
 さて、貴殿が群馬県代理人名義で弊団体藤岡支部会員清水剛氏(以下「該会員」という)に送付した表記郵便物について、弊団体事務局に報告がありました。誠に差し出がましく恐縮ですが、該会員が直面している行政による違法不当な事務事業の実態について、群馬県から知らされていないと思われるため、下記の通り貴殿に報告するとともに、貴殿の今回の照会等に関し意見を述べさせていただきます。
                       草々
            記
1.行政による違法不当な事由の概要
(1)該会員は、自身が保有する藤岡市内の山林(地番:上日野字田本甲1051-1外)を巡る保安林指定にかかる公図改ざん、多野東部森林組合による不法伐採、地番変更にかかる無断登記など、群馬県の森林行政の数々の不正の実態解明と是正に取り組んできました(以下「本事件」という)。しかし、行政の腰は重く、一向に真相解明や責任の所在の明確化、再発防止に向けた施策はなされていません。
(2)そのため、該会員は令和元年になって以降、本事件に関して、通知書1及び通知書2を含む少なくとも9通の文書を、群馬県知事あてに提出しました。にも係らず知事からはゼロ回答で、進展がみられません。そのため該会員は、前橋市区選出の小川晶県議を通じて、群馬県森林環境部森林保全課に本事件について話をしてもらいましたが、それでも群馬県からは回答は得られていません。
(3)この保安林の指定手続きは、平成8~9年頃行われました。ご存知の事と思いますが、保安林設定の手続きは、地元区長から「ここが危険」として要望著が藤岡市に出され、市が現地確認をして、山林等所有者の承諾を得て、それらを申請書に添付して群馬県に提出し、県が保安林指定を行います。この過程で不法行為が行われました。
(4)詳細は省きますが、地元要望書を作成した地元69区区長の戸川一弘は治山ダム工事を請け負う小島組を経営しており、96林班図の改ざんにも手を染めていました。さらに藤岡市が森林所有者の承諾書を偽装し、市長が押印をして群馬県に提出しました。この事実は公文書偽装罪にあたると思料します。
(5)さらに群馬県が法務局の公図を改ざんし、群馬県知事が押印し、農水省に提出しました。この事実は公正証書原本不実記載罪ないし公文書偽装罪にあたると思料します。
(6)また、藤岡市は多野東部森林組合と共謀し、美しい森林づくり基盤事業において、億単位の助成金を不正受給し、さらに県森林保全課と共謀し、林班図改ざんにより補助金の受給を図りました。
(8)保安林設定の手続きでは、藤岡森林事務所長の佐藤淳が、平成9年当時、法務局で公図を改ざんして作成した図面を利用し、藤岡市上日野字田本甲1051-1陣内に治山ダムを6基敷設し、自ら現場で立ち会ったと証言しています。このことは、令和元年6月20日に、該会員と弊団体が藤岡森林事務所に赴き、本事件について事実関係を確認した際に、佐藤所長が自ら「6基敷設し、現場も確認した」と話したことからも確認できました。そこで、「これから治山ダムの敷設現場を確認に行きたい」と申し入れたら、佐藤所長は全く現地に行く気がありませんでした。これは保安林規則第15条第1項に定める「後日において現地を明瞭に確認できるようにしておくものとする」に違背する対応です。
(9)その後、該会員は、藤岡市農村整備課の増野隆と現地を踏査しましたが、治山ダムは1基も見当たりませんでした。増野隆は「藤岡市は治山ダムが6基あるという話は、令和元年5月9日に初めて知って驚いた」と話しました。
(10)令和元年6月21日に藤岡市経済部長秋山弘和と同村整備課長増野隆が藤岡森林事務所に行き職員の富田典之と保安林設定の際の筆界未定地である甲1051-1の話をしていたら、富田典之が「保安林の図面に無番地があるので、農水省は無番地は認めないので、藤岡市のマイラー図の空いているところに地番を入れた」と増野隆に語りました。
(11)注意事項として、保安林の承諾書は平成9年5月9日付になっていますが公図証明書では「保安林調製平成19年9月18日面積284㎡」となっています。また、平成11年10月27日付官報記載によれば、場所は「藤岡市上日野字矢掛乙一〇二〇の二、字田本甲一〇五一の一(次の図に示す部分に限る。)」とあります。この場所もすべて筆界未定地(共有林)であるにもかかわらず、なぜ保安林指定ができたのでしょうか。お調べいただければ幸いです。
(12)群馬県は、改ざんした図面を利用し補助金事業もしています。群馬県が書いたとされている林班図は100%地番が違っています。該会員が「その土地が私の所有だ」と県に話したところ、県は「清水さんには関係ない」と一蹴しました。甲1051-1は筆界未定地のため、所有者である該会員しか特定することができません。
(13)法務局の職権であっても、地番の特定は不可能のはずです。このことは該課員が元法務省OBにも文書で確認済です。ところが、群馬県の職員が法務局に出向き地番の移動を頼んだ事実があります。該会員がその不正に気付き、法務局に文書で指摘したら、法務省は誤りを認め是正しました。
(14)群馬県は、公正証書である保安林台帳に記載されていた偽装した所有者の氏名を平成30年11月21日に「錯誤」として、該会員「清水剛」の名前に変えました。また、100%間違って林班図をもとに、億単位もの血税である補助金が不正流用されていることも、平成24年9月17日に開催された藤岡市議会平成25年第4回定列会の一般質問で「1.藤岡市行政のコンプライアンスについて (3)補助金受給団体等の法令遵守について」に関する市側答弁の中で、多野東部心身組合を巡るコンプライアンス違反により188件にのぼる補助金不正が明らかにされました。参考までにURLは次の通りです。
http://fujioka.gijiroku.com/voices/cgi/voiweb.exe?ACT=200&KENSAKU=1&SORT=0&KTYP=2&FBMODE1=SYNONYM&FBMODE2=SYNONYM&FBMODE3=SYNONYM&KGTP=1,2,3&FYY=2013&FMM=9&FDD=17&TYY=2013&TMM=9&TDD=17&TITL=%95%BD%90%AC%82Q%82T%94N%91%E6%81@%82S%89%F1%92%E8%97%E1%89%EF&NAME=%8D%B2%93%A1%8F%7E&TITL_SUBT=%95%BD%90%AC%82Q%82T%94N%91%E6%81@%82S%89%F1%92%E8%97%E1%89%EF%81%7C09%8C%8E17%93%FA-02%8D%86&KGNO=62&FINO=282&HUID=59210&UNID=K_H2509170002382
   もはや法治国家などと言えるレベルにはないことを、弁護士である貴殿にも十分に認識していただけると信じています。
(15)今回、貴殿の照会書で挙げられている藤岡市の4名の職員らは、本事件を巡る行政の不正行為に関して「腹をくくっているし、公にしても良い」と話しています。事実、該会員の自宅に農村整備課長の増野隆のほか1名が訪れたときに、彼らの面前で該会員が警視庁に電話をして、本事件について説明をしたところ、警視庁から「ただちに是正するように」と注意を受けた時も、彼らは「腹をくくっている」旨の説明をしていました。
(16)さらに、該会員が知事に通知書を提出するに際しても、文章作成後、彼ら市職員らにその書面を渡し、内容を確認させたうえで提出しています。なので、貴殿が照会書で言及している「群馬県から藤岡市に対して文書で(事実関係を)照会した」とか「群馬県から藤岡市に対して(事実関係を)電話で照会した」ことについて、貴殿の主張するような回答があったとは想像もつきません。なにかの間違いと思われます。
2.群馬県代理人として貴殿が果たすべき役割
(1)一般的に住民は公務員によって行われる行政の事務事業は法令順守によるものだと判断をします。なぜなら我々住民は、我が国は法治国家だと教えられているからです。
(2)ところが、保安林を担当する群馬県森林保全課を弊団体が訪れて本事件について質問すると、職員らはただただ黙り込み、口をつぐんでしまい、一切を語ろうとしません。
(3)本事件を巡る不法行為は、前代未聞の組織的犯罪と言っても過言ではありません。県民の知らぬ間にその所有地に偽装書類で保安林設定をし、それを根拠に億単位の血税を騙し取り、利権として関係者に分け与えた行政の悪行をあばき、責任の所在を明らかにし、再度こうした不正行為が起きないように徹底的に真相を追及することこそ、群馬県知事から代理人として任命され弁護士資格も持つ貴殿が取り組むべき役割ではありませんか。
3.現地治山ダム特定の為の現場立会要請
 最後に貴殿を群馬県代理人として見込んで、お願いがあります。上記1(8)のとおり、藤岡森林事務所長は、保安林指定地にある治山ダム6基の場所を特定できると明言したにもかかわらず、現場特定のための立会を拒否しました。
 つきましては、次の日程で、現地での治山ダム6基の所在確認のため群馬県代理人として立会参加賜りますようお願い申し上げます。ちなみに、現地所有者も一緒に立会に参加される予定です。
    ○第1希望  日時:令和2年7月31日(金)14時00分~
    ○第2希望  日時:令和2年8月7日(金)14時00分~

           場所:藤岡市上日野字田本甲1051-1(現地集合)
 公務多用の折、誠に恐縮ではありますが、この意見書が届いた日から2日以内に、都合のよいほうをご連絡下さい、
                        以上
**********

■本日が回答期限日でしたが、群馬県代理人からは、現時点でまだ何の連絡も来ていません。群馬県知事の代理人なのですから、虚偽の保安林手続指定をした現場をぜひ検分していただき、いったいどっちが文書偽造をしたのか、ハッキリさせていただきたいものです。


藤岡市役所正面玄関の右手にある「四つのテスト」の石碑。1965年4月11日に藤岡ロータリークラブが寄贈したもの。極めて含蓄のある文章が記されている。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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【行政の犯罪】藤岡市内の保安林を巡る公文書改ざんで当会が告発状提出!するとあの群馬県代理人が!

2020-07-25 21:53:00 | 藤岡市内保安林を巡る行政犯罪
■2016年7月26日に藤岡市の森林組合を相手取った1件の民事裁判の判決が前橋地裁高崎支部で言い渡されました。
**********毎日新聞2016年7月27日
無断樹木伐採 組合に賠償命令 地裁高崎支部 /群馬
 無断で所有していた山林の樹木を伐採されたとして、藤岡市の男性が多野東部森林組合(藤岡市)を相手取り、2億円の損害賠償を求めた民事訴訟で、前橋地裁高崎支部の川口代志子裁判官は26日、男性の主張を一部認めて組合に約65万円の支払いを命じる判決を言い渡した。
 判決によると、組合は2009年5月、所有者と思っていた別人の了解で男性所有の山林の樹木を伐採し、搬出路を造った。男性は、伐採による逸失利益のうち1億5058万円と、搬出路の危険防止費用4941万円を請求したが、それぞれ19万円、46万円と認定された。【増田勝彦】
**********


上記の裁判で、被告の多野東部森林組合の訴訟代理人の飯塚理弁護士が提出した乙29号証。最下段に「この図面は位置的なものを示すものであり権利関係には使用できません」とある。このような図面を書証として平然と提出する弁護士とはいったい何者?

 この事件を報じた記事を読んだだけでは、事件の重大性がピンときませんが、多野東部森林組合によるこうした違法不当な行為は、実は日常茶飯事的に起きていた(いる)ことを、この事件の被害者であり、裁判で勝訴したものの、僅かに65万円の賠償命令しか勝ち取ることのできなかった当会藤岡支部の会員が証言しています。同会員からの報告をもとに、これまでにもこのブログで同組合及びそれを庇う群馬県や藤岡市の実態を報告してきました。

 言うまでもなく行政はコンプライアンス(法令順守)重視でなければなりません。ここ群馬県の場合、群馬県・県内市町村しかり、そして群馬県警・県内各警察署しかりです。ところが、そうした行政の根幹を揺るがす事態が、藤岡市内の山林で平成8年に勃発し、平成から令和になった今もなお解消されません。被害にあった藤岡市在住の当会会員は、この驚くべき行政悪を正すため7年余りにわたり苦しみながらも戦い抜いてきました。

 ところが冒頭に紹介した記事のように、裁判に訴えても、司法は行政側のインチキ書類を正当とみなし、住民がいくら正当性を主張しても意に介しようとしません。警察に告発しても、さっぱり動こうとしません。そのため、マスコミにも情報提供をして取材要請をしましたが、上毛新聞編集局も朝日新聞高崎支局長もまったく関心を示しません。被害を受けた当会会員は、最後の望みをかけて、2019年7月27日に就任した山本一太新知事に対して、直訴し続けていますが、無しのツブテであることは、これまでにも報告した通りです。

 そのため、当会では会員からの証言をもとに告発状を作成し、最寄りの警察署に提出すべく準備をしてまいりましたが、7月3日に藤岡警察署に告発状を提出しましたので、報告します。


 なお、この藤岡市内の保安林を巡る行政の犯罪に関するこれまでの情報については、当会の次のブログ記事を参照ください。
○2016年5月13日:第2の大町事件?・・・林業行政を巡る森林組合・藤岡市・群馬県の杜撰なトライアングル
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1993.html
○2017年12月23日:林務行政に係る森林組合・藤岡市・群馬県の杜撰な関係を質すために活動中の藤岡の会員からの経過報告
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2515.html
○2019年4月10日:デタラメな群馬県の林業行政…2月8日の保安林現地視察でコンプライアンス平然無視の実態報告(1)
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2927.html
○2019年4月10日:デタラメな群馬県の林業行政…2月8日の保安林現地視察でコンプライアンス平然無視の実態報告(2)
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2928.html
○2019年6月23日:筆界未定地を保安林に仕立て砂防ダムを勝手に作った藤岡森林事務所長に被害者が10時間の直談判!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2966.html
〇2019年10月9日:【行政の犯罪】公文書改ざんを告発し続ける住民に対して耳を傾けるのか・・・沈黙を続ける山本一太新知事
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3046.html
○2019年10月21日:【行政の犯罪】公文書改ざんを告発し続ける住民に対し依然沈黙する一太知事に知ってほしい事実
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3060.html
○2020年4月23日:【行政の犯罪】住民からの公文書改ざん告発を一太知事に知らせず握り潰す秘書課と森林保全課
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3157.html
○2020年4月26日:【行政の犯罪】藤岡市内の保安林を巡る公文書改ざんで告訴状紛失の責任をなすり合う警察と検察
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3159.html

■7月3日午前9時から10時にかけて、当会代表が藤岡市藤岡1683-1にある藤岡警察署2階の刑事課を訪れ、告発状を提出するとともに、当会会員がこれまで10年間にわたり行政と森林組合を相手に奮闘してきた記録をもとに作成した告発状を提出しました。刑事事件担当の刑事2名が対応し、当会代表の説明に真摯に耳を傾けてくれました。

 告発状は、残念ながらいつものとおり、受理されませんでしたが、写しをとっていただき、警察署のほうで検討の上、調べてみるとのことでした。このような場合、警察では「告発状(告訴状の場合も同じ)を受理すると、捜査をただちに開始しなくて張らない義務が生じる。告訴・告発された側としては、人権にもかかわる重大事態なので、警察としても慎重を期して対応する必要があるため、とりあえず写しだけをいただき、任意で捜査をするかしないかも含めて検討したい」と釈明してきます。本来は、口頭でも告訴・告発は出来るのですが、現状はこのように告訴・告発の門戸は決して広いとはいえません。

 7月3日に写しを提出した告発状の全文は次の通りです。

*****告発状*****ZIP ⇒ 20200703ij.zip
            告  発  状
                         令和2年7月3日
藤岡警察署長 殿

                 告発人     
                     (小川賢  印)

   告発人  住  所 〒379-0114
             群馬県安中市野殿980
        氏  名 小 川   賢
        生年月日 昭和27年3月5日
        電話番号 0278-82-0468

  被告発人  住  所 不詳
        氏  名 不詳
        職  業 不詳
        電話番号 不詳

第1 告発の趣旨

 被告発人の下記の告発事実に記載の所為は、虚偽公文書作成等罪(刑法156条)ないし公正証書原本不実記載罪(刑法157条)に該当すると思料しますので、捜査の上、厳重に処罰されたく告発致します。

第2 告発の事実

1.保安林制度は、水源のかん養、災害の防備、生活環境の保全の場の提供等の公共目的を達成するため、特にこれらの機能を発揮する必要がある森林を、保安林として指定し、立木の伐採、土地の形質変更行為等の規制により、その森林の適切な保全と森林施業を確保するものであり、私権が制限される代償として固定資産税、不動産取得税、特別土地保有税は課税が免除されます。また、相続税、贈与税は伐採制限の内容に応じて相続税等の評価の際に3~8割が控除されます。
2.このように国土保全上も重要な役割を果たす保安林ですが、保安林指定は農林水産大臣或いは都道府県知事の公示によって効力が有効になります。通常、指定されますと指定者より法務局にその旨が伝えられ、法務局が地目を「保安林」とします。ただ、中には変更されていない場合もありますので、番地とおよその位置をメモします。
3.各都道府県には通称、「森林簿」以外に、「保安林台帳」なる物があります。地番まるごと保安林であれば、上記である法務局で地目が保安林となっているのですが、番地全てが保安林ではなく、一部のみ保安林の場合は、地目は保安林以外となるでしょう。兎にも角にも各都道府県の持つ、保安林台帳を閲覧すれば「保安林配置図と、保安林管理図」「帳簿の地番」からわかる事になります。森林簿を閲覧するより、保安林専用となりますので保安林台帳が確認に適していると思われます。
4.このように保安林台帳は公共性のある私有財産として重要な公文書です。その保安林台帳に附属するのが保安林台帳附属明細書です。
5.ところが、地番「藤岡市上日野字田本甲1051-1」にかかる保安林台帳附属明細書(添付証拠5-1)において、「保安林面積」欄の「0.0850ha」が赤い二重線で消されて「0.0849ha」と赤字で表示され、「森林所有者住所氏名」欄の「藤岡市上日野1876-1 新井誠一」が赤い二重線で消されて「藤岡市上大塚1758-1 清水剛」と赤字で表示され、「他との法令との関係」欄に、赤字で「山林」とあらたに記入があり、「備考」欄には、赤字で「錯誤による面積訂正 H30.11.21」とあらたに記入があります。
6.森林所有者として赤字で記載された清水剛によれば、「ここにある錯誤について、保安林台帳附属明細書に記載されることを、事前になにも知らされていない」と証言しています。
7.また、清水剛によれば、「この保安林を巡り、以下に示すさまざまな違法行為が行われている」と証言しています。
(1)令和元年5月9日、保安林所有者の清水剛と藤岡市役所立会いのもと、「平成8年度治山工事No.3ダム」の現場写真が撮影されました。この場所は保安林事業用地として清水剛所有の山林(筆界未定地)の一部となっています。(添付証拠1)
(2)砂防事業用地の取り扱いについて、有識者である込田義和から説明を受けました。それによれば、「砂防設備の設置に要する土地は、必ず買収し、登記しておくこと」、「登記は国土交通省名義とする」、「用排水などの補償物件については、管理移管を前提に施設管理者が管理する区域と砂防管理者が管理すべき区域を明確に区分し、登記も分筆し、工事完了後速やかに土地・施設の管理を引き継ぐこと」、「用地買収線は工事設計図書の平面図、横断図、公図等に必ず記入し、施工は原則その中でおこなうこと。また、工事完了後は境界杭の位置を確認し、完成図書に記入し、台帳付図として保存しておくこと」とあります(添付証拠2)。しかし、清水剛はこれら一切について保安林管理者から何も知らされていません。
(3)保安林制度では、その指定及び保安施設地区の指定、解除等の取扱いについて297ページ~299ページで「(7)都道府県知事は、民有林について申請をする場合において当該指定の区域が1筆の土地の一部であるときは、当該区域の実測図を添付するか又は調査地図に地形地物を表示し、後日において現地を明瞭に確認できるようにしておくものとする」とし、さらに「(10)都道府県知事は、保安林の指定に際しては、実地調査を行うほか適宜の方法により十分な調査を行い、(5)に掲げる書類(①指定調書、②指定調査地図、③位置図、④その他必要な書類)を作成の上、指定の適否を判断するものとする。この場合においては、当該森林の所在地を管轄する市町村長並びに当該森林の真理所有者及び当該森林に関し登記した権利を有する者の当該指定に関する意見をきくものとする」とされています。また、「(16)指定の申請に対し、指定をしない旨の処分をした場合には、遅滞なく申請者に対し指定をしない旨及びその理由を記載した書面を送付して通知するものとする」とし、「(17)(森林)法第33条第6項において準用する同条第3項の規定による通知は、次により行うものとする。ア 通知を行う場合は、あらかじめ当該指定に係る森林所有者が法第30条の2の規定による通知をした森林所有者と同一人であるかどうかを確認し、森林所有・・・」とされています(添付証拠3)。しかし、清水剛は、保安林管理者から何も知らされておりません。
(4)令和元年12月3日に清水剛が前橋地方法務局高崎支局で、地番:藤岡市上日野字田本甲1051番1の全部事項証明書を取り寄せたところ、平成24年10月2日に所有権移転登記が行われ、平成24年10月1日売買により権利者が藤岡市上日野2230番地13の新井誠一から藤岡市上大塚1758番地1の清水剛に移転されていることを確認しました(添付証拠4)。
(5)上記5.のとおり、添付証拠5-1は、地番:藤岡市上日野字田本甲1051番1にかかる保安林台帳附属報告書です。これは、清水剛がたまたま別件の手続きで入手したものであり、これを見て初めて、保安林台帳に別人の記載があり、そのために、保安林に関して何もしらされていなかったことを知りました。
   添付証拠5-2は、平成30年11月22日付で群馬県森林保全課から届いた「保安林面積の訂正について」と題する文書です。これを見ると、地番:藤岡市上日野字田本甲1051番1が保安林であること、しかもそれが平成11年10月27日付け農林水産省告示第1349号において指定となった保安林であることが分かります。
   ところが、添付証拠5-1の保安林台帳附属明細書では、地番:藤岡市上日野字田本甲1051番1の所有者が新井誠一となっており、「錯誤により面積訂正H30.11.21」として、面積が「0.0850㎡」から「0.0849㎡」、森林所有者住所氏名が「藤岡市上日野1876-1 新井誠一」から「藤岡市上大塚1758-1 清水剛」と二重線で書き換えられています。
   清水剛は、保安林台帳が訂正前までは新井誠一の所有であったことを初めて知りました。また、この保安林台帳附属明細書を誰が作成し、さらに誰がなぜ平成30年11月21日に「錯誤により面積訂正」の名目で、森林所有者の住所氏名を清水剛に変更したのか、事前に誰からも説明を受けておらず、ましてや同意をしたこともありません。
   さらに清水剛は、地番:藤岡市上日野字田本甲1051番1が保安林であることを知らぬまま、当該地番の土地の固定資産税を現在もなお支払い続けており、当該地が保安林であるはずもなく、何者かが森林所有者に無断で保安林申請・認定をしたことがうかがえます。
(6)添付証拠6の保安林指定調査地図は、法務局の構図を保安林管理者である群馬県が作成したものですが、地番の6割以上が改竄されており、管理関係には使い物にならない杜撰なしろものです。しかも、この地図には、合計6個の砂防ダムと思しき砂防設備を示す数字と図が記入されています。しかし、実際にここには砂防設備は1個しか見当たりません。何者かが砂防設備が合計6個あることをでっち上げるために作成したものと思われます。
(7)添付証拠7は平成9年6月3日に当時藤岡森林事務所に配置されていた被告発人が作成したもので、添付証拠6と同じ内容の地図であることがわかります。すなわち、被告発人が虚偽の公文書を作成していたことを示しており、虚偽公文書作成等罪(刑法156条)に該当しています。
(8)添付証拠8は、藤岡市が作成した土地家屋図で「3812 上日野田本1051-1付近」を示すものです。これも極めて杜撰な図面で、改竄により地番が6割違うしろものです。
(9)添付証拠9は、藤岡市上日野字田本?にかかる法務局の公図上の測量図地積測量図「面積計算表」で、これも群馬県により地番が6割以上改竄されており、話にならないほど杜撰なものです。この文書も虚偽公文書です。なお、この文書を清水剛は令和元年12月1日に群馬県知事に提出したところ、群馬県から何の反応もありませんでした。
(10)添付証拠10は、前橋地方法務局高崎支局に平成6年8月1日備付の法務局の公図です。登記官の押印があり証明されたもので正規な書類であることが分かります。
(11)添付証拠11の土地家屋図「38 上日野1051-5付近」は、森林所有者で権利地権者である清水剛が再三にわたり藤岡市に注意を与えた結果、ようやく藤岡市が、法務局の公図にほぼ近づいたものを作成したことを示しています。藤岡市は、この杜撰な図面を使って、この場所に関係した森林組合の補助金事業を進めてきた経緯があります。
(12)添付証拠12は、平成11年10月27日の官報(号外第209号)ですが、保安林の所在場所として、「字田本甲一〇五一の一(次の図に示す部分に限る。)」が記されています。実際には、この地番:甲1051-1は筆界未定地であり、この陣内に6筆の地番(甲1051-1、乙1051-3、1051-6,1051-8、1051-9、1051-11)がありますが、そのことを示しておらず杜撰な図面です。
(13)添付証拠13は、平成11年5月11日の群馬県報(第7679号)ですが、前項(12)と同様に、「保安林予定森林の所在場所」として「藤岡市上日野字矢掛乙1020の2、地番:藤岡市上日野字田本甲1051の1(次の図に示す部分に限る)。」と記され、「指定の目的」が「土砂の流出の防備」とあります。これについても前項(12)と同様に、記載されている地番:甲1051-1は筆界未定ですので、地権者以外の情報は特定できないことになります。
(14)添付証拠14は、平成24年2月13日付の前橋地方法務局高崎支局が証明した地番:藤岡市上日野字田本1051番8付近の平成6月8月1日備付原図の写しと、約10か月後の平成24年12月7日付の同じく同法務局高崎支局が証明した同地番の同日備付原図の写し、それにその1週間後の12月14日の同じく同法務局高崎支局が証明した同地番の同日備付原図の写しである。これら3つを比較して容易に分かるとおり、何者かが、法務局に出向き、地番変更を担当登記官に頼んで勝手に変造したあと、もとに戻した形跡が分かります。清水剛によれば、平成24年7月2日、当時藤岡森林事務所総務森林係にいた「安部吉治」が群馬県の指示を受けて、同法務局に出向き、公図の地番変更を児玉登記官(女性)に頼んだことが確認されています。これは公正証書原本不実記載にあたります。
(15)添付証拠15は、平成9年5月9日に地番「藤岡市上日野矢掛乙1020-2」にかかる山林の「土地使用・保安林指定承諾書」において、土地所有者(甲)および権利者(甲)として住所「藤岡市上日野1985」、氏名「新井市栄」と手書きで記された署名と捺印について、住所「藤岡市上日野1985」の氏名「新井市栄」本人が、「別紙の保安林の事署名捺印した覚えはありません、又私の筆跡とは異なる 以上です」と証言したことを示しています。このことについて、「この承諾書を偽造した」と藤岡市の元農村整備課長の秋山が証言しており、「警察に聞かれたら書いた人物を教える」と清水剛に対して明言しました。
(16)添付証拠16は、平成9年5月9日に地番「藤岡市上日野田本甲1051-1」にかかる山林の「土地使用・保安林指定承諾書」において、土地所有者(甲)および権利者(甲)として住所「藤岡市上日野1876-1」、氏名「新井誠一」と手書きで記された署名と押印について、住所「藤岡市藤岡2230-13」の氏名「小柏恵」が、「上記の保安林の事に付きまして私の父の署名ではありません、付きましては署名捺印に関しては納得のいくものではありません」と証言したことを示しています。このことについて、藤岡市職員が「新井誠一の署名押印した事実を警察に言うと偽証罪になるので真実を話す」と証言しました。この話については、藤岡市土木課の元課長も知っています。
(17)添付証拠17は、清水剛が所有する田本地内の山林の区分を示しており、筆界未定地と無断で被告発人が保安林に指定したと思しき所在地番とそれぞれの地積(平米)を表にしてまとめたものです。その結果、山林は登記上の面積が16,056平米であるが、群馬県が保安林に指定したのは850平米のみで、その指定された中に地権者である清水剛所有の甲1051-1、乙1051-3、1051-6、1051-7、1051-8、1051-11番地の計6筆の山林があります。群馬県はその指定手続きにおいて、同山林内が筆界未定地であり、関係地権者の立会い無しでは境界線の線引きができない状況であることを知っていたはずです。それにもかかわらず、どのような判断で保安林の面積指定をしたのでしょうか。群馬県の保安林指定手続きについて、大きな問題があります。
(18)以上の経緯を調べているうちに、平成8年~9年度の保安林付設工事の状況を確認するために、令和元年5月9日に、土地所有者である清水剛は藤岡市職員で農村整備課課長の増野隆、農林課課長の原直樹、市民団体である市民オンブズマン群馬代表の小川賢の計4名で保安林設置治山台帳①No.3ダムの現地立会いを実施しました(添付証拠1)。この時、ダム工事現場で1基は地番:乙1020-2の保安林が、山側に向かって沢の左側にあるのを、土地権利者と藤岡市の双方が確認しました。ちなみに、山側に向かって沢の左側のこの保安林の面積は284平米(約80坪)で、一辺約17mの真四角相当の中に、40m以上のダムが1基あることを双方が確認したことになります。なお藤岡市は、ダム付設工事1基2700万円のものが、手続き上6基あることをこのとき初めて知りました。
(19)その後、令和元年6月20日、群馬県藤岡森林事務所において地権者である清水剛と告発人の小川賢が被告発人とおぼしき人物およびその部下である当時藤岡森林事務所次長の松本潔及び所員の富田公則との10時間にわたる協議を行った中で、被告発人が「藤岡市上日野字田本甲1051-1にダム付設工事として、土地権利者とともに工事の立会いを行い、1基2700万円のものが6基ある」ことを認めたため、告発人及び地権者の清水剛はこのことを初めて知りました。
   被告発人は、ダム工事現場の場所と面積について、山側に向かい沢の右側にある清水剛所有の地番:甲1051-1の保安林の陣内に6基あると主張し、面積が0.0849ha(約300坪)で、一辺が約30m真四角相当の中に1基2700万円相当の土砂流出防備ダム工事を6基分付設したと主張しました。さらに、被告発人は、この工事に際して「土地権利者の立会いのもとに付設工事をした」と言明しました。しかし、地番:上日野字田本甲1051-1の筆界未定地陣内の公図によれば、1平米たりとも保安林に指定されていないのは明白です。(添付証拠10および18:No.4)
(20)藤岡市の職員らは「いくら現地を踏査しても群馬県が指摘した地番:甲1051-1の土地には、砂防ダムは1基も確認できない」と証言しています。
藤岡市農村整備課課長の増野によれば、法務局の公図のあいている地番に藤岡市が作った図をもとに法務局の公図を改ざんし、地番を付設した件について、令和元年10月9日、「(藤岡森林事務所の)富田公則が話したことを地権者が信用しないので、文書でもらうように話した」と言っています。また、富田公則の上司である藤岡森林事務所長の佐藤淳は、清水剛と告発人の小川賢に対して「甲1051-1の陣内に、私(佐藤淳)は、土地権利者とともに工事の立会いを行い、土石流出防備6基を付設した」と話しました。
   このように佐藤淳は地番1051-1に土砂不正防備用のダム6基を造ったと言っています。一方、農水省の官報には1051-1が保安林だと明記され、県報にも同様の記載が有あります。
   しかし保安林は買い取りのはずであり、立木もすべて買い取りのはずです。ところが本件の場合、買い取られていません。そもそも保安林の場所が特定されていません。保安林の取扱いマニュアルには保安林の場所について、「後日において明瞭にしておくこと」と明記してあります(添付証拠3)
(21)本件では、藤岡市が公図の改竄を自ら認めています。つまり、既にクビを洗って待っているのです。偽物を書きましたと自分で認めているのです。この件については、不動産業者の有限会社東南土地開発(群馬県知事免許(7)第5344号、〒375-0024藤岡市藤岡1316番地3)の営業担当である山南光秀(TEL0274-24-6011、携帯090-5491-8299)が、平成30年に、「当該山林を欲しい人がいるが、一部保安林であることが判ったので、不動産として保安林について説明が必要なので、公文書が必要なため、資料を出してほしい」と群馬県藤岡森林事務所に話したところ、森林事務所側が、提出してきた文書です。これを、当該の1051-1にこれだけのダムがある」との説明と共に、証拠となる写真のある資料の写しを、事業者がとったものです。(添付証拠20・21・22)
   これを見ればわかる通り、5基の土留工が施行されたことがわかります。
   なお、図中の①~③はあとで清水剛が、該当する写真と対象物を特定するために付記したものです。
(22)添付証拠18:No.1は、地番:藤岡市上日野字矢掛乙1020-1、筆界未定地の普通林で、権利者:新井好雄名義であることを示しています。また、添付証拠18:No.2は、地番:藤岡市上日野字矢掛乙1020-2、筆界未定地の保安林で、権利者:新井市栄名義であることを示しています。この2筆は、山側に向かい沢の左側に位置しています(添付証拠18:No.3)。
(23)添付資料18:No.4は、地番:藤岡市上日野字田本甲1051-1、筆界未定地の山林で、権利者:清水剛名義であることを示しています。前項(22)と本項(23)で示した全部事項証明書は、令和元年12月3日と同12月9日に藤岡市農村整備課が法務局に行き取得したものです(添付証拠18:No.1~4)。
(24)添付証拠18:No.5の保安林指定調書は公文書ですが、この保安林指定調書附属明細書において、「実測又は見込み284ha、ヒノキ12年、谷止工1基、皆伐」、「実測又は見込み1134ha、スギ36年、谷止工1基、皆伐」と記されており、森林所有者等の欄には、「承諾する。受益者同意する。平成9年6月2日:確認済」との記載があり、さらに「群馬県前橋地方法務局藤岡出張所:平成9年3月27日照合済」とあり、最後に「氏名:藤岡森林事務所:主任 佐藤淳、確認済」と明記されています。このことは、被告発人が虚偽公文書を作成し、その後、6基分の谷止工(砂防ダム)の工事がでっちあげられて、巨額の公金が騙し取られたことを示しています。(添付証拠18:No,5~8)
(25)藤岡市の職員らは、独自に作成した法務局公図とは50%以上異なる杜撰なマイラー図を使って、山林権利義務者に内緒で保安林申請をした事実を認め、山林権利義務者(山林所有者)承諾書を市の職員が書いた事実を認めていますが、その事実関係を確認するため、令和元年10月3日午後3時に、藤岡市役所で橋本市議同席のもとに協議を行いました。(添付証拠19)
   このなかで、藤岡市経済部長の秋山弘和と農村整備課長の増野隆は、藤岡市が自ら違法行為をしたこと、また、群馬県が藤岡市が作成した違法な図面をもとに、それが違法な図面であることを承知のうえで、法務省の公図と照合しないまま、「確認済」として農水省に保安林申請を提出したことを明言しました。
   このように藤岡市は違法行為を認めていますが、群馬県は被告発者を依然として庇い、自らの違法行為を認めようとしていません。
(26)1基分2700万円の谷止工を6基作ったと被告発人は主張していますが、それらの実態が現地で全く確認できません。となると、現存1基を除く少なくとも5基分、計1億3500万円の血税がどこかに消えたことになります。被告発人がこれら巨額の血税をどのように処理したのか、熟知していると思われます。告発の趣旨に加えて、この巨額の血税の使途についても調べていただきたく、ここに要請します。
(27)被告発人の行った虚偽公文書作成等ないし公正証書原本不実記載は、公正・公平・透明な行政の治安秩序を乱すものであり、住民の行政に対する信頼を踏みにじるものであることから、極めて悪質な行為です。よって、告発人はこのようなことを断じて許すことができませんので、厳重な捜査の上、被告発人を厳罰に処して頂きたく、ここに告発をいたします。
(28)なお、最後になりますが、告発人は本件に関し、以後捜査に関して全面的な協力をすること、および、捜査機関の指示ないし許可なく取下げをしないことを、茲許お約束致します。

                             以上

            証拠資料

1 平成8年度普及治山事業No.3谷止工 ①令和元年5月9日立会写真
ZIP ⇒ ytopa1.5.9s.zip
2 砂防事業用地の取扱いについて(込田義和)2019.11
ZIP ⇒ ytoqhpnicaj2019n11.zip
3 保安林制度 保安林及び保安施設地区の指定、解除等の取扱いについて
ZIP ⇒ ytornwk.zip
4 群馬県藤岡市上日野甲1051-1 全部事項証明書(令和元.12.3)及び群馬県藤岡市上日野乙1020-2 全部事項証明書(令和元.12.9)
ZIP ⇒ ytosscb10511s.zip
5 保安林台帳附属明細書
ZIP ⇒ ytosscb10511s.zip
ytotqimmj.zip
6 保安林指定調査地図
ZIP ⇒ ytouw.zip
7 偽造された文書(藤岡森林事務所主任 佐藤淳 平成9.6.2作成)
ZIP ⇒ ytov9.6.3.zip
8 土地家屋図 3812 上日野田本1051-1付近
ZIP ⇒ ytowyn.zip
9 面積計算表(令和元.12.1群馬県知事あて)
ZIP ⇒ ytoxn.zip
10 公図(備付原図平成6.8.1)に境界確認線を記入(平成24.4.13)
ZIP ⇒ ytpo.zip
11 土地家屋図 38 上日野 1051-5付近
ZIP ⇒ ytppsyn.zip
12 官報(平成11.10.27)号外第209号
ZIP ⇒ ytpq11.10.27.zip
13 群馬県報(平成11.5.11)第7679号
ZIP ⇒ ytpr11.6.11.zip
14 地番:藤岡市上日野字田本1051番8の公図(備付原図平成6.8.1)にかかる平成24.2.13、平成24.12.7および平成24.12.14の法務局証明書面
ZIP ⇒ ytpsegnxol.zip
15 平成9.5.9土地使用・保安林指定承諾書(土地所有者・権利者 新井市栄署名捺印)が正規のものでないことを証する新井市栄本人の署名捺印文書
ZIP ⇒ ytpt9.5.9yngpw.zip
16 平成9.5.9土地使用・保安林指定承諾書(土地所有者・権利者 新井誠一署名捺印)が正規のものでないことを証する新井誠一の親族の署名押印文書
ZIP ⇒ ytpu9.5.9yngpwqu.zip
17 清水剛所有の田本地内山林の区分(保安林無断指定、筆界未定地)を地番ごとにまとめ、保安林指定状況をまとめて分析した文書
ZIP ⇒ ytpvlcn.zip
18 令和元年5月9日の現地立会で平成8~9年度保安林付設工事にかかる考察
No.1 地番:藤岡市上日野乙1020番1の全部事項証明書(権利者:新井好雄)
No.2 地番:藤岡市上日野乙1020番2の全部事項証明書(権利者:新井市栄)
No.3 地番:藤岡市上日野字矢掛甲1020番の公図
No.4 地番:藤岡市上日野甲1051番1の全部事項証明書(権利者:新井誠一⇒清水剛)
No.5 保安林指定調査地図 ※6と同じ
No.6 既存の砂防ダムの位置を、乙1020-1と甲1051-1の公図上で示した図
No.7 県が作成した保安林指定調査地図を調べた結果及び地積測量図の誤りを調べてまとめた文書

ZIP ⇒ ytpwino.17ja1.5.9nb89nxzh.zip
No.8 平成8年度復旧治山事業にかかる事業内容を記した治山台帳(現場担当者 主任 佐藤淳、しゅん工額29,372,660円、森林所有者■■■■■)
ZIP ⇒ ytpwino.8j8nxr.zip
19 令和元年10月3日藤岡市役所での協議メモ
ZIP ⇒ ytpxa1.10.3sc.zip
20 治山台帳:完成前の完成写真(いずれも虚偽)
ZIP ⇒ ytqo1rijh15jt.zip
ytqo2rijh15jt.zip
21 治山台帳:土留工No.1~No.5構造図・平面図・位置図(いずれも虚偽)
ZIP ⇒ ytqprijh15j.zip
22 保安林台帳および保安林台帳附属明細書(いずれも虚偽)
ZIP ⇒ ytqqeee.zip

           添付書類

1 証拠資料写し 各1通

                             以上
**********

■その後、約3週間近く経過した7月23日に、藤岡市在住の当会藤岡支部会員のところに1通の内容証明郵便が届きました。会員からの連絡を受けてさっそく確認したところ、次の内容であることが判明しました。

*****照会書*****ZIP ⇒ 20200722qnloy.zip
                          令和2年7月22日
〒375-0054
 藤岡市上大塚1758-1
 清  水   剛  様
                     〒371-0026
                      前橋市大手町3丁目4番16号
                      石原・関・猿谷法律事務所
                      電 話027-235-2040
                      群馬県代理人
                        弁護士 関    夕 三 郎

          照  会  書

 前略 突然失礼致します。当職は、群馬県の代理人として、貴殿に対し、以下のとおり照会します。
 群馬県は、貴殿より、令和元年12月20日付けの群馬県知事宛ての通知書(以下、「通知書1」と言います。)を拝受しましたが、その作成名義人には、「藤岡市役所経済部長秋山弘和」「藤岡市役所農村整備課長増野隆」「藤岡市役所農林課長原直樹」及び「藤岡市役所納税相談課福島一郎」の記名が並び、各名下には押印もありました。しかるに、群馬県から藤岡市に対して文書で照会したところ、上記藤岡市役所職員4名は、通知書1に署名・押印しておらず、また、貴殿その他の第三者に対して署名の代行を委ねた事実も無い旨の回答でした。
 また、群馬県は、貴殿より、令和2年3月17日付けの群馬県知事宛ての通知書(以下、「通知書2」と言います。)を拝受しましたが、その作成名義人にも上記藤岡市職員4名の記名が並び、各名下には押印もありました。しかるに、群馬県から藤岡市に対して電話で照会したところ、通知書2についてもやはり、上記4名は署名・押印しておらず、また、貴殿その他の第三者に対して署名の代行を委ねた事実も無い旨の回答でした。
 ついては、以上の事実関係を踏まえ、下記2点の回答を求めますので、本照会書がお手元に届いた日から起算して2週間以内に当職宛てに文書でご回答ください。
             (受付通番:2020072217040100100001号)1/2頁


 質問1 通知書1及び通知書2は、貴殿が作成・発出したもので間違いありませんか?

 質問2 (質問1の回答が貴殿の作成・発出したもので間違いない旨の場合)上記藤岡市役所職員4名は、群馬県からの照会に対し、通知書1及び通知書2のいずれについても署名・押印しておらず、また、貴殿その他の第三者に対して署名の代行を委ねた事実も無い旨回答していますが、上記藤岡市役所職員4名の記名・押印はどのような経緯で通知書1及び通知書2に顕出されたのでしょうか?

 なお、仮に貴殿が上記藤圃市役所職員4名に無断でその記名・押印を冒用した場合、通知書1及び通知書2の作成・提出行為は有印私文書偽造罪(刑法第159条第1項)、同行使罪(同法第161条第1項)に該当する可能性がありますので、念のため申し添えます。
 最後に、この通知書1及び通知書2の作成の真正に関する調査及びそれに付随する事項については、当職が群馬県の代理人として窓口を務めますので、ご意見やご質問がある場合は当職までお願い致します。藤岡森林事務所や環境森林部森林局森林保全課にお問い合わせ頂いても対応致しかねますので、あらかじめご承知置きください。
                            草々
※通知書2 ZIP ⇒ 20200317rmm.zip
**********

■当会藤岡支部の会員は、突然内容証明郵便で届いた郵便物に、次の理由で非常に憤りを覚えています。

(1)藤岡市役所管理職4名は、藤岡森林事務所を舞台にした保安林を巡る公図改ざん等、公正証書原本不実記載、虚偽公文書作成行使について、関与を認めており、群馬県に対しても早く罪を認めるように申し入れているが、県はしぶとく認めようとしないでいること。

(2)そのため、当会会員が、直接群馬県知事や担当部署あてに直訴することを決意し、藤岡市役所管理職4名の了解を得て、群馬県宛に通知書を送ったが、その後何の返事もなかったこと。

(3)藤岡市は公図の改ざんを既に認めており、その関与を群馬県に知らしめるために、通知書に連名で管理職4名の氏名・印を記して発出することを当会会員が予め通告し、本人らも自らの罪を認め「腹をくくっている」と意思表示をしたため、群馬県知事あてに保安林指定を巡る群馬県・藤岡市・森林組合の不正について直ちに是正するよう13回にわたり、通知書で要請したが、一度も回答さえなかったこと。

(4)現在の群馬県森林事務所長がかつて公文書偽造を行っており、さらに法務局に勝手に地番変更をした県職員や、公図改ざんに加担した藤岡市職員、保安林にも拘らず固定資産税を徴収している藤岡市税務課職員、さらに偽造書類を駆使して保安林指定によるかずかずの補助事業をでっちあげて補助金を横領した多野東部森林組合の刑事罰こそ、ただちに行政自ら取り締まらなければならないのに、群馬県はまったく行動を起こそうとしないこと。

(5)そして極めつけは、ヤメ検を血税で雇い、群馬県代理人という資格を付与して、本来、刑事罰を受けなければならない群馬県の事件関係職員を、自ら告訴・告発しなければならないのに、それをせず、あろうことか、保安林指定を巡る不正を暴こうとしてきた当会会員に対して、文書偽造をちらつかせて委縮させることにより、罪を犯した群馬県職員や担当部署を守ろうとしていること。

■関夕三郎弁護士については、これまでも群馬県の違法不当な行政事件を市民オンブズマン群馬として追及するたびに、群馬県の訴訟代理人として立ちはだかってきた御仁です。

 今回、当会代表が7月3日に藤岡警察署に提起した告発にもとづき、藤岡署は既に藤岡市役所を訪れて捜査したという情報が当会にもよせられています。したがって、藤岡森林事務所長のところにも警察から連絡があったものとみられます。

 当会代表も5月頃県庁の森林保全課を訪れた際に、告発について検討中であることを言明しており、間違いなく、今回の「群馬県代理人」関夕三郎による突然の行動の背景には、当会代表による警察への告発が影響していることは間違いないようです。

 引き続き本件の推移にご注目ください。



本事件の捜査の展開が注目される藤岡警察署。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】


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