市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

ヤマダ電機・・・LABI高崎7月11日オープンの光と影

2008-07-07 02:14:00 | 全国のサンパイ業者が注目!
■ヤマダ電機の「高崎本社ビル」(仮称)が高崎駅の東口に、まもなく完成しようとしています。地上12階、地下2階建ての本社ビルは、地下1階~地上4階までの2万800平方メートル(約6300坪)の広大な売り場をLABIとして2008年7月11日にオープン予定です。


地上5階スペースには、飲食を含むテナントを誘致し、県内だけでなく周辺の埼玉、長野、新潟の各県からの集客も見込んでいます。6~9階は駐車場で最大975台(店舗分857台、本社オフィス分118台)を収容。10~12階は本社オフィスとして前橋から本社機能を移転し、スピーディな商談を可能としています。

また、屋内外に計2300平方メートルのイベントスペースを設置する事で、屋外は野外コンサートを行うほか地域団体への貸し出しを行い社会貢献にもつなげ、店内イベントスペースは、様々な催し物やキャンペーンイベントなどを行えるようになっています。新幹線高崎駅直結というアクセスの良さもあり、店舗の営業時間は10時~23時までを予定しており、群馬県だけでなく周辺の埼玉、長野、新潟の各県からの集客も見込んでいます。

ところで、本社ビル建設に際して、地下部分の掘削で生じた残土8万㎥のうち、半分近い3万5000㎥が、安中市の岩野谷の東野殿地区に搬入されていることは、意外に知られていません。

■この大量の残土は、昨年の4月1日から、7月15日にかけて、高崎駅東口の現場から搬出されましたが、東野殿地区の農地には、5月22日まで搬入されました。

ヤマダ電機の高崎駅前本店建設工事は土工事を含む一切を清水建設株式会社が受注しました。清水建設の1次下請業者が大崎建設株式会社(港区芝浦1-9-7)で、土工事を担当した2次下請の1つが、高崎市寺尾町1236にある有限会社ヨシイ(代表者・篠原秀和)です。

有限会社ヨシイが清水建設の2次下請として、本件残土処分地を選定し、同時に当該農地所有者契約して、残土を搬入して埋立て、農地の造成を行いました。

また、この農地には、東京農大第二高等学校の校舎新築工事で発生した土砂1万231㎥も搬入される計画でした。さらに、この残土を受け入れた東野殿の牧場主がどこかから調達した2848㎥の土砂をあわせて、トータル4万8079㎥もの大量の残土を運び込み、谷を埋め立てる計画でした。しかし、実際には、どれくらい運び込まれたのか、行政が情報開示を拒んでおり、不明です。

合計5万㎥近い残土は、斜度30度の法面で谷を埋め立てて盛土され、本来であれば何の心配もないはずでした。ところが、ヤマダ電機の残土をほとんど持ち込んで盛土作業も95%ほど完了しようとしたそのときでした。たいへんな事態が持ち上がったのです。

■昨年5月23日午後6時30分ごろ、大した雨量でもないのに、突然、膨大な残土が流出したのです。流れ出た土砂は、隣接の日刊スポーツがゴルフ場用地として買い占めた土地になだれ込み、されに、下流の水田にも被害を及ぼしました。

この大規模な残土流出事故が発生したにもかかわらず、その経緯について全く地元住民に知らされないまま、流出した土砂も除去されずに放置されていることに疑問を抱いた当会では、さっそく、安中市や群馬県、それに残土を出したヤマダ電機と農大二高に、情報開示を求めました。

その結果、安中市からは農業委員会も環境課も「残土流出に関して全く情報が存在しない」などと、呆れた回答がありました。また、農地転用許可を出した群馬県では、渋々20ページほどの情報を出してきました。

また、ヤマダ電機は、法務担当の常務執行役員から、文書で経過報告と対策について詳しい回答を寄せてきました。しかし、肝心の残土工事については「請負先の清水建設でないとわからない」として、清水建設に詳細を取り合わせるよう連絡がありました。
農大二高からは事務係から電話での回答がありました。その内容は「現地調査の結果、農大二高の残土は流失現場には搬入されていないことが判明。流出事故とは無関係。また、工事は清水建設に下請けに出した。孫請のヨシイに聞いてみて欲しい。あるいは、清水建設に質問状を送って欲しい。データは全部、清水建設に調べさせた結果だ」という趣旨で、書面での回答は拒否すると言われました。

■そこで、ヤマダ電機の本社ビル新築工事を担当する清水建設の建設所長に質問状をぶつけてみたところ、「平成19年5月23日に発生した残土流出については、当工事から搬出した残土が関係するとの報告が搬出業者からあり、現地を確認した。その結果、流出の原因は根伐残土の搬入方法によるものではなく、残土を有効利用した畑地基盤整備のための埋土作業に起因するものと確認した。残土を当該処分地に搬入した後の埋土作業については、当該土地所有者から有限会社ヨシイが造成作業を請け負っており、当方としては、その管理に関して意見を言う立場にないし、個々の工事についても、回答しかねる。また本件に関しては、平成19年5月29日に土地所有者および有限会社ヨシイが地元説明会を実施し、同年6月20日には残土流出箇所について復旧作業を完了し、地権者、県、市への報告も行なっているとの連絡を受けており、関係者の間で円満に完結されたものと理解している」として、こちらの質問への回答を拒否してきました。

高崎市寺尾町の有限会社ヨシイにも、残土流出の原因や背景について質問しましたが、未だに何の返事もありません。

したがって、これまでに判明した情報は、群馬県から開示された情報と、ヤマダ電機から回答のあった情報のみです。

■ヤマダ電機の見解では「この残土流出発生後、翌24日に牧場主から有限会社ヨシイ経由で連絡を受けた清水建設が現状を確認し、牧場主と有限会社ヨシイが、同日中に隣接地権者の日刊スポーツ、群馬県農政局及び関東農政局に報告し、安中市農業委員会は現地を確認した。同月26日には牧場主と有限会社ヨシイが主催して地元説明会を開催し、下流の住民や水田耕作者ら20名ほど出席があったとされている。29日には隣接地権者の日刊スポーツを交えて、復旧計画を検討し、6月20日には同計画に沿って復旧作業は完了した。6月25日には、安中市環境課から清水建設が搬入土の安全性の確認も受け、28日に同課に土の成分分折表を提出し、受理され、土壌に問題のないことが確認されている」ということです。

しかし、安中市環境課は、当会の情報開示請求に対して「この流出事故に関する情報は存在しない」と回答してきました。明らかに、何かを隠そうとしています。

■農地転用で大規模な埋立工事をしようとした牧場主は、これまでも得たいの知れない残土を付近の畑に大量に持ち込み、不審に思った地元住民が群馬県のサンパイ110番に通報しましたが、驚いたことに、サンパイ110番に派遣されていた群馬県警のスタッフは、直ぐに対応するどころか、危険を冒して調査して通報した地元住民に対して、終始迷惑顔でした。

この事故では大量の残土が処分のために、このような場所に持ち込まれ、ズサンな埋土作業により、周辺の自然環境や営農環境に多大な影響を及ぼす結果を招きましたが、ヤマダ電機は「具体的にどのような『影響』があるのか不明であり、その『影響』を生ぜしめたのが残上の搬入自体なのか、埋土作業なのか、土砂流出なのかも判然としないが、その種の『影響』が生じているとの報告を受けていない」と回答しており、明らかに正しい情報が伝わっていないようです。

■ヤマダ電機は「一般論として、工事によって生じた残土の処理の法的責任は、基本的には、工事施工業者にある。今回の『影響』が、建設工事自体の問題に起因するのであれば建設工事の施工業者が、残土処分地の造成に問題があったのであれば造成作業を行っている業者がこれに当たる。前述のとおり、弊社は、当該土地所有者と有限会社ヨシイとの造成作業については、なんら関与するものではなく、関与すべき立場にない。確かに、注文者が、請負人に土の処分に関し特に注文・指図し、その注文指図につき注文者に帰責性がある場合には、注文者は第三者に対する民法上の損害賠償責任を負う場合もある。しかし、今回、弊社は、有限会社ヨシイに対し、土の処分に関し特に注文・指図を出しておらず、上記損害賠償責任を負わない」と、法的な解釈を交えて回答してきました。安中市や清水建設、その孫請のヨシイとは段違いに釈明のやり方に長けています。

■請負関係について、ヤマダ電機は「請負契約においては,請負人は注文者から独立した地位にある。1次下請、2次下請に対して、質問の指示を行う地位にあるのは、元請の清水建設株式会社であり、弊社ではない。清水建設株式会社は、弊社が発注した建設工事に関して、第1次・第2次の下請業者を選定するに当たって、法定の資格の有無の確認をしている。また、残土の処分に関し、法令等遵守するよう指示はもちろん、現実に指示に従った処分がされているかについて実地調査を行い確認をしている」として、残土流出による原状回復については「原状回復が『土砂流出以前の状況に完全に復旧する』という意味であれば、確かにそのような原状回復はなされていない。しかし、現在行われた復旧作業は、地権者である日刊スポーツとの合意の下になされ、すでに完了している。また、土壌の成分についても問題はないことが確認されている。なお、土砂流出に対する原状回復の責任は、第一義的には本件残土処分地の所有者にあり、本件土砂流出の原因が造成作業にあるならば、造成工事を行った有限会社ヨシイが責任を負う場合もある。いずれにしても弊社に責任はないと考える」という回答です。

ヤマダ電機の見解によれば、責任は牧場主にあり、造成作業が不具合であった場合には、ヨシイに責任があるということです。しかし、牧場主もヨシイもいまだに責任をとった形跡がありません。

■そこで、群馬県から開示された資料を精査してみました。しかし、肝心なところが黒塗りされています。実際に搬入された残土量とその発生源について、特定できないようになっています。なぜ、そんなに牧場主をかばおうとするのでしょうか。

**********
【西部農政の回議用紙】
農地法違反転用(登録番号655-1)
起案者:西部農業事務所農業振興課農政G 主任 一倉
起案年月日:平成19年6月26日
合議者:所長藤巻、課長新木、次長富沢、農政GL佐藤、グループ員山田
件名:一時転用許可目的に履行について
(伺い)このことについて、次案のとおり通知してよいでしょうか。
決裁年月日:19.6.25
公印押印:18.6.25
施行年月日:19,6,25

(第1案)
西農第655-1号 平成19年6月  日
■■■■様
  西部県民局西部農業事務所長 藤巻 宣弘(農業振興課)
一時転用許可にかかる転用目的の履行について
 貴殿からの、平成18年8月7日付け農地法(以下「法」という。)第4条第1項の規定に基づく許可申請書(以下「申請書」という。)により、平成18年9月19日付西農指令第668-43号にて許可しましたが、その後、平成19年5月23日許可地において崩落事故が発生しました。
 このため現地確認等実施した結果、許可申請どおり施行されたのか不明な点が認められました。
 よって、今後周辺のうちへの影響や周辺の土地利用者への安全性が懸念されますので、土砂流出防水及び安全確保のための対策を講じるなど必要な措置をした上で、転用目的の確実な事項をお願いします。
 記
土地の所在・地番・地目・面積:
 土地の所在/地番/地目(登記簿・現況)/面積
 安中市野殿字大間弓入/■■■■/畑・畑/■■■■
 安中市野殿字大間弓入/■■■■/畑・畑/■■■■
 安中市野殿字大間弓入/■■■■/畑・畑/■■■■
(担当:農政グループ)

(第2案)
西農第655-1号 平成19年6月  日
地域農政支援課長 様
  西部県民局西部農業事務所長 藤巻 宣弘(農業振興課)
一時転用許可にかかる転用目的の履行について
 このことについて、別添のとおり申請者あて通知しました。
※第1案を添付、あわせて事業計画所の提出を依頼。
(担当:農政グループ)
添付:事業計画書様式
   建設残土等のフローシート様式
   残土証明書様式

【神沢牧場への土砂流出に関する指導】
発議者:主任 一倉真紀子 (H19.6.26 )
合議者:所長藤巻、課長新木、次長富沢、農政GL佐藤、農政グループ山田
■■■■に対する一時転用目的履行の指導について
 平成19年6月25日(月)安中市役所において、同日開催された安中市農業委員会諮問会議終了後、■■■■に対して、平成18年9月19日付け(農地法第4条第1項の規定に基づく)一時転用許可となった案件について、現在の伏況確認と転用目的の確実な履行を指導しました。
 当該許可案件の申請者は、■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■です。■■■■は同氏の父親であり法人の役員です。申請地は、一時転用による事業完了後法人の牧草地として使用予定であることから、今回、■■■に対して別添通知を手交するとともにロ頭により指導しました。
 日時:平成19年6月25日(月)16:OO~16:30 安中市農業委員会において
 出席者:安中市農業委員会 会長  中島武司
     同            佐藤局長
     西部農業事務所農業振興課 冨沢次長
     同        農政G 一倉
冨沢次長:本来、申請人でいらっしゃる■■さんとお話すべきであったが、■■■■■■■■■■■■■■農業委員会諮問会議が開催される本日、このような席を設けていただいた。5月23日の崩落事故から約1ケ月が経過したが、今後本格的な梅雨となり2次災害の発生も心配されるため、現在の伏況確認と農地法第4条により一時転用許可となった転用目的どおりの施行がされているか確認したい。ついては、本日通知による転用目的の確実な履行をお願いすると共に今後の計画等を確認させていただきたい。
■■■■:崩落後、施行し直して斜度を繊やかにした。やはり当初は斜度がきつかった。
一倉:申請書では、法面の勾配は1:1,8となっていますが、更に緩やか繊切かな傾斜にしたということで、具体的な数字ではどのくらいになったか。
■■■■:専門家でないから判らない。現地をみれば判る。崩落により日刊の土地まで土砂が流出してしまったが、日刊の了解を得たうえで、いずれ取得する予定で、現在施行している。
一倉:日刊の土地は大臣許可であるため、全体の計画変更が必要であり、部分的に■■■■が取得するのは不可能であるが?
■■■■:日刊の土地は土砂をならしただけ。使用はしない。
一倉:それは、日刊の土地に流出した土砂を除去するのは2次災害の危険があるため、整地するにとどめて、申請地については当初より斜度を緩やかに整地し直し、使用するのは申請地だけということか。
■■■■:そうだ。しかし、いずれ日刊の土地も取得する。それは、日刊も了承済み。大臣許可の計画変更は全体計画でない限り認められないことは自分も日刊も承知している。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■日刊では計画変更すべく、現在全体計画を作成していると聞く。計画はほぼ完成したようだが、今後大臣許可となるにはこの先2~3年はかかるだろう。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■自分が取得予定の土地はその計画の一部分。
一倉:日刊の土地に流出した分、埋立するための土が当初計画では不足するように思うが。
■■■■:不足分は安中市内の須藤病院の建設残土を搬入する。この施工もヤマダ電機と農大二校と同じ清水建設が請負い、㈲ヨシイが下請けし土砂を搬入する計画。既に話はついている。
一倉:当初計画には須藤病院からの建設残土の搬入は計画されてないため、何らかの計画変更申請が必要になると思われる。安中市農業委員会を通じて回答したい。
冨沢次長:今後の安全対策を講じたうえでの計画を伺いたい。
■■■■;今後は、急激な土砂の搬入はしない。充分に転圧したうえで施行し、水抜きも設置した。
冨沢次長:緑化フェアに対する対策はあるか。
■■■■:工事は、梅雨から夏にかけて休む。緑化フェア期間中も同様。今後の予定は、ます計画どおり2年間で工事完了する。転用目的は牧草地であったため崩落を免れた部分には牧草を育成するため、既に開墾し施肥した。一部コスモスの育成をする。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■南側の斜面はふれあいの里へ賞し出すが、緑化フェア終了後牧草地に戻す。(崩落して再度埋立を行った箇所には、)斜面にコスモスを植えたい。とりあえず転用目的どおり牧草地として使用するのは、申請地のみ。しかし、日刊の計画変更が許可となったら取得して広範囲にわたりコスモスを植えたい。
富沢次長:今後も土砂流出防止や安全対策を充分講じたうえで、くれぐれも転用目的の確実な実行をお願いしたい。
一倉:なお、建設残土搬入に関して別添様式を作成のうえ農業委員会へ提出してほしい。様式は残土発生元の工事別に作成してもらいたい。
■■■■:須藤病院についても作成する。
一倉:特に様式の定めはないが、今後の回復計画について、平面図、縦断図、横断図等に説明を加えて具体的に示してほしい。
富沢次長:提出は7月末までにお願いしたい。
※6/29支援課上原さん:追加で土が必要となった理由を具体的に示すこと。当初より緩やかにした具体的な斜度で盛った場合、計画地における必要土砂量は、これ位と。須藤病院の工期を確認した上で、事業計画作成すること。

【神沢牧場主あてと思われる書状】
西農第655-1号 平成19年6月25日
■■■■様
  西部県民局西部農業事務所長 藤巻 宣弘(農業振興課)
一時転用許可にかかる転用目的の履行について
 貴殿からの、平成18年8月7日付け農地法(以下「法」という。)第4条第1項の規定に基づく許可申請書(以下「申請書」という。)により、平成18年9月19日付西農指令第668-43号にて許可しましたが、その後、平成19年5月23日許可地において崩落事故が発生しました。
 このため現地確認等実施した結果、許可申請どおり施行されたのか不明な点が認められました。
 よって、今後周辺のうちへの影響や周辺の土地利用者への安全性が懸念されますので、土砂流出防水及び安全確保のための対策を講じるなど必要な措置をした上で、転用目的の確実な事項をお願いします。
 記
土地の所在・地番・地目・面積:
 土地の所在/地番/地目(登記簿・現況)/面積
 安中市野殿字大間弓入/■■■■/畑・畑/■■■■
 安中市野殿字大間弓入/■■■■/畑・畑/■■■■
 安中市野殿字大間弓入/■■■■/畑・畑/■■■■
(担当:農政グループ)
<添付>
事業計画書:事業期間18年11月16日~20年11月15日と鉛筆書きで指示してある。事業の内容として、土砂等の発生場所は、農二新築工事、ヤマダ電機、■■■■(農業用施設及び通路用地とあるので、須藤病院ではなさそう)と鉛筆書き。埋立等面積は黒塗りで不明だが、3筆とある。埋立等土量は全体で農二(9500)+ヤマダ(35000)+農二(表土731)と鉛筆書き。
建設残土等のフローシート:元請に清水建設と鉛筆書き、下請等に㈲ヨシイと鉛筆書き、搬入先は黒塗りだが神沢牧場と思われる。
残土証明書:工事元請業者は清水建設、工事場所は農二、工事名は農二新築工事、工事発注者名は農二、工事元請業者名は清水建設、受注者は㈲ヨシイと鉛筆書き。

【神沢牧場から安中市農業委員会経由、西部農政に提出された事業計画書】
発議者:主任 一倉 (H19.9.27)
合議者:所長藤巻、課長新木、次長富沢、農政GL佐藤、農政グループ山田
■■■■の事業計画書の提出について
 平成19年9月26日(水)安中市農業霊長会を経由して、■■■■から事業計画書が別添のとおり提出されました。
【経緯】
 事業計画書は、建設歿土を農地へ搬入し転用する際は、転用許可申請書に添付することが義務づけられているため、本来ならば既に提出されるべきものでしたが、末提出でした。
 そのため、平成19年6月25日に安中市農業委員会において、転用目的履行の依頼を■■■にする際、事業計画畢の提出も依頼していました。(提出期限7月末日)
 しかし、その後提出されましたが、市農業委員会による度重なる補正指導等があり、ようやく今回、知事あてに提出されました。
【確認事項】
1 残土搬入量(単位:立米)
  搬入量(結果):ヤマダ電機■■■、農大二高■■■(耕土)、■■■■ ■■■(H18.9.19 西農669-319■■■■による発生残土)→合計49,200→▲2,500(H19.2.23崩落事故)→46,700(H19.9.27現在)
  搬入量(計画):ヤマダ電機35,000、農大二高19,231、■■■■2,848→合計48,079→▲1,379.6不足→46,700(H19.9.27現在)
★H19.5.23の崩落事故後、二次災害および周辺農地に被害のないよう修復した。
★崩落事故により流出したため、当初必要としていた量には満たないが、支障はないため、今後も計画変更は行わす、追加で残土を搬入することはない。
2 今後の予定
★9月現在、コスモス祭りのため工事中断中。工事再開後は、所有地にストックしてある農大二校で発生した耕土を表面に搬入し、終了する。
★斜面に当初計画していたミカン栽培は、気候が不適当との普及員の助言により断念。全てコスモス植樹へ。
★H19.8に法面に大量施肥した堆肥が雨により付近へ流出し、河川の汚染等の被害をもたらしたことについて、神澤氏は、「流出を免れた堆肥については重機で充分に転圧して流出しないようにし、法面には今後施肥を行わない。」と念書を提出した。

【事業計画書】
事業者:(住所)■■■■■■■■■■■(氏名)■■■■電話■■■■■■■
現場責任者:(住所)高崎市寺尾町1236(氏名)■■■■電話027-323-8455
事業期間:18年9月19日~20年11月15日
土地選定理由:耕作地を広げる為
事業の内容:
 土砂等の発生場所:
  場所:高崎市栄町1-1
  工事名:(仮称)株式会社ヤマダ電機本社ビル新築工事
  工事発注者:(住所)前橋市日吉町4丁目40番地の11
        (氏名)㈱ヤマダ電機代表取締役山田昇 電話027-233-5522
  工事請負者:(住所)高崎市栄町1-1
        (氏名)清水建設㈱関東支店 建設所長■■■■電話027-310-3188
 埋立等の内容:
  埋立等面積:農地含めた事業面積9,926㎡
  埋立等土量及び運搬車輌台数:全体■■■■㎥(1日当たり)■■台×10t車(■■■㎥)×■■日
  作業時間:午前7時30分~午後18時30分
  使用機械の種類・台数:バックホー(0.7立米)×3台、押ブルドーザ×2台
 計画図:(半面図及び縦横断面図を添付のこと)(注)現況地盤高(周辺地を含む)、計画地盤高、覆土の厚さ等を明示すること。
その他:19.9.26安中市農委佐藤局長確認、■■■■■■■事業期間は農二の工事の都合により許可日から開始。(注)過去2年間に垣立等を行ったことがある場合は、その場所、面積、期間、許可番号等を記載すること。

【建設残土等のフローシート】
元請:(住所)高崎市栄町1-1清水建設株式会社関東支店(氏名)(仮称)ヤマダ電機本社ビル新築工事建設所所長■■■■(電話)027-310-3188
残土等の発生場所:建設工事等名:(仮称)株式会社ヤマダ電機本社ビル新築工事
         建設工事等場所:群馬県高崎市栄町1-1
         残土発生の工事方法:山留内総掘
         工事発注者名:株式会社ヤマダ電機代表取締役山田昇
         住所:前橋市日吉町4丁目40番地の11
         連絡先:027-233-5522
下請等:(住所)東京都港区芝浦1-9-7大崎建設㈱
    (氏名)大崎精一郎
    (電話)03-5444-4521
孫請等:(住所)高崎市寺尾町1236㈲ヨシイ
    (氏名)篠原秀和
    (電話)027-323-6455
搬入先:(住所)■■■■■■■■■■■■■■
    (氏名)■■■■
    (電話)■■■■■■■
記入事項については、問い合わせることがあるので、正確に記入してください。

【残土証明書】
  年  月  日
群馬県知事様
  工事元請業者 住所 群馬県高崎市栄町1-1
         住所 清水建設㈱関東支店
         氏名 (仮称)株式会社ヤマダ電機本社ビル新築工事建設所建設所長■■■■
 下記工事の残土は、廃棄物の処理及び清掃に房する法律(昭和45年法律第137号)第2条第3項に規定する産業廃棄物ではありません。
  記
1.工事場所(残土発生場所) 群馬県高崎市栄町1-1
2.工事名 (仮称)株式会社ヤマダ電気本社ビル新築工事
3.工期  自  H19年4月 1日
      至  H19年7月15日(搬出工期)
4.発生土量 80,000㎥
5.工事発注者名 株式会社ヤマダ電機  TEL027-233-5522
6.工事元請業者名 清水建設㈱関東支店(仮称)株式会社ヤマダ電機本社ビル新築工事建設所 TEL027-310-3188
7.受注者(残土処理業者) 有限会社ヨシイ TEL028-323-8455
(西部農業事務所19.9.26収受)

【事業計画書】
事業者:(住所)■■■■■■■■■■■(氏名)■■■■電話■■■■■■■
現場責任者:(住所)高崎市寺尾町1236(氏名)■■■■電話027-323-8455
事業期間:18年9月19日~20年11月15日
土地選定理由:現状傾斜地になっている為、盛土して耕作地を広げる
事業の内容:
 土砂等の発生場所:
  場所:群馬県高崎市石原町3432番地
  工事名:学校法人東京農業大学第二高等学校新校舎新築工事
  工事発注者:(住所)群馬県高崎市石原町3430番地
        (氏名)松本兼太郎 電話027-323-1483
  工事請負者:(住所)群馬県高崎市石原町3430番地
        (氏名)工事長■■■■電話027-330-5521
 埋立等の内容:
  埋立等面積:農地含めた事業面積9,926㎡
  埋立等土量及び運搬車輌台数:全体■■■■㎥(1日当たり)■台×10t車(■■㎥)×■■日
  作業時間:午前7時30分~午後17時30分
  使用機械の種類・台数:バックホー(0.7立米)×1台、押ブルドーザ×1台
 計画図:(半面図及び縦横断面図を添付のこと)(注)現況地盤高(周辺地を含む)、計画地盤高、覆土の厚さ等を明示すること。
その他:19.9.26安中市佐藤局長、農二の工事は事業完了に伴い業者が解散したため残土証明とれず(注)過去2年間に垣立等を行ったことがある場合は、その場所、面積、期間、許可番号等を記載すること。

【建設残土等のフローシート】
元請:(住所)高崎市石原町3430番地(氏名)清水建設㈱群馬営業所作業工場長■■■■(電話)027-330-5521
残土等の発生場所:建設工事等名:学校法人東京農業大学第二高等学校新校舎新築工事
         建設工事等場所:高崎市石原町3430番地
         残土発生の工事方法:―
         工事発注者名:学校長松本兼太郎
         住所:高崎市石原町3430番地
         連絡先:027-323-1483
下請等:(住所)東京都港区芝浦1-9-7㈱大崎建設
    (氏名)大崎精一郎
    (電話)03-5444-4521
孫請等:(住所)高崎市寺尾町1236㈲ヨシイ
    (氏名)篠原秀和
    (電話)027-323-6455
搬入先:(住所)■■■■■■■■■■■■■■
    (氏名)■■■■
    (電話)■■■■■■■
記入事項については、問い合わせることがあるので、正確に記入してください。

【残土証明書】
添付なし

【工程表(月間)】
工事名:■■■■■■■■■
工事場所:安中市野殿(大谷)
平成19年4月
 土砂搬入:平成19年4月2日(月)から4月30日(月)※4月8日(日)を除く毎日
 土砂整形:平成19年4月2日(月)から4月30日(月)※毎日
平成19年5月
 土砂搬入:平成19年5月1日(火)から5月24日(木)※5月3,4,5日を除く毎日
 土砂整形:平成19年5月1日(火)から5月31日(木)※5月25日(金)を除く毎日
平成19年6月
 土砂整形:平成19年6月1日(金)から6月30日(土)※6月3,10,17,24日を除く毎日
平成19年7月
 土砂整形:平成19年7月2日(月)から7月28日(土)※7月8,15,22日を除く毎日

【土量計算メモ】
※平成19年5月23目の崩落による土砂放出量は、概ね2,560㎥
※崩落した場所への盛土はこれ以上を行わず、許可期間内で耕作土を搬入して完了する予定です。
耕作土は農大二校より自己所有地に搬入済みの残土を使用します。
搬入量 ヤマダ■■■■、農二■■■■(耕土)、■■■■ ■■■■(18.9.19西濃669-319)→合計49,200→19.5.23流出▲2,500→46,700
必要量(申請より) 埋47,348.3 耕土731.3→合計48,079.6

9/26 安中市確認 現在コスモス祭の為工事中断。再開後は、農二で発生した耕土を表面に搬入し終了。斜面に当初計画していたミカン栽培は、普及員の気候に不適との指導により断念。全てコスモス植樹へ。

【神沢牧場?から西部農政あての書案】
平成19年  月  日(日付けの記入がない)
西部県民局西部農業事務所 所長 藤巻宣弘 様(農業振興課)
  ■■■■■■■■ ■■■■(神沢牧場主?)
   法面の堆肥について
法面に散布した堆肥は、撹絆し、重機で転圧を行い、流出しないようにいたします。法面にはこれ以上、堆肥は散布いたしません。今後、田畑に堆肥を散布する場合は充分注意し、ご指示のとおり適正量の散布といたします。
**********

■このように、群馬県は牧場主に対して一応指導をした経緯がありますが、プライバシー保護を理由に、肝心なデータを黒塗りしています。安中市農業委員会や、安中市環境課にいたっては、情報が不存在だとして、全て情報を隠しています。なぜ、安中市は牧場主をそんなに庇うのでしょうか?

そのナゾを解くヒントが、牧場主が平成18年8月7日に安中市に提出した農地転用許可申請書にあります。この申請書には、「賛同書」という次の書類がわざわざ添付されています。
**********
賛同書   平成18年8月3日
群馬県知事殿
安中市農業委員会殿
   区長 赤見秀夫(印)
この度、■■■■氏が一時転用申請した下記土地は、別紙復元後の計画記載の如く「岩野谷ふれあいの里」が地域の活性化を目的として遊休農地を活用を図るものです。「岩野谷ふれあいの里」の活動は岩野谷地区の活性化を目的とする観点から、区としても協賛するものであり、よって本農地法申請に賛同するものです。
農地法申請土地の表示
 土地の所在(市町村・大字・字)/地番/地目(台帳・現況)/面積(㎡)/備考
 安中市・野殿・大間弓入/■■■■/畑・畑/■■■■
 安中市・野殿・大間弓入/■■■■/畑・畑/■■■■
 安中市・野殿・大間弓入/■■■■/畑・畑/■■■■
【復元後の計画】
本申請地隣接地は「岩野谷ふれあいの里」の活動地域となっているところです。
「岩野谷ふれあいの里」とは岩野谷地区の遊休農地を解消的し、以って地区の活性化を図ることを目的としているもので、野殿・大谷地区の居住者が主たる役員となり別紙添付の規約を以って活動して,いるものです。
本件申請人並びにその家族は「岩野谷ふれあいの里」の主たる活動者の一人であり、「岩野谷ふれあいの里」が活動している下記活動は、申請人並びに申請人家族が所有する土地で行なわれており、本申請地はこの活動土地の隣接地です。
「岩野谷ふれあいの里」の活動としては平成17年3月には植樹祭(会員80名参加・植樹内容・さくら350本・クルメつつじ800本・山もみじ100本・ゆず30本・杏10本)、同年9月には第3回コスモス祭り(会員50名参加)、同年9月にはジャガイモ採取体験会・平茸汁試食会(会員40名・客50名参加)、平成18年6月にはコスモス植(会員30名参加)の活動を行なっており、同年9月には第4回コスモス祭開催予定です。
本申請地も復元後は、上記活動場所の隣接地である事から、現在の活動土地と一体として活用・使用する予定です。
その使用予定として上部平地には牧草を植え、申請人が畜産業として飼育している牛の餌とします。又、斜面地にミカン100本・プラム150本を植樹し、これを収穫して「岩野谷ふれあいの里」の会員並びに参加者に自ら収穫して貰うなどし、又、申請人が収穫した果実はジャムなどに加工し参加者に振る舞ったり販売をしていく予定です。
基本的に申請人は、復元後の計画後の本土地の利用は「岩野谷ふれあいの鬼」の会員の方々と協議・協力し「岩野谷ふれあいの里」の活動に資するために使用するつもりです。
この活動は区の賛同も頂いており、これを証するため区長の賛同書を本申請書に添付いたします。
**********

■驚きました。この岩野谷5区の赤見区長は、岩野谷地区の代表区長ですが、住民に相談せずに全て物事を決めてしまう性癖のある御仁です。サイボウの廃棄物処分場計画でも、地元住民の意見を聞かず、裏では勝手に市役所宛に同意書を乱発していました。そのため、住民の知らぬ間に、役所と業者との間で何でも手続きが進んでしまうのです。今回は、特定の人物に対して、これほどまでに便宜を図り、大規模な農地の改変に諸手を上げて賛同しています。その結果、残土流出事故を発生したわけですが、その責任を取るつもりはまるでありません。

岩野谷地区では、廃棄物処分場を巡り、「悪の枢軸」と呼ばれるネットワークがありました。業者、業者に肩入れする区長、そして区長の同意書を金科玉条とする安中市長です。これは、最近ますますあからさまに機能しているようです。

ちなみにこの牧場主は、安中市の農業委員なのですから、安中市の「悪の枢軸」ネットワークの奥深さは容易に想像できると思います。

ヤマダ電機のLABI高崎オープンの陰に、このような事件があったことを忘れてはなりません。

【岩野谷の水と緑を守る会】




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松井田との一体化の醸成はどこへ? 岡田市長の公約と現状

2008-07-07 00:03:00 | 困ったちゃん岡田義弘・元市政
■岡田義弘候補が合併市長選挙を征して、初代の新安中市長に就任してから2年と2ヶ月が経過しました。選挙戦で岡田候補は、松井田町との一体化の醸成を重視するとして、松井田地区重視の姿勢を強調しておりましたが、当選後は、別人のような様変わりを見せています。
その一例として、岡田市長は、当選後2ヶ月あまり経過した時点で、群馬建設新聞のインタビューに対して、次のように答えています。なお、インタビュー内容は群馬建設新聞2006年7月7日付け紙面から引用しました。

**********
仮称・安中中央駅を新設、ほ場整備で新市街地形成

 旧松井田町との新設合併に伴う新安中市の市長選で、初代市長に当選した岡田義弘氏(67)。旧市長ら4氏との激しい選挙戦となったが、市民は市議・県議を通し議員31年の豊富な経験を支持、新市のかじ取りを託した。行政課題とされてきた多目的ホールの建設や住宅団地の建て替えなどは凍結を表明。その一方で、JR信越本線安中駅と磯部駅間に(仮称)安中中央駅を新設し、ここを南の玄関口として位置づけ新市の新たな市街地を形成していく考えを明らかにした。人口減や道路・下水道の整備、市街地の活性化など、これらの課題に対しどのような施策を展開するのか。ビジョンを聞いた。

【新市のかじ取りについて】
 「一番重要だし、大切な部分。それにはまず融和だと思っている。合併は合理化だから、市営施設の使用料が有料だったものが無料になれば合併の成果と言える。しかし、無料だったものが条例改正によって有料になってしまっている。これを無料に戻し市民の負担を減らすことが融和の第一歩」

【松井田町を含めたまちづくりを展開することになる。具体的な施策は】
 「都市計画決定されて区画整理事業を実施することが決まっているにも関わらず、一般住宅やアパートが建設されてしまっている安中土木事務所の西側から安中駅付近の広大な土地一帯をほ場整備する。宅地関連については区画整理はせず、農地を区画整理事業に準じるほ場整備を早急に実施していく。公有地を生みだし南・北口の駐車場、碁盤の目のように道路を整備するほか、安中駅と磯部駅間に(仮称)安中中央駅(同市安中)を建設し、新市街地を形成する。ここに企業などを誘致して、活性化を図る。ほ場整備にはまず地権者の同意が必要なので、担当部署に意向調査を支持している。今年度中に基礎調査を実施する。現在の中心市街地については、早急に空き店舗や空き地を調査し、県の補助制度を活用して市民の憩いの場としていきたい。振り返っていただけるような街並みを創出していく。これから退職を迎える首都圏を中心とした方々は自然回帰を望んでいるので、その受け皿を松井田町に整えていく。また、農地を譲り受けたり、市で整備したり、家庭菜園を楽しめるような仕組みをつくり、活性化を図っていきたい」

【西毛広域幹線道路に対する考えは】
 「東毛広域幹線道路は90%以上完成したが、残りの部分については何年かかるのかは分からない。県や市町村においても財政に余裕がない中、西毛広幹道も少しずつ整備が進められている。厳しい状況だが、安中市に関わる部分については精力的に県に要望していく。ただ、役所前の通りについては過去の背景から難しいところもあるので、市民の理解を得ながら話し合いを積極的に実施していく」

【合併して各地域に格差が生じるといった懸念の声もある。今後、住民参加の市政運営が重要になると思うが】
 「各地区で良い考えを持っている方々がたくさんいる。しかし、今までは各地区でそれらを話し合ったり提案する場がなかった。各行政区(102)に活性化委員会を組織して、その中から行政に提案してもらえるような形を創っていきたい。各行政区に例えば100万円を交付して、この中で様々な取り組みを実施できるようにする。6万4000人の英知を結集する土台を整えたい。これが、街を愛し誇れる第一歩になれば安いもの。こういう思い切ったことをしていかないと都市間競争で生き残れない。地域で眠っている知恵や考えを表に出し、どう活かしていくかが行政の役割だ」

【行政課題となっている新幹線安中榛名駅の周辺整備、住宅団地の建設などについて】
 「まず、多目的ホールの建設計画については一時期凍結し、新市街地の整備に比重をかけていく。原市団地、松井田町の渡戸団地建て替えなども凍結する。市営住宅を整備すると民間アパートを圧迫してしまうことになる」

【公共事業についての考え】
 「産業道路に匹敵するような事業については、引き続き継続していくが、財政状況を見ると新設道路は現時点で考えられる状況ではない。下水道は安中幹線をまずは促進し、磯部幹線を早急に着手したい。ただ、下水道が未整備となっている旧松井田町については、単独で実施することを検討していかなければならない」

【建設業界に望むことは】
 「事業量が激減するなかでこそ、さらに技術を磨いていただきたい。より良い芸術作品をつくるという意気込みで挑んでほしい。土木や建築事業は無限だと思う」
**********

■新聞記者から「松井田町を含めたまちづくりの具体的な施策は?」と質問されているのに、岡田市長の回答は、自分の牧草小屋(違法に選挙事務所として使用中)のある安中土木事務所の付近から安中駅付近の広大な土地一帯をほ場整備することで、頭がいっぱいらしい。また、岡田市長と親しかった51億円事件で身代わり逮捕された元職員が進めていた西毛広域幹線道路と、それに関係する安中駅と磯部駅間の(仮称)安中中央駅構想や、周辺の新市街地形成計画についても、復活を明言している。しかし、肝心の松井田地区への施策としては、「首都圏の退職者のために受け皿整備」「松井田町の渡戸団地建替凍結」「下水道未整備なので単独で実施」と言及したのみです。
岡田市長は選挙戦で各行政区に一律100万円の補助金を出すと公約しており、このときのインタビューでも公約を確認した形の発言をしていました。しかし、その後どうなったのか住民への説明が全くありません。公共事業等を進める場合の地区の同意書を書いてもらうために、各地区の代表区長らには、手厚い優遇を行っているのでしょうが、住民の意向はどうでもよいのかもしれません。
あるいは、岡田市長得意の台詞「そのような公約などした覚えがない」とおっしゃりたいのかも。

【ひらく会政策部】
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群馬県議会の政務調査費の使われ方(研修費編)

2008-07-05 14:42:00 | 政治とカネ
■当会の小川事務局長が代表を務める市民オンブズマン群馬では、数年来、政務調査費について継続的に調査をしております。今年から、県議会の政務調査費には1万円以上の領収書の添付が義務付けられております。
本年6月、平成19年度の政務調査費の使途を示す領収書の綴りが開示されたので、現在会員で手分けして内容を精査しています。

政務調査費が第二の歳費といわれており、税金の無駄をなくすためにも、見直しを急務としていますが、残念ながら群馬県議会では保守勢力が強く、全国的に見ても、後進県であることは否めません。

政務調査費が問題視されるようになった端緒は、市民オンブズマンに寄せられた告発情報によるものです。

**********
・・・国も地方議会でも、『政務調査費』というのが支給されているが、その実態については様々な論議がされている。何とも不透明な『政務調査費』の支給について、疑念があるため、今回情報提供する。
自民党の県議は、後援会の役員会を何カ所かで開催するに際し、多少の金もかかることから後援会の世話役に、「じゃあ、これを使ってくれる」と言って茶封筒に入った金を渡すのが慣わしだ。封筒の中には81万円入っており、明細表もある。明細表には、【政務調査費300,000.- 3か月分 合計900,000.- それから自民党費として30,000.-の3か月分を控除し、差引支給額\810,000.】とある。まさに「第二の報酬」という事が理解できる。
年4回の議会最終日ごとに、81万円ずつ封筒に入れて、自民党から渡される。県議は『政務調査費請求書』という書類を作成するが、それには月日、内容・目的地等、調査研究費、研修費、会議費、資料作成費、資料購入費、広報費、事務費、人件費、合計と区分があり、北海道へOOで視察・3泊4日とか、九州へOOで研修視察と書く。日付も入れるが、実際にその日は告別式に列席したり、行事に出席していても、適当に作文しておく。資料として、自民党県議団作製の『政務調査費地域別交通費等一覧』というのがあり、例えば北海道の札幌だと、交通費・宿泊費(一泊)・食事費等と区分し、金額が書き込まれる。つまり、研修費等の合計が月に30万円を超えるように、作文するのだ。
県議らは、政務調査費というのを、もともとこのように実態の伴わない第二の歳費という認識で捉えられている。しかも無税の所得であることから、一人年額360万円、合計2億円余の巨費が、議員の調査活動を伴わないで、無税の所得となっている実態を正して戴きたい。税金のムダ使いが指摘され、年寄りからも税金を取る論議がされている時に、なんという事だろうか。         一県民

■平成19年度政務調査費にかかる1万円以上の支出に関する領収書の綴りのうち、当会が担当したのは、自由民主党群馬県支部連合会に所属する32名の議員の使った研修費に関する調査と分析です。自民党所属議員が提出した1万円以上の領収書は全部で101件。合計1148万7454円でした。研修費のトータルが約3600万円なので、開示された1万円以上の領収書は金額ベースで3分の1以下に過ぎません。なお、県議の氏名の[  ]内は、選挙区・期数、生年月日、趣味の順に記載しています。

<研修費用>
トップは萩原渉[吾妻1:S28.10.20:ゴルフ・スキー・旅行・映画鑑賞]で95万6813円、続いて小林義康[高崎5:S24.5.29:旅行・歴史探訪・つり・料理]92万6550円、舘野英一[太田1:S23.9.17:ゴルフ・社交ダンス・登山]88万5788万円、井田泉[佐波1:S38.3.15:カラオケ・音楽鑑賞・旅行]88万4413円、金子浩隆[沼田3:S35.5.14:-(未記入)]78万5240円、岩井均[安中3:S39.1.25:野球・ゴルフ・囲碁]72万2400円と続きます。
1万円以上の領収書がゼロの県議は中沢丈一[前橋勢多5:S23.10.20:スポーツ(ゴルフ・野球)・管弦楽(バイオリン)]、村岡隆村[桐生2:S21.11.27:-]、金田克次[太田3:S18.11.7:歴史探訪]、平田英勝[高崎2:S17.4.3:下手なゴルフ]、中島篤[高崎2:S29.10.29:古美術鑑賞・歴史読本]の5名。

<研修日数>
最も研修日数が多いのが、小林義康の26泊38日でダントツ、続いて腰塚誠[桐生5:S23.2.26:囲碁・将棋・旅行・読書]の15泊30日、金子浩隆の11泊17日、舘野英一の12泊16日、井田泉の10泊13日、小野里光隆[利根3:S15.11.25:将棋5段]の8泊13日、岩井均の8泊10日と続きます。

■脅威の旅三昧!小林義康県議

旅行が趣味だけに、もっとも研修に熱心なのが、小林義康で、年間12回、全て宿泊を伴う研修に出かけています。平均して毎月1回のペースです。行き先は、秋田県方面が4回+1?、北海道、九州、関西がそれぞれ1回ずつだが、海外では韓国が3回、香港・マカオが1回となっています。研修先は秋田方面が大好きなようで、とりわけ田沢湖畔の宿泊が好みのようです。新玉川温泉には4回宿泊し、連泊したこともあります。

圧巻なのは、5月の連休明けに秋田に1泊2日で行き、同月下旬に関西で3泊4日宿泊しレンタカーを駆使して食品安全確保調査をしたあと5月31日に戻ったら、中2日で、6月3日にまた3泊4日で地域間格差調査(多分東北)に出かけました。初夏の研修はさぞ有意義だったに違いありません。

次に、夏休み明けの8月下旬に2泊3日で秋田県界隈に発電所事業調査に出かけ、8月25日に戻ったと思ったら、9月4日早朝のフライトで福岡空港に着き、8時47分から翌々日の午後2時まで、レンタカーを544km乗り回して2泊3日で大分県界隈の森林観光資源を研修しています。9月6日に戻ったら、中3日で、9月10日には北海道に3泊4日で交通事故防止対策調査の研修に出かけています。9月13日に戻り、今度はなんと翌9月14日からソウルに環境教育・環境学習調査に2泊3日で出かけています。国内外をまたにかけ、疲れというものを知らない驚異的な体力を見せ付けています。

紅葉の季節には11月中旬に大好きな秋田県の県立がんセンター新検査システム調査のため、1泊2泊で田沢湖畔に宿泊。帰宅して12日後の11月30日には2泊3日でソウルを再訪し、通訳をつけて国際交流推進調査をしています。年の瀬も押し迫ったクリスマスイブには、またまた韓国を訪れ韓国大統領選挙調査を兼ねて総合行政調査に2泊3日滞在しました。

年明けの今年1月下旬には3泊4日で香港・マカオに環境保全推進調査に出かけ、年度末の3月下旬には、大好きな秋田の田沢湖半で2泊3日を過ごし、循環型社会つくりに関する調査を秋田、宮城、岩手などで行なっています。多分レンタカーを駆使しているはずです。

■韓国に1日に二度行った?松本県議

松本耕司の場合には、20万3292万円を出身地の館林市のつつじトラベルセンターに払い込んで、2泊3日でソウル市内のゴミ行政調査に出かけましたが、11月26日に帰国して、同日またソウルに行き、姉妹都市友好交流強化対策調査を3泊4日で行っています。後半の調査費用もつつじトラベルセンターに14万1500円を11月2日に払い込んでいますが、前半の調査費要は帰国後の12月9日に払い込んでいます。

同じ日にソウルと日本をとんぼ返りしたのかどうかは領収書を見る限り定かではありませんが、前半の3泊4日の調査費用が14万1500円なのに、後半の2泊3日が20万3292万円と増えているので合点がいきません。往復の飛行機代は前半の調査費用に入っていると思われるからです。まさか航空券の二重取り?なんてことはないと思うけど。

■渡航先ベストスリーは中国、韓国、タイ

県議らは海外旅行がお好きなようで、とくに手近な韓国や中国やタイが好まれる傾向にあります。昨年10月15日から金子一郎[前橋勢多3:S24.8.31:読書・ゴルフ]、萩原渉、関根圀男[高崎5:S21.10.26:柔道5段・ゴルフ・読書]、織田沢俊幸[甘楽2:S27.1.7:スポーツ観戦・美術鑑賞]、大林俊一[北群馬1:S32.2.21:-]、田島雄一[伊勢崎8:S24.1.13:スポーツ(ゴルフ・卓球)]、中村紀雄[前橋勢多6:S15.10.30:読書・山歩き・映画鑑賞]の7人が各自26万円近くかけて中国の大学教育・経済状況・自治体交流調査に出かけました。宿泊数や滞在日数は不明。ところがJTB前橋支店発行の領収書を見ると関根圀男の25万7080円の領収書だけが、他のメンバーが提出した領収書と異なり、社印の押印もなく、至極不自然なものになっています。本当に行ったのかどうか、この領収書を見る限り信用できません。

■国内外の単独研修を好む腰越議長

今年、議長に就任した腰塚誠の場合、盆明けの昨年8月21日に1泊2日で観光物産調査のため東急ハーベストクラブ勝浦に宿泊しました。ところがこの領収書の金額は37,180円となっており、規定額の16,500円以外は自己負担として申告してあります。しかし、1泊2日で4万円近い金額はどうしても不自然です。もし、現地滞在中にゴルフに明け暮れたとすれば、果たして観光物産調査だったのか、と疑われかねません。

腰塚議長は、外国もお好きのようで、国内と同じく、たいてい単独での出張です。勝浦から8月22日に戻った越塚は、中3日で、8月24日から4泊5日で中国の国際交流推進・観光物産調査のため、8万580円を東京の㈱オールウェイズ旅行社に支払って、出かけています。上海では、羽田から直行便が到着する虹橋空港に近いSport Hotelに3万5419円(円換算)の宿泊料をはらって連泊しています。8万580円には宿泊代金はなぜ含まれなかったのでしょうか。いつもHIS前橋支店を利用しているのに・・・。

観光推進は腰塚の趣味らしく、紅葉の季節の10月28日には万座温泉の日進間に1泊2日で5万1000円の観光推進調査に出かけています(なお、請求金額は4分の1の1万2750円)。

極めつけは、今年の1月25日から5泊6日で、タイ、ミャンマーとの国際交流・多文化共生調査のため、HIS前橋支店に、航空券とツアー代金として7万5800円を1月16日振込んで、厳冬の日本をひとりで離れて、出かけていることです。行き先地はタイ北部のチェンマイ。1月25日から29日まで滞在し、Pongping Hotelに4連泊し、レンタカーを4日間借り切り、温暖なタイ北部で調査研修を研鑽してきました。現地のホテル代やレンタカー代や食事代はすべてチェンマイ・ゲンキ・コミュニケーション社という代理店に任せて、ホテル代とレンタカー代合わせて円換算8万9600円を現地で支払っています。全部で16万円近い大調査です。

腰塚は年度末にも、3月26日から4泊5日で、国際交流・多文化共生調査のため、またもやHIS前橋支店に3万3850円を3月18日に支払って、このときだけは、新井雅博と一緒にどこか外国に行っています。

■年度末総出の駆け込み研修

興味深いのは、なぜか年度末になると、調査に行く県議が多いことです。また、外国には単独でもグループでもよく行っています。

グループ(県議団)として、外国に出かけたのは、前述の10月15日から数日間(日数不詳)、金子一郎、萩原渉、関根圀男、織田沢俊幸、大林俊一、田島雄一、中村紀雄の7人による中国大学教育・経済状況・自治体交流調査団。JTB前橋支店のアレンジで一人当たり約26万円弱の費用でした。

続いて、11月7日から3泊4日で、真下誠治[渋川3:S16.11.29:サイクリング・汗をかくこと・読書・落語鑑賞・仏教美術鑑賞]、長谷川嘉一[太田3:S27.11.6:スポーツ・読書]、南波和憲[吾妻4:S22.9.8:-]、舘野英一、須藤和臣[館林1:S42.12.8:-]、笹川博義[太田1:S41.8.29:映画鑑賞・ガーデニング・読書]、井田泉、原富夫[伊勢崎5:S9.12.20:ゴルフ・囲碁]の8人による中国(青島、天津、北京)産業振興調査団。こちらは近畿日本ツーリスト高崎支店のアレンジで一人当たり約20万円の費用でした。ちなみに、この時期の中国は北京秋天といわれる快適な季節です。

そして、最後に、3月22日から6泊7日の大研修が控えていました。金子浩隆、久保田順一郎[邑楽3:S27.8.22:ピアノ・スキー・ボーリング・ゴルフ等]、舘野英一、萩原渉、岩井均、井田泉の6人によるオーストリア、デンマーク、スウェーデンにおける地球環境対策調査団です。JTB前橋支店のアレンジで、一人当たり約68万円の費用。しかも、JTBには旅行先の通訳費用20万円を自民党名義で支払っています。さぞ、有意義な旅行だったに違いありません。

他にも、年度末には、前述の腰塚誠と新井雅博[藤岡2:S35.11.6:-]が、3月26日から30日にかけて、4泊5日で国際交流・多文化共生調査のため、外国に出かけています。

関根圀男と須藤和臣は、3月25日から3泊4日で、観光振興・国際交流推進調査のため、約30万円を近畿日本ツーリスト高崎支店に振込み、中国に出かけました。

国内旅行組では、小野里光敏が、これまた大好きな新潟県に2泊3日で観光推進調査に出かけ、新潟グランドホテルに2名分22420円を支払っています。小野里は、9月中旬に長岡市・新潟市に1泊2日、11月中旬に柏崎・上越・長岡市に2泊3日、いずれも地震災害調査に出かけています。また2月上旬には1泊2日で、湯沢町や苗場などのスキー場5箇所で客入込調査に出かけており、都合4回新潟を調査しています。残りの1回は、2泊3日かけて宿泊付の有害鳥獣調査のため6万8000円を、自ら関わりの深い水上町の関越交通㈱に支払っています。

五十嵐清隆[伊勢崎4:S27.9.22:読書・釣り・ゴルフ]と南波和憲は、3月26日から2泊3日で、近畿日本ツーリスト高崎支店のアレンジによる米軍基地問題調査のため沖縄に出かけました。

小林義康は12回目の平成19年度の最後の宿泊研修を締めくくるべく、前述のように、馴染みの田沢湖畔の新玉川温泉に2泊連泊し、循環型社会つくりに関する調査を秋田、宮城、岩手などで2泊3日、精力的に行ないました。なぜか、宿泊料金2泊分24,400円のうち、半額しか政調費として請求しません。さすがに12回目ともなると気が引けたのでしょうか。

大林俊一、織田沢俊幸、橋爪洋介[高崎2:S42.4.28:スポーツ全般・読書・犬の散歩・猫いじり]は、3月27日から1泊2日で観光推進調査のため、瀬戸内海の直島に出かけました。アレンジはJTB前橋支店で、一人当たり94,200円の費用。

■政調費を使い切る年度末の旅行シーズン

3月下旬は、32名の自民党県議団のうち、半数以上の17名が研修調査に出かけたことになります。陳情する場合、この時期は不在県議が多いため、時期的には避けたほうが賢明のようです。

それにしても、最後の追い込みで予算消化をしているのが見え見えです。政務調査費が明らかに多すぎて、使い道に困り、このような駆け込みの研修費の支出が発生しているものと思われます。

1万円以上の領収書の開示結果を見ても、この有様なので、領収書の開示義務がなかった平成18年度まではいったい、どんな使い方をしていたのでしょうか。冒頭の告発情報のように、全く野放図だったに違いありません。

当会では、政務調査費について、市民オンブズマン群馬と協力して今後も監視を続けてゆく所存です。

【ひらく会事務局】

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