市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

「不退去罪で現行犯逮捕するぞ!」弁護士の指示に従った藤岡署員が示す警察の中立性と行政の犯罪性の比較衡量

2024-12-23 01:56:11 | 藤岡市内保安林を巡る行政犯罪

20241220藤岡市役所窓口で来訪を告げる

■藤岡市在住の当会会員が、平成6年に購入した山林が、知らない間に平成9年に群馬県により保安林指定され、治山を名目に止水工など治山ダムが6基設置されたが、実際には1基しか現場に見当たらず、ダム設置工事の為のアクセスとして藤岡市が作った林道すら、山林所有者の同意を得ないまま造られたため、これらの是正と原状復旧を求めて、県や市に長年に亘り、要請を続けています。

 さらに保安林指定されたら樹木の伐採が制限されるはずなのに、地元の多野東部森林組合が、京都議定書によるCO2削減を名目にした補助金事業として「森林管理」を装い、山林所有者に無断で林道の造成や森林の間伐などの申請を藤岡市に行い、伐採したナラの木をシイタケ栽培の原木として売り払うなど、やりたい放題の無法状態で、山林所有者である当会会員は多額の損失を被りました。

 そのため、当会会員は、多野東部森林組合を相手取り損害賠償請求訴訟を提起しましたが、組合の顧問弁護士はインチキ文書を裁判所に提出し、裁判官もその虚偽文書を信用し、当会会員の請求を矮小化して実質敗訴判決を言い渡したのでした。

 当会会員は、年齢も80歳となり、保有する山林の利活用を真剣に検討し、八方手を尽くした結果、関心を示した太陽光発電事業者を見つけました。しかし保有山林が保安林指定されているため、売買が出来ません。そのため、藤岡市や群馬県に保安林指定手続きをお願いしていますが、行政は徹底してシカトを続けています。

 それにもかかわらず、当会会員は群馬県知事、藤岡市長、多野東部森林組合長に対して数々の要請書、上申書などにより、善処を求めてきました。すると、県も市も森林組合も、いずれも「代理人」と称して、弁護士を盾に、当会会員との接触を避けるようになりました。

 群馬県知事が代理人として業務を委嘱したのは、現在群馬弁護士会の会長をしている関夕三郎弁護士です。また、藤岡市長が代理人に任命したのは、高橋三兄弟法律事務所です。ちなみに、多野東部森林組合の顧問弁護士は飯塚理弁護士です。

 当会は悪徳行政の被害を長年に亘り被って来た藤岡市在住の会員から8年前の2016年から情報提供を受けて、この問題に取り組んできました。被害届、告発状、行政訴訟などありとあらゆる手段を尽くしましたが、事態は何ら改善されませんでした。群馬県、藤岡市、多野東部森林組合とも、これまでの主な経緯に関するブログ記事は、次のURLをご覧ください。
○藤岡市内保安林を巡る行政犯罪

■役所の犯罪とも言うべき、およそ法治国家を自認する我が国の行政とは思えぬこの所業を、なんとか諫めようと、今年5月9日付で当会会員が藤岡市の新井雅博市長あてに次の上申書を提出し、5月15日に市役所で藤岡市代理人を交えての面談を申し入れました。

****5/9市長あて上申書******
                             令和6年5月9日
〒375-8601群馬県藤岡市中栗須327番地
藤岡市役所
市長 新井 雅博 様
電話:0274-22-1211(代表)
ファクス:0274-24-3252

               〒375-0054藤岡市上大塚1758-1番地
                株 式 会 社清 水 企 画
                取 締 役 会長 清 水   剛   印
                電話:0274-24-5413
                ファクス:0274-24-8823

               上 申 書
件名:藤岡市内の民有林を巡る不適切な現状(保安林台帳・森林簿・補助金・迂回路・納税・林道などを含む)の早期是正に関する緊急協議について

 藤岡市上日野にある私が所有する民有林およびその周辺では、長年に亘り、様々な不具合が発生しているにもかかわらず、依然として不適切な状況が解消されていません。
 この件では、貴殿が統括する市長部局の関連部署に都度報告し、問題の解決に向けて相談をしてきましたが、一部の部署では、「藤岡市代理人(法人受任)と称する群馬県高崎市八千代町二丁目1番1号に所在する弁護士法人高橋三兄弟法律事務所の弁護士らを通じてのみ対応しない」との見解が示されています。
 このように当方の財産にもかかる重大な事案なので、再三にわたり善処をお願いしてきましたが、成果が見られません。これまで以上に本件に関して積極的な対応をお願いしたく、藤岡市代理人を交えたかたちで、下記に示す要領にのっとり本件に関する初回協議を、ここに上申いたします。
 ご回答は、令和6年5月10日(金)17時までに文書で上記連絡先までFAXないし電話でご連絡のほどよろしくお願い申し上げます。
                 記
1 日 時  令和6年5月15日(水)午後2時から
2 場 所  藤岡市役所
3 出席者  藤岡市側 市長、藤岡市代理人、市長部局及び藤岡建設部、森林課、納税課各担当責任者
       住 民 側 藤岡市在住当事者、取引先事業者、市民団体代表者
4 議 題  藤岡市数々の杜撰な公開質問と弁護士の回答及び、その他について。
                              以上

=====別紙=====

1 亀穴峠市道・林道の位置付けとこれまでの経緯及び今後の取扱いについて?

2 藤岡市上日野の民有林に設定した保安林及びその関連事業の課題について?

3 平成9年5月9日土地使用・保安林指定筆界未定地の新井市栄承諾書について?

4 平成9年5月9日土地使用・保安林指定筆界未定地の新井誠一承諾書について?

5 平成8年5月頃当時69区・区長の戸川一弘の保安林申請書公文書について?

6 保安林指定調査地図と称するマイラー図について?

7 平成22年2月12日伐採及び伐採後造林計画適合通知書96林班12-5小班について?

8 平成24年6月頃「筆界未定地」でありながら山林所有者に無断で保安林を敷設したことについて?

9 平成24年~25年頃同姓同名の新井誠一に対する保安林の税還付金と間伐事業補助金の支出について?

10 平成24年~25年頃同姓同名の松田良一に対する96林班間伐事業の補助金の支出について?

11 保安林に係る公文書の保存期間は永年であるが、令和2年12月11日「治山事業なので10年過ぎたので農林課にはありません」と真下担当職員が廃棄処分したことについて?

12 平成21年3月4日藤岡市指令農林第69号補助金交付決定通知81,369,441円の根拠について?

13 令和6年4月25日藤岡市納税相談課の尾形照彦・宇佐見勝一ら担当職員が当方の事務所に来て「納税通知何度も出していた。徴収できなかった」と話したが、当方から「保安林の還付金の件は」と聞いたところ、「その話は弁護士を通してくれ」と答えた件について?

14 その他について?
                             以上
**********

 すると、藤岡市代理人と称する弁護士事務所から次の回答が、5月10日に送られてきました。

*****5/10藤岡市代理人からの「ご連絡」*****

                        令和6年5月10日
清 水   剛  殿
          (〒370-0861)群馬県高崎市八千代町二丁目1番1号
                弁護士法人 高橋三兄弟法律事務所
                TEL. 027-325-6603/FAX.027-325-9936
                  藤岡市代理人(法人受任)
                    弁護士 高 橋 伸 一
                    弁護士 福 島 翔 也
                    弁護士 清 水   卓

             ご 連 絡

前略 当職らは、藤岡市の代理人として、貴殿の令和6年5月9日付「上申書」と題するに書面に対し、以下のとおりご連絡いたします。

1 貴殿より、藤岡市に対し「藤岡市数々の杜撰な公開質問と弁護士の回答及び、その他について」、藤岡市役所内での対面協議の申し入れを受けておりますが、当方としては、現状、対面協儀の必要はないと考えており、対応することは出来かねます。
2 貴殿からの質問に関しては、何度か書面で回答しているところです。仮に新たな質問事項等があるのであれば、書面にて当職ら宛にご連絡ください。必要な範囲で対応を検討させていただきます。
 繰り返しになりますが、市にご連絡いただいても対応出来ませんので、今後のご連絡は当職ら宛にお願いいたします。
 以上、よろしくお願いいたします。
                                草々
**********

 藤岡市代理人は「貴殿からの質問に関しては、何度か書面で回答しているところです」と回答していますが、彼らの回答というのは、いつも次のような文面です。




■このように、代理人は「回答する立場にありません」「10年前に回答した通りです」などと、突き放したかたちの紋切り型の短文でしか、返事をしようとしません。そのため、この問題について行政の事務事業の当事者である市職員と相対で協議する必要を痛感していている当会会員は、再度上申書を提出しました。

**********
                               令和6年5月12日
〒375-8601群馬県藤岡市中栗須327番地
藤岡市役所
市長 新井 雅博 様
電話:0274-22-1211(代表)
ファクス:0274-24-3252
               〒375-0054藤岡市上大塚1758-1番地
                株 式 会 社清 水 企 画
                取 締 役 会長 清 水   剛   印
                電話:0274-24-5413
                ファクス:0274-24-8823
              上 申 書(2)
件名:藤岡市内の民有林を巡る不適切な現状(保安林台帳・森林簿・補助金・迂回路・納税・林道などを含む)の早期是正に関する緊急協議について(再要請)

 藤岡市上日野にある私が所有する民有林およびその周辺では、長年に亘り、様々な不具合が発生しているにもかかわらず、依然として不適切な状況が解消されていません。
 この件では、5月8日付で上申書をお送りしたところ、5月11日に藤岡市代理人(法人受任)と称する群馬県高崎市八千代町二丁目1番1号に所在する弁護士法人高橋三兄弟法律事務所の弁護士らから、別紙の文書が郵送で届きました。
 この文書を拝見しますと、「藤岡市代理人を通してほしい」という貴殿の指示に基づいて、「藤岡市代理人とこの問題について協議をしたい」とする当方の上申を貴殿が拒んだように読めますが、このような指示を藤岡市が代理人に貴殿の意向として伝えたのでしょうか?
 仮に、貴殿がこのような意向を、代理人に伝えたとすれば、代理人との相対での面談すら拒否したことになります。
 その場合、藤岡市は社会に影響力を及ぼす行政機関であるにもかかわらず、行政と直接の利害関係を持つ納税者・市民(ステークホルダー)に、その活動や権限行使の予定、内容、結果等の報告をする説明責任を放棄していると言わざるを得えません。
 このような無責任な判断は許されません。よって、既にお送りした上申書に下記した日時のとおり、藤岡市役所に赴きますので、しかるべく藤岡市の説明責任者(藤岡市代理人を含む)を待機させていただくことをここに要請いたします。
                 記
1 日 時  令和6年5月15日(水)午後2時から(2時間程度)
2 場 所  藤岡市役所
3 出席者  藤岡市側 市長、藤岡市代理人、市長部局及び藤岡建設部、森林課、納税課各担当責任者
       住 民 側 藤岡市在住当事者、取引先事業者、市民団体代表者
4 議 題  藤岡市数々の杜撰な公開質問と弁護士の回答及び、その他について
                                      以上
**********

 すると、当会会員に対して藤岡市代理人は、急遽FAXで以下の文面を送り付けてきました。

*****5/13藤岡市代理人からの「ご連絡」*****

2024年5月13日13時35分 高橋三兄弟法律事務所  NO.0780 P.1
                        令和6年5月10日
清 水   剛  殿
Fax.0274-24-8823
          (〒370-0861)群馬県高崎市八千代町二丁目1番1号
                弁護士法人 高橋三兄弟法律事務所
                TEL. 027-325-6603/FAX.027-325-9936
                  藤岡市代理人(法人受任)
                    弁護士 高 橋 伸 一
                    弁護士 福 島 翔 也
                    弁護士 清 水   卓

             ご 連 絡

前略 当職らは、藤岡市の代理人として、貴殿の令和6年5月9日付「上申書」と題するに書面に対し、以下のとおりご連絡いたします。
1 繰り返しになりまずが、当方としては、現状、対面協議の必要はないと考えておりますので、5月15日に来庁いただいても対応できません。
  当職ら5月10日付「ご連絡」書でも記載した通り、貴殿からの質問に関しては、何度か書面で回答しているどころであり、仮に新た質問事項があるのであれば、書面にて当職ら宛にご連絡いただくようお伝えしております。貴殿との協議を拒否しているわけではなく、今後書面でのやり取りを通じた後、必要であると判断すれば対面での協議をすることに何らの支障はありませんので、当方の意向を曲解なさらぬよう申し添えます。
2 なお、来庁いただいても対応できないと繰り返しお伝えしているにも関わらず、5月15日に来庁され、仮に市職員の業務を妨害した場合には、公務執行妨害罪、業務妨害罪、退庁に応じない場合には不退去罪等、刑事罰の対象となることもあり得ますので、その旨申し添えます。
                                草々
**********

 この時は、このFAXを警察に示して相談したところ、「無用なトラブルに巻き込まれると、これまでの努力が水の泡になりかねないので、当日市役所を訪問するのは控えた方がよい」とのアドバイスを受けたため、当会会員は納得できないものの、結果的に市役所を訪れることはしませんでした。

■その後も当会会員は粘り強く藤岡市役所に電話をし、ようやく担当職員に話を聞いてもらえる目途がついたことから、今回、再度、市側と協議する時期が熟したと判断し、事前に警察にもその旨告げたところ、特段、「やめるように」とのアドバイスもなかったので、12月20日午後4時に市役所で藤岡市代理人を交えて協議をしたい旨、上申書で申し入れました。

*****12/18藤岡市長あて上申書*****
                         令和6年12月18日
〒375-8601群馬県藤岡市中栗須327番地
藤岡市役所
市長 新井 雅博 様
電話:0274-22-1211(代表)ファクス:0274-24-3252
               〒375-0054藤岡市上大塚1758-1番地
               株 式 会 社清 水 企 画
               取締役会長 清 水   剛  印
               電話:0274-24-5413
               ファクス:0274-24-8823
             上 申 書
件名:藤岡市内の民有林を巡る不適切な現状(保安林台帳・森林簿・補助金・迂回路・納税・林道などを含む)の早期是正に関する緊急協議について

 藤岡市上日野にある私が所有する民有林およびその周辺では、長年に亘り、様々な不具合が発生しているにもかかわらず、依然として不適切な状況が解消されていません。
 この件では、貴殿が統括する市長部局の関連部署に都度報告し、問題の解決に向けて相談をしてきましたが、一部の部署では、「藤岡市代理人(法人受任)と称する群馬県高崎市八千代町二丁目1番1号に所在する弁護士法人高橋三兄弟法律事務所の弁護士らを通じてのみ対応しない」との見解が示されています。
 このように当方の財産にもかかる重大な事案なので、再三にわたり善処をお願いしてきましたが、成果が見られません。これまで以上に本件に関して積極的な対応をお願いしたく、藤岡市代理人を交えたかたちで、下記に示す要領にのっとり本件に関する初回協議を、ここに上申いたします。
 ご都合について、折り返し文書で上記連絡先までFAXないし電話でご連絡のほどよろしくお願い申し上げます。
                 記
1 日 時  令和6年12月20日(金)午後4時から約1時間半程度
2 場 所  藤岡市役所
3 出席者  藤岡市側 藤岡市代理人、市長部局担当責任者
       住 民 側 藤岡市在住当事者、市民団体代表者
4 議 題  保安林指定手続きの経緯、関連する固定資産税の取扱い、間伐事業補助金の支出先など
                                 以上
**********

 当会会員は、上記上申書をFAXで市役所に送信した後、藤岡市役所の農林課長に電話をして、「12月20日午後4時に訪問するので森林簿の不実記載など諸々の問題に関して説明してもらいたい」と打診したところ、同課長は「少し広いが、第一会議室で、暖房を入れて待っている」との連絡をもらいました。

 そのため、当会会員は、市民オンブズマン群馬の代表の筆者を伴い、12月20日午後3時50分ごろ自宅を出発しましたが、途中で書類を入れたカバンを忘れたのに気が付き、一旦引き返した後、午後4時5分ごろ藤岡市役所に到着しました。

 そして、市役所の受付窓口で「農林課長がいるのか」と尋ねて、1階ロビーの右手の奥の相談コーナーで座って待っていたところ、黒っぽい背広を着た、一見反社組織を連想させる風体の人物2名が近づいてきました。そして当会会員と筆者に対して、「今日は、話が出来ないので引き取り願いたい」という趣旨の話をし始めました。


20241220藤岡市代理人からの圧力

 当会会員は「あんたは誰だ?」と訊ねると、黒装束の2名のうち、リーダー的な感じのひとりが「弁護士の福島だ」と名乗りました。もうひとりは「私は弁護士の清水だ」と名乗りました。福島と名乗る人物は当会会員に、清水と名乗る人物は筆者に対して、「帰れ」の一点張りで、詰め寄ってきました。

 当会会員は「私は事前に市役所に連絡を取り、聞きたい事があるのでここに来た」と弁護士を自称する福島と名乗る人物に説明しましたが、弁護士と称する人物は一方的に「帰ってくれ」の一点張りで、当会会員の説明を聞こうともしませんでした。そのため当会会員は「説明をしてもらわない限り、帰れない」と答えると、福島と名乗る人物は「警察を呼ぶ」と切り出しました。

 当会会員は、「どうぞ呼んでくれ」と言い、筆者も「なんなら、私のほうで呼びましょうか」と持ち掛けると、福島と名乗る人物は自ら携帯電話を取り出し、藤岡署に電話をしました。

 するとまもなく、藤岡署から4~5名の警察官が現場にやってきました。当会会員は、中島巡査(あとで警部補と判明)ともうひとりの若手の警察官に対して、なぜ我々が市役所にやってきて協議をする必要があったのか、その理由について丁寧に説明をしました。

 しかし、警察の内部で、当会会員が長年に亘り直面してきた保安林を巡るさまざまな問題について、情報共有が不十分と見えて、警察官側はなかなか理解できない様子でした。

 そうするうちに、午後5時になり、なかなか退去しそうにない当会会員と筆者の様子を前に、藤岡市代理人の弁護士事務所に所属する弁護士らは、イライラ感を募らせました。そして、とうとう「まだ帰らないのか。なんども帰るように言ったのに、拒否し続けると不退去罪で警察に逮捕を要請するぞ」と脅し始めました。

 当会会員は「逮捕するなら、してくれ」と話しました。すると、業を煮やした高橋三兄弟法律事務所の福島と名乗る弁護士は、藤岡署の警察官にコソコソと何やら耳打ちをし始めました。耳を澄まして聞いていると、当該弁護士は「これから、(中島巡査の)面前で、自分がハッキリと『退去しなさい』とこの二人に告げるので、それを証拠に不退去罪で現行犯逮捕をしてもらいたい」と藤岡署員に指示をしました。

 そして、ひそひそ話を聞いた藤岡署員が頷くと、当該弁護士は居住まいを正し、直立姿勢を取ってから、我々に「帰れと何度も伝えた。なのに、未だにここに居座っているので、ここに正式に通告する。ただちに退去しろ!」と告げました。

 それを聞いた藤岡署員は、「そういうわけだから、ここから退去してもらいたい」と、弁護士の指示に従うような発言をしました。最初に市役所に駆け付けた時は「自分たちは中立だ」と言っていましたが、結局、弁護士と称する人物の指示には逆らえないようです。

 当会会員は、「事前に市職員に連絡をしてあり、その職員は『会議室の暖房を入れておく』と話していたのに、警察官がこのような態度をとるとはもってのほか。法律を破り、市民の財産である山林を8万㎡以上のっとっている藤岡市の見方をするのが警察なのか?逮捕するというが容疑は一体何か?」と抗議しました。しかし、藤岡署員は、しきりに弁護士のほうを気にしながら、次第に逮捕に踏み切る姿勢をし始めました。

 この様子を見ていた筆者は、「職員が会議室を用意して待っていると言ったのに、藤岡市長の代理人の弁護士を自称する人物が、『職員は誰も合わない』と断言し、この言葉を藤岡市長の発言として発している限り、ここに居ても埒が明かない。この場所は市役所の執務スペースではなく、パブリックスペースなので、本当に不退去罪が適用になるのかどうか、逮捕されてみるのも一つの選択肢だが、留置場はもっと寒いので、そろそろ帰ることにするか」と呟きました。当会会員も「そうするか」と同意したため、午後6時半ごろロビーを出ることにしました。

 しかし、高橋三兄弟法律事務所所属の弁護士2名がしつこく付きまとうのは目障りなので、藤岡署員には「まず、この連中から先に退去してもらいたい」と告げました。

 そして、その後、おもむろに市役所の玄関から外に出て、車内で暖をとりつつ、関係する市職員らに電話をしてみると、「弁護士から、ぜったいに午後4時に来庁する市民にあってはならないと言われた」ことがわかりました。それでも、車の外では、暗闇の寒さの中、藤岡署員のふたりは、ずっと待機を続けていました。

 不憫に思った当会会員は、藤岡署員らに「寒いから帰りなよ」と声を掛けると、警部補は「ふたりが帰るのを見届けないと、我々は署に戻れないので」と答え、藤岡市代理人の指示を厳守する決意のほどがうかがえました。

 そのため、当会会員は車を出したのですが、その後を警察の覆面パトカーがぴったりついてきます。そこで当会会員は一旦市役所前のとおりを進んだのですが、途中で折り返し、市役所の駐車場から自宅のある方向に近い出口の方に進路を変えて走行すると、なんと覆面パトカーも後をついてきます。市街地に出て、信号機に差し掛かり、ちょうど赤信号に代わるタイミングで通過すると、さすがにそこから覆面パトカーはついてこなくなりました。

 こうして、2回目の藤岡市役所との直談判は空振りに終わりました。当会会員は今後の対応について当会と相談しながら検討したいとしています。

■前回の市役所訪問通告に引き続き、今回も藤岡市代理人弁護士から妨害され、不退去罪での現行犯逮捕という事態に直面し、危く逮捕されそうになりましたが、この問題では、2023年3月に当会が藤岡市内の山林における虚偽の保安林設定により、民間同士による山林の売買取引に対して行政権限を盾に妨害を続ける群馬県知事と藤岡市長に対して威力業務妨害の容疑で告発状を提出しようとしたことがあります。

 昨年3月18日15時30分に当会は群馬県警捜査二課の中島刑事と面談し、当会会員と事業者により群馬県知事、藤岡市、多野東部森林組合に関する告発書を提示し、事情説明を行い、受理してもらいたいと申入れました。

 中島刑事の話は、「本件の事情や経緯はこれまでにも聞いており、今回の説明を聞くと、治山ダムや道路や保安林手続きの犯罪対象となるとされる行為の時期については、すでに時間が経過しており、時効の定義が適用されることになってしまうと思うが、唯一、偽計業務妨害はそうした定義とは別に現在直面している事件ということで、受理の可能性があるかと思う。しかし、自分のいる捜査二課は詐欺横領や公選法違反などの知能犯罪が担当であり、偽計業務妨害罪の犯行は捜査一課が担当となるので、あらためてそちらの方に相談してみてほしい」というものでした。

 そのアドバイスに基づき、2023年5月に改めて偽計業務妨害罪にかかる告発状を県警捜査1課に持参し、受理を求めたところ、捜査1課の刑事は「この告発状は弁護士もしくは司法書士に予め内容を精査してもらった文書なのか。そうでない限り、受理できない」として、写しすらしようとせず、問答無用で追い返されました。

■こうして、この問題は、我が国の森林行政を巡る補助金の不正受給にかかる森林組合を舞台にした巨額の行政犯罪の一環として、警察や検察、そして裁判所も機能不全の症状を呈しています。

 当会は、引き続き、藤岡市在住の当会会員に寄り添い、この問題の解決に向け尽力する所存です。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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