↑左側が新一万円札。ところが秋のブライダルシーズンを迎えて、「御祝儀に渋沢栄一の肖像のあるお札は使用すべきではない」という新マナーが囁かれているとか、いないとか。↑
■7月3日に20年ぶりとなる新たな紙幣が発行されました。皆さんはもう手に取ったことがありますでしょうか。今回発行された新紙幣は一万円札に渋沢栄一、五千円札に津田梅子、千円札に北里柴三郎の肖像がデザインされています。新紙幣発行のニュースはNHKでも報じられました。
**********NHK群馬NEWS WEB 2024年07月03日14:49
新紙幣 県内の銀行で交換始まる
20年ぶりとなる新たな紙幣が3日発行され、県内の銀行では、訪れた人たちが早速、新紙幣と交換していました。
20年ぶりとなる新たな紙幣は一万円札に渋沢栄一、五千円札に津田梅子、千円札に北里柴三郎の肖像がデザインされています。
新紙幣が発行された3日、前橋市にある群馬銀行の本店営業部では、交換の受け付けが始まる午前10時の前には、30人余りの客が列を作って待っていました。
先頭から3番目にいた高崎市の70代の男性は「新紙幣を早く見たくて開店前の朝8時40分に来ました。高校生の孫に早く見せてあげたい」と話していました。
そして、午前10時になると整理券が配られ、訪れた人たちは順次、新たな紙幣を受け取っていました。
銀行では、その後1時間ほどで千円札の在庫がなくなり、五千円札と一万円札に限って交換を受け付けていました。
前橋市の70代の女性は「別の用事で銀行に来たら交換できると聞いたので換えてもらいました。きれいなデザインなので家に帰ってじっくり見ようと思う」と話していました。
県内の地方銀行での新紙幣との交換は、群馬銀行の支店では4日から、東和銀行は本店営業部で3日から、支店で4日から受け付けるということです。
ただ、初めは流通量が十分ではなく、対応できないこともあるということです。
**********
■ところが、このニュースから3カ月が経過した10月2日、群馬銀行の幹部らが、記者会見を開き、報道陣に対して深々と頭を下げ謝罪をする事態になりました。いったい何があったのでしょうか。メディアの報道を見てみましょう。
**********朝日新聞デジタル2024年10月2日16:30
群馬銀行員が顧客の金5千万円を預かり着服 ギャンブルに使い込みか
↑謝罪する群馬銀行の後藤明弘専務(右から2人目)ら=2024年10月2日午後3時4分、群馬県庁、杉浦達朗撮影(朝日新聞)↑
群馬銀行(前橋市)は2日、行員が顧客から新紙幣への両替を受け付けるなどの名目で、約5千万円を不正に預かっていたことが発覚したと発表した。預かった金を着服し、賭博に使ったという。同行は顧客に全額返済し、行員を9月20日付で懲戒解雇したという。詐欺罪での告発を検討している。
同行によると、深谷支店兼深谷上柴支店(埼玉県深谷市)の渉外係だった20代の男性行員は8~9月、「新紙幣への両替目標がある」「両替を無料で受け付ける」などと個人と法人計16の顧客にうその説明をし、現金で計5535万円を預かった。9月に顧客から支店に問い合わせがあったことから、不正が発覚。調査の結果、行員はオンラインで米大リーグなどの試合結果を予想する「スポーツ賭博」にのめり込み、預かった金のほとんどを使い込んでいたことが判明したという。警察に相談しているという。
同行は「痛恨の極み。みなさまに深くおわびし、内部管理態勢の充実に取り組む」としている。(杉浦達朗)
**********産経新聞2024年10月2日17:38
渋沢栄一の地元で「新紙幣に両替する」と5500万円着服 群馬銀行が行員を懲戒解雇
↑記者会見で謝罪する群馬銀行の幹部ら=2日午後、前橋市↑
顧客に「新紙幣へ両替する」とうその説明をして預かった計5535万円を着服したとして、群馬銀行は2日、埼玉県深谷市の店舗に勤務する20代男性を9月20日付で懲戒解雇したと発表した。新一万円札の肖像に採用された渋沢栄一は深谷市出身。男性は銀行の調査に「話題にしやすかった。金はギャンブルに使った」と話したという。
銀行によると、男性は深谷支店と深谷上柴支店の兼務だった今年8~9月、埼玉県内の16の個人と法人から現金を預かり着服した。うち約400万円が自宅や車から見つかり、それ以外の大部分をスポーツくじなどに使ったとみられる。
顧客から銀行に問い合わせがあり発覚した。銀行は、顧客に全額を返却した。
後藤明弘専務は前橋市内で記者会見し「再発防止に全力を挙げて取り組む」と述べた。
**********毎日新聞2024年10月2日18:11(最終更新 10/2 18:11)
群馬銀行の元行員、「新紙幣の両替」口実に5535万円着服
↑記者会見で謝罪する群馬銀行の幹部ら=前橋市で2024年10月2日午後3時6分、日向梓撮影↑
群馬銀行(前橋市)は2日、深谷支店兼深谷上柴支店(埼玉県深谷市)の元行員の20代男性が、新紙幣の両替を口実に顧客から計5535万円を着服していたと発表した。同行は元行員を9月20日付で懲戒解雇した。主にスポーツ賭博に使っていたといい、同行は群馬県警に相談し、刑事告発を検討している。元行員の支店所在地は7月から発行された新1万円札の実業家、渋沢栄一の出身地。
同行によると、元行員は8月13日~9月3日の間、埼玉県内の個人と法人計16の取引先に「新紙幣への両替の目標がある。両替を無料で受け付ける」などとうそを言い、預かった現金を自身の銀行口座に入金。オンラインでプロ野球や米大リーグに関するギャンブルなどに数千万円使い込んだという。顧客から「両替の目標に協力したい」などと問い合わせがあり発覚した。同行は被害に遭った顧客に謝罪し、全額返金した。
元行員は新紙幣が発行された7月から8月上旬までは、声をかけた顧客の現金を全て両替しており、「お客様に喜んでほしかった」などと話しているという。【日向梓】
**********時事通信2024年10月02日18:27
「新紙幣に両替」と現金だまし取る 渋沢ゆかりの深谷で、懲戒解雇―群馬銀行
↑群馬銀行の看板↑
群馬銀行は2日、新1万円札の顔となった実業家・渋沢栄一の故郷として知られる埼玉県深谷市の支店で営業担当だった20代の男性行員が、新紙幣に両替すると偽って顧客から現金計5535万円をだまし取り、大半をギャンブルに費やしていたと発表した。同行は9月20日付で男性を懲戒解雇。刑事告発も検討している。
同行によると元行員は8月13日~9月3日、埼玉県内16カ所の取引先に「新紙幣への両替目標がある。両替を無料で受け付ける」とうその説明をして現金を受け取った。顧客の1人から「両替目標に協力したい」と同行に申し出があり発覚した。現金はオンライン上で公営ギャンブルや野球賭博などに使っていたという。
**********日経2024年10月2日18:41
「新紙幣両替」うそで5000万円着服 群馬銀が懲戒解雇
↑記者会見で謝罪する群馬銀行の幹部ら(2日午後、前橋市)=共同↑
群馬銀行は2日、顧客に「新紙幣へ両替する」とうその説明をして預かった計5535万円を着服したとして、埼玉県深谷市の店舗に勤務する20代男性を9月20日付で懲戒解雇したと発表した。新1万円札の肖像に採用された渋沢栄一は深谷市出身。男性は銀行の調査に「話題にしやすかった。金はギャンブルに使った」と話したという。
銀行によると、男性は深谷支店と深谷上柴支店の兼務だった今年8〜9月、埼玉県内の16の個人と法人から現金を預かり着服した。うち約400万円が自宅や車から見つかり、それ以外の大部分をスポーツくじなどに使ったとみられる。顧客から銀行に問い合わせがあり発覚した。銀行は、顧客に全額を返却した。
後藤明弘専務は前橋市内で記者会見し「再発防止に全力を挙げて取り組む」と述べた。〔共同〕
**********東京新聞2024年10月2日20:39
「新紙幣の両替目標」でっち上げ、銀行員が取引先から5000万円不正集金 深谷の渋沢フィーバーに乗じて
↑深谷市ゆかりの渋沢栄一の肖像画が入った新1万円札(資料写真)↑
群馬銀行(前橋市)は2日、深谷支店兼深谷上柴支店(埼玉県深谷市)の20代の男性行員が新紙幣に両替すると偽り、取引先16カ所から計5535万円を不正に預かり、着服したと発表した。同行は全額返金するとともに、9月20日付で懲戒解雇し、詐欺容疑での刑事告発を検討している。
支店がある深谷市は、新1万円札に肖像が描かれた渋沢栄一の出身地。同行によると、男性行員は「取引先で話題にしやすかった。当初は喜んでもらおうと始めた」と話している。
◆オンラインスポーツくじでほぼ使い切る
男性行員は外回りの営業担当。8月13日〜9月3日に「新紙幣両替の営業目標がある」などと偽り、集めた現金のうち5115万円を自身の他行口座に入れ、違法とみられるオンラインスポーツくじなどに使い切った。入金前の420万円が車などに残っていた。
◆取引先が「もう少し協力するよ」と電話し発覚
同行では両替は原則禁止で、必要な場合は預かり金を預金口座に入れ、払い出す。男性行員は以前にも9カ所から588万円を預かり、支店ロビーの両替機や他行で新紙幣にして渡していた。9月3日に取引先から支店に「両替の目標達成にもう少し協力できる」との電話があり、発覚した。
**********読売新聞2024年10月2日
「新紙幣の両替を無料で受け付け」と5535万円集金、群馬銀行員がオンラインカジノなどに使用
新紙幣の両替名目で顧客から現金5535万円をだまし取ったとして、群馬銀行(前橋市)は2日、20歳代の男性行員を懲戒解雇処分にしたと発表した。男性行員は、新1万円札に描かれた実業家・渋沢栄一の出身地・埼玉県深谷市の支店に勤務していた。同行は詐欺容疑での刑事告発を検討している。
↑渋沢栄一の肖像を使った新1万円紙幣© 読売新聞↑
同行によると、渉外担当の男性行員は8月13日~9月3日、16の個人・法人の顧客に「新紙幣への両替目標があり、無料で受け付ける」と虚偽の説明を行い、訪問先で現金計5535万円を不正に預かった。顧客からの問い合わせで問題が発覚。男性行員は、オンラインカジノなどに使っていたという。
↑群馬銀行↑
同行が顧客に全額を返却した。記者会見した後藤明弘専務は「信用を旨とする金融機関でこのような事件を発生させ、痛恨の極み」と謝罪した。
**********NHK News Web 2024年10月2日22:11
群馬銀行の行員 新紙幣交換と偽り顧客から5500万円余詐取か
群馬銀行の埼玉県内の支店に勤めていた20代の銀行員が、旧札を新紙幣に交換すると偽って顧客から現金あわせて5500万円余りをだまし取っていたことがわかり、群馬銀行は、この行員を9月に懲戒解雇にしました。
これは、群馬銀行が2日に群馬県庁で会見を開いて明らかにしました。
それによりますと、懲戒解雇されたのは、群馬銀行の埼玉県深谷市の支店で営業を担当していた20代の男性行員です。
この行員は、ことし8月から9月にかけて「旧札を新紙幣に交換する目標があり、無料で受け付けるので応じてほしい」などとうそをついて現金を集め、個人や法人など、16の顧客から合わせて5535万円をだまし取っていたということです。
9月上旬、顧客から支店に「新紙幣への交換に、さらに応じることができる」などと連絡があり、銀行がこの行員に事情を聴くなどして調べた結果、被害が発覚したということです。
行員は、だましとった現金を自身の口座に入金し、ギャンブルなどに使っていたということです。
群馬銀行は金融庁に事態を報告するとともに、警察への刑事告発を検討しているということです。
また被害に遭った顧客に対し、銀行は謝罪したうえで立て替える形で全額を弁済し、今後、行員に支払いを求める方針です。
群馬銀行は「信用を旨とする金融機関がこうした事件を発生させたことは痛恨の極みであり、心よりおわび申し上げる。内部管理態勢のいっそうの充実に全力をあげて取り組む」などとコメントしています。
**********上毛新聞2024年10月3日6:00
渋沢栄一ゆかりの地で「話題にしやすかった」 新紙幣両替と偽り、群馬銀行の行員が5500万円着服 ギャンブルに使い込む
↑記者会見で謝罪する後藤専務(右から2人目)ら↑
7月に発行が始まった新紙幣への両替を受け付けると顧客にうそを言い、預かった現金5535万円を着服したとして、群馬銀行(群馬県前橋市、深井彰彦頭取)は2日、同行深谷支店と深谷上柴支店の渉外係だった20代の男性行員を9月20日付で懲戒解雇したと発表した。このうち数千万円をギャンブルに使い込んでいたという。同行は詐欺容疑での刑事告発を視野に県警に相談している。
同行によると、男性は8月13日〜9月3日、外回り営業で訪問した埼玉県内の16の個人や法人に「新紙幣への両替の目標がある。無料で受け付ける」などとかたり、現金を預かった。9月3日、個人の顧客から「(両替の)目標に困っているならもう少し協力できる」と申し出があり、不審に思った行員が顧客に聞き取りをする中で着服が判明した。同行は顧客に全額を返却し、男性から回収する方針。
男性は現金を自宅や車に置き、自身の複数の口座に順次入金。野球の試合結果などを予想する、違法とみられる賭博サイトなどに振り込んで使った。男性は着服以前にも同様の手口で9顧客に計588万円の両替を持ちかけていたが、実際に両替を行ったとみられる。ただ、渉外係が現金を預かって両替することは同行で禁止されている。男性は「(新紙幣は)話題にしやすかった。お客さまにも銀行にも大変な迷惑をかけてしまい申し訳ない」などと話しているという。
男性が勤務していた両支店のある埼玉県深谷市は、新1万円札の肖像となった渋沢栄一の出身地。両支店は新紙幣の発行日に合わせて両替を始めており、需要が高まっていたとみられる。着服したのはほとんどが1万円札で、同行は男性の自宅や車から420万円を回収したが、口座に残金がなかったことなどからほぼ全額を使い切ったとみている。男性の勤務態度に大きな問題点はなかったという。
同行は着服について監督官庁に報告し、県警に相談した。刑事告発を検討している。深井頭取ら役員3人が報酬を3カ月間、一部辞退するとした。
2日に県庁で開いた記者会見で、後藤明弘専務は「こうした事件を発生させたことは痛恨の極みであり、皆さまに心からおわび申し上げる。信頼を取り戻せるよう、役職員のコンプライアンス意識の向上や内部管理体制の一層の充実に全力で取り組んでいく」と謝罪した。
**********テレ朝2024年10月3日放送分
「新紙幣へ両替」と客にうそ 5500万円着服、ギャンブルに使う 群馬銀行の男性行員
群馬銀行の埼玉県深谷市の支店に勤めていた20代の男性行員は、客に対してうその説明をして、およそ5500万円を着服していました。 男性行員(20代) 「新紙幣への両替の目標がある」 「両替を無料で受け付ける」 実際に両替はせずに、預かった現金はギャンブルに費やしていたということです。 男性行員は不正を認めていて、9月20日付で懲戒解雇されました。 不正に預かった現金は、銀行が客に全額返金しているということです。 (「グッド!モーニング」2024年10月3日放送分より)
**********
■群馬銀行のホームページを見ると、記者会見に併せて、プレスリリースが掲載されています。
*****10/2プレスリリース*****
2024年10月2日
株式会社群馬銀行
元行員による不祥事件の発生について
このたび、株式会社群馬銀行(頭取 深井 彰彦)におきまして、下記不祥事件が発生いたしました。
信用を第一とする金融機関において、このような事態を招きましたことは誠に遺憾であり、日頃から当行をご愛顧いただいておりますお客さま、地域の皆さま、株主の皆さまに対し、心より深くお詫び申しあげます。
今回の事態を厳粛に受け止め、役職員のコンプライアンス意識の更なる向上を図るとともに、内部管理態勢の充実に全力をあげて取組んでまいります。
記
1.事件の概要
(1)発生店舗
深谷支店兼深谷上柴支店
(2)行為者
深谷支店兼深谷上柴支店 元行員(渉外係 20代男性)
(3)内容
・お客さまからの問い合わせをきっかけとして調査を行ったところ、行為者が、お客さまに対して、新紙幣への両替の目標がある、両替を無料で受け付ける、との虚偽の説明を行い、不正に現金を預かっていた事実が発覚しました。
・その後の調査により、行為者は、2024年8月13日から2024年9月3日までの期間に、同様の手口により16先のお客さまから55,350,000円の現金を預かり、ギャンブルに費消していたことが判明いたしました。
2.お客さまへの対応
・被害にあわれたお客さまには、個別に事実関係を説明するとともに、深くお詫び申し上げました。また、行為者が不正に預かり返却されていない現金については、当行がお客さまに全額返却いたしました。
・なお、当行が行為者に代わって返却した金額は、行為者より回収を図ります。
3.関係機関への報告等
・本件発覚後、速やかに監督官庁に報告を行いました。
・また、警察にも相談し刑事告発を検討しております。
4.人事処分
・行為者につきましては、2024年9月20日付で懲戒解雇処分とし、関係者に対しても行内規定に基づき厳正な処分を行いました。
・また、事件を厳粛に受け止め、経営責任を明確にするため役員報酬を一部辞退いたします。
5.今後の対応
今回の事態を重く受け止め、事件の再発防止に向け、より一層役職員のコンプライアンス意識の向上を図るとともに、内部管理態勢の一層の充実に全力をあげて取組んでまいります。
以上
本件に関するお問い合わせ先
総合企画部 広報室 木村
TEL 027-254-7003
**********
■ところで興味深いのは、群馬銀行のホームページの巻頭ページにあるプレスリリースの下に、「金融犯罪にご注意ください」と注意喚起をしていることです。
*****金融犯罪にご注意ください*****
・パソコンやスマホへのウイルス感染等を装ったサポート詐欺にご注意ください
・インターネットバンキングでのフィッシング詐欺にご注意ください
・口座情報等の詐取によるスマートフォンアプリを悪用した不正送金にご注意ください
・不審なメール・SMSへのご注意
・スマホ決済サービスを通じた身に覚えのない預金引出しにご注意ください(2020.12.24)
・【65歳以上のお客さまへ】ATMでの当行キャッシュカードによるお引出し限度額・お振込み限度額の引下げを実施しております(2022.7.11)
・インターネットバンキングを悪用した還付金詐欺にご注意ください(H29.8.18)
・振込受付メールを装う不審なメールにご注意ください。(H28.6.29)
・インターネットバンキング登録メールアドレスの見直しのお願い(セキュリティ強化のために)(H26.7.14)[PDF:186KB]
・インターネットバンキングの限度額引下げのお願い(H26.6.5)(ウィルスによる不正被害対策)
・不正にポップアップ画面を表示させてインターネットバンキングの情報を盗み取ろうとする犯罪にご注意ください(H24.10.29)
・金融機関を装った不審な電子メールにご注意ください(H24.7.20)
・振り込め詐欺への対応について
・インターネットバンキングご利用のお客さまへ重要なお知らせ
・金融機関を装った不審な電子メールにご注意ください(H23.10.17)
・スパイウェアの感染と被害を防ぐために(必ずお読みください)
・インターネットバンキングの不正使用にご注意ください
・当行とは無関係のサイトにご注意ください
・当行支店名が記載された不審な電子メールにご注意ください
・群馬銀行をかたる不審電話・不審郵便物にご注意ください
・盗難通帳による不正出金被害への対応について
・警察官等を装いキャッシュカードを騙し取る詐欺事件にご注意ください
・振り込め詐欺にご注意を!
・「偽造・盗難キャッシュカード問題への対応」について
・銀行を装ったCD-ROM送付にご注意ください
・スパイウェアにご注意ください
・フィッシング詐欺にご注意ください
・振り込め詐欺被害者救済法への対応について
**********
群馬銀行は上記に加えて、「・当行行員による詐欺被害にご注意ください」と警鐘を鳴らさなければいけないのではないか。そう思い、群銀のホームページを探すと「金融犯罪対策窓口」が見つかりました。連絡先として「0120-788511」となっています。「受付時間9:00~17:00 ただし、土・日・祝休日、12/31~1/3は除きます」とあるので、さっそく10月3日午後3時45分に電話を掛けてみました。
すると、女性職員が電話口に出たので、「昨日、記者発表のあった深谷支店の貴行行員の不祥事件について、いくつかお聞きしたいことがある」と申し入れ、メディアで報道された事件のことについて、あれこれ不明点や疑問点を挙げたところ、電話対応の職員は「上の者に代わります」と言って電話を離れました。
どうやら上司に当会の相談について、説明をしている様子で、まもなく担当の上司が電話口に出ました。
「お待たせしました。リスク統括部のKです」
「あれっ、Kさんですか。お久しぶりです。タゴ事件の和解金支払い解消については、安中市長や副市長に再三要請しているのですが、まったく聞く耳を持ってくれなくて。せっかく、話し合いに応ずると言っていただいたのに、申し訳ありません」
まさか、筆者が安中市土地開発公社のタゴ事件で、毎年安中市がクリスマスに群銀に2000万円支払っている和解金の件で相談しているリスク統括部の人物が、金融犯罪対策窓口として本件も担当しているとは思いもよりませんでした。
○2023年5月23日;安中市土地開発公社巨額横領事件発覚28周年…タゴ死去で市と群銀は今こそ永久モラトリアムの決断を!!↓
さっそくいくつか質問をさせていただきました。
「当該職員は20代で渉外係担当ということですが、なぜ、複数で担当させないのですか?クロスチェックを働かせれば、こういう事態は未然に防げるのでは?」
「そのような人的余裕がない。やりたくてもできない、ということ。だから、最初の3か月間は、上司と一緒に顧客回りをして、業務内容を周知させるが、その後はひとりで渉外業務を行わせている」
「群馬銀行のブランドを顧客は信頼しているわけで、だから今回のように、顧客は当該職員の提案を信じ切って、即座に応じたわけです。その信頼を失墜させたという意味では、重大な事件だと思いますが、どう受け止め居ていますか?」
「重大な不祥事件だと認識している。だから、報道のとおり10月2日に記者発表をして謝罪もした」
「これまで、銀行を含め金融機関の不祥事が発生すると、処分が決まるまで、不正に関与した職員を本部付などとして、一般の利用者の目から隔離する事例が多いように感じるが、これは財務省から何か通達があるのでしょうか?あるいは金融機関の間で何か共通したルールを定めているのでしょうか?」
「そういうものはない。あくまで各金融機関ごとに、不祥事件発生時の対処法を定め、それに沿って対応している」
最後に、リスク統括室のK氏に要請をしておきました。
「群馬銀行の内部での処分に留まらず、しっかりと警察に被害届なり、告訴をしてほしい。当該職員の氏名がいつも公表されず、懲戒免職処分にしただけでは、後日、再犯の可能性もあるためです」
「わかりました。ご意見は伺っておきます」
■ところで、銀行など金融機関の渉外係とは、どのような業務なのでしょうか。イメージとしては、顧客回りをする営業のような役割が思い浮かびます。ネットで調べると、次の説明書きがありましたので以下に引用してみます。
*********
①銀行等金融機関の本・支店の担当地域内の法人、個人事業主、個人顧客を訪問し、きめ細かな金融サービスを提供する。金融機関の柱となる預金、貸金、為替業務はもとより、投資信託、債券、各種保険の提案や販売も行う。自社のサービスだけでなく、地域住民の金融に関する様々な問題や悩み事について相談を受け、グループ企業や提携する専門家の紹介を行うケースもある。
②法人を対象に、事業のニーズ・シーズ情報を基にした、ビジネスマッチングや海外進出に関する情報の提供を行うほか、海外進出の場合には、海外拠点の紹介や進出に関する各種サポートも行う。また、中小企業のオーナーの事業承継などに関するサポートも行っている。個人の顧客に対しては、遺産相続、不動産投資、各種ローンなどについて、専門知識やFP(ファイナンシャルプランナー)資格を活かした資金計画、終活等の相談に応じるなど幅広い支援、サービスを提供している。
③銀行・信用金庫の渉外担当の一日の仕事を例でみると、まず当日のスケジュールを確認し、顧客情報や社会・経済などの金融関連の情報を収集する。同僚とミーティングを行い、顧客の現況に関する詳細な情報を共有する。状況の確認を終えると当日予定している訪問先を訪ねる。顧客の関心事や課題を浮き彫りにし、社内外の専門家への相談・情報収集を行うなど、総合的な金融情報をもとに提案を行う。帰社後には、報告書や融資の稟議書、顧客への提案書などの各種書類の作成の他、翌日の予定の確認などを行い退勤となる。
**********
こうした業務内容から、渉外係は金融機関の花形部門というイメージを強く感じますが、群馬銀行の信用に乗じ、新一万円札のシンボルとなった渋沢栄一の出身地である深谷市にある群馬銀行の2つの支店(深谷支店・深谷上柴支店)を担当する渉外担当職員が、顧客に新紙幣への両替サービスを持ち掛けたところ、多くの顧客から容易に現金を預かったため、そのままネコババを決め込んだわけです。
両替はその場でするものですが、顧客は「群馬銀行の正社員だから、まさか預けたカネが戻ってこないなんでことはあるまい」と微塵も疑わなかったことでしょう。だから、8月13日(火)から9月3日(火)までお盆期間中を経て3週間もの間、発覚しなかったのも頷けます。あるいは、9月3日に取引先から深谷もしくは深谷上柴支店に「両替の目標達成にもう少し協力できる」との電話がなければ、発覚はもっと先送りになったかもしれません。
報道では、当該職員は、7月2日の新紙幣発行から8月12日までの間にも、9カ所の顧客から588万円を預かっていて、支店ロビーの両替機や他行で新紙幣にして渡していたというので、おそらく深谷市民の新紙幣への関心があまりにも高く、新紙幣発行から1カ月経過してもなお供給が全く追い付かず、顧客も両替に時間がかかると思い、疑いを持たずにいたものと思われます。
■群銀の不祥事と言えば、当会にも今年5月に別件での情報提供がありました。詳しくは、次のURLを参照ください。
○2024年9月14日:群馬銀行幹部は逃げずに説明責任を果たすべきです!↓
今年5月3日に当会へ提供された情報によりますと、この事件は、厚生労働省群馬労働局が、群馬銀行と結託共謀し、平成29年頃にウソの聴取書(虚偽有印公文書)を作成したもので、被害者は令和2年4月に前橋地検に刑事告発し、事件番号「令和2年検第944号~951号」で同地検の村上冬華検事が担当しました。
結局、村上検事は、嫌疑不十分による不起訴処分としましたが、以下の点について未解決の状態で捜査を終了させました。
・被疑者の具体的人数が分からない。
・犯罪動機を解明していない。
・被疑者の中に「氏名不詳の女子行員」がいるが、この女子行員の特定を行っていない。
・犯罪の事実は認めている。
つまり、虚偽の有印公文書作成の事実は前橋地検が認めているにもかかわらず、地検は被疑者らを起訴しませんでした。
これによって、この刑事事件の真相解明が困難となってしまったので、被害者は全容解明の為に、厚生労働省本省並びに群馬銀行会長らに対して、具体的調査を行うように申し入れていますが、厚生労働省並びに群馬銀行側の対応は、完全無視の対応で、不起訴処分をよいことに、一切真相究明に協力しようとはしないそうです。
■当会は、現在もなお、安中市土地開発公社を舞台に1995年5月に発覚し同年6月に公表された前代未聞の51億円巨額詐欺横領事件を追及していますが、これは安中市元職員タゴと群馬銀行安中支店長(当時)のズブズブの関係が事件の根底にあります。
安中のタゴ事件でも数々の虚偽有印公文書が作成されましたが、被害者が刑事告発した上記の虚偽有印公文書作成事件も、行政機関が民間企業と結託共謀した点において過去に例がありません。しかも「嘘の聴取書」を作成するといった極めて重大な犯罪行為であり、是が非でも全容の解明が必須の事件です。
この刑事事件では、平成31年当時、既に群馬銀行の人事部長は事件の全貌を把握し、被害者を特定したうえで、なんと加害者ではなく被害者を群馬銀行から追放してしまいました。この人事部長は、今では常務取締役まで昇進しているそうです。
このため被害者は、前橋地方法務局人権擁護課に対しても、上記刑事事件が被害者への人権侵害であるとして通報しましたが、この法務局側も消極的対応ばかりであって、群馬銀行側に配慮する始末だそうです。
■更にまた、群馬県の山本一太知事は、群馬銀行頭取との関係が親密であり、この親密な関係を象徴する組織が、群馬銀行東京支店内にある「上毛倶楽部」です。筆者も、かつてバブル最盛期に群銀の知り合いの接待で一度訪れた記憶があります。
そのため、被害者は山本一太知事に対して、上記事件解決を目的とした要望書などを郵送しましたが、こちらもガン無視対応で、群馬銀行経営陣に配慮するという異常さだということです。しかも、群馬銀行は社外役員の中に、群馬県元職員を就任させているのです。
群馬銀行は、県内の報道機関も牛耳っています。この事実は、群馬テレビの前社長更迭事件、そして上毛新聞社の社外役員に群馬銀行頭取が就任していることが証明しています。
○2023年11月1日:「早期解決を」群テレ大株主の群銀頭取が見解↓
■こうした群馬銀行の体質ですので、行員も群銀のブランド力を勘違いして、顧客を軽視する傾向に走るのかもしれません。今回の呆れた不祥事件が、群銀の体質改善にどの程度寄与するのか、はなはだ心基ありませんが、今後、群馬銀行が、きちんと元行員を告発できるのかどうか、そして警察がしかるべき捜査をして送検し、検察がしっかりと起訴するのかどうか、関心を呼ぶところです。
【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
※参考情報「群銀の埼玉県にある全23支店一覧」
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1 大宮支店(支店コード:301)
〒330-0844 埼玉県さいたま市大宮区下町2-1-1大宮プライムイースト1、2階
2 与野支店(支店コード:375)
〒338-0001 埼玉県さいたま市中央区上落合3-11-15
3 浦和支店(支店コード:257)
〒330-0061 埼玉県さいたま市浦和区常盤1-3-10
4 武蔵浦和支店(支店コード:252)
〒336-0027 埼玉県さいたま市南区沼影1-17-3
5 川越支店(支店コード:258)
〒350-1123 埼玉県川越市脇田本町30-3
6 熊谷支店(支店コード:300)
〒360-0014 埼玉県熊谷市箱田5-6-3
7 妻沼支店(支店コード:371)
〒360-0203 埼玉県熊谷市弥藤吾163-7
8 籠原支店(支店コード:372)
〒360-0847 埼玉県熊谷市籠原南3-3
9 川口支店(支店コード:304)
〒332-0032 埼玉県川口市中青木1-1-36
10 行田支店(支店コード:374)
〒361-0075 埼玉県行田市向町18-15
11 所沢支店(支店コード:259)
〒359-1123 埼玉県所沢市日吉町14-3朝日生命所沢ビル2階
12 本庄支店(支店コード:303)
〒367-0052 埼玉県本庄市銀座1-7-18
13 本庄南支店(支店コード:370)
〒367-0042 埼玉県本庄市けや木1-26-1
14 春日部支店(支店コード:305)
〒344-0062 埼玉県春日部市粕壁東1-21-18
15 羽生支店(支店コード:255)
〒348-0052 埼玉県羽生市東7-12-17
16 鴻巣支店(支店コード:306)
〒365-0077 埼玉県鴻巣市雷電2-1-15
17 吹上支店(支店コード:373)
〒369-0121 埼玉県鴻巣市吹上富士見1-16-21
18 深谷支店(支店コード:302)
〒366-0825 埼玉県深谷市深谷町2-1
19 深谷上柴支店(支店コード:308)
〒366-0052 埼玉県深谷市上柴町西4-2-4
20 上尾支店(支店コード:376)
〒362-0045 埼玉県上尾市向山2-6-4
21 越谷支店(支店コード:260)
〒343-0845 埼玉県越谷市南越谷1-2-31
22 戸田支店(支店コード:307)
〒335-0022 埼玉県戸田市上戸田5-1-1
23 上里支店(支店コード:309)
〒369-0306 埼玉県上里町七本木5350
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