市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

オンブズマンの情報公開度アンケートに記入ミスをした群馬県担当者からの緊急要請

2009-07-30 12:09:00 | オンブズマン活動

■既報のとおり、当会の事務局長が代表を務める市民オンブズマン群馬では、平成20年度の群馬県内の自治体として、群馬県と12市全部を対象とした情報公開度ランキング調査の結果を、7月28日(火)午前11時に、前橋の県庁5階の記者クラブで発表しました。

 その発表内容は、7月29日の朝刊各紙で報じられましたが、夏の高校野球を主催する朝日新聞の群馬版紙面は決勝戦の記事一色のため、情報公開度ランキング記事はボツとなりました。上毛新聞も、自社の関係した報道記事に対する名誉毀損事件で逆転勝訴した記事を社会面でデカデカと載せたため、県内ローカルニュース扱いとしましたが、マスコミ各紙のうち、とりわけきちんと報じた東京新聞の記事は次のとおりです。
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トップ県、最下位は沼田 市民オンブズ 県と12市の情報公開度
 行政の情報公開を求める活動に取り組む市民団体「市民オンブズマン群馬」は7月28日、県内自治体の情報公開度ランキングを発表した。アンケートの回答や情報公開請求への対応などを基に、県と県内12市の行政文書の公開度を評価した結果、トップは県で、最下位は沼田市と判定された。
 ランキングは今回が3回目。知事・市長交際費の相手方情報や入札結果調書などの公開基準から行政文書の透明度を評価したほか、公文書で非開示とした情報の範囲や根拠などを基に、情報公開制度の運用に関する実情も調べた。
 ランキングの上位3自治体は、県(85点)、前橋市(84点)、伊勢崎市(67点)の順。一方、下位の3自治体は沼田市(26点)、桐生市(28点)、富岡市(28点)だった。
 市民オンブズマン群馬は「全国基準で見れば、県内ランキングでトップとなった県の情報公開度も決して高いとは言えない」と指摘。全体的な問題点については「どの自治体も、情報を非開示とする場合の理由説明や該当個所の特定が十分でない」としている。 (中根政人)
**********

■上記記事のとおり、2001年度の第1回群馬県全市一斉情報公開度ランキング、2002年度の第2回についで、6年ぶりの群馬県全市を対象とした情報公開度ランキング結果の発表だったので、対象となった各自治体の情報公開担当の皆さんには、たいへん注目して頂けたようです。

 というのは、29日の午前中に、トップにランクされた群馬県の担当者から市民オンブズマン群馬の事務局に電話で「群馬県では首長交際費に関して、20年度より“相手方の個人名まで全面公開”になっています」と連絡があったからです。

 すなわち、首長交際費は、支出先の個人名まで全面公開にしているので、交際費区分Aの25点に修正願いたい、という趣旨でした。担当者は現在、県民生活課に在席している方ですが、「是非、全国発表のときには、訂正してほしい」と懇願されました。いわく、「群馬県では、個人名が公開できない個人には、交際費は支出しないことにしているので、“相手方の個人名まで全面公開”に相当する」という主張で、なんとしてでも訂正してほしいという真剣な様子が伺えました。

■さっそく、市民オンブズマン群馬のメンバーが直接確認したところ、詳しい経緯が判明しました。

群馬県は、市民オンブズマン群馬から送付および記入依頼のあった全国共通アンケートで、首長交際費の項目について「B(病気見舞いの相手方のみ非公開)」と回答してきました。しかし、別途群馬県に開示請求して公開された資料には、病気見舞いの支出がなかったので、市民オンブズマン群馬では「Aの間違いではないか」と考えました。

■そこで、過去の首長交際費の支出を、群馬県のホームページで調べたところ、19年度に病気見舞いの支出が2件あったことを確認しました。そのため、たまたまこの期間は病気見舞いの支出がなかっただけと判断して、県からのアンケート回答結果の「B」をそのまま維持しておりました。

 この点を当該の群馬県の担当者に指摘したところ、「アンケートに回答する際に、すでに『A(公開できないものは支出しない)』に変更になっていたことに気づかないまま、『B』と書いてしまった」が、「基準時の2008年12月の時点では、間違いなく『A』になっていた」という説明がありました。

■市民オンブズマン群馬事務局では事情を斟酌して、群馬県の全国ランキングに対する順位が正確に実情を反映するように、全国大会の本部宛に連絡して修正をお願いすべく対応していますが、市民オンブズマンの活動に対する認識面で、無用な誤解を生じさせないように、群馬県の職員の皆さんには、アンケート用紙の回答には、きちんと緊張感を持って真剣に取り組んでいただきたいものです。

 さらに根本的取組みとして、市民からの情報公開請求にも原則開示の姿勢で誠実に対応し、都合の悪い情報を不存在とか部分開示という名目で隠すことのないように、また、異議申立が出された場合には、審査会の答申が迅速に出せるよう、妙な圧力や根回しや不作為をしないように、強くお願いしたいと思います。

【ひらく会情報部】

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市民オンブズマン群馬による県内自治体情報公開度ランキングの発表

2009-07-29 06:10:00 | オンブズマン活動
■市民オンブズマン群馬は、7月28日に、群馬県内自治体情報公開度の調査結果を県庁記者クラブで発表しました。あわせて、各自治体に礼状とともに採点経緯など詳細資料を同会事務局から発送しました。

 今回の、調査に協力いただいた関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。なお、採点経緯など詳細資料が必要な方は、同会事務局あてメールでお問い合わせ下さい。

 調査の結果(ランキング)は、以下のとおりです。
 1位は、群馬県(85点)、2位は前橋市(84点)、以下、伊勢崎市(67点)、安中市(64点)、高崎市(62点)、太田市(55点)、みどり市(50点)、館林市(41点)、渋川市(39点)、藤岡市(38点)、富岡市(28点)、桐生市(28点)の順で最下位は沼田市(26点)でした。自治体間の差が予想以上に大きく開きました。

 群馬県と前橋市が「優」、良は該当なし、伊勢崎市、安中市、高崎市が「可」、他の自治体は「不可(落第)」と言えるでしょう。

 群馬県と前橋市は「優」としましたが、昨年の全国47都道府県のランキングでは、群馬県は35位と下位です。不可となった自治体の情報公開は、まったくお話にならないレベルと言えます。各地で地道に情報公開請求を続ける必要を改めて感じました。

■群馬県内自治体情報公開度ランキング(2009年7月28日 市民オンブズマン群馬 発表)
1.はじめに
 当会では、全国市民オンブズマン連絡会議の呼びかけに応じ、県内自治体の情報公開度を調査し、それを独自の基準に照らして評価し県内自治体の情報公開度ランキングを作成しました。調査の対象としたのは、群馬県及び県内の12市です。
ランキングの評価は、原則として2009年の1ないし3月に各自治体に対して行ったアンケート調査の結果(不明点の聞き取りも含む)、2008年1月ないし6月にかけて行った情報公開請求、 自治体のwebページに掲載された情報をもとに行いました。

2.評価項目・採点基準等
(1) はじめに
 情報公開度ランキングは、①行政文書の公開(透明)度、②請求権者の範囲、コピー代、開示手続など制度運用の2面から評価しました。
(2) 評価対象項目及び配点
 評価は100点満点で行いました。評価項目毎の配点は以下の通り、詳細な採点基準は別表2の通りです。
① 行政文書の公開(透明)度(小計50点)
 首長交際費の相手方情報(25点)、A4コピー用紙の予定価格情報(25点)
② 制度運用(小計50点)
 請求権者の範囲(20点)、行政文書のコピー代(10点)、非開示部分・理由の説明の程度(10点)、異議申し立て及び取消訴訟の教示の有無(10点)。
上記以外に情報公開に関わる重要事項について、特段の事項があった場合は、減点、加点をしました。
 なお、評価対象項目は、全国市民オンブズマン連絡会議が設定したものをベースとしましたが、群馬独自の項目として、非開示部分・理由の説明の程度、異議申し立て及び取消訴訟の教示の有無を追加しました。その理由は、実際に調査を進めていく中で、県内の多くの自治体においてこれらの項目の対応が極めて不適切であると感じたからです。

3.調査日時・調査方法
(1) アンケート調査
 2009年1月ないし3月に別紙のアンケートを当会事務局より各自治体に送付もしくは当会会員が持参し、同年3月末日までの回答を依頼しました。どの自治体もアンケートには協力的であり、全ての自治体から迅速に回答が得られました。
(2) 情報公開請求
 2009年1月ないし6月にかけて、各地の当会会員が各自治体に対して、以下の行政文書の情報公開請求を行いました。
① 2008年8ないし10月に支出した首長交際費に関する支出金調書、現金出納簿またはこれに類する文書
② 2008年1ないし12月に入札が行われた、A4コピー用紙の購入契約について、予定価格と入札価格、落札価格のわかるもの
 なお、請求権者を住民に限定している自治体にあって、当該自治体に請求権者となる当会会員が見あたらなかった場合については、任意開示を期待して、当該自治体の住民でない会員が情報公開請求を行いました。
(3) 聞き取り調査
 アンケートの回答と、情報公開請求によって得られた開示文書に食い違いが多く見られたので、2009年5月ないし7月にかけて、各自治体の担当者に電話で問い合わせ、採点に際して必要な補正を行いました。詳細は別表3-1及び2のとおりです。
(4) 自治体のwebページの調査
 自治体のwebページを閲覧し、情報公開条例、同施行規則、交際費情報、入札情報などを確認しました。

4.調査結果
 調査の結果(ランキング)は別表1のとおりです。
 1位は、群馬県(85点)、2位は前橋市(84点)、以下、伊勢崎市(67点)、安中市(64点)、高崎市(62点)、太田市(55点)、みどり市(50点)、館林市(41点)、渋川市(39点)、藤岡市(38点)、富岡市(28点)、桐生市(28点)の順で最下位は沼田市(26点)でした。自治体間の差が予想以上に大きく開きました。
 群馬県と前橋市が「優」、良は該当なし、伊勢崎市、安中市、高崎市が「可」、他の自治体は「不可(落第)」と言えるでしょう。

5.問題点等
(1) 非開示の箇所の特定及び非開示理由の説明不足が目立ちました。黒塗りが沢山ある場合、全ての黒塗りについて逐一条例上の根拠が何か解るようにすべきです。
(2) 「個人情報だから」という理由しか書いていない事例が散見されました。
(3) 非開示場所の説明と実際の黒塗り箇所が一致していない事例が散見されました。また消し忘れも散見されました。
(4) 条例上の非開示理由がないにも関わらず、開示請求している情報ではないという理由で黒塗りにしている事例が目立ちます。不要な作業であるし、これでは、原則公開ではなく原則非公開になってしまいます。  以上

【別表1】 群馬県内自治体情報公開度調査結果(ランキング)
自治体名/首長交際費/入札結果調書/請求権者/コピー代/非開示理由/教示の有無/減点/加点/合計/順位/備考
配点/25/25/20/10/10/10/-/-/100/-/-
■群馬県/20/15/20/10/10/10/-/-/85/1/-
■前橋市/20/15/20/10/9/10/-/-/84/2/-
■伊勢崎市/10/20/10/10/7/10/-5/+5/67/3/入札情報についての非開示箇所、理由を別表で説明(+5)、請求外情報を黒塗りとした(-5)
■安中市/10/10/20/10/4/10/-5/+5/64/4/開示文書一覧を別表で丁寧に説明(+5)、請求外情報を黒塗りとした(-5)
■高崎市/10/10/20/10/4/8/-/-/62/5/-
■太田市/10/15/10/10/5/5/-/-/55/6/-
■みどり市/5/20/5/10/0/10/-/-/50/7/-
■館林市/5/0/20/10/3/8/-5/-/41/8/請求外情報を黒塗りとした(-5)
■渋川市/10/0/20/5/4/10/-10/-/39/9/職務執行にかかる公務員氏名を非公開とした(-5)、請求外情報を黒塗りとした(-5)
■藤岡市/10/0/10/10/8/5/-5/-/38/10/請求外情報を黒塗りとした(-5)
■富岡市/10/0/5/10/3/10/-10/-/28/11/部分開示なのに全面開示決定書だった(-5)、請求外情報を黒塗りとした(-5)
■桐生市/5/0/5/10/3/5/-/-/28/11/-
■沼田市/5/0/0/10/6/10/-5/-/26/13/決定書では個人名、続柄を非開示としているのに、開示文書では職名が非開示となっている(-5)

【別表2】 群馬県内自治体情報公開度ランキング採点基準
●交際費/首長交際費の相手方情報/区分A~F(採点基準)/配点25
 A:相手方の個人名まで全面公開(25)
 B:一部の個人名のみ非公開(20)
 C:非個人の公開+個人名のほとんどが公開(15)
 D:非個人の公開+個人名の一部の公開(10)
 E:非個人の公開+個人名の非公開(5)
 F:非個人の一部の公開(個人一部公開も含む)(0)
●予定価格情報/A4コピー用紙の予定価格情報/区分A~E(採点基準)/配点25
 A:予定価格を入札前に情報公開請求によらず公表する制度がある(25)
 B:予定価格を入札後に公表する制度がある(20)
 C:入札後に情報公開請求があれば予定価格を開示する(15)
 D:情報公開請求でも開示せず(10)
 E:予定価格を作成せず(0)
●制度運用/請求権者/区分A~E(採点基準)/配点20
 A:何人も情報公開請求可能(20)
 B:広義住民以外の人は、理由を書けば情報公開請求可能(条例に記載あり)(15)
 C:広義住民のみ情報公開請求可能だが任意開示に応じた(任意開示制度あり)(10)
 D:広義住民のみ情報公開請求可能だが任意開示に応じた(5)
 E:広義住民のみ情報公開請求可能だが任意開示を拒否した(0)
●制度運用/A4一枚あたりの複写料(円)/区分A~B(採点基準)/配点10
 A:10円(10)
 B:20円以上(10円毎に5点減)
●制度運用/非開示部分の説明/区分A~F(採点基準)/配点5
 A:説明によって公開できない部分が具体的に特定できる(5)
 B:説明によって公開できない部分がほぼ特定できる(4)
 C:説明があるが具体的でなく特定しにくい(3)
 D:説明があるがわかりにくく特定が困難(2)
 E:説明があるが漠然としていて特定できない(1)
 F:説明がない、あるいは意味不明(0)
●制度運用/非開示理由の説明/区分A~F(採点基準)/配点5
 A:条例の提示があり、解りやすい説明がある(5)
 B:条例の提示があるが、理由の説明が解りにくい(4)
 C:条例の提示があるが、理由の説明がない(3)
 D:条例の提示はないが、理由の説明はある(2)
 E:条例の提示がない、理由の説明はあるが解りにくい(1)
 F:条例の提示も理由の説明もない、あるいはあっても意味不明(0)
●制度運用/教示の有無/区分A~D(採点基準)/配点10
 A:異議申し立て、取消訴訟の提起について教示がある(10)
 B:異議申し立て、取消訴訟の提起について教示があるが、解りにくい。(例:異議申立先が実施機関となっている)(8)
 C:異議申し立て、取消訴訟の提起の片方しか教示がない(5)
 D:教示がない(0)
●加点/情報公開の趣旨に添った努力がある/1項目5点
●減点/情報公開に趣旨に反した取扱がある/1項目5点
●合計/100点満点

<アンケート回答を変更したもの及び注意事項について>

【別表3-1】首長交際費
自治体名/概要
■群馬県/Bとの回答だが、20年度は病気見舞いの支出がないので、ホームページで確認したところ19年度に2件の支出があった。(変更無し)
■太田市/Eとの回答だが、個人名(県幹部)が開示されている事例があったので、担当者に確認したところ、公人については公開するとのことなので、Dとした。
■桐生市/Eとの回答だが、個人名(元助役)が開示されている事例があったので、担当者に確認したところ、消し忘れとのことなので、Eのままとした。(変更無し)
■渋川市/Fとの回答であったが、個人名が開示されている事例があり、かつ、非個人名については全て開示されていたので、担当者に確認のうえDに変更した。
■館林市/開示された資料では、支出の相手先が多く消されているが、これは法人・団体代表者の個人名が書かれているので消したとのこと。(変更無し)
■富岡市/Eとの回答だが、個人名(中曽根、小渕大臣)が開示されている事例があったので、担当者に確認したところ、公人については、公開することがある(基準はなくケースバイケースで対応)とのことなので、Dとした。
■沼田市/Fとの回答だが、非個人については非開示事例がない(具体的な想定もない)のでEとした。
■藤岡市/Eとの回答だが、個人名(議長など複数)の記載があるので、Dとした(担当者に公人は公開する旨確認済)。
■前橋市/Bとの回答だが、期間中病気見舞いの支出がないので、担当者に確認したところ、年に1度くらいあるとのこと。(変更無し)
■みどり市/Fとの回答であったが、個人名の記載があったので担当者に確認したところ、消し忘れとのこと。ただし、非個人の非開示事例がない(具体的な想定もない)とのことなのでEとした。

【別表3-2】入札結果調書
自治体名/概要
■安中市/随意契約(変更無し)
■伊勢崎市/予定価格はAとなっており、webページで実際に事前に公開していることも確認した。しかし、単価契約としているにも関わらず、他のサイズの用紙と合算した総額の予定価格が開示されただけで、A4の予定価格(単価)が開示されていない(県は単価まで開示)。
■桐生市/随意契約。Dとの回答だが、予定価格が存在しない(制定していない)のでEとした(担当者に確認済)。
■渋川市/特命随意契約。Cとの回答だが、予定価格が存在しない(制定していない)のでEとした(担当者に確認済)。
■館林市/随意契約。Cとの回答だが、予定価格が存在しない(制定していない)のでEとした(担当者に確認済)。
■富岡市/随意契約。アンケートに該当なしとの回答だが、予定価格が存在しない(制定していない)のでEとした。
■沼田市/随意契約。Dとの回答だが、予定価格が存在しない(制定していない)のでEとした(担当者に確認済)。
■藤岡市/随意契約。Cとの回答だが、予定価格が存在しない(制定していないのでEとした。
■みどり市/入札。単価契約としているにも関わらず、他のサイズの用紙と合算した総額の予定価格が開示されただけで、A4の予定価格(単価)が開示されていない。(変更無し)

【別表3-3】請求権者を限定している自治体の調査結果詳細
自治体名/概要
■伊勢崎市/任意開示制度あり。
■太田市/任意開示制度あり。
■桐生市/任意開示した。なお、任意的開示制度があるが、条例施行前の文書の公開に関するもので、市民以外を対象にしたものではない。
■富岡市/任意開示した。
■沼田市/住民以外の開示を拒否した。その後、沼田市民が開示請求した。
■藤岡市/任意開示制度あり。
■みどり市/任意開示した。B(請求理由を書けば住民でなくても請求可)との回答(実際に開示した)だったが、条例にはその旨記載がないのでCとした。

■当会は、今回の県内自治体情報公開ランキング調査で、安中市を担当しました。

 当会は、長年にわたり、安中市土地開発公社を巡る巨額詐欺横領事件や、サイボウ環境の廃棄物処分場問題、また日刊ゴルフ場問題等の取組みを通じて、安中市や群馬県との間で多くの取消訴訟を提起してきました。今回、トップにランクされた群馬県はもとより、わが安中市が、群馬県と県内12市を対象に実施された情報公開ランキング調査の結果、第4位となった背景には、当会の活動による啓蒙の成果もそれなりに反映されているものと考えています。

 県内では、安中市は割合上位にランクされましたが、全国平均でみると、群馬県自体の情報開示のレベルが低く、まだまだ改善の余地は大きいのが実態です。情報公開と説明責任を公約に掲げた岡田市長は、今回の結果を自らの公約の成果だとして自画自賛するかもしれませんが、むしろ、今回の結果の功績は、情報開示に真摯に取り組んできた当会の努力に報いてきた安中市の情報開示担当者らの切磋琢磨の賜物でしょう。さらに、県内トップ、そして、全国の最高位を目指すために重要なことは、私たち市民としても、常に行政の監視を継続してゆく姿勢を保つことだと思います。

 今後とも、安中市のオンブズマンとして、当会は情報開示を通じて、開かれた安中市政の実現に向けて尽力してまいります。

【ひらく会情報部】

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フリマ中止を巡る未来塾側と安中市・岡田市長とのバトル・・・第3ラウンド(その2)

2009-07-29 02:41:00 | 安中フリマ中止騒動
■一方、4月7日付けで、被告岡田義弘が、「被告準備書面(2)」「証拠説明書」「丙第7号証の写し」を提出しました。この中で、丙第7号証とは、意見交換会のやりとりを被告岡田が詳細にメモしたものですが、A6版サイズのいわゆるメモ帳90枚に、会話の詳細な内容を克明に記載したものです。これほど詳細に長時間の会話を記憶できる岡田義弘氏の記憶力は、驚異的です。岡田市長が提出した次の書面のうち、とりわけ丙17号証をじっくりご覧ください。

**********
【岡田義弘の被告準備書面(2)】
平成20年(ワ)第492号 損害賠償等請求事件
原告 松本立家 外1名
被告 岡田義弘 外1名
被告準備書面(2)
平成21年4月7日
前橋地方裁判所高崎支部合議2係 御中
     〒379-0114群馬県安中市野殿969番地
     電話027-382-2061
     FAX027-382-2061
     被告 岡田義弘
第1 平成21年3月17日付け求釈明について
 平成21年3月17日付の求釈明に対する回答は下記のとおりである。
     記
1 作成者について
(1)丙1号証のワープロ印字について
 作成者 安中市役所 長澤和雄建設部長
(1)-2 丙1号証の手書きの部分について
 作成者 長澤和雄建設部長
 「20.12.5市長へ」の部分の作成者も長澤和雄建設部長である。
(2)丙2号証について
 作成者 被告岡田
(3)丙5号証について
 被告岡田は、平成21年3月19日(木)に■■■氏(■■■■■■■)宅を訪問して質疑した。
 被告岡田:丙5号証の文書は誰が書いたのか伺います。
 ■■氏:山下敏雅弁護士が書いた文書である。
 被告岡田:どうして山下敏雅弁護士と分かるのですか。
 ■■氏:山下敏雅弁護士が書いたと松本立家氏が説明した。
 被告岡田:何時、■■■■宅に文書が届いたのか教えてください。
 ■■氏:平成20年7月末ごろ、原告松本立家氏が陳述書(2枚綴)と一緒に山下敏雅弁護士名刷り込み文書を持参した。
 それから、平成20年3月末ごろ、原告松本立家氏と山下敏雅弁護士が来訪して応接室で面談した。
 応接室で米山団地の■■■■の■■■■さんから聞いている話をした。
 拡声器の音が煩くて困ると苦情がきていることを話した。
 被告岡田:「20.4.26」という手書きの部分と(松本)という手書きの部分はどういうことなのか、その事実を教えてください。
 ■■氏:「20.4.26」及び(松本)という手書きの部分については、原告松本立家氏は山下敏雅弁護士が書いたと説明した。
 被告岡田:米山団地の■■■■の話を■■■■さんはしましたか。
 ■■氏:米山団地の■■■■の■■■■氏から拡声器の音が大きくて困ると電話等で抗議の通告があったことを話した。
 平成20年3月末ごろに来訪してきた原告松本立家氏と山下敏雅弁護士に■■■■からきた苦情の話をした。
 丙5号証の上段の部分について
 被告岡田は平成21年3月22日再度、■■■■氏宅を訪問して、去る3月19日の■■■■氏の話の内容を再確認した。
 ■■氏は、去る19日に話した内容のとおりであると証言したのである。
 また、被告岡田は平成21年3月22日、米山団地■■■■の■■■■氏に面談した。
 被告岡田:フリーマーケットが米山公園を会場にして開催されて来ましたが感想を聞かせてください。
 ■■氏:長男の■■がいますが、日々の勉強や期末テスト、そして高校受験、大学受験で長男の■■は朝から一日中拡声器で音楽を流し続けていることに悩む連続であった。
 拡声器の音に勉強が落ち着いてすることができず父親として怒りすら覚えたので米山地区の■■■■■■に注意するよう抗議を電話で伝えている。
 被告岡田:■■■■■■は、どう言ったのですか。
 ■■氏:■■■■■■■はフリーマーケット主催者に伝えると言った。
 被告岡田:拡声器の音は、どのように変わったのですか。
 ■■氏:全然、拡声器の音が、小さくならないので、■■■■■■に対しスピーカーの向きを変えてくれと言ったんだ。
 舞台の設置場所を河川敷(九十九川)にするよう要請してきた。
 被告岡田:その他に何か感じていますか。
 ■■氏:体の悪い人や病人がいることにも配慮すべきだと思うよ。
 被告岡田:拡声器の向きは変わったんですか。
 ■■氏:スピーカーの向きでも変えることで少しは騒音が小さくなるからと■■■■■■にお願いしてきたが駄目だった。
 ■■■■氏は証言したのである。
(4)丙6号証について
 作成者 安中市役所 鳥越一成秘書行政課長
(5)丙8号証の1、ワープロ印字部分及び「提出用写」の手書きの部分について
 原稿 岡田義弘
 ワープロ印字作成者及び「提出用写」の手書きについて
 作成者 長澤和雄建設部長
(6)丙8号証の2について
 作成者 安中市役所 長澤和雄建設部長
(7)丙10号証の1について
 作成者 安中市役所 鳥越一成秘書行政課長
(8)丙10号の2「内部資料」の記載より上の部分、「内部資料」以下の部分、及び「平成19年5月21日]の手書きの部分について
 「内部資料」の記載より上の部分
  作成者 安中市役所 佐藤伸太郎教育部長
 「内部資料」の以下の部分
  作成者 安中市役所 長澤和雄建設部長
 「平成19年5月21日の手書きの部分
  作成者 岡田義弘
  長澤和雄建設部長から「フリーマーケットの運営について」の報告を受けて被告岡田が記入する。
2 丙1号証について
 当初、安中市役所 長澤和雄建設部長が平成19年10月17日午前8時30分に市長室にワープロ印字部分のみ記載された文書を持参して報告にきたが、その後さらに市民等から問い合わせがあったので、平成19年10月24目午前8時30分に市長室に手書きにより書き足した文書で報告を受けた。
 上記のことについて平成21年3月27日に長澤和雄建設部長に再度文章内容及び文書作成者(手書きの部分を含めて)を再確認したところ、「20.12.5市長へ」については平成20年12月に入って原本に手書きで書き足し、コピーしたものを長澤和雄建設部長が保管していたものである。なお、「20 12 5市長へ」と書き込んだ原本はそのとき処分したのである。
 平成21年3月13日には、その写しを預かり、書証として持参したものである。
3 丙5号証について
 平成21年3月13日弁論準備手続きにおいて「■■■■氏より受領した文書そのもの」と述べていることについて
 被告岡田は、平成21年3月19日及び平成21年3月22日の両日、■■■■氏宅を訪問した。
 ■■■■氏より渡された山下敏雅弁護士名刷り込み文書について前述のとおり確認したのである。
 ■■氏:私の家に松本立家氏が平成20年7月末の日ごろきて陳述書(2校綴)と一緒に山下敏雅弁護士名刷り込み入りの文言を持参してきたと証言に間違いないと断言したのである。
 その時、既に「20 4 26」及び(松本)という手書き文字は書いてあったと断言した証言もしたのである。
 原告松本立家氏は手書きのことについても■■■■氏に対し山下敏雅弁護士が書いたと説明したことを明らかにしたことを証言したのである。
 さらに、■■■■氏は原告松本立家氏と山下敏雅弁護士が来訪してきて(平成20年3月末ごろ)■■■■氏宅の応接室に上がって面談したことも証言したのである。
 しかし、平成21年4月2日■■■■氏が市役所に来庁し、■■■■氏本人から安中市役所に申し出があり、山下敏雄弁護士が書いたというのは、私の記憶違いで、自分が書いた文書であると思われると回答を変更した。
 したがって、丙5号証は■■■■氏が作成者であり、■■■■氏が持参した文書そのものである。
第2 要点筆記について
 話し合い終了後、会話の内容について要点をメモ用紙に記載したもので、丙17(7のまちがい?)号証として提出する。

【証拠説明書】
平成20年(ワ)第492号 損害賠償等請求事件
原告 松本立家 外1名
被告 岡田義弘 外1名
証拠説明書
平成21年4月7日
前橋地方裁判所 高崎支部 民事部 御中
被告  岡田義弘
号証/標目/作成年月日/作成者/立証趣旨
丙7/要点筆記・原本/平成19年9月10日/被告岡田義弘/要点筆記に基づいて「談話」を作成したこと

【丙第17号証】
H19.9.10市長室於
午後6時30分
未来塾 3名
市   4名

長沢:フリーマーケットの件で本日1時間程時問をいただきました。市長と代表の方から一言づつお願いします。

市:行政に入ってきている話は出店者から2000円を徴収している。2000円徴収しているにもかかわらず募金箱を持って回っているという話しが行政に来て行政は苦慮しています。

未:市長から疑問があるので、話し合いの中で説明します。

長沢:本日は意見交換をするテーマが3つあります。

市:すいません。確認させてください。

未:目を見て話をしろ。

市:静かに話をしましょう。

市:重箱の隅みたいなことでなく、もっとおおらかに話しましょう。


市:1時間30分も遅れた説明がないのはどういうことか?不明のママ説明なし

未:出店者から2000円を徴収していることは事実です。

市:募金はどうなんですか、募金箱を持って回るのはおかしいのではないかという市民から指摘もあって行政は苦慮しています。

未:阪神淡路大震災のとき1回募金活動を行ないました。

市:阪神大震災は12年前ですよね。12年前のことを市民は指摘しますかね。

未:少し間を置いて思い出しました。新潟地震も行いました。いかがなものですか。

市:事実確認ですので――。

未:普段の運営においてはありません。

長沢:最近の地震とか災害がありますので、震災を受けた地域の方々に、そういうテーマをきちんと持って、地震があったからうんぬんとかということですね。

未:社協を通じて寄付していますので、控えがあると思う―。

長沢:被災地域の方々にバックアップするというテーマがあって行っているということですね。

市:フリーマーケッットは何回になりますか。

未:31回です。

市:31回の中で、どこどこに募金を寄付をされましたかね。

未■:そちらの方で調べていただければわかると思います。

市:行政は市民から説明求められていますからね。後は調べなよっていうのでは―。

未:指摘のあったのは新潟のことではないでしょうか。それは大々的にやりましたので―。

市:新潟は2回ありましたが―。

未:前回のものです。

長沢:3年前の地震ですね。


未:この件について何か疑問がありますか。

市:事実を伺っていますので――。


長沢:どこまでがそうなのかあまりわからなかったものですから。

未:冒頭の話ですと、2000円の会ヒの徴収と募金を集めに回っているという噂やTelによって、確認されているわけですね。

市:市民の声、その事実に基づいてね。

未:何の事実ですか。

市:市民の声がある事実に基づいて。

未:そういった噂やTelによって、そちらに話があったことについて質問していることにお答えしたわけです。

市:時間も時間ですから。これまでに1回募金活動をしたということですね。

未:そうですね。

市:次に、この2000円を徴収するという根拠を教えていただけますか。

未:根拠とおっしやいますと。

市:公有地ですからね。

未:私たちは16年前から開催しています。

市:市から許可を受けて行っているのですか。

未:はい。

市:2000円を徴収しますというとを市の誰から許可を受けたのですか。

未:市の執行部のみなさんとの協議は重ねてきております。

市:2000円の徴収は市許可しているのか伺っているのです。

未:2000円の許可と市の立場である方々が未来塾に許可をしたか、今となっては記憶にないです。

市:2000円を徴収するにあたって土地は公有地ですから、2000円を徴収してフリーマーケットを開くとか、そういう対話があったのか、許可を受けことないのか説明をお願いしているのです。

未:米山公園で開催する前は総合運動公園でやっています。そこの時は2000円会ヒと、敷地面積の有料解釈というものがありました。役所からいろいろな提案がありました。

市:有料です。西毛運動公園も米山公園も有料ですね。

未:2000円徴収する事も、市は納得されて貸して下さいました。

市:西毛運動公園は所管が違いますからね。

未:フリマの内容や参加ヒを徴収しているということも明記しました。

未:申請に関してのだんどりをきちんとしてきたから、現在まで市のみなさんとの話も続いてきているわけです。

市:そういう報告書というか書類は保管してあるですか。金銭が入っている書類はどうなんですか。

長沢:確認していないですが、市の公園条例で公園の使用料は所管課長が権限を持っていますので、2000円で使うのではなく、フリーマーケットで利用するということに対して許可を下りています。そこで2000円を徴収しているということは許可の中に入っていないのです。

市:そこのずれがありますね。

長沢:はっきりしてきましたね。

未:今回は別としても、役所の企画課の方に主催イベントの内容を提出しています。

市:企画課でなく都市整備課ではないのですか。

市:問題はこの2000円徴収が別の用紙で2000円徴収して開催するというのが、伝わっているのかということなんです。

未:私の方から質問いいですか。

市:ちょっと待ってください。それはちょっとずれがあってこの点を伺いしたのは、これに参考までに、ボランティアという本質の活動は、どういう徴収方法しているのか分かりませんが、2000円を徴収するということはボランティアではないのではないか、こういう指摘がされてるんですよ、市民からね。行政は大変苦慮しております。

未■:通達文書にありましたけれど、真のボランティアというフレーズがあったと思ういますが、真のボランティアという概念はどう考えているのか―。

市:それは、こちらから伺っているところです。

未■:そちらが真のボランティアという意味と、こちらがボランティアだたと思っていることと違う思っているのですよね。

市:それは後にしていただきたいと思う。

未:2000円いただいているのはフリマ再開に対する運営ヒです。そのことに何か問題がありますか。

市:市民の声がありまして、行政は説明できないものですから。


未:2000円徴収して開催していること公明正大に、全戸配布チラシや新聞他いろいろな機関を通じて16年間発表してきましたから、ここにいるみなさんも見た覚えがないでしょうか。

市:見たとか見ないとかいうのではなくて、ボランティアという表題で徴収をしているということが始めは市民のみなさんにはわからなかったのだと思うのですよ。でも最近はわかってきて、公有地を使用して1マス2000円というのは市はどういう見解で許可しているのか、こういう質問を受けて行政は苦慮しています。ボランティアという本質と2000円というところです。

未:地域を元気にする、いろいろ発信していく、このイベントを行なうには金がかかります。それは、どうでしょう。

市:どうでしょうではなく、みなさんが主催するのですからみなさんのご見解を伺いたいと思います。

未:お金がかかります。その一部を2000円負担していただいているということです。あれだけのイベントを開催するには莫大な費用がかかります。市を元気にしようというイベントですから、一生懸命やってきました。そのことに対しての評価は高いと思う。2000円の出店料は参加者に経ヒの一部を負担してもらっている。それが我々の考えです。

市:県下のフリーマーケットは同じ形でやっていると―。

未:われわれが元祖だから。

市:元祖はいずれにしても。

未:大事なことなんです。

市:出店料は他のボランティアもいただいているということなんです。

未:商工会等がやる場合に、その会ヒ以上の補助金を賀している場合は会ヒを徴収しないで開催する場合はある。

市:かかる、かからないは別としてね。

未■:経ヒはかかるんですよ。

市:経ヒは、かかるというご見解で承っておこうと思います。確認させていただきますが、県内で歴史あるみなさんの活動が県内に広がったと、それで同じように出店料を徴収していると―そういうことでよろしいですね。

未■:徴収しているところもあるし、他の補助をもらってやっているところもあります。

未:行政の方から補助があったりしてやれる部分があると思います。

市:行政から補助があれば、そういうものは徴収しないと、言うことですか。

未:それはケースバイケースです。行政主体でやっているところは行政のお金が出ているのでしょう。

市:行政主体でやっているのは、例えばこれからありますが福祉ふれあいまつりがありますが、それに対しての補助っていうのは出てないんじゃないでしょうかね。

未:他の行事に対してはよくわかりませんが。

市:いや参考までにね。
未:そのへんのところはわかりませんが、我々の立場で話しているのですが、基本的にフリーマーケットに関しては、我々のやり方が浸透しているということは、あげました。各自治体、各団体がどんな形態でやっているか確認はできていませんが、ほとんどの場合は、補助金等がない場合、当然会ヒをいただくということは、あたりまえのこととされていると思います。

市:会ヒということは、あたりまえということなんですか。

未:そうだと思います。

未■;財源がなかったらできないですから。

長沢:費用がかかるということは、わかりましたので、経ヒが一番かかる部分を教えてください。人件ヒとかかかりますよね。

未:イベントの宣伝をしますよね。参加ヒは、半分以上は宣伝の経費になっています。チラシその他40万位。宣伝しないと客は来てくれないから、400店舗を募集して出店費用が70万位集ります。

未■:広告宣伝費、運営費、通信ヒですね。

市:なぜ伺ったかといいますとね。露天商組合というのがありますね。その組合と同じではないかという指摘がなされているんです。徴収しているわけですから。

未:わたしたちが露天商と違うかどうか今確認しているわけですか。

市:いや、そういう指摘に対して行政は答えられないんですよ。

未■:露天商じゃないでしょう。徴収というのは今、申し上げたように経ヒに当てていますから。

市:使うのは、みなさんが徴収したんだから、言及するつもりはありません。そういう指摘に対して行政は答えられないんですよ。

未:露天商かどうかは―、露天商とはいえないですよね。

市:いや、だからやっている行為が―。

未:フリーマーケットが露天商ではという話が市長のところにきてるんですね。市長も露天商と思い始めているわけですね。

市:いや市民のそういう指摘に対して答えられないと―ね。

未:話し合いですから何でも聞いてください。なぜ露天商と思うのか、聞いてください。

市:だから聞いているんですから。

未:わかってきましたか。

市:そういう角ぱった―、みなさんは、これから時代を切り開こうというのに、角ぱった、ある意味に置いては興奮しているので―。

未■:市長はフリーマーケットに何回か、見えてますよね。会場を見ていると思うが、どう感じましたか。露天商って感じましたか。そういうことを市民の皆さんから問われているわけですから。

市:そういうことを岡田が感じたかということではなく、市民のみなさんの声、指摘に対して行政が適切に答えるために、伺っているのです。

未■:私たちは露天商という認識はありませんが、そちらがそういう認識かあるから答えられないということですよね。そうじゃないですか。そうですよね。

未:それで本当のことが知りたくて、呼んだわけですよね。

長沢:そういうわからない部分をお互いに話し合って―。

未:一生懸命やっていることですから、どのことか露天商ではないという証になるかわかりませんが。

市:いま、1件、アリーナの駐車場のことですが、西の中央駐車場はアリーナの関係者、東の駐車場はフリーマーケットのみなさんでスミワケした、だけれども、いっこうに決まりを守らない。こういう指摘がなされているんですよ。それについてはどうお考えですか。

未:いっこうに守らないというのは、まさに市長、挑戦的な言い方ですけれども。

市:指摘をそのままお伝えしているんですよ。

未:非常に努力をして人をたくさん増やしたり、カラーコーンを置いたりして、努力して、体育館との話し合いによって10時以降は全て止めても良いことになっており、現在、スムーズに行われているのが現状です。

市:行政に来ているのは、そういう話はきていないんですよ。


未:それは残念だったです。非常に努力をしています。

市:いや努力と結果は別ですから。

未:努力を一生懸命して、ガードマンやシルバーの方を投入したり、きちんとやっています。10時以降西側の駐車場に止めても良いことになっています。10時以降はバリケードをはずして使用するというように、現場とのやりとりでスムーズにやっています。

市:10時というのは午後10時ですか。

未:午前10時です。

長沢:アリーナを使用する人は、朝一番に来る人が多いので10時くらいには、ほとんど利用者の方はアリーナに入っているので大丈夫ということですよね。

未:精一杯の努力はしています。そのためにガードマンを入れるので費用がかかっています。

市:そういうことは別としてね、事実だけを伺っているのです。

未■:そういうことで駐車はご遠慮くださいとチラシに載せています。ガードマンを入れて、コーンでふさいだり、時間は体育館との話し合いで決定したり、絶えず努力はしています。

市:体育館はあんまり、―全然関係ないとは言わないんですけれどもアリーナを活用している方々は体育館ですからね。

未■:体育館とアリーナは一緒ですね。そういう方々のために確保しています。

市:みなさんはそういう気持ちなんだと思っても現実は違うようです。

未■:前向きにできるだけの努力はしています。

市:西は体育館利用者、東はフリーマーケットと、そこは厳格にならないとね、ちょっと、という気がしますね。努力したことだけじゃ片付かないんですよ。行政は市民に対して―。

未■:なる程ね。何人も警備員やガードマンを置いてがんばっているんですよ。

市:行政は市民に対してガードマンを置きましただけじゃー、説明にならないし片付かないですよ。

未:じゃー実際どうしたらいいですか。体育館に来たか、フリマに来たか聞くと―。

未■:聞いてますよね。きちんと分けていますけど。

市:それはみなさんの思いで、みなさん方も市民、アリーナを利用される方々も市民のみなさん、行政は両方ですからね。はい、以上です。伺うことは―。

未:私の方から質問いいですか。未来塾が主催しているフリーマーケットが露天商ではないということが市長にわかってもらえましたか。

市:それは、僕が言っているのではなく、市民から指摘がなされているからお伺いしたまでで誤解のないように。

未:私達と話をしてみて、市長の考えとしてはどうですか。

市:それを披露する立場にはございません。

未:いや、あるでしょう。あなたはトップですから。

未■:意見交換会ですので。

市:それは強制されるものではございません。

未■:意見交換会というのは、こちらが質問したことに答えていただかないと―。

市:答える答えないは、強制される範囲ではございません。

未■:なぜ答えられないのですか。

市:市の皆さんの指摘ですから、それに対して伺ったまでです。だからそんな角ばらずに。

未■:意見交換会で私たちが質問したことにお答えいただけなければ、それは、角ばらずにと言われても困ります。

市:それはみなさんの受け止め方ですからね。

長沢:これからも意見交換会を開催していければと思います。

未:ここに来て私たちがやっていることが露天商と同じことだというような次元のご質問されるとは―。いろんな意味で覚悟してきたわけですけれども、がっかりしました。この認識は大変だなと思いました。

市:その認識はだれがやっているんですか。

未:そういう認識をした人が市長に質問して、その質問が私たちにされているんですよね。何も答えてくださいませんが、露天商のようなものと同じだと見えているということに非常にがっかりしました。非常に良いことをやっているつもりでいたのですが―。良いと思わない人がいっぱいいるんですね。驚きました。

未■:露天商のようなことをやっているという認識はね。

未:16年間活動してきて、露天商とそういうようなイベントであると言われたことはショックで―。

**********

【ひらく会情報部・この項「その3」につづく】

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フリマ中止を巡る未来塾側と安中市・岡田市長とのバトル・・・第3ラウンド(その1)

2009-07-28 01:21:00 | 安中フリマ中止騒動
■安中市で15年以上にわたり年2回開催されてきたフリーマーケットを、市民からの苦情を理由にして安中市公園条例を盾に開催を許可しようとしない安中市と、引き続き開催を申請しようとしたフリマ主催者の未来塾との間で、平成19年9月10日に安中市長室で開かれた意見交換会のやりとりについて、安中市と安中市長が広報紙で虚偽の内容を掲載して未来塾と未来塾の代表の信用を低下させたとして、未来塾側が平成20年9月17日に、安中市と岡田義弘市長を相手取り、総額800万円の損害賠償などを求めて前橋地裁高崎支部に提訴してから、既に10ヶ月が経過しました。

 この間、この事案(事件番号:平成20年(ワ)第492号)は、次の経緯を辿って現在もなお係争中です。
<平成20年>
 11月 5日 被告安中市が答弁書を提出
 11月13日 第1回口頭弁論が開かれる(原告未来塾側が陳述)
 11月15日 被告安中市が指定代理人選任届を提出(指定代理人:鳥越一成、島崎佳宏、吉田隆)
 12月5日 第2回口頭弁論が開かれる
 12月8日頃 被告安中市のホームページから広報おしらせ版平成19年12月21日号の「談話」と称するページが削除される
<平成21年>
 1月14日 原告未来塾が第1準備書面、証拠説明書及び取下書(インターネットのウェブサイト上における記事の削除)を提出
 1月23日 午前10時から、第3回口頭弁論が開かれる(1月14日の原告未来塾の第1準備書面に対して、2月27日までに被告安中市・岡田義弘が共同書面で反論の準備書面を提出するよう訴訟指揮)
 3月13日 午後1時30分から、第4回口頭弁論が開かれる
 4月16日 午後2時30分から、第5回口頭弁論が開かれる
 5月22日 午後4時00分から、第6回口頭弁論が開かれる
 7月 3日 午後1時30分から、第7回口頭弁論が開かれる

 当会では、この件に関する情報を得るため、逐次情報公開請求をしており、4月27日、5月27日、7月16日にいずれも個人の氏名を除く部分開示を受けました。開示された情報をもとに、その後の両者のバトルの推移をご報告申し上げます。
■当会のブログでは、前回、平成21年1月23日の第3回口頭弁論のあとから、3月13日の第4回口頭弁論までの両者のバトルの模様をご報告しました。今回は、第4回口頭弁論のあとから、4月16日(木)の第5回口頭弁論と、それまでの両者のやりとりについてみてみましょう。

 その前に、平成21年3月13日(金)午後1時30分から前橋地裁高崎支部準備手続兼和解室(2賠)で開催された第3回口頭弁論では、被告岡田義弘の丙第1号証から丙第16号証-2までの証拠書類の原本確認を行い、丙第5号証と丙第8号証については、再度原本確認することになりました。また、3月10日付けで原告から文書提出命令申立書が提出されたので、次回に被告岡田義弘氏が「要点筆記」を提出することになりました。裁判長から未来塾に対しては、裁判中でも再びフリーマーケットを開催するつもりがあるか、安中市長に対しては、申請があれば公園使用許可をするつもりがあるかについて、質問がありました。

■この第3回口頭弁論のあと、最初に攻撃をしたのは原告未来塾側でした。3月17日付で、被告岡田義弘と安中市に対して、原告訴訟代理人の弁護士法人東京パブリック法律事務所弁護士山下敏雅ほか10人から求釈明が提出されたのです。安中市は3月18日にこれを受領しました。

**********
【求釈明書】
平成20年(ワ)第492号 損害賠償等請求事件
原告 松本立家 外1名
被告 岡田義弘 外1名
求釈明書
平成21年3月17日
前橋地方裁判所高崎支部合議2係 御中
    原告ら訴訟代理人
      弁護士 山 下 敏 雅
      同   中 城 重 光
      同   釜 井 英 法
      同   登 坂 真 人
      同   寺 町 東 子
      同   後 藤 真紀子
      同   青 木 知 己
      同   吉 田 隆 宏
      同   大 伴 慎 吾
      同   船 崎 ま み
      同   寺 田 明 弘
 原告らは、被告岡田に対し、各丙号証について,下記の通り釈明を求める。
      記
 第1 求釈明の趣旨
 1 作成者について
  下記各書証の各丙号証の各部分につき,作成者(役職名・氏名)を具体的に明らかにされたい。
(1)丙1号証につき,ワープロ印字部分,及び,下部の手書き部分。
 平成20年12月5日ころに作成されたものを原本として提出する場合には(下記「2」「(1)」参照)、「20.12.5 市長へ」の部分の作成者も併せて明らかにされたい。
(2)丙2号証
(3)丙5号証につき,ワープロ印字部分,及び,「20.4.26」「(松本)」の手書き部分
(4)丙6号証
(5)丙8号証の1につき,ワープロ印字部分,及び,「提出用 写」の手書き部分
(6)丙8号証の2
(7)丙10呼証の1
(8)丙10号証の2につき,「内部資料」の記載より上の部分,「内部資料」以下の部分,及び,「平成19年5月21日」の手書き部分
2 原本について
(1)丙1号証につき,証拠説明書上は作成日平成19年10月16日の原本とされているが,平成21年3月13日弁論準備手続で提出された「原本」には,原告ら受領した写しに記載のない「20.12.5 市長へ」との記載が右上にあり,また,下部の手書き部分が明らかに複写のものであった。
 平成20年12月5日ごろに作成されたものを原本として提出する趣旨か否か,明らかにされたい。仮に是とする場合には,再度正確に写しを作成して提出されたい。
 また,下部の手書き部分が複写となっていない原本が存在するのか否か明らかにした上,存在するのであればそれを丙号証として提出されたい。
(2)被告岡田は丙5号証を「写し」で提出しているが,平成21年3月13日弁論準備手続において「■■氏より受領したもの」と述べていることから,被告岡田が所持している原本(■■氏より受領した文書そのもの)を提出されたい。
第2 求釈明の理由
1 作成者について
(1)丙1,2,5,6,8の1及び2,10の1及び2の各丙号証につき,被告岡田は,平成21年3月13口付け証拠説明賓においていずれの作成者についても「被告岡田義弘,被告安中市」と記載していたところ,同日行われた弁論準備手続において,丙5号証以外の作成者を「被告安中市」と修正した。
 また,丙5号証の作成者について「わからない」と述べ,「原告松本が作成したものを■■氏を通して受領した」との趣旨の釈明も行った。
(2)証拠方法たる「文書」とは,「その作成者である特定人の思想が,文字その他の可読的符号によって表現されている有体物」である(裁判所職員総合研修所監修「民事実務講義案I(三訂版)」136頁。下線原告ら訴訟代理人)。
 そして,文書の形式的証拠力につき,民事訴訟法は、公文書・私文書の場合それぞれについて規定しているところ(民訴法228条2項,同粂4項),「公務員」「本人」「代理人」等の文言が用いられていることからも明らかな通り,作成者としては自然人たる個人が念頭に置かれている。
 本件において、丙1,2,8の2,10の1,及び,10の2の「内部資料」以下の部分は,明らかに事実経過の「認識」に関する「報告証書」であり,その他も,「判断」「感想」等に関する「報告証書」である。これらの事実経過の認識・報告,判断,感想等の思想が特定の誰のものであるのかは,民訴法上,挙証者において明確にするよう要求されている事項である。前掲「民事実務講義案I(三訂版)」144頁も,「文書は特定人の思想が表現されているものである以上,そこに表現されているものが誰の思想であるか,つまり当該文書の作成者は誰であるかを確定することは不可欠である」とし、「作成者の判然としない文書は証拠とすることはできない」としている。
(3)団体・法人・公共団体等が組織体として思想を表明しているものであって,当事者の訴訟遂行上,当該組織体内の作成者個人を特定する必要性が乏しい場合には,作成者を個人ではなく当該組織体として表示することもあり得るし、実際実務上そのような取り扱いは多くなされているところである。
 しかしながら,本件において被告岡田が提出した丙1,2,6,8の1及び2,10の1及び2の各文書は,いずれも,「組織体たる被告安中市」の事実経過の認識・判断・感想として,配布等の方法により外部に対し表明されたことはこれまで一切ないし,その内容を見ても,自然人の認識・判断・感想であって,「組織体としての被告安中市」の思想の表現物であるとは到底解し得ない。
 そして,本件においては,「談話」による名誉毀損に至るまでの過程において,被告岡田を初め,長澤建設部長,佐藤教育部長,堀越総務部長等の関係者が,原告らと被告岡田・被告安中市との間の連絡調整を行ったり,「意見交換会」に同席したりしており,かつ,本訴訟において各人が陳述書を提出し各々の認識等を陳述している。そのため,上記各丙号証に記載されている認識・報告,判断,感想等の思想が一体誰のものであるか,すなわち作成者が特定の誰であるのかは,本訴訟において重要な意味を有している。
(4)また、丙5号証についてはそもそも作成者について被告岡田の主張が明確でない(仮に「作成者が原告松本である」と主張するのであれば,原告らはその成立を否認する)。
(5)よって,上記の各丙号証の各部分について作成者(役職名・氏名)を具体的に明らかにするよう求める。
2 原本について
 求釈明の理由は,上記「第1 求釈明の趣旨」「2 原本について」中に記載した通りである。
 丙1号証及び丙5号証につき,被告岡田の所持する(実質的な)原本を提出すべきである。
以 上
**********

■これに対して、安中市は、新しい年度に突入したため、人事異動により、この裁判を担当する職員、すなわち指定代理人の変更届を4月2日に提出しました。

**********
【起案用紙】
受付年月日 平成21年4月3日
起案年月日 平成21年4月3日
決裁年月日 平成21年4月3日
起案者   総務部秘書行政課広報広聴係 職名 係長 氏名 反町勇 内線(1014)
決裁区分  市長
決裁    市長・- 部長・鳥越 課長・佐俣 係長・反町 係・? 公印・岡田
関係部課合議 ―
課内供覧  文書法規係長
宛先  前橋地方裁判所高崎支部合議2係
差出人 安中市長 岡田義弘
件名 損害賠償等請求事件に関する指定代理人の変更について
 平成20年(ワ)損害賠償等請求事件における安中市の訴訟行為を行う指定代理人を、下記の者に変更したいがよろしいか伺います。なお、ご決裁の上は、別紙「指定代理人変更届」を前橋地方裁判所高崎支部宛提出してよろしいか併せて伺います。
     記
1.事件 番号 平成20年(ワ)第492号
2.管轄裁判所 前橋地方裁判所高崎支部
3.当 事 者 (原告)松木立案、地域づくり団体未来塾
        (被告)岡田義弘、安中市
4.変更前   総務部秘書行政課課長 鳥越一成
        同  広報広聴係長  島崎佳宏
5.変更後   総務部長       鳥越一成
        同  広報広聴係長  反町 勇
6.変更届   別紙のとおり

【指定代理人変更届】
平成21年4月 日
前橋地方裁判所高崎支部合議2係  御中
    被告 群馬県安中市安中一丁目23番13号
       安中市 代表者 安中市長 岡田義弘
 平成20年(ワ)第492号損害賠償等請求事件について、下記のとおり本件に関する一切の訴訟行為を行う指定代理人を変更いたしましたので、お届けします。
    記
1 変更前
  総務部秘書行政課長      鳥越一成
  総務部秘書行政課広報広聴係長 島崎佳宏
2 変更後
  総務部長           鳥越一成
  総務部秘書行政課広報広聴係長 反町 勇
3 変更期日
  平成21年4月1日から
**********

【ひらく会情報部・この項「その2」につづく】

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日弁連元副会長の酔っ払い弁護士を除名できなかった日弁連の仲良しクラブ度

2009-07-27 23:13:00 | 不良弁護士問題
■平成20年10月5日(日)午後、安中市野殿の県道前橋安中富岡線の元駐在所付近で、ゴルフ場でビールや焼酎をシコタマ飲んでからの帰路、酒気帯びのまま運転中、対向車線の乗用車と衝突し、女性にケガを負わせたとして、自動車運転過失傷害などの疑いで現行犯逮捕された群馬弁護士会所属で日弁連元副会長の内田武弁護士は、平成21年4月21日付で群馬弁護士会から業務停止4ヶ月の懲戒処分を受けていました。

 ところが内田弁護士は、これを不服として、4月28日付で、日本弁護士連合会あてに、業務停止1ヶ月が相当だとする審査請求を出しており、日弁連から5月7日付で事案番号:平成21年(審)第11号として審査開始通知が当会に到来しました。

■そこで、当会から5月12日に、業務停止4ヶ月ではなく、弁護士会から除名するよう、異議申出書を日弁連に郵送しました。そして、5月13日に、当会の異議申出について、日弁連の宮崎誠会長名で、事案番号「平成21年懲(異)第8号」として、審査が開始された旨の通知が送られてきました。

 その後、日弁連から特にこの件で何も連絡がないため、先日、弁護士会館15階を訪れて、進捗状況について問い合わせてみましたが、具体的な回答がないため、審査結果は今年末までかかりそうだと予測していました。

■ところが、昨日の日曜日に、突然、日本弁護士連合会審査第二課から、2通の配達証明郵便が届きました。開けてみると、なんと日弁連の懲戒委員会の議決を踏まえて、日弁連会長による審査請求事案の裁決通知と、異議申出事案の決定通知です。どうやら、弁護士さんたちが夏休みに入る前に、駆け込みで議決をしたようです。

■まずは、元日弁連副会長だった群馬弁護士会所属の内田武弁護士から、「4ヶ月の業務停止は重過ぎるから、1ヶ月の処分に減じてほしい」とする審査請求事案に関する、日弁連の裁決結果について見てみましょう。
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【当会への裁決通知書】
平成21年7月24日
小川賢殿
  日本弁護士連合会 会長 宮崎誠 (公印)
審査請求事案の裁決について(通知)
 下記事業につき懲戒委員会の議決に基づき裁決したので,裁決書謄本を添えて通知します。
    記
本件事案番号: 平成21年懲(審)第11号

【裁決書】
 群馬県前橋市大手町三丁目4番15号
  内田武法律事務所 群馬弁護士会所属弁護士
   審査請求人   内田  武 (登録番号13572)
   上記代理人弁護士    小 磯 正 康
   同           横 田 哲 明
   同           官 下   章
 審査請求人にかかる平成21年懲(審)第11号審査請求事実について,日本弁護士連合会は次のとおり裁決する。
主文
 本件審査請求を棄却する。
理由
 本件審査請求について懲戒委員会が別紙議決書のとおり議決したので,弁護士法第59条の規定により,主文のとおり裁決する。
平成21年7月14日
  日本弁護士連合会 会長 宮崎誠(自署)

【議決書】
平成21年懲(審)第11号[群馬弁護士会平成20年(懲)第1号・同第2号]
議 決 書
   群馬県前橋市大手町三丁目4番15号
    内田武法律事務所
     群馬弁護士会所属弁護士
     審査請求人      内 田  武(登録番号13572)
     上記代理人弁護士   小 磯 正 康
     同          横 田 哲 明
     同          宮 下   章
主文
 本件審査請求は棄却するを相当とする。
理由
第1 群馬弁護士会の判断
 審査請求人にかかる本件懲戒請求事件につき,群馬弁護士会の認定した事実及び判断は,同弁護士会懲戒委員会の議決書記載のとおりであり,同弁護士会は前記認定と判断に基づき,審査請求人を業務停止4月の処分に付した。
第2 審査請求人の審査請求理由
 審査請求人の本件審査請求の理由は,同弁護士会のなした「4月の業務停止」の処分は重きに過ぎるものとして,「1月の業務停止」との処分の変更を求めるものであるが,併せて,同議決書「理由」第3項(6)記載「(審査請求人の運転車両が)対向車と衝突したことから,その後続車が対向車と衝突し,対向車は道路脇にあるリアルオートの敷地に飛ばされ,ガードレールを破壊し,『数台の車両を破壊して』止まった。」との認定に対する不服申立てがなされている。
第3 当委員会の認定事実
 当委員会は,審査請求人の群馬県警察における供述調書および実況見分調書別示図面および当委員会が行った審査請求人に対する審査期日の審問結果から,「審査請求人の運転車両は被害者運転の対向車に衝突して道路上に止まり,同対向車が中古自動車販売店リアルオートこと後閑雄大の敷地に飛ばされ,同敷地内に駐車していた車両の1台に衝突して止まった。」という事実を認めた。したがって,当委員会は,審査請求人が不服とする前第2記載の同議決書記載事実である「『数台の車両を破壊して』止まった」との同弁護士会の認定を上記のとおり変更する。
第4 当委員会の判断
 審査請求人は,先例と比較して「4月の業務停止」は重きに過ぎると主張する。確かに先例には,酒気帯び運転の事業において「1月の業務停止」の議決例があるが,本事案は酒気帯び運転のうえ人身事故,物件損害事故を惹起させるという反社会的事実が加わっている。さらに,審査請求人は過去に群馬弁護士会の会長,日本弁護士連合会の副会長という要職にあったのであり,一般の弁護士以上に身を律してしかるべき立場にあった。したがって,審査請求人が弁護士会に功績のあったこと,事故が新聞報道されるなどの社会的制裁を受けたことおよび既に刑事罰を受けたことなどの事情を斟酌しても,社会人としていかなる理由があろうとも犯してはならない酒気帯び運転を行い,被害者等に人身,物件の損害を与えたことは極めて重大であり,弁護士としての品位を失わせるものといえる。
第5 結論
 当委員会が審査した結果,前記議決書の認定には前第3で述べた以外に誤りはなく,当委員会に新たに提出された証拠を考慮してもその処分の程度もやむを得ないところであるから,同弁護士会の審査請求人に対する本件懲戒処分は相当である。なお,前第3記載の認定の誤りは,同弁護士会の行った処分の判断に影響を与えるものではない。
 よって,本件審査請求は理由がないので棄却するを相当とし,主文のとおり議決する。
平成21年7月13日
  日本弁護士連合会懲戒委員会
   委員長  長 濱   毅 (自署。以下同様)
   委 員  坂 本   成
        都 築   弘
        原 田 國 男
        大 島 忠 郁
        大 島 稔 彦
        佐柄木 俊 郎
        神 長   勲
        二 國 則 昭
        谷 口 和 夫
        河 内   保
        円 谷 瑛 子
        八 戸 孝 彦
        永 石 一 郎
これは裁決書の謄本である
平成21年7月23日
  日本弁護士連合会 事務総長  丸 島 俊 介(公印)
裁決の効力の生じた年月日:平成21年7月21日
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 日弁連は、内田弁護士からの審査請求を棄却して、4ヶ月の業務停止処分を行った群馬弁護士会の決定を支持しました。この結果、平成21年7月21日から4ヶ月の業務停止の効力が発生したようです。実際には、内田弁護士いわく、弁護士活動を自粛しているということで、その期間も参入するとなれば、既に事故を起こしてから9ヶ月以上経過しているため、本人にとっては日弁連のこの裁決は痛くも痒くもないことになります。

 議決書の中で、注目されるのは、酔っ払った内田弁護士の運転するレクサスが、対向車と衝突したあと、「対向車のうしろを走っていた後続車が、対向車に追突して、対向車が道路わきにある中古車販売店の敷地に飛ばされ、ガードレールを破壊して、数台の車両を破壊して止まった」のではなく、「対向車が中古自動車販売店の敷地に飛ばされ、同敷地内に駐車していた車両の1台に衝突して止まった」のが正しい状況だったというものです。

 つまり、破壊したのは、事故現場に隣接していた中古自動車販売店にあった「数台の車両」ではなく、「1台の車両」だけだった、というのです。

■次に、当会が日弁連に提出していた、「4ヶ月の業務停止処分では軽過ぎるから、酔っ払い弁護士を日弁連から除名してほしい」とする異議申出事案に関する、日弁連の決定結果について見てみましょう。

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【当会への決定通知書】
平成21年7月24日
小川賢殿
     日本弁護士連合会 会長 宮崎 誠(公印)(注:「崎」の字は「山」扁に「立」と「可」)
異議申出事案の決定について(通知)
 下記事案につき懲戒委員会の議決に基づき決定したので,決定書謄本を添えて通知します。
     記
本件事案番号: 平成21年懲(異)第8号

【決定書】
群馬県安中市野殿980番地
異議申出人 小川  賢
 異議申出人の申出による群馬弁護士会所属弁護士内田武君(登録番号13572)にかかる平成21年懲(異)第8号異議申出事案について,日本弁護士連合会は次のとおり決定する。
主文
 本件異議の申出を棄却する。
理由
 本件異議の申出について懲戒委員会が別紙議決書のとおり議決したので,弁護士法第64条の5第5項の規定により,主文のとおり決定する。
平成21年7月16日
    日本弁護士連合会 会長 宮崎 誠(公印)

【議決書】
平成21年懲(異)第8号[群馬弁護士会平成20年(懲)第2号]
議決書
 群馬県安中市野殿980番地
  異議申出人 小川  賢
 群馬県前橋市大手町三丁目4番15号
  内田武法律事務所 群馬弁護士会所属弁護士
  対象弁護士 内田  武(登録番号13572)
主文
 本件異議の申出は棄却するを相当とする。
理由
 異議申出人の対象弁護士に対する本件懲戒請求の理由及び対象弁護士の答弁の要旨は,いずれも群馬弁護士会懲戒委員会の議決書に記載のとおりであり,同弁護士会は同議決書記載の認定と判断に基づき,対象弁護士を業務停止4月とする懲戒処分をした。
 本件異議の申出の理由は,要するに,前記認定と判断は誤りであり,同弁護士会の処分は不当に軽く不服であるから,更に相当の処分を求めるというにある。
 当委員会が審査した結果,同議決書8頁,理由3(6)8行目記載の「数台の車両を破壊して」を「審査請求人の運転車両が同対向車に衝突したことにより,同対向車が道路沿いにある中古自動車販売店リアルオートこと後閑雄太の敷地に飛ばされ,同店前に設置されていたガードレールを破損し,同店に置いてあった車両に衝突し,さらに,審査請求人の運転車両と同対向車のガラスの破片が飛び敷って,同敷地内に置いてあった7台の車両の天井等の表面を傷つけるという物件損害を与えた。」と認定し直したほかは認定に誤りはない。異議申出人主張のように,社会的にも道徳的にも手本となるべき弁護士が,このような社会の規範を無視して,酒気を帯びながら車を運転したうえに,対向車と衝突事故を起こし,さらに物的,人的事故を招致したことは極めて遺憾であるといわざるを得ない。
 しかし,対象弁護士は,本件事故の報道などにより社会的制裁及び刑事罰を受けているなどの事情を斟酌すると同弁護士会の処分は相当なものと判断する。
 よって,本件異議の申出は理由がないので棄却するを相当とし,主文のとおり議決する。
平成21年7月13日
  日本弁護士連合会懲戒委員会
   委員長  長 濱   毅 (自署。以下同様)
   委 員  坂 本   成
        都 築   弘
        原 田 國 男
        大 島 忠 郁
        大 島 稔 彦
        佐柄木 俊 郎
        神 長   勲
        二 國 則 昭
        谷 口 和 夫
        河 内   保
        円 谷 瑛 子
        八 戸 孝 彦
        永 石 一 郎
これは決定書の謄本である
平成21年7月17日
  日本弁護士連合会 事務総長  丸 島 俊 介(公印)
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■日弁連は、酔っ払い弁護士の内田武の審査請求への裁決通知では、「破壊された車両は数台ではなく1台だった」と修正認定しましたが、当会の異議申出への決定通知では、「対向車が事故現場に隣接する中古自動車販売店にあった数台の車両を破壊しただけでなく、ガードレールも破壊しており、さらに、内田武の運転していたレクサスと、ぶつけられた対向車のガラスの破片が飛び散って、販売店の敷地内にあった7台の車両の天井等を傷付けた」と修正認定しました。

 なぜ、内田武に対しては、「破壊された車両は1台だけ」と簡単な修正記述なのに、当会への決定書では、さらに詳しく破壊状況を説明した記述としたのか、理由は不明ですが、加害者のレクサスと被害者の乗用車の、両者のガラスが広範囲に飛び散った状況は、衝突のショックが相当すさまじかったことを物語っています。ということは、内田武が相当酒によっていて運転を誤ったものと推測できます。

■日弁連は、当会の主張を引用して「社会的にも道徳的にも手本となるべき弁護士が,このような社会の規範を無視して,酒気を帯びながら車を運転したうえに,対向車と衝突事故を起こし,さらに物的,人的事故を招致したことは極めて遺憾であるといわざるを得ない」としながら、「しかし,対象弁護士は,本件事故の報道などにより社会的制裁及び刑事罰を受けているなどの事情を斟酌すると同弁護士会の処分は相当なものと判断する」として、4ヶ月の業務停止処分を妥当だと判断しました。しかし、刑事罰を受けているのですから、弁護士資格の剥奪を含めて、厳しい処分を科すのが、酔払い運転撲滅を願う社会世論に沿った正しい判断であったはずです。

 しかし、日弁連はそれができませんでした。世論が期待した、弁護士という特権意識の塊の団体による「お仲間クラブ」的な発想の打破は、やはり、無理でした。

■こうして、酔っ払い弁護士の内田武は、遅くとも、今年12月から、再び弁護士稼業に復帰することになります。となれば、こうした酔払い弁護士に弁護を依頼しないよう、我々としても注意しなくてはなりません。行政においても、こうした前歴を有する弁護士への行政訴訟の弁護依頼は、厳禁としてもらいたいものです。それでなくても、行政寄りの御用弁護士が多いのが実態ですが、今後、内田弁護士がもし行政訴訟で、群馬県や自治体の弁護を引き受けた場合には、この酔払い運転事故を起こした弁護士の資格や資質について、行政の見解をきちんと質していきましょう。

【ひらく会事務局】

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