■2月15日から16日にかけて中国英字紙チャイナ・デーリーなどの中国メディアが一斉にカドミウム汚染米問題について取り上げています。これを受けて、中国にある日本のメディアの時事通信や中国ニュース通信社Record Chinaの日本語版も次のように報じています。
○カドミウム米が流通=工場排水が原因か-中国紙
【北京時事】中国英字紙チャイナ・デーリーなどは16日、中国の一部地域で基準値を超える有害物質カドミウムを含んだコメが流通しているとする南京農業大学の調査結果を報じた。工場排水による土壌汚染などが原因とみられている。
調査は、2007年に全国各地の市場で販売されていたコメを抽出して行われた。約10%のサンプルから基準を超えるカドミウムが検出された。湖南省や広西チワン族自治区など南方に多かった。(2011/02/16-21:17)
○市場で売られているコメの10%から基準値を超えるカドミウム―中国
Record China 2月15日(火)18時28分配信
2011年2月14日、中国の市場で売られているコメの約10%が、有害な重金属であるカドミウムに汚染されていることが分かった。財新網が伝えた。
南京農業大学の潘根興(パン・ゲンシン)教授率いる調査チームが2007年に全国の6地域(華東、東北、華中、西南、華南、華北)の主要都市・県で売られている91種類のコメの安全検査を実施したところ、10%前後から基準値を超えるカドミウムが検出された。調査結果は専門誌「安全と環境」に発表されたが、反響はほとんどなかったという。この5年前の2002年に中国農業部が全国で実施した検査でも、28.4%から基準値を超える鉛、10.3%からカドミウムが検出されていた。中国のコメの生産量は年間約2億トン、うちカドミウムに汚染されたコメは2000万トンに上る計算になる。
潘教授のチームによると、特に重金属汚染が深刻なのは湖南省と江西省。2008年4月に江西、湖南、広東省などの自由市場で抜き取り検査をしたところ、60%以上から基準値を超えるカドミウムが検出された。これらの地域はカドミウムを吸収しやすい酸性土壌であることも大きな原因だという。潘教授は「これほど汚染が深刻では、短期間で改善するのは難しい」との見方を示している。(翻訳・編集/NN)
■報道管制の厳しい中国で、これほどセンセーショナルに自国の食品の安全性の危機について直視し、報じたことは異例と言えるでしょう。それは主食のコメに関するテーマだからです。
まずは、数多くの報道の中から、日本語できちんとした記述のニュースを引用してみます。
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中国産米、1割がカドミウム汚染 しかし流通は「自由」=中国誌調査
広西チワン族自治区桂林市の思的村に住む84歳の李文驤さんは、ペンキが剥げてまだらになったテーブルの下から米袋を引っ張り出した。純白でつやつやとした透明感があり、粒もふっくらしているこの米。一見しただけでは、どこに問題があるか見当もつかない。
だが、この米には基準値を超えるカドミウムが含まれている。現地の人々はこのような米を「カドミウム米」と呼んでいる。2月14日出版の中国誌「新世紀週刊」は、中国国内で流通している国産米の約1割が、このような「カドミウム米」であるという深刻な状況を取り上げている。
<村を襲った奇病>
李文驤さんは、20数年もの間、普通に歩くことができない。「ほんの100メートルほど歩くだけで、脚とすねが痛くてたまらなくなる」と話す李さんは、自分の奇病とカドミウム米に何か関係があるのではないかと考えている。
医師もはっきりと病名を告げることができなかったので、李さんは自分の症状に「軟足病」という名前をつけた。李さんによれば、思的村には同様の症状をもつ村民が十数人いるという。
同じ村に住む71歳の秦桂秀さんも4、5年前から足に力が入らなくなったばかりか、歩くたびに足が痛み、また腰痛にも悩まされている。秦さんによれば、このような村民は十数人どころか50人はいるという。
また、80年代の初め頃、別の村から思的村に嫁いだある女性は、当時から、この村で生まれる子供は「骨が柔らかい」との噂があったと証言する。
<カドミウムに汚染された米>
1986年に思的村の土壌調査が行われた。調査当時、同村の土壌のカドミウム含有量は国の基準値の26倍である7.79mg/kgに達していた。また、同じ年に実施された別の調査によると、同村で収穫された水稲のうち、早稲(わせ)には基準値の3倍の0.6mg/kg、晩稲(おくて)には基準値の5倍を超える1.005mg/kgのカドミウムが含有されていたという。
カドミウムは自然界の鉱物の中に存在する重金属の一種で、人体に進入すると、何年もたってから「骨痛」や「骨軟化」などの症状が現れ、ひどくなると「イタイイタイ病」に至る。
この点については、すでに国内の複数の土壌学者が、論文や公開講義において、思的村の少なからぬ村民に「イタイイタイ病」の初期症状が見られるとともに、この村で「殻の柔らかい卵」や「骨軟化症の子牛」が生まれていることに言及している。
思的村の水田の水源となっている思的河の上流には、鉛と亜鉛の採掘鉱がある。1950年代から採掘が始まったが、カドミウムを含む廃水はそのまま思的河に流されたため、灌漑用水として水田に流入することになった。汚染された土地は、村周辺の330ヘクタール以上に及んだ。当時の廃水に含まれるカドミウムは、灌漑用水の基準値の194倍に達するとの研究結果も発表されている。専門家は、土壌が一度カドミウムに汚染されると、産出する農作物に含まれるカドミウム量は、長年経過しても減少しないと説明する。
中国における穀物の市場化が始まる2004年以前は、同村の米は「毒がある」との理由で政府による徴集を免除されていた。しかし、村民はその「毒」が何なのか、自身にどのような被害がもたらされるかは知らずに、何十年もその「毒米」を食べ続けていた。また、一部の村民は知っていても、汚染米を売って安全な米を買う際に生じる差額を負担できず、汚染米を食べ続けるしかなかった。「金があれば金でまかなうが、金がなければ命でまかなうしかない」と、ある村民は言う。
<思的村は氷山の一角>
思的村から約2000キロ離れた湖南省株洲市の新馬村では、2006年にカドミウム中毒で2人死亡、150人が慢性中毒となる事件が起きていた。後に同村の飲用水や地下水、土壌について調査したところ、土壌の重金属含有量が基準値をはるかに超えていたことが判明した。
当時、政府は新馬村産の米のカドミウム含有量を発表しなかったが、南京農業大学の潘根興教授とその調査グループは、事件から2年後の2008年に調査をおこない、同村産の米に国家基準の2.5倍にあたる0.53mg/kgのカドミウムが含まれているという調査結果を報告している。
潘教授は、2008年の新馬村での調査に前後して、メディアの報道等でカドミウム汚染が伝えられていた広東省大宝山地区、湖南省郴州地区、江西省大余地区などの米についてもサンプリング調査を実施した。その結果、これらの地区で産出した米も全てカドミウムに汚染されており、その量が基準値の2倍から5倍の0.4mg/kgから1.0mg/kgとなっていたことが判った。また、これらの省の市場に流通した米について、63回に及ぶ抜き取り調査を行ったところ、その6割以上がカドミウムに汚染されているという結果も得られた。
これに先立つ2007年、潘教授は全国範囲でも調査を進めていた。中国各地で市販されている91種の米についてサンプル調査した結果、その1割がカドミウム含有量の基準値を超えていたという。これは2002年に中国の農業省が行った米の安全性検査におけるカドミウム含有量と、ほぼ一致する結果となった。当時の検査結果によると、市場に流通する米の28.4%が鉛に汚染されており、次いでカドミウムによる汚染が10.3%と高い汚染率を示していた。
一方、中国科学院の陳同斌研究員の研究結果によると、中国の耕地面積を1.2億ヘクタールだとすると、重金属に汚染されている耕地は1200万ヘクタールで、そのうち、カドミウムに汚染された耕地は530万ヘクタールに上るという。
これらの土壌の汚染情報は稲作農民にはほとんど知らされていないため、数千万人にも及ぶ汚染地域の稲作農民が、自家米を食べることで、汚染の最大の被害者となっている。また中国では、汚染された土地における栽培規定がほとんどないため、思的村のような重度の汚染地域でも依然として米作が行われている。
更に恐ろしいことは、現在、米の流通は自由であるため、汚染米生産地以外の都市や地域の住民も汚染米を口にする危険に曝されていることである。流通過程における検査でカドミウム含有量の超過等が発覚し、販売が止められることは極めて稀である。
また近年では、汚染地域の農民の中には経済的に余裕のある農民も出てきており、健康についての意識も以前に比べて高まっている。それらの農民は、汚染米を自分で消費せず都市部の市場に出して、自分は安全な米を買おうとする傾向が強くなっているため、都市部の住民が重金属による健康被害に遭う危険性は日増しに高まっている、と陳研究員は指摘する。
2006年に、湖南省湘潭市で湘江の水を飲用する500人を対象に尿検査が行われた。そのうち3割の人は尿中のカドミウム量が安全値を超えており、1割は治療が必要という驚くべき結果が出た。カドミウムの摂取元は湘江の水のほか、湘潭の市場で販売されているカドミウム汚染米の可能性も否定できないと専門家は分析する。
<カドミウムだけではない>
中国産米に含まれる汚染物質は、カドミウムに止まらない。中国では、日本の水俣病の原因となったメチル水銀の主な摂取ルートは、魚介類ではなく、米であるとされる。浙江大学の張俊会氏が博士論文作成のため2009年に調査したところ、浙江省台州にある9つの電子製品解体で長い歴史をもつ村の水田のうち、7つの地区の土壌からカドミウムや銅、亜鉛等による複合汚染の存在が判明した。
また、中国科学院地理科学・資源研究所の李永華氏が率いるチームが2008年に行った調査研究によれば、湖南省湘西にある鉛・亜鉛の鉱山地区から産出する米は、鉛やヒ素による汚染が深刻だという。
食物汚染の連鎖は、すでに長期間にわたって続いている。中国の急速な工業化の過程で各地で進められた鉱石採掘は、化合物の形として安定的に存在していたカドミウム、ヒ素、水銀などの有害な重金属を自然界に解き放ってしまった。これらの重金属が今、水や空気を通じて中国の広範囲の土地を汚染し、農作物に含有されて、確実に人体へ入っていく。
中国では将来、農産物の安全性の問題において、従来の農薬汚染に代わって、重金属による汚染が最も重大な問題となることは、多くの専門家が警告している。
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■輸入ギョーザ問題で、食品の安全性に対する信頼が失墜した中国ですが、そのお膝元で報道管制のもとの中国の御用マスコミさえ、これだけ騒ぐのも、主食のコメがカドミウムのような重金属に汚染されていることの深刻さを認識しているからです。
この中で、当会が注目したいのは、カドミウムの基準値です。赤字で示した箇所で、中国の国家基準が示されています。これをみると、どうやら中国のコメに含まれるカドミウム濃度の国家基準は「0.2ppm」のようです。
わが国では、2月28日から改正食品衛生法が施行されますが、コメに含有されるカドミウム濃度の基準は「0.4ppm」とされています。これは国際基準の2倍ですが、日本政府はなぜかこの甘い基準を採用しています。殺虫剤入りの毒入りギョーザ問題ですっかり食品安全が地に堕ちた中国ではきちんと国際基準を遵守しているのに、これはいったいどうしたわけでしょうか。
実は日本政府は、国際基準の「0.2ppm」を採用すると、国内にあるカドミウムに汚染された水田などの農地の面積があまりにも広くなりすぎて、対策が講じきれないと勝手に判断して、濃度の基準を独自に2倍にしているのです。
■中国に先駆けて、50~60年前の1950年代から60年代にかけて、わが国は未曾有の環境汚染とそれに伴う公害病を経験しました。なかでも、「イタイイタイ病は」、熊本や新潟の「水俣病」、ダイオキシンを含んだPCBが混入した米ぬかオイルの摂取による「カネミ油症」、そし大気汚染の省庁として名高い「四日市喘息」の被害とならんで、四大公害病の一つとして数えられています。
イタイイタイ病は、岐阜県の三井金属工業の神岡鉱山の鉱滓(亜鉛を製錬した残り滓)から滲み出たカドミウムが、神通川下流の水田を汚染し、そこで栽培された米を食べた人たちから発症しました。発病は第二次世界大戦後から始まっていましたが、日本政府が原因を認めたのは1968年でした。カドミウムは腎臓障害を起こし、その結果カルシウムの代謝に異常をきたし、骨からカルシウムが奪われるため骨がもろくなり、重症になると簡単な刺激、例えば咳をしただけで肋骨が折れたりします。その激痛のため患者の発した言葉がそのまま「イタイイタイ病」という病名になったのです。
■東邦亜鉛安中製錬所の場合は、当時から輸入した亜鉛鉱石を大量に製錬しておりましたが、鉱滓による下流水田の汚染ばかりでなく、工場の立地が人里離れた鉱山ではなく、農地や住宅地のある人里の真っ只中だったため、亜鉛に含まれる硫黄の除去で焙焼工程による粉塵が大気中にそのまま放出されたため、粉塵に含まれるカドミウムなどの重金属が周辺の農地や宅地に降り積もり、土壌汚染を引き起こしたものです。
富山のイタイイタイ病の場合と異なり、重金属を含んだ排水による下流水田のカドミウム汚染のほうに注目が集まってしまい、重金属を含んだ粉塵による周辺土地へのカドミウム汚染は二の次にされてしまいました。
実際に、周辺住民の間には東邦亜鉛安中製錬所から排出長年に亘り排出されていた亜硫酸ガスによる喘息を持病とする人や、高齢者には異常に腰の曲がったお年寄りの数が、他地区より明らかに目立っていました。が、結局それらの人は公害病と特定されないまま物故してしまい、東邦亜鉛安中製錬所の場合には、亜硫酸ガスによる「喘息」やカドミウムが原因のカルシウム欠乏による「イタイイタイ病」の認定患者は認められず、しかも東邦亜鉛が地元政治家を通じてロビー活動を行い、公害問題を早期に葬り去ろうとし、政府もそれに加担してきたため、土壌汚染問題が放置されたまま、安中のカドミウム公害問題は風化させられてしまいました。
■当会のブログで報告したように、当会の事務局長の耕作していた水田で、1995年に収穫された玄米中に0.7ppmのカドミウム濃度が検出されたため、行政に対策を訴えてきましたが、国も県も市も完全にダンマリを決め込んできました。日本の政府やマスコミ、学者や環境団体は、中国のことを「国家をあげて公害の垂れ流しを推進している」などと批判し環境対応が重要ななどと発言していますが、実際には、「灯台下暗し」なのです。
2月28日に迫った改正食品衛生法の施行を前に、我が国の環境行政の裏について、環境後進県である群馬県の実態をさらに掘り下げたいと思います。
【ひらく会情報部】
※本文で引用した中国のニュース記事の原語版
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调查称中国10%大米存镉污染 可致骨痛病
2011-02-14 09:57:11 来源: 中国经济网(北京) 跟贴 1292 条 手机看新闻
核心提示:有研究团队在采样调查发现,10%的市售大米存在镉金属超标,人在食用这种大米之后会导致“骨痛病”,但学者的尴尬在于,迄今没有官方或医疗单位确认上述症状究竟为何病;更为严重的是,中国几乎没有关于重金属污染土地的种植规范,大量被污染土地仍在正常生产稻米。
从一张油漆斑驳的桌子下面,84岁的李文骧老人扯出小半袋大米。颜色纯白,略有透亮感,颗粒饱满,肉眼看不出这些大米有什么异样。
但是,经过检测,这种大米中镉成分严重超标。当地人将这种大米简称为“镉米”。
镉,一种重金属,化学元素周期表中排序第48位。在自然界,它作为化合物存在于矿物质中,进入人体后危害极大。
李文骧老人怀疑自己得的怪病与这种大米有关。老人身体还算硬朗,但已经20余年没法好好走路了。只要走上不超过100米,脚和小腿就会酸疼难忍。
医生无法确切诊断,老人干脆自己命名——软脚病。他告诉本刊记者,在其生活的广西阳朔县兴坪镇思的村,另外十几位老人也有类似症状。
从1982年退休回村算起,李文骧吃本村产大米已有28年。多位学者的研究论文证实,该村耕地土壤早在上世纪60年代以前就已被重金属镉所污染;相应的,所产稻米中镉含量亦严重超标。
医学文献已经证明,镉进入人体,多年后可引起骨痛等症,严重时导致可怕的“痛痛病”。所谓“痛痛病”,又称骨痛病,命名于上世纪60年代的日本。该国由于开矿致使镉严重污染农田,农民长期食用污染土壤上的稻米等食物,导致镉中毒,患者骨头有针扎般剧痛,口中常喊“痛啊痛啊”,故得此名。这种病的症状与李文骧老人所说的软脚病非常相似。多位学者也直指,思的村不少村民已具有疑似“痛痛病”初期症状。
类似案例不只出现在广西思的村。实际上,多个地方均有人群尿镉等严重超标和相应症状。
尤其值得一提的是,无论农业部门近年的抽查,还是学者的研究均表明,中国约10%的稻米存在镉超标问题。对于全球稻米消费量最大的国家来说,这无疑是一个沉重的现实。
在镉之外,大米中还存在其他重金属超标的问题。中国科学院地球化学所研究人员即发表论文称,中国内陆居民摄入甲基汞的主要渠道是稻米,而非鱼类。众所周知,甲基汞是著名公害病之一水俣病的致病元凶。
一个完整的食物污染链条已经持续多年。中国快速工业化过程中遍地开花的开矿等行为,使原本以化合物形式存在的镉、砷、汞等有害重金属释放到自然界。这些有害重金属通过水流和空气,污染了中国相当大一部分土地,进而污染了稻米,再随之进入人体。
数以千万计的污染区稻农是最大的受害者。稻米是他们一日三餐的绝对主食,部分农民明知有污染,但困于卖污米买净米之间的差价损失,而被迫食用污染大米。更多农民则并不知道自己食用的大米是有毒的,他们甚至不清楚重金属是什么。
更为严重的是,中国几乎没有关于重金属污染土地的种植规范,大量被污染土地仍在正常生产稻米。
而且,污染土地上产出的污染稻米,绝大部分可以畅通无阻地自由上市流通。这导致污染稻米产区以外的城乡居民也有暴露危险,而危险程度究竟有多大,目前尚缺乏研究。
<思的村怪病>
多位土壤学者在其论文和讲义中不具名地提到桂林思的村,直称不少村民具有疑似“痛痛病”初期症状,且“鸡下软蛋,初生小牛软骨”
71岁的秦桂秀是思的村又一位“软脚病”老人。最近四五年间,她总是双腿发软,没有力量,一走路就痛。此外,她的腰也经常痛。她曾到桂林市一家大医院求治,被诊断为“骨质钙化”。具体病因,医生表示不清楚。
她说,本村有此类症状的不止十几人,或许50人都有。但本村一位村干部并不赞同她的说法,认为农村人腰酸背痛是常有的,这样的统计没有意义。这位干部同样无法解释如此多人有相同症状的原因。
事实上,国内多位土壤学者在其论文和公开讲义中不具名地提到思的村,直称该村不少村民已具有“痛痛病”初期症状;村中曾出现“鸡下软蛋,初生小牛患软骨病”的现象。
本刊记者向部分当事学者求证此事,学者们修正了上述说法。他们认为,更准确的说法是,部分村民有疑似“痛痛病”初期症状。学者的尴尬在于,迄今没有官方或医疗单位确认上述症状究竟为何病。
2010年12月,本刊记者在思的村走访时,多位村民私下证实,村中确有不少人浑身疼痛。一位上世纪80年代初从外村嫁来的村民说,当时外村女孩都不愿意嫁到本村,说是生的小孩会是“软骨头”。她嫁来后发现,这个说法有点夸张,但人们的担心至今没有消除。
村民证实,粮食未全面放开前,国营粮库曾经免收本村公粮。收粮的官方工作人员说:“你们村大米有毒。”该村村民与别村最大不同是,他们只能吃这种“有毒”、国家都不要的大米。
严冬中,村庄外的耕地里满是水稻收割后留下的稻茬,旁边一些蔬菜则长得翠绿可人。但这片被称做大垌田的近千亩耕地确实“生病”了:1986年的实测数字显示,上述土地有效态镉含量高达7.79毫克/千克,是国家允许值的26倍。
广西桂林工学院教授林炳营在该村的研究表明,1986年,该村所产水稻中,早稻含镉量是国家允许值0.2毫克/千克的3倍,晚稻则是规定值的5倍以上,达1.005毫克/千克。
阳朔县农业局农业环保站一位负责人告诉本刊记者,该片土地重金属情况至今未有多大改善。一位资深农业专家说,镉污染具有相当大的不可逆性,土壤一旦被污染,即便经过多年,所产农作物中的镉含量也仅会有细微变化。
稻田的水源是流经本村的思的河,污染源是村庄上游15公里以外的一家铅锌矿。这家规模并不算大的矿,上世纪50年代起作为本县国营矿被开采,其时几乎没有环保设施,含镉的废水作为灌溉用水流进了村民的耕地。
据统计,共有5000余亩土地被该矿污染,大垌田是其中最严重的1000亩。后有研究表明,矿山早期废水含镉量超过农灌水质标准194倍。
这家铅锌矿效益并不好,几十年间时开时关,目前已转至私人手中。与此同时,没有村民明确地知道,这些来自大米中的“毒”,是否进入了他们的身体,进入后到底发生了什么。多数人无法证实身上的痛是一种病,更无法证实其与稻米的相关性。
<10%大米镉超标>
南京农大潘根兴团队在全国多个县级以上市场随机采购样品,结果表明10%左右的市售大米镉超标
受到镉污染的,绝不仅仅是思的村的大米。
2002年,农业部稻米及制品质量监督检验测试中心曾对全国市场稻米进行安全性抽检。结果显示,稻米中超标最严重的重金属是铅,超标率28.4%,其次就是镉,超标率10.3%。
五年之后的2007年,南京农业大学农业资源与生态环境研究所(下称南京农大农研所)教授潘根兴和他的研究团队,在全国六个地区(华东、东北、华中、西南、华南和华北)县级以上市场随机采购大米样品91个,结果同样表明:10%左右的市售大米镉超标。
他们的研究后来发表于《安全与环境》杂志。但遗憾的是,如此重要的研究并未引起太多人的注意。
多位学者对本刊记者表示,基于被污染稻田绝大多数不受限制地种植水稻的现实,10%的镉超标稻米,基本反映当下中国的现实。
中国年产稻米近2亿吨,10%即达2000万吨。如此庞大的数字足以说明问题之严重。潘根兴团队的研究还表明,中国稻米重金属污染以南方籼米为主,尤以湖南、江西等省份为烈。2008年4月,潘又带领他的研究小组从江西、湖南、广东等省农贸市场随机取样63份,实验结果证实60%以上大米镉含量超过国家限值。数值如此之高的重要原因之一是,南方酸性土壤种植超级杂交稻比常规稻更易吸收镉,但此因之外,南方诸省大米的镉污染问题仍然异常严峻。
潘根兴告诉本刊记者,中国稻米污染的严峻形势在短期内不可能根本改观。
中国科学院地理科学与资源研究所环境修复研究中心主任陈同斌研究员,多年致力于土壤污染与修复研究。他对本刊记者说,中国的重金属污染在北方只是零星的分布,而在南方则显得较密集,在湖南、江西、云南、广西等省区的部分地方,则出现一些连片的分布。
陈同斌对广为流传的中国五分之一耕地受到重金属污染的说法持有异议。他根据多年在部分省市的大面积调查估算,重金属污染占10%左右的可能性较大。其中,受镉污染和砷污染的比例最大,约分别占受污染耕地的40%左右。
如果陈同斌的估计属实,以中国18亿亩耕地推算,被镉、砷等污染的土地近1.8亿亩,仅镉污染的土地也许就达到8000万亩左右。
让人心情沉重的是,这些污染区多数仍在种植稻米,而农民也主要是吃自家的稻米。不仅如此,被重金属污染的稻米还流向了市场。中国百姓的健康,在被重金属污染的稻米之前几不设防。
<追踪镉污染>
湖南株洲新马村、广东大宝山等多个地区,稻米均被严重污染
距广西思的村2000余公里的湖南株洲市新马村,2006年1月发生震动全国的镉污染事件,有2人死亡,150名村民经过体检被判定为慢性轻度镉中毒。当年9月11日,湖南省政府公布调查结果,认为该村饮用水和地下水未受镉污染,但耕地土壤受到镉污染,稻谷中重金属严重超标。
2011年1月,本刊记者再次来到位于株洲市天元区马家河镇的这个村子。该村及相邻两村共计千余亩土地已被当地宣布弃耕。村民至今认为,原先村中开办的摩托车配件厂向地下排放含镉废水是村民镉中毒的最直接原因,不过,政府力主的稻米镉污染也被村民认为是一个重要原因。
当地政府至今没有正式公布该村稻米中的镉含量。南京农大农研所潘根兴教授一行,曾于2008年4月间向该村村民索要过两份原产米作实验室化验,结果显示,其镉含量分别为0.52毫克/千克和0.53毫克/千克,是国家标准的2.5倍。
株洲新马村耕地中的镉污染,主要来自1公里外的湘江。湘江是中国受重金属污染最严重的河流,新马村上游数公里的霞湾工业区即是湘江重金属污染的主要源头之一。
在株洲市数个工业区周边,数十平方公里的农田被重金属成片污染。位于霞湾工业区边缘的新桥村村民向本刊记者证实,新桥、霞湾和建设等村数千亩土地早在上世纪80年代前就被霞湾工业区排放的重金属废水污染。当地政府每年向每亩稻田发放800斤稻米的补贴,这样的补贴已有20多年。
而在湘江株洲、湘潭段,两岸有数量庞大的土地直接用湘江水灌溉。在理论上,它们受污染的可能性极大,但这方面的研究和数字较为缺乏。湘潭市环保协会副理事长王国祥曾出资检测湘潭县易俗河镇烟塘村的土壤和稻米污染情况,结果土壤含镉量和稻米含镉量均严重超标。
2008年新马村那次取样前后,潘根兴一行还专赴其余数个被媒体广为报道的镉污染地区进行稻米取样。这些地方有广东大宝山地区、湖南郴州白露塘地区、江西大余漂塘地区等。经实验,这些地方的稻米均被严重污染,镉含量至少0.4毫克/千克,高的可达1.0毫克/千克,总体是国家限值的2倍至5倍。
<48号魔鬼>
工业革命释放了镉这个魔鬼,而水稻是对镉吸收最强的大宗谷类作物
近几十年间,类似思的村和新马村镉米“有毒”的故事,在中国为数众多的村庄上演。对于65%以上人口以水稻为主食的中国来说,这样的故事无法让人感到轻松。
镉是一种银白色有光泽的重金属,化学符号Cd,原子序数48。它原本以化合物形式存在,与人类生活并不交会。工业革命释放了这个魔鬼。国外有研究推算,全球每年有2.2万吨镉进入土壤。
镉主要与锌矿、铅锌矿、铜铅锌矿等共生。在焙烧上述矿石及湿法取矿时,镉被释放到废水废渣中。如开矿过程及尾矿管理不当,镉就会主要通过水源进入土壤和农田。美国农业部专家研究表明,水稻是对镉吸收最强的大宗谷类作物,其籽粒镉水平仅次于生菜。
已有研究表明,镉主要在肝、肾部积累,并不会自然消失,经过数年甚至数十年慢性积累后,人体将会出现显著的镉中毒症状。镉使人中毒的最通常路径是,损坏肾功能,导致人体骨骼生长代谢受阻,从而引发骨骼的各种病变。上世纪60年代日本富山县神通川流域的骨痛病患者,影响人群达数百人。
中国辐射防护研究院太原环境医学研究所刘占旗等研究人员,曾在2000年前后调查国内某铅锌矿污染区260名有20年以上镉接触者。其中84名接触者骨质密度低于正常,他们多数诉称身体有莫名疼痛,而最严重的22名接触者中有19名出现不同程度的骨质疏松和软化。
更有学者的初步研究表明,中国南方某些铅锌矿区域中,人群癌症高发率与死亡率与土壤镉含量及镉超标大米有着不可分割的关系。
除了镉,其他重金属也在侵蚀着中国的稻田和大米。
例如,中国科学院地球化学所冯新斌团队以贵州多个汞污染地区为例,在2010年9月美国《环境健康展望》杂志发表论文说,中国内陆居民摄入水俣病元凶甲基汞的主要渠道是稻米,而非鱼类;浙江大学张俊会在2009年的博士论文中分析,浙江台州9个有电子废物拆解历史的自然村中,其中7个的稻田土壤受到不同程度的镉、铜、锌复合污染;中国科学院地理科学与资源研究所李永华团队2008年的研究则表明,湖南湘西铅锌矿区稻米铅、砷污染严重。
<体制放大镜>
村民均明知大米“有毒”却仍然长年食用。一位村民说:“有钱的用钱扛,没钱的有命扛”
面对被重金属污染的大米,人们往往束手无策。本刊记者在株洲新马村附近的新桥村采访时发现,村民均明知大米“有毒”却仍然长年食用。一位村民对此表示无奈,她说:“有钱的用钱扛,没钱的有命扛。”
这位村民道出的一个南方农村现实是:每人只有几分田,土地仅够产出口粮。假如卖污染米再买净米,其间较大的差价也会推高他们的生活成本。
多位学者指出,中国现行的土地承包到户制度,以及农民口粮基本自给等现实国情,成倍放大了稻米的重金属污染问题。
潘根兴认为,西方国家土地私有,农地主要由农场主和大公司种植,一旦部分土地被重金属污染,出于维护整体利益考虑,农场主或大公司很快会选择弃耕或调整作物。而中国的农民出现污染后个人无力应对,只能选择被动承受。
学者表示,西方国家比中国更重视企业经济行为的环境负外部性,一般要求企业向政府缴纳环境维保基金,这笔资金在多数情况下可以应对包括土壤污染在内的环境问题。而中国政府缺少这样的制度安排,客观上鼓励了环境负外部性的产生。
此外,政府对土壤污染信息的习惯性封锁,导致官民之间严重地信息不对称,更多的自耕农在茫然不知或知之甚少的情况下食用了重金属超标大米。
独特的饮食习惯也导致大米重金属污染在中国更为突出。稻米并非多数西方国家绝对主食,但65%的中国人以稻米为绝对主食。有学者计算,即便稻米达到国家限定的镉含量0.2毫克/千克,中国南方人每日摄入镉的总量也大大超出世界卫生组织推荐的限定额。
<镉米不设防>
数量众多的重金属超标大米只要被允许种植,必然会有人受害
在几乎没有监管或者没有有效监管的现实下,重金属超标大米享受着让人感到恐怖的“自由”。
除在少数地方因为极端污染事件被叫停,大多数被污染土壤的主人即自耕农,均可以自由选择种植作物种类,包括稻米。广西思的村和湖南新桥村的农民,就没有收到任何来自政府方面的种植禁令。
此外,除了少量重金属超标大米在市场上流通时被检出,政府部门通常没有对村民和市民如何避免吃到被污染大米给出意见。
实际上,重金属超标大米在现实中是完全可以自由流通的。思的村和新马村的大米并未被政府方面禁止对外销售,因此,虽然多数稻米被村民自食,但仍有相当数量污染米自由流向市场。
近几年,由于国家在食品安全制度方面加大了力度,重金属超标大米大概很难出现在大中城市的大型超市中。但在各县市以及乡镇的农贸市场中,污染大米仍然令人防不胜防。
2008年2月,四川成都市质量技术监督局在食品安全抽检中,检出邛崃市瑞泰米业有限公司和四川文君米业有限公司生产的大米镉超标,要求两企业整改。按照中国现行的食品质量管理法规,两家企业因生产销售镉超标大米是违法的,接受处罚天经地义。
但两家企业表达了委屈:第一,企业在购进大米时,本着就近原则收购,由于中间商的收购渠道复杂,无法判断哪个区域含镉,无法从进货原材料上控制;第二,镉超标与企业生产工艺没有关系,应与土壤含镉有关。
学者更普遍的看法是:政府一方面未在源头上禁止重金属超标大米,即允许在污染土壤上种植稻米,另一方面又在流通中禁止重金属超标大米,这是自相矛盾的,在现实中也是难以执行的。
一个不容乐观的事实是,数量众多的重金属超标大米只要被允许种植,必然会有人食用,也必然有人受害。
一般认为,流通到城市的重金属超标大米毕竟只是少数,由于不断更换所消费大米品种等原因,市民即使吃到重金属超标大米,危害也较小。
但陈同斌及其同事多年观察发现,随着土壤污染区农村居民生活日渐富裕和健康意识的
○カドミウム米が流通=工場排水が原因か-中国紙
【北京時事】中国英字紙チャイナ・デーリーなどは16日、中国の一部地域で基準値を超える有害物質カドミウムを含んだコメが流通しているとする南京農業大学の調査結果を報じた。工場排水による土壌汚染などが原因とみられている。
調査は、2007年に全国各地の市場で販売されていたコメを抽出して行われた。約10%のサンプルから基準を超えるカドミウムが検出された。湖南省や広西チワン族自治区など南方に多かった。(2011/02/16-21:17)
○市場で売られているコメの10%から基準値を超えるカドミウム―中国
Record China 2月15日(火)18時28分配信
2011年2月14日、中国の市場で売られているコメの約10%が、有害な重金属であるカドミウムに汚染されていることが分かった。財新網が伝えた。
南京農業大学の潘根興(パン・ゲンシン)教授率いる調査チームが2007年に全国の6地域(華東、東北、華中、西南、華南、華北)の主要都市・県で売られている91種類のコメの安全検査を実施したところ、10%前後から基準値を超えるカドミウムが検出された。調査結果は専門誌「安全と環境」に発表されたが、反響はほとんどなかったという。この5年前の2002年に中国農業部が全国で実施した検査でも、28.4%から基準値を超える鉛、10.3%からカドミウムが検出されていた。中国のコメの生産量は年間約2億トン、うちカドミウムに汚染されたコメは2000万トンに上る計算になる。
潘教授のチームによると、特に重金属汚染が深刻なのは湖南省と江西省。2008年4月に江西、湖南、広東省などの自由市場で抜き取り検査をしたところ、60%以上から基準値を超えるカドミウムが検出された。これらの地域はカドミウムを吸収しやすい酸性土壌であることも大きな原因だという。潘教授は「これほど汚染が深刻では、短期間で改善するのは難しい」との見方を示している。(翻訳・編集/NN)
■報道管制の厳しい中国で、これほどセンセーショナルに自国の食品の安全性の危機について直視し、報じたことは異例と言えるでしょう。それは主食のコメに関するテーマだからです。
まずは、数多くの報道の中から、日本語できちんとした記述のニュースを引用してみます。
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中国産米、1割がカドミウム汚染 しかし流通は「自由」=中国誌調査
広西チワン族自治区桂林市の思的村に住む84歳の李文驤さんは、ペンキが剥げてまだらになったテーブルの下から米袋を引っ張り出した。純白でつやつやとした透明感があり、粒もふっくらしているこの米。一見しただけでは、どこに問題があるか見当もつかない。
だが、この米には基準値を超えるカドミウムが含まれている。現地の人々はこのような米を「カドミウム米」と呼んでいる。2月14日出版の中国誌「新世紀週刊」は、中国国内で流通している国産米の約1割が、このような「カドミウム米」であるという深刻な状況を取り上げている。
<村を襲った奇病>
李文驤さんは、20数年もの間、普通に歩くことができない。「ほんの100メートルほど歩くだけで、脚とすねが痛くてたまらなくなる」と話す李さんは、自分の奇病とカドミウム米に何か関係があるのではないかと考えている。
医師もはっきりと病名を告げることができなかったので、李さんは自分の症状に「軟足病」という名前をつけた。李さんによれば、思的村には同様の症状をもつ村民が十数人いるという。
同じ村に住む71歳の秦桂秀さんも4、5年前から足に力が入らなくなったばかりか、歩くたびに足が痛み、また腰痛にも悩まされている。秦さんによれば、このような村民は十数人どころか50人はいるという。
また、80年代の初め頃、別の村から思的村に嫁いだある女性は、当時から、この村で生まれる子供は「骨が柔らかい」との噂があったと証言する。
<カドミウムに汚染された米>
1986年に思的村の土壌調査が行われた。調査当時、同村の土壌のカドミウム含有量は国の基準値の26倍である7.79mg/kgに達していた。また、同じ年に実施された別の調査によると、同村で収穫された水稲のうち、早稲(わせ)には基準値の3倍の0.6mg/kg、晩稲(おくて)には基準値の5倍を超える1.005mg/kgのカドミウムが含有されていたという。
カドミウムは自然界の鉱物の中に存在する重金属の一種で、人体に進入すると、何年もたってから「骨痛」や「骨軟化」などの症状が現れ、ひどくなると「イタイイタイ病」に至る。
この点については、すでに国内の複数の土壌学者が、論文や公開講義において、思的村の少なからぬ村民に「イタイイタイ病」の初期症状が見られるとともに、この村で「殻の柔らかい卵」や「骨軟化症の子牛」が生まれていることに言及している。
思的村の水田の水源となっている思的河の上流には、鉛と亜鉛の採掘鉱がある。1950年代から採掘が始まったが、カドミウムを含む廃水はそのまま思的河に流されたため、灌漑用水として水田に流入することになった。汚染された土地は、村周辺の330ヘクタール以上に及んだ。当時の廃水に含まれるカドミウムは、灌漑用水の基準値の194倍に達するとの研究結果も発表されている。専門家は、土壌が一度カドミウムに汚染されると、産出する農作物に含まれるカドミウム量は、長年経過しても減少しないと説明する。
中国における穀物の市場化が始まる2004年以前は、同村の米は「毒がある」との理由で政府による徴集を免除されていた。しかし、村民はその「毒」が何なのか、自身にどのような被害がもたらされるかは知らずに、何十年もその「毒米」を食べ続けていた。また、一部の村民は知っていても、汚染米を売って安全な米を買う際に生じる差額を負担できず、汚染米を食べ続けるしかなかった。「金があれば金でまかなうが、金がなければ命でまかなうしかない」と、ある村民は言う。
<思的村は氷山の一角>
思的村から約2000キロ離れた湖南省株洲市の新馬村では、2006年にカドミウム中毒で2人死亡、150人が慢性中毒となる事件が起きていた。後に同村の飲用水や地下水、土壌について調査したところ、土壌の重金属含有量が基準値をはるかに超えていたことが判明した。
当時、政府は新馬村産の米のカドミウム含有量を発表しなかったが、南京農業大学の潘根興教授とその調査グループは、事件から2年後の2008年に調査をおこない、同村産の米に国家基準の2.5倍にあたる0.53mg/kgのカドミウムが含まれているという調査結果を報告している。
潘教授は、2008年の新馬村での調査に前後して、メディアの報道等でカドミウム汚染が伝えられていた広東省大宝山地区、湖南省郴州地区、江西省大余地区などの米についてもサンプリング調査を実施した。その結果、これらの地区で産出した米も全てカドミウムに汚染されており、その量が基準値の2倍から5倍の0.4mg/kgから1.0mg/kgとなっていたことが判った。また、これらの省の市場に流通した米について、63回に及ぶ抜き取り調査を行ったところ、その6割以上がカドミウムに汚染されているという結果も得られた。
これに先立つ2007年、潘教授は全国範囲でも調査を進めていた。中国各地で市販されている91種の米についてサンプル調査した結果、その1割がカドミウム含有量の基準値を超えていたという。これは2002年に中国の農業省が行った米の安全性検査におけるカドミウム含有量と、ほぼ一致する結果となった。当時の検査結果によると、市場に流通する米の28.4%が鉛に汚染されており、次いでカドミウムによる汚染が10.3%と高い汚染率を示していた。
一方、中国科学院の陳同斌研究員の研究結果によると、中国の耕地面積を1.2億ヘクタールだとすると、重金属に汚染されている耕地は1200万ヘクタールで、そのうち、カドミウムに汚染された耕地は530万ヘクタールに上るという。
これらの土壌の汚染情報は稲作農民にはほとんど知らされていないため、数千万人にも及ぶ汚染地域の稲作農民が、自家米を食べることで、汚染の最大の被害者となっている。また中国では、汚染された土地における栽培規定がほとんどないため、思的村のような重度の汚染地域でも依然として米作が行われている。
更に恐ろしいことは、現在、米の流通は自由であるため、汚染米生産地以外の都市や地域の住民も汚染米を口にする危険に曝されていることである。流通過程における検査でカドミウム含有量の超過等が発覚し、販売が止められることは極めて稀である。
また近年では、汚染地域の農民の中には経済的に余裕のある農民も出てきており、健康についての意識も以前に比べて高まっている。それらの農民は、汚染米を自分で消費せず都市部の市場に出して、自分は安全な米を買おうとする傾向が強くなっているため、都市部の住民が重金属による健康被害に遭う危険性は日増しに高まっている、と陳研究員は指摘する。
2006年に、湖南省湘潭市で湘江の水を飲用する500人を対象に尿検査が行われた。そのうち3割の人は尿中のカドミウム量が安全値を超えており、1割は治療が必要という驚くべき結果が出た。カドミウムの摂取元は湘江の水のほか、湘潭の市場で販売されているカドミウム汚染米の可能性も否定できないと専門家は分析する。
<カドミウムだけではない>
中国産米に含まれる汚染物質は、カドミウムに止まらない。中国では、日本の水俣病の原因となったメチル水銀の主な摂取ルートは、魚介類ではなく、米であるとされる。浙江大学の張俊会氏が博士論文作成のため2009年に調査したところ、浙江省台州にある9つの電子製品解体で長い歴史をもつ村の水田のうち、7つの地区の土壌からカドミウムや銅、亜鉛等による複合汚染の存在が判明した。
また、中国科学院地理科学・資源研究所の李永華氏が率いるチームが2008年に行った調査研究によれば、湖南省湘西にある鉛・亜鉛の鉱山地区から産出する米は、鉛やヒ素による汚染が深刻だという。
食物汚染の連鎖は、すでに長期間にわたって続いている。中国の急速な工業化の過程で各地で進められた鉱石採掘は、化合物の形として安定的に存在していたカドミウム、ヒ素、水銀などの有害な重金属を自然界に解き放ってしまった。これらの重金属が今、水や空気を通じて中国の広範囲の土地を汚染し、農作物に含有されて、確実に人体へ入っていく。
中国では将来、農産物の安全性の問題において、従来の農薬汚染に代わって、重金属による汚染が最も重大な問題となることは、多くの専門家が警告している。
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■輸入ギョーザ問題で、食品の安全性に対する信頼が失墜した中国ですが、そのお膝元で報道管制のもとの中国の御用マスコミさえ、これだけ騒ぐのも、主食のコメがカドミウムのような重金属に汚染されていることの深刻さを認識しているからです。
この中で、当会が注目したいのは、カドミウムの基準値です。赤字で示した箇所で、中国の国家基準が示されています。これをみると、どうやら中国のコメに含まれるカドミウム濃度の国家基準は「0.2ppm」のようです。
わが国では、2月28日から改正食品衛生法が施行されますが、コメに含有されるカドミウム濃度の基準は「0.4ppm」とされています。これは国際基準の2倍ですが、日本政府はなぜかこの甘い基準を採用しています。殺虫剤入りの毒入りギョーザ問題ですっかり食品安全が地に堕ちた中国ではきちんと国際基準を遵守しているのに、これはいったいどうしたわけでしょうか。
実は日本政府は、国際基準の「0.2ppm」を採用すると、国内にあるカドミウムに汚染された水田などの農地の面積があまりにも広くなりすぎて、対策が講じきれないと勝手に判断して、濃度の基準を独自に2倍にしているのです。
■中国に先駆けて、50~60年前の1950年代から60年代にかけて、わが国は未曾有の環境汚染とそれに伴う公害病を経験しました。なかでも、「イタイイタイ病は」、熊本や新潟の「水俣病」、ダイオキシンを含んだPCBが混入した米ぬかオイルの摂取による「カネミ油症」、そし大気汚染の省庁として名高い「四日市喘息」の被害とならんで、四大公害病の一つとして数えられています。
イタイイタイ病は、岐阜県の三井金属工業の神岡鉱山の鉱滓(亜鉛を製錬した残り滓)から滲み出たカドミウムが、神通川下流の水田を汚染し、そこで栽培された米を食べた人たちから発症しました。発病は第二次世界大戦後から始まっていましたが、日本政府が原因を認めたのは1968年でした。カドミウムは腎臓障害を起こし、その結果カルシウムの代謝に異常をきたし、骨からカルシウムが奪われるため骨がもろくなり、重症になると簡単な刺激、例えば咳をしただけで肋骨が折れたりします。その激痛のため患者の発した言葉がそのまま「イタイイタイ病」という病名になったのです。
■東邦亜鉛安中製錬所の場合は、当時から輸入した亜鉛鉱石を大量に製錬しておりましたが、鉱滓による下流水田の汚染ばかりでなく、工場の立地が人里離れた鉱山ではなく、農地や住宅地のある人里の真っ只中だったため、亜鉛に含まれる硫黄の除去で焙焼工程による粉塵が大気中にそのまま放出されたため、粉塵に含まれるカドミウムなどの重金属が周辺の農地や宅地に降り積もり、土壌汚染を引き起こしたものです。
富山のイタイイタイ病の場合と異なり、重金属を含んだ排水による下流水田のカドミウム汚染のほうに注目が集まってしまい、重金属を含んだ粉塵による周辺土地へのカドミウム汚染は二の次にされてしまいました。
実際に、周辺住民の間には東邦亜鉛安中製錬所から排出長年に亘り排出されていた亜硫酸ガスによる喘息を持病とする人や、高齢者には異常に腰の曲がったお年寄りの数が、他地区より明らかに目立っていました。が、結局それらの人は公害病と特定されないまま物故してしまい、東邦亜鉛安中製錬所の場合には、亜硫酸ガスによる「喘息」やカドミウムが原因のカルシウム欠乏による「イタイイタイ病」の認定患者は認められず、しかも東邦亜鉛が地元政治家を通じてロビー活動を行い、公害問題を早期に葬り去ろうとし、政府もそれに加担してきたため、土壌汚染問題が放置されたまま、安中のカドミウム公害問題は風化させられてしまいました。
■当会のブログで報告したように、当会の事務局長の耕作していた水田で、1995年に収穫された玄米中に0.7ppmのカドミウム濃度が検出されたため、行政に対策を訴えてきましたが、国も県も市も完全にダンマリを決め込んできました。日本の政府やマスコミ、学者や環境団体は、中国のことを「国家をあげて公害の垂れ流しを推進している」などと批判し環境対応が重要ななどと発言していますが、実際には、「灯台下暗し」なのです。
2月28日に迫った改正食品衛生法の施行を前に、我が国の環境行政の裏について、環境後進県である群馬県の実態をさらに掘り下げたいと思います。
【ひらく会情報部】
※本文で引用した中国のニュース記事の原語版
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调查称中国10%大米存镉污染 可致骨痛病
2011-02-14 09:57:11 来源: 中国经济网(北京) 跟贴 1292 条 手机看新闻
核心提示:有研究团队在采样调查发现,10%的市售大米存在镉金属超标,人在食用这种大米之后会导致“骨痛病”,但学者的尴尬在于,迄今没有官方或医疗单位确认上述症状究竟为何病;更为严重的是,中国几乎没有关于重金属污染土地的种植规范,大量被污染土地仍在正常生产稻米。
从一张油漆斑驳的桌子下面,84岁的李文骧老人扯出小半袋大米。颜色纯白,略有透亮感,颗粒饱满,肉眼看不出这些大米有什么异样。
但是,经过检测,这种大米中镉成分严重超标。当地人将这种大米简称为“镉米”。
镉,一种重金属,化学元素周期表中排序第48位。在自然界,它作为化合物存在于矿物质中,进入人体后危害极大。
李文骧老人怀疑自己得的怪病与这种大米有关。老人身体还算硬朗,但已经20余年没法好好走路了。只要走上不超过100米,脚和小腿就会酸疼难忍。
医生无法确切诊断,老人干脆自己命名——软脚病。他告诉本刊记者,在其生活的广西阳朔县兴坪镇思的村,另外十几位老人也有类似症状。
从1982年退休回村算起,李文骧吃本村产大米已有28年。多位学者的研究论文证实,该村耕地土壤早在上世纪60年代以前就已被重金属镉所污染;相应的,所产稻米中镉含量亦严重超标。
医学文献已经证明,镉进入人体,多年后可引起骨痛等症,严重时导致可怕的“痛痛病”。所谓“痛痛病”,又称骨痛病,命名于上世纪60年代的日本。该国由于开矿致使镉严重污染农田,农民长期食用污染土壤上的稻米等食物,导致镉中毒,患者骨头有针扎般剧痛,口中常喊“痛啊痛啊”,故得此名。这种病的症状与李文骧老人所说的软脚病非常相似。多位学者也直指,思的村不少村民已具有疑似“痛痛病”初期症状。
类似案例不只出现在广西思的村。实际上,多个地方均有人群尿镉等严重超标和相应症状。
尤其值得一提的是,无论农业部门近年的抽查,还是学者的研究均表明,中国约10%的稻米存在镉超标问题。对于全球稻米消费量最大的国家来说,这无疑是一个沉重的现实。
在镉之外,大米中还存在其他重金属超标的问题。中国科学院地球化学所研究人员即发表论文称,中国内陆居民摄入甲基汞的主要渠道是稻米,而非鱼类。众所周知,甲基汞是著名公害病之一水俣病的致病元凶。
一个完整的食物污染链条已经持续多年。中国快速工业化过程中遍地开花的开矿等行为,使原本以化合物形式存在的镉、砷、汞等有害重金属释放到自然界。这些有害重金属通过水流和空气,污染了中国相当大一部分土地,进而污染了稻米,再随之进入人体。
数以千万计的污染区稻农是最大的受害者。稻米是他们一日三餐的绝对主食,部分农民明知有污染,但困于卖污米买净米之间的差价损失,而被迫食用污染大米。更多农民则并不知道自己食用的大米是有毒的,他们甚至不清楚重金属是什么。
更为严重的是,中国几乎没有关于重金属污染土地的种植规范,大量被污染土地仍在正常生产稻米。
而且,污染土地上产出的污染稻米,绝大部分可以畅通无阻地自由上市流通。这导致污染稻米产区以外的城乡居民也有暴露危险,而危险程度究竟有多大,目前尚缺乏研究。
<思的村怪病>
多位土壤学者在其论文和讲义中不具名地提到桂林思的村,直称不少村民具有疑似“痛痛病”初期症状,且“鸡下软蛋,初生小牛软骨”
71岁的秦桂秀是思的村又一位“软脚病”老人。最近四五年间,她总是双腿发软,没有力量,一走路就痛。此外,她的腰也经常痛。她曾到桂林市一家大医院求治,被诊断为“骨质钙化”。具体病因,医生表示不清楚。
她说,本村有此类症状的不止十几人,或许50人都有。但本村一位村干部并不赞同她的说法,认为农村人腰酸背痛是常有的,这样的统计没有意义。这位干部同样无法解释如此多人有相同症状的原因。
事实上,国内多位土壤学者在其论文和公开讲义中不具名地提到思的村,直称该村不少村民已具有“痛痛病”初期症状;村中曾出现“鸡下软蛋,初生小牛患软骨病”的现象。
本刊记者向部分当事学者求证此事,学者们修正了上述说法。他们认为,更准确的说法是,部分村民有疑似“痛痛病”初期症状。学者的尴尬在于,迄今没有官方或医疗单位确认上述症状究竟为何病。
2010年12月,本刊记者在思的村走访时,多位村民私下证实,村中确有不少人浑身疼痛。一位上世纪80年代初从外村嫁来的村民说,当时外村女孩都不愿意嫁到本村,说是生的小孩会是“软骨头”。她嫁来后发现,这个说法有点夸张,但人们的担心至今没有消除。
村民证实,粮食未全面放开前,国营粮库曾经免收本村公粮。收粮的官方工作人员说:“你们村大米有毒。”该村村民与别村最大不同是,他们只能吃这种“有毒”、国家都不要的大米。
严冬中,村庄外的耕地里满是水稻收割后留下的稻茬,旁边一些蔬菜则长得翠绿可人。但这片被称做大垌田的近千亩耕地确实“生病”了:1986年的实测数字显示,上述土地有效态镉含量高达7.79毫克/千克,是国家允许值的26倍。
广西桂林工学院教授林炳营在该村的研究表明,1986年,该村所产水稻中,早稻含镉量是国家允许值0.2毫克/千克的3倍,晚稻则是规定值的5倍以上,达1.005毫克/千克。
阳朔县农业局农业环保站一位负责人告诉本刊记者,该片土地重金属情况至今未有多大改善。一位资深农业专家说,镉污染具有相当大的不可逆性,土壤一旦被污染,即便经过多年,所产农作物中的镉含量也仅会有细微变化。
稻田的水源是流经本村的思的河,污染源是村庄上游15公里以外的一家铅锌矿。这家规模并不算大的矿,上世纪50年代起作为本县国营矿被开采,其时几乎没有环保设施,含镉的废水作为灌溉用水流进了村民的耕地。
据统计,共有5000余亩土地被该矿污染,大垌田是其中最严重的1000亩。后有研究表明,矿山早期废水含镉量超过农灌水质标准194倍。
这家铅锌矿效益并不好,几十年间时开时关,目前已转至私人手中。与此同时,没有村民明确地知道,这些来自大米中的“毒”,是否进入了他们的身体,进入后到底发生了什么。多数人无法证实身上的痛是一种病,更无法证实其与稻米的相关性。
<10%大米镉超标>
南京农大潘根兴团队在全国多个县级以上市场随机采购样品,结果表明10%左右的市售大米镉超标
受到镉污染的,绝不仅仅是思的村的大米。
2002年,农业部稻米及制品质量监督检验测试中心曾对全国市场稻米进行安全性抽检。结果显示,稻米中超标最严重的重金属是铅,超标率28.4%,其次就是镉,超标率10.3%。
五年之后的2007年,南京农业大学农业资源与生态环境研究所(下称南京农大农研所)教授潘根兴和他的研究团队,在全国六个地区(华东、东北、华中、西南、华南和华北)县级以上市场随机采购大米样品91个,结果同样表明:10%左右的市售大米镉超标。
他们的研究后来发表于《安全与环境》杂志。但遗憾的是,如此重要的研究并未引起太多人的注意。
多位学者对本刊记者表示,基于被污染稻田绝大多数不受限制地种植水稻的现实,10%的镉超标稻米,基本反映当下中国的现实。
中国年产稻米近2亿吨,10%即达2000万吨。如此庞大的数字足以说明问题之严重。潘根兴团队的研究还表明,中国稻米重金属污染以南方籼米为主,尤以湖南、江西等省份为烈。2008年4月,潘又带领他的研究小组从江西、湖南、广东等省农贸市场随机取样63份,实验结果证实60%以上大米镉含量超过国家限值。数值如此之高的重要原因之一是,南方酸性土壤种植超级杂交稻比常规稻更易吸收镉,但此因之外,南方诸省大米的镉污染问题仍然异常严峻。
潘根兴告诉本刊记者,中国稻米污染的严峻形势在短期内不可能根本改观。
中国科学院地理科学与资源研究所环境修复研究中心主任陈同斌研究员,多年致力于土壤污染与修复研究。他对本刊记者说,中国的重金属污染在北方只是零星的分布,而在南方则显得较密集,在湖南、江西、云南、广西等省区的部分地方,则出现一些连片的分布。
陈同斌对广为流传的中国五分之一耕地受到重金属污染的说法持有异议。他根据多年在部分省市的大面积调查估算,重金属污染占10%左右的可能性较大。其中,受镉污染和砷污染的比例最大,约分别占受污染耕地的40%左右。
如果陈同斌的估计属实,以中国18亿亩耕地推算,被镉、砷等污染的土地近1.8亿亩,仅镉污染的土地也许就达到8000万亩左右。
让人心情沉重的是,这些污染区多数仍在种植稻米,而农民也主要是吃自家的稻米。不仅如此,被重金属污染的稻米还流向了市场。中国百姓的健康,在被重金属污染的稻米之前几不设防。
<追踪镉污染>
湖南株洲新马村、广东大宝山等多个地区,稻米均被严重污染
距广西思的村2000余公里的湖南株洲市新马村,2006年1月发生震动全国的镉污染事件,有2人死亡,150名村民经过体检被判定为慢性轻度镉中毒。当年9月11日,湖南省政府公布调查结果,认为该村饮用水和地下水未受镉污染,但耕地土壤受到镉污染,稻谷中重金属严重超标。
2011年1月,本刊记者再次来到位于株洲市天元区马家河镇的这个村子。该村及相邻两村共计千余亩土地已被当地宣布弃耕。村民至今认为,原先村中开办的摩托车配件厂向地下排放含镉废水是村民镉中毒的最直接原因,不过,政府力主的稻米镉污染也被村民认为是一个重要原因。
当地政府至今没有正式公布该村稻米中的镉含量。南京农大农研所潘根兴教授一行,曾于2008年4月间向该村村民索要过两份原产米作实验室化验,结果显示,其镉含量分别为0.52毫克/千克和0.53毫克/千克,是国家标准的2.5倍。
株洲新马村耕地中的镉污染,主要来自1公里外的湘江。湘江是中国受重金属污染最严重的河流,新马村上游数公里的霞湾工业区即是湘江重金属污染的主要源头之一。
在株洲市数个工业区周边,数十平方公里的农田被重金属成片污染。位于霞湾工业区边缘的新桥村村民向本刊记者证实,新桥、霞湾和建设等村数千亩土地早在上世纪80年代前就被霞湾工业区排放的重金属废水污染。当地政府每年向每亩稻田发放800斤稻米的补贴,这样的补贴已有20多年。
而在湘江株洲、湘潭段,两岸有数量庞大的土地直接用湘江水灌溉。在理论上,它们受污染的可能性极大,但这方面的研究和数字较为缺乏。湘潭市环保协会副理事长王国祥曾出资检测湘潭县易俗河镇烟塘村的土壤和稻米污染情况,结果土壤含镉量和稻米含镉量均严重超标。
2008年新马村那次取样前后,潘根兴一行还专赴其余数个被媒体广为报道的镉污染地区进行稻米取样。这些地方有广东大宝山地区、湖南郴州白露塘地区、江西大余漂塘地区等。经实验,这些地方的稻米均被严重污染,镉含量至少0.4毫克/千克,高的可达1.0毫克/千克,总体是国家限值的2倍至5倍。
<48号魔鬼>
工业革命释放了镉这个魔鬼,而水稻是对镉吸收最强的大宗谷类作物
近几十年间,类似思的村和新马村镉米“有毒”的故事,在中国为数众多的村庄上演。对于65%以上人口以水稻为主食的中国来说,这样的故事无法让人感到轻松。
镉是一种银白色有光泽的重金属,化学符号Cd,原子序数48。它原本以化合物形式存在,与人类生活并不交会。工业革命释放了这个魔鬼。国外有研究推算,全球每年有2.2万吨镉进入土壤。
镉主要与锌矿、铅锌矿、铜铅锌矿等共生。在焙烧上述矿石及湿法取矿时,镉被释放到废水废渣中。如开矿过程及尾矿管理不当,镉就会主要通过水源进入土壤和农田。美国农业部专家研究表明,水稻是对镉吸收最强的大宗谷类作物,其籽粒镉水平仅次于生菜。
已有研究表明,镉主要在肝、肾部积累,并不会自然消失,经过数年甚至数十年慢性积累后,人体将会出现显著的镉中毒症状。镉使人中毒的最通常路径是,损坏肾功能,导致人体骨骼生长代谢受阻,从而引发骨骼的各种病变。上世纪60年代日本富山县神通川流域的骨痛病患者,影响人群达数百人。
中国辐射防护研究院太原环境医学研究所刘占旗等研究人员,曾在2000年前后调查国内某铅锌矿污染区260名有20年以上镉接触者。其中84名接触者骨质密度低于正常,他们多数诉称身体有莫名疼痛,而最严重的22名接触者中有19名出现不同程度的骨质疏松和软化。
更有学者的初步研究表明,中国南方某些铅锌矿区域中,人群癌症高发率与死亡率与土壤镉含量及镉超标大米有着不可分割的关系。
除了镉,其他重金属也在侵蚀着中国的稻田和大米。
例如,中国科学院地球化学所冯新斌团队以贵州多个汞污染地区为例,在2010年9月美国《环境健康展望》杂志发表论文说,中国内陆居民摄入水俣病元凶甲基汞的主要渠道是稻米,而非鱼类;浙江大学张俊会在2009年的博士论文中分析,浙江台州9个有电子废物拆解历史的自然村中,其中7个的稻田土壤受到不同程度的镉、铜、锌复合污染;中国科学院地理科学与资源研究所李永华团队2008年的研究则表明,湖南湘西铅锌矿区稻米铅、砷污染严重。
<体制放大镜>
村民均明知大米“有毒”却仍然长年食用。一位村民说:“有钱的用钱扛,没钱的有命扛”
面对被重金属污染的大米,人们往往束手无策。本刊记者在株洲新马村附近的新桥村采访时发现,村民均明知大米“有毒”却仍然长年食用。一位村民对此表示无奈,她说:“有钱的用钱扛,没钱的有命扛。”
这位村民道出的一个南方农村现实是:每人只有几分田,土地仅够产出口粮。假如卖污染米再买净米,其间较大的差价也会推高他们的生活成本。
多位学者指出,中国现行的土地承包到户制度,以及农民口粮基本自给等现实国情,成倍放大了稻米的重金属污染问题。
潘根兴认为,西方国家土地私有,农地主要由农场主和大公司种植,一旦部分土地被重金属污染,出于维护整体利益考虑,农场主或大公司很快会选择弃耕或调整作物。而中国的农民出现污染后个人无力应对,只能选择被动承受。
学者表示,西方国家比中国更重视企业经济行为的环境负外部性,一般要求企业向政府缴纳环境维保基金,这笔资金在多数情况下可以应对包括土壤污染在内的环境问题。而中国政府缺少这样的制度安排,客观上鼓励了环境负外部性的产生。
此外,政府对土壤污染信息的习惯性封锁,导致官民之间严重地信息不对称,更多的自耕农在茫然不知或知之甚少的情况下食用了重金属超标大米。
独特的饮食习惯也导致大米重金属污染在中国更为突出。稻米并非多数西方国家绝对主食,但65%的中国人以稻米为绝对主食。有学者计算,即便稻米达到国家限定的镉含量0.2毫克/千克,中国南方人每日摄入镉的总量也大大超出世界卫生组织推荐的限定额。
<镉米不设防>
数量众多的重金属超标大米只要被允许种植,必然会有人受害
在几乎没有监管或者没有有效监管的现实下,重金属超标大米享受着让人感到恐怖的“自由”。
除在少数地方因为极端污染事件被叫停,大多数被污染土壤的主人即自耕农,均可以自由选择种植作物种类,包括稻米。广西思的村和湖南新桥村的农民,就没有收到任何来自政府方面的种植禁令。
此外,除了少量重金属超标大米在市场上流通时被检出,政府部门通常没有对村民和市民如何避免吃到被污染大米给出意见。
实际上,重金属超标大米在现实中是完全可以自由流通的。思的村和新马村的大米并未被政府方面禁止对外销售,因此,虽然多数稻米被村民自食,但仍有相当数量污染米自由流向市场。
近几年,由于国家在食品安全制度方面加大了力度,重金属超标大米大概很难出现在大中城市的大型超市中。但在各县市以及乡镇的农贸市场中,污染大米仍然令人防不胜防。
2008年2月,四川成都市质量技术监督局在食品安全抽检中,检出邛崃市瑞泰米业有限公司和四川文君米业有限公司生产的大米镉超标,要求两企业整改。按照中国现行的食品质量管理法规,两家企业因生产销售镉超标大米是违法的,接受处罚天经地义。
但两家企业表达了委屈:第一,企业在购进大米时,本着就近原则收购,由于中间商的收购渠道复杂,无法判断哪个区域含镉,无法从进货原材料上控制;第二,镉超标与企业生产工艺没有关系,应与土壤含镉有关。
学者更普遍的看法是:政府一方面未在源头上禁止重金属超标大米,即允许在污染土壤上种植稻米,另一方面又在流通中禁止重金属超标大米,这是自相矛盾的,在现实中也是难以执行的。
一个不容乐观的事实是,数量众多的重金属超标大米只要被允许种植,必然会有人食用,也必然有人受害。
一般认为,流通到城市的重金属超标大米毕竟只是少数,由于不断更换所消费大米品种等原因,市民即使吃到重金属超标大米,危害也较小。
但陈同斌及其同事多年观察发现,随着土壤污染区农村居民生活日渐富裕和健康意识的