市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

【高専過剰不開示体質是正訴訟】第二次訴訟控訴審で曰く付き白石裁判長が案の定・問答無用の全面棄却判決!

2021-04-29 23:38:00 | 群馬高専アカハラ問題
■群馬高専アカハラ犯・雑賀洋平の沼津逃亡時、その予定期間がなぜか徹底秘匿されてきた問題について、当会ではここに争点を絞った訴訟を2019年10月に東京地裁に提起していました(第二次訴訟)。第二次訴訟において当会は、1年間をかけて被告高専機構のデタラメ極まる言い分をひとつひとつ丹念に潰していき、誰の目にも高専機構の敗色が濃厚になりつつありました。ところが、そうして時間稼ぎしている間に雑賀本人の群馬帰還と担任就任強行を成功させて「目的達成」と考えたのか、高専機構側は問題とされた処分ごと突如消滅させてハシゴを外す「訴訟おじゃん作戦」を発動してきました。この事態に、当会では緊急で訴えの変更を申し立てましたが、地裁審を担当した清水知恵子裁判長はそれを問答無用で却下し、一方で被告高専機構の卑怯極まる作戦を素通しで認め、「請求に理由なし」として原告当会の全面敗訴判決を出してしまいました。オマケに、なぜか理由の記載も一切ないまま訴訟費用もすべて原告負担にされていました。

 当会としては、この稀代のトンデモ判決を断じて認容するわけにいかないとの結論に達し、2020年12月に東京高裁へと控訴を行いました。しかし凶報は続き、高裁審を担当することになったのは、理に適わぬ不当判決量産により連日裁判所前で名指し抗議を受けている、なんとも悪名高い白石史子裁判長でした。この状況に圧倒的優勢を確信した高専機構側は、悠々とトンデモ控訴答弁書を提出してきました。そして案の定、開廷早々に白石裁判長は即座に結審しようとしましたが、なんとか当会から緊急準備書面を陳述し、その上で判決日が4月23日に定められました。

○2020年11月25日:【高専過剰不開示体質是正訴訟・報告】第一次訴訟98%敗訴・第二次訴訟全面敗訴のダブル不当判決に仰天!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3244.html
○2020年12月10日:【高専過剰不開示体質是正訴訟・報告】隠蔽体質追認のダブル不当判決に抗うべく東京高裁に両件控訴!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3252.html
○2021年2月1日:【高専過剰不開示体質是正訴訟】控訴理由書を提出し初回弁論日3/9決定の第二次訴訟控訴審…早速の暗雲?
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3275.html
○2021年3月23日:【高専過剰不開示体質是正訴訟・第二次訴訟控訴審】機構側控訴答弁書と 3/9高裁弁論(即日結審)の一部始終
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3287.html

 そして、運命の判決言い渡し日である4月23日を迎えました。

■当会の活動モットーとして、基本的には判決言渡を現に聴取するようにしているのですが、4月23日(金)の13時20分から東京高裁822号法廷で行われた判決言い渡しの場に、残念ながら当会担当者はいませんでした。というのも、当会の取り組む深刻な地域マターのひとつである渋川残土問題につき前橋地裁で目下係争中であるところ、その裁判の第9回口頭弁論が同時刻に設定されたことから、当会担当者はそちらに原告として出頭せざるを得ず、本件の判決言い渡し聴取を断念したためです。

 なので、判決文の送達を待っていたところ、東京高裁から4月26日に送達された判決文が翌27日に当会事務局へと届けられてきました。さっそく内容を確認してみると、案の定というべきか、当会の主張のすべてを問答無用で切り捨てた全面棄却判決でした。

*****第二次訴訟控訴審判決文*****ZIP ⇒ 030423.zip
令和3年4月23日判決言渡 同日原本領収 裁判所書記官
令和2年(行コ)第259号 法人文書不開示処分取消請求控訴事件
(原審・東京地方裁判所令和元年(行ウ)第549号)
口頭弁論終結日・令和3年3月9日

            判    決

   前橋市文京町1丁目15-10
      控   訴   人    市民オンブズマン群馬
      同 代 表 者 代 表     小  川     賢
   東京都八王子市東浅川町701番2
      被  控  訴  人     独立行政法人
                   国立高等専門学校機構
      同代表者理事長      谷  口     功
      同訴訟代理人弁護士    木  村  美  隆
      同            藍  澤  幸  弘

            主    文
     1 本件控訴を棄却する。
     2 控訴費用は控訴人の負担とする。


            事実及び理由
第1 控訴の趣旨
 1 原判決を取り消す。
 2 本件を東京地方裁判所に差し戻す。
 3 訴訟費用は,第1審,第2審とも被控訴人の負担とする。

第2 事案の概要
 1 本件は,法人格のない社団である控訴人が,独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(以下「法」という。)4条に基づき被控訴人の保有する法人文書の開示を請求したところ,被控訴人(処分行政庁)から,その一部について不開示とする決定(以下「本件一部不開示決定」という。)を受けたことから,その不開示部分の一部を不服として,被控訴人に対し,本件一部不開示決定のうち当該不服に係る部分の取消しを求めた事案である。
 2 控訴人は,原審において,行政事件訴訟法7条で準用する民訴法143条1項本文に基づき,本件訴えに係る請求の全部を交換的に変更する旨の申立てをしたが,原審は,その変更を許さないこととした上,変更前の請求について,取消しを求める訴えの利益を失っており,不適法であるとして,本件訴えを却下したところ,控訴人が,原判決を不服として本件控訴を提起した。
 3 関係法令の定め,前提事実,争点及び当事者の主張は,次の点を改め,後記4のとおり当審における当事者の主張を加えるほかは,原判決の「事実及び理由」欄の第2の2から4までに記載のとおりであるから,これを引用する。
  (1) 原判決2頁18行目の「(以下「機構法」という。)」及び20行目の「(機構法3条)」をいずれも削る。
  (2) 原判決3頁4行目から5行目にかけての「その一部につき開示し,その余を不開示とする」を「各文書について,その一部を不開示とし,当該不開示部分を除いて開示する」に改める。
  (3) 原判決3頁16行目の「の4名の教員」を「と題する表に掲げる4名の教員」に改める。
  (4) 原判決4頁7行目の「 他教員不開示部分に係る部分」を「他教員不開示部分を不開示とする部分」に改める。
  (5) 原判決4頁13行目から14行目にかけての「違法である」を「違法であり,これにより精神的苦痛を被った」に,15行目の「損害金」を「慰謝料」にそれぞれ改める。
  (6) 原判決4頁19行目冒頭に「本件訴えの変更申立てによる変更前の請求に係る」を加える。
 4 当審における当事者の主張
  (1) 本件訴えの変更申立てを許さなかった原審判断の当否
   (控訴人の主張)
    控訴人は,被控訴人の応訴により約1年間にわたり不要かつ多大な訴訟手続の負担を強いられている。原審は,訴えの利益を確保するよう配慮すべきであるのに,不意打ち的な本件再決定により即座に裁判をするのに熟したとして控訴人の訴えを却下することは,控訴人のこれまでの負担を無に帰し,新たな訴訟を提起してーから主張立証を積み重ねることを強いるものであって,著しく信義則にもとり,職権濫用である。
    本件訴えの変更申立ては,請求の基礎に変更のない訴えの交換的変更であり,従来の争点と性質を異にする新たな争点が生じるとは考えにくく,著しく訴訟手続を遅滞させるものではない。少なくとも本件新請求2は,本件再決定に至るまでの原審の訴訟手続の過程に密接に関連し,原審の審理を継続して被控訴人の過失責任の有無を審理するのが合理的であり,同種の事案で訴えの変更を認めた事例もある。訴えの変更を認めない原判決は,公正かつ迅速な訴訟の実現を定める民訴法2条に背くものである。
    原審において,被控訴人は本件訴えの変更申立ての不許を申し立てておらず,原判決は,当事者の申し立てていない事項について判決したものであり,民訴法246条に違反する。
    したがって,原判決を取り消し,本件を原審に差し戻すべきである。
   (被控訴人の主張)
    被控訴人が本件各不開示部分を開示した理由は,本件開示請求に係る特定の教員の派遣期間が満了し,派遣元校に復帰していることが明らかであったという個別事情を踏まえ,原審の訴訟手続を早期に終了させるためである。本件訴えの変更申立てが認められると,被控訴人の教員交流制度に係る派遣期間が法5条の不開示情報に該当するかという争点について,主張整理の手続が引き続き行われることとなり,原審の訴訟手続を著しく遅滞させることとなることは明らかである。
    また,本件再決定の前に,控訴人が訴えの変更申立てをすることができなかったという事情はない。本件訴えの変更申立ては,訴えの利益を確保するために争点の範囲を拡大させようとするものであり,これを認めないことは,何ら信義則に反するものではなく,職権濫用にも当たらない。
  (2) 訴訟費用の負担
   (控訴人の主張)
    本件では,提訴後に被控訴人が取消請求の対象となる決定を自ら取り消したために,訴えの利益が消滅したのであるから,単純に訴訟費用を敗訴者負担とすることはできない。控訴人が本件訴えを提起したことは,その時点では権利の伸張に必要な行為であるから,民訴法62条を適用して訴訟費用を被控訴人の負担とすべきである。
    原判決は,裁判所の判断理由が記載されるべき箇所において,訴訟費用に関する判断を一切記載しておらず,訴訟費用の負担の裁判を脱漏しているから,民訴法258条2項,4項に基づき,訴訟費用を全て被控訴人の負担とする判決を求める。
   (被控訴人の主張)
    訴訟費用の裁判に対しては独立して上訴することができないことから,本案の裁判に対する上訴に理由がなく,本案の裁判が変更されないときは,訴訟費用の裁判も変更すべきではない。

第3 当裁判所の判断
 1 当裁判所も,本件訴えは不適法であるから,これを却下すべきものと判断する。その理由は,原判決の「事実及び理由」欄の第3の2に記載のとおりであるから,これを引用する。
 2 本件訴えの変更申立ての許否について
  (1) 前記引用に係る原判決第2の3(6)のとおり,本件訴えの変更申立ては,当初の請求を本件新請求1及び本件新請求2に交換的に変更するものである。本件新請求1は,本件再決定のうち本件法人文書2について他教員不開示部分を不開示とした部分の取消しを求めるものであるが,引用に係る原判決第2の3(3)によれば,他教員不開示部分は,本件一部不開示決定において,本件各不開示部分とともに不開示とされた部分であることが認められるところ,控訴人は,本件訴訟において,本件一部不開示決定のうち本件各不開示部分に係る部分の取消しを求めるにとどまり,他教員不開示部分に係る部分については取消しを求めていなかったことからすると,本案前に本件新請求1に係る訴えの適法性が問題となることが想定される。また,被控訴人は,本件開示請求に係る特定の教員に関する個別事情を踏まえて本件各不開示部分を開示した旨主張しているところ,本件新請求1が本案の審理の対象となれば,他教員不開示部分が法5条の不開示情報に該当するかについて,個別事情を含めて更なる主張立証が必要になると認められる。
さらに,本件新請求2について想定される国家賠償法上の違法性の有無等の争点に関する主張立証の必要性を併せ考慮すると,原審が,本件訴えの変更申立てについて,著しく訴訟手続を遅滞させることとなるものと認めてこれを許さないとしたことが,合理性を欠くとはいえない。
  (2) 控訴人は,本件訴えの変更申立てを許さないことは,控訴人の訴訟手続の負担を無に帰し,新たな訴訟を提起してーから主張立証を積み重ねることを強いるものであって,著しく信義則にもとり,職権濫用である旨主張し,また,少なくとも本件新請求2については,原審の訴訟手続の過程に密接に関連し,原審の審理を継続して被控訴人の過失責任の有無を審理するのが合理的であるなどとして,公正かつ迅速な訴訟の実現を定める民訴法2条に背くものである旨主張する。
    しかし,前記(1)のとおり,他教員不開示部分は,本件一部不開示決定において,本件各不開示部分とともに不開示とされた部分であるところ,控訴人は,本件訴訟において,本件一部不開示決定のうち本件各不開示部分に係る部分の取消しを求めるにとどまり,他教員不開示部分に係る部分については取消しを求めていなかったことからして,本件新請求1について,別訴を提起するよう求められたとしても,直ちに不合理であるとは解されず,本件訴えの変更申立てを許さないことが信義則にもとり,職権濫用であると認めることはできない。
    また,本件訴えの変更申立ては,当初の請求を本件新請求1及びその関連請求である本件新請求2に交換的に変更するものであるから,その許否は,本件新請求1及び本件新請求2を総合して判断されるべきであり,本件新請求2について,その請求原因が原審の訴訟手続の過程に密接に関連するといった事情が認められるとしても,そのことから直ちに,本件訴えの変更申立てを許さないことが不合理であるとはいえず,民訴法2条に背くものであるとは解されない。なお,控訴人は,少なくとも本件新請求2については,訴えの変更を認めるべきである旨主張しているとも解される。しかし,本件新請求2は当初の請求とは訴訟手続を異にするので,本件新請求2のみでは民訴法143条による訴えの変更はできないのであるから,本件新請求2についてのみ訴えの変更を認めることは相当ではないというべきである。したがって,控訴人の上記主張は採用することができない。
  (3) 控訴人は,原審において,被控訴人は本件訴えの変更申立ての不許を申し立てていないとして,原判決は,当事者の申し立てていない事項について判決したものであり,民訴法246条に違反する旨主張する。
    しかし,裁判所は,訴えの変更を不当であると認めるときは,職権によりこれを許さないことができるのであり(民訴法143条4項),本件訴えの変更申立ての不許が処分権主義(民訴法246条)に反するものでないことは明らかである。控訴人の上記主張は失当である。
  (4) 他に控訴人が種々主張する点を考慮しても,原審が本件訴えの変更申立てを不許としたことが,違法,不当であるとは認められない。
 3 訴訟費用の負担について
   控訴人は,民訴法62条を適用して訴訟費用を被控訴人の負担とすべきであるとした上,原判決は,訴訟費用の負担の裁判を脱漏しているとして,民訴法258条2項,4項に基づき,訴訟費用を全て被控訴人の負担とする判決を求める旨主張する。
    しかし,原判決は,主文において訴訟費用を控訴人の負担とする旨宣言しており,訴訟費用の負担の裁判を脱漏したものでないことは明らかであるから,控訴人の上記主張は,前提において失当である。

第4 結論
   よって,本件訴えを却下した原判決は相当であり,本件控訴は理由がないから,これを棄却することとして,主文のとおり判決する。

   東京高等裁判所第2民事部
       裁判長裁判官   白石史子
          裁判官   湯川克彦
          裁判官   澤田久文

これは正本である。
 令和3年4月23日
  東京高等裁判所第2民事部
   裁判所書記官 岡 松 眞 理

=====予納郵便切手返還書=====
          事件番号 令和年(行コ)第259号
                      令和3年4月26日
 予納者  控訴人  殿
   東京高等裁判所第2民事部
       裁判所書記官 岡 松 眞 理

        返  還  書
予納を受けた郵便切手について,使用残額 4771 円分

 内訳
  500円6枚 100円9枚 84円4枚 50円4枚 20円8枚 10円10枚 5円9枚  2円10枚 1円10枚

を返還します。

(注) 所要の事項を記載した上で,発送する。
**********


■このように、控訴人当会による必死の釘指しと抵抗も空しく、白石裁判長は有無を言わさず徹底的に高専機構側に立った全面敗訴判決を出してきました。担当裁判官決定時から半ば予期されていたこととはいえ、いざ札付きの札付きたる所以を目の当たりにすると、やはり相当な脱力感が漂います。これが我が国の司法の現実です。

 同様事例で賠償請求への訴え変更を認めた事例が現にあると当会が指摘し、実際に判決内「当事者の主張」中でも言及しているにも関わらず、「当初の請求とは訴訟手続を異にするので,本件新請求2のみでは民訴法143条による訴えの変更はできない」などと滅茶苦茶な認定をしてくる有様には、閉口せざるを得ません。

 判決本体も酷いものですが、極めつけには、添付されてきた岡松眞理書記官による「予納郵便切手返還書」を見ると、冒頭から「令和年(行コ)第259号」などと致命的な事件番号ミスを犯しています。昨年度に本件控訴審を担当していた風間新書記官も信じられないミスを犯してくれましたが、今年度になって引き継いだ岡松眞理書記官までこれでは、東京高裁第2民事部自体が杜撰体質に覆われていると断じざるを得ません。当然、このような「ベルトコンベア」審理で負かされた方にとってみれば、司法の現状に反感を抱きこそすれ納得などできないでしょう。

■今回の第二次訴訟の経緯をめぐり、まったく看過できないのは、裁判所が高専機構側の「訴訟おじゃん作戦」を一切不問にしたあげく、理由や根拠を示さず訴訟費用まで全額当会負担としてきた、あまりにも理不尽でムチャクチャな判断です。これは、たんに当会が不条理な被害を受けただけという局所的な話に留まりません。

 今回の一件で高専機構と東京地裁・高裁が見せたやり口が前例になってしまえば、今後の我が国において、情報開示を受ける国民の権利を「合法的に」侵害する以下のようなメソッドが確立されてしまうことが強く危惧されます。

① 国民が、法律・条例に基づき、公機関に文書開示請求をする。
② それに対し、文書保有機関が「(短期的に)都合の悪い情報」を無理やり不開示にする。
③ 開示請求者が泣き寝入りしてくれればそれでよく、開示請求者が審査請求や裁判に訴えてきた場合はそれ自体が時間稼ぎになる。
④ 裁判の場合、公金で弁護士を使ってしばらく適当に応戦し、いよいよ負けそうな直前で自ら不開示の取り消しを行い、「請求に理由なし」の主張を始める(訴訟おじゃん作戦)。
⑤ 裁判に訴えた側の国民はいきなり敗訴させられる上、公機関の責任も問われず、極めつけには訴訟費用まで全額負担させられて、膨大な金銭と時間だけ丸損した形にされる。


 イノベーションを日々模索し続ける高専機構により発明された、このとんでもない「高専式メソッド」が、いわゆる情報公開法とその同種法・同種条例の意義を根底から揺るがす代物であることは言を俟ちません。

 オンブズマンの根本的な活動基軸が損なわれるのみならず、基本的な国民の権利が危機に晒されているわけですから、事態は深刻です。なぜなら、この「高専式メソッド」は、高専機構のみならず、省庁から町役場に至るどんな公機関でも、原理上やる気になればできてしまうからです。このようなふざけた手口を全国に蔓延させてはいけません。

■もちろん、今回の「裁判所による無法公認」に味を占めた当の高専機構側は、今後さらに、都合の悪い情報の不開示を徹底させてくることが見込まれます。

 情報隠蔽と国民の権利侵害を全力で肯定した「白石判決」には、もはや清々しさすら覚えますが、これによって諦めたり黙したりしていると、更に状況は悪化していきます。当会では、情報隠蔽と腐敗を極める高専機構、ひいては行政と司法の現実にクサビを打ち込むべく、手を尽くして抗戦していく構えです。

【7/3追記】
 ヒラメ裁判官ほど出世する。4月23日に当会が高専機構を相手取った第二次訴訟控訴審で全面敗訴判決を出した裁判官が、我が国政府により、なんと札幌高裁長官に抜擢されることになったのです。この国の司法はいったいどこにゆくのでしょうか。

東京新聞2012年7月3日
**********北海道新聞2021年7月2日16:00
札幌高裁長官 白石氏就任へ

白石史子氏(しらいし・あやこ)東大卒。84年判事補。東京地裁部総括判事、京都家裁所長などを経て16年7月から東京高裁部総括判事。62歳。愛媛県出身。
 政府は2日の閣議で、合田悦三札幌高裁長官が8月1日付で定年退官するのに伴い、白石史子東京高裁部総括判事を高裁長官職に任命すると決めた。これを受け、最高裁は白石氏を札幌高裁長官に充てる人事を決定した。発令は8月2日以降。
**********

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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新型コロナのワクチン接種を巡り県内各地で狂騒曲の競演

2021-04-28 22:31:00 | 国内外からのトピックス

■新型コロナウイルスのワクチン接種について、群馬県内では高齢者向けの接種が4月12日に前橋、高崎両市を皮切りに始まりましたが、それ以外では、富岡市や甘楽町などの4市町村が4月20日から、高齢者分の予約の受け付けを始めました。ところが初日から申し込みが殺到し、一日中電話を掛けても繋がらないという苦情が多数、役場に寄せられたということです。筆者の在住する安中市では、4月26日に高齢者を対象に606人分の集団接種予約の受け付けが始まりましたが、その日のうちに定員に達し、受付が打ち切られました。公立碓氷病院では業を煮やした高齢者市民が多数押し掛け、不満をぶちまけるなど、大変な騒動を呈していたとの目撃談が寄せられています。

3月15日に安中市内に配布されたワクチン接種予約の予告チラシ



 限られた人数枠での予約受付となることから、事前に混乱は十分予想されていたにも拘らず、安中市をはじめ多くの自治体では、何の対策も打たないまま予約開始日を迎えたことは、行政の事務事業の効率の劣化を象徴するものです。

 他方、接種対象者に対して、事前にアンケート調査や聞き取り調査を実施して、それに基づいて接種スケジュールを予め組み立てていた嬬恋村など一部の自治体では、スムースに予約業務が進行しました。安中市も、市庁舎建替えアンケートなどせずに、事前にコロナワクチン接種アンケート調査を行うべきでした。

■安中市では、3月15日にコロナワクチン接種予約の予告チラシが市民に配布され、4月19日から65歳以上の高齢者を対象に接種券の発送が開始され、同26日(月)に接種予約を開始しました。

 運よく予約がとれた606人の集団接種は、安中市総合体育館で5月27日から毎週木曜日ごとに、6月3日、10日、17日、24日まで毎回78人分ずつ、また、松井田保健センターで6月1日から毎週火曜日ごとに、6月15日、22日まで毎回54人分ずつ実施される予定です。

 幸い筆者は、個別接種のかたちで市内のかかり付けの医院で5月27日に受けられることになりましたが、家族は次回5月10日(月)の予約待ちとなりました。

 それにしても、このペースだと、高齢者全員の接種が終わるのは、6月末など絶対に不可能であり、いつになるのか、皆目見当もつきません。群馬県HPによれば、県内のワクチンの接種状況について、4月21日時点で、優先接種対象の医療従事者等でさえも、接種予定者数67,896人に対して、1回目の接種を受けた人が24,531人(36.14%)、2回目の接種を済ませた人が13,463人(19.83%)であり、医療関係者でさえも、まだ5人に1人程度しかワクチン接種を済ませていない状況にあります。ちなみに65歳以上の高齢者の接種状況は、4月21日時点で1090名となっています。

 なお、渋川市のワクチン接種の狂騒状況については次のブログ記事をご覧ください。
○2021年04月27日:75歳以上にLINEだって!お役人様何か変ですよ?
http://blog.livedoor.jp/lytton_cyousadan/archives/34932682.html

【市政をひらく安中市民の会事務局からの報告】

※関連情報「県内のワクチン接種報道記事」
*********上毛新聞2021年04月13日06:00
コロナワクチン、高齢者向け接種開始 初日は前橋、高崎で73人


施設内でワクチン接種を受ける入所者=12日午後、前橋市の「介護老人保健施設おうみ」
 新型コロナウイルスワクチンの高齢者向けの接種が12日、群馬県内では前橋、高崎両市を皮切りに始まった。初日は両市で計73人が接種を受けた。医療従事者らを除いた一般住民への接種は初となる。国は住民への接種では、重症化リスクが高いとされる高齢者を優先する方針を示しており、県内全体では約58万人が対象となる。今後、他の市町村でも順次始まるが、本格化するのは全市町村にワクチンが届く26日以降となる見込みだ。
 両市には既にワクチン1箱(975回分)がそれぞれ配布され、介護老人保健施設2カ所の入所者から接種が始まった。両施設によると、接種直後に副反応が疑われる重大な症状の出た入所者はいなかった。
 現在、国内で接種されている米製薬大手ファイザー製のワクチンは2回打つ必要がある。この日が1回目となった入所者は来月上旬に2回目を打つことになる。
 国からのワクチン配布は順次広がる。今週は両市を含む9市町に計10箱(9750回分)、19日からの週にも9市町村に同じ量が届く予定。26日からの週には全35市町村に1箱ずつ到着し、市町村ごとの計画に沿って接種が進められる。
 国は6月末までに全国の高齢者約3600万人が2回接種できる量を配布すると説明。今後、高齢者向けのワクチンの供給が加速するとみられる。
 高齢者接種が完了した後は、高齢者施設の従事者(県内約9万人)と、65歳未満の基礎疾患がある人(推計12万5000人)への接種が並行して進められる。これら以外の県民へと拡大されていくのは夏以降となる見込みだが、具体的な日程は定まっていない。
 一方、県内では2月19日から医療従事者らへの接種が続いており、希望した約6万9000人が2回ずつ接種を受ける予定。県によると、今月4日時点の接種実績は1万8485回で13.4%にとどまる。国は5月中旬ごろまでに2回接種できる量を配布する方針を示している。
(まとめ 山田祐二)

**********上毛新聞2021年04月21日06:00
申し込み殺到で電話つながらず 群馬県内8市町村でワクチン予約 業を煮やして直接100人押し掛けも

ワクチン接種の予約を受け付ける4市町村合同コールセンターの担当者ら=20日午前10時ごろ、甘楽町内
 群馬県内8市町村で20日、新型コロナウイルスのワクチン接種の予約受け付けが始まり、各地で申し込みが殺到し、多くの住民から不満の声が上がった。電話がつながりにくい状態が続き、担当以外の部署にも問い合わせが相次いで業を煮やしてコールセンターに直接押し掛ける住民の姿も。一方、あらかじめ希望調査し接種予定日を割り当てた嬬恋村では混乱はなかった。
 富岡、下仁田、南牧、甘楽の4市町村は合同のコールセンターを甘楽町内に設置。事前に優先予約券を配送した65歳以上の計2万5000人以上を対象に、8台の電話で午前9時に受け付けを開始した。
 4市町村は国からそれぞれ届くワクチンを合算し、予約数に応じて各医療機関に配分する仕組みで、5月10~29日の計8000人分を受け付けている。この日は計570人の予約を受け付けたが、申し込めなかった住民からは不満が漏れた。下仁田町の70代男性は「家族総出で電話し続けたのに、つながらなかった。もっと工夫ができたはず」と語気を強めた。
 富岡市はこの他、無料通信アプリ「LINE」(ライン)を活用した独自の予約システムで約3000人の予約を受け付けた。甘楽町はラインを使った県の予約システムも併用した。
 榛東村も65歳以上の約4000人を対象に午前9時から開始。5月1日と9日の計500人分を外部委託のコールセンターと県のライン予約システムで受け付けたが、約1時間で定員に達して打ち切った。村の保健相談センターには「つながらない」「何回もかけているうちに締め切られた」といった苦情が相次いだ。
 板倉町は、専用のコールセンター2回線とラインで受け付けた。電話がつながらない状況が続き、役場内の他の回線にも問い合わせが殺到。コールセンターがある町保健センターに100人以上が直接押し掛け、職員がその場でラインでの予約を手伝うなど対応に追われた。
 東吾妻町も65歳以上の5700人の予約をネットと電話で開始。初回分の1300人分がすぐに定員に達するなど、電話がつながりづらい状況が続いた。
 一方、嬬恋村は、2月に実施した希望調査に基づき接種予定日をあらかじめ割り当てていた。この日に予約の電話受け付けを始めたが、予定日の変更の申し出などがあった程度で目立った混乱はなかったという。
(まとめ 細井啓三)

**********上毛新聞2012年04月22日06:00
ワクチンで県内自治体に予約が殺到、苦情相次ぐ アプリ停止、電話増設の対応も 専門医「焦らないで」と呼び掛け
 新型コロナウイルスのワクチン接種の予約を巡り、群馬県内の自治体に住民からの苦情が相次いでいる。電話がつながりにくい状況が続き、担当部署への問い合わせも殺到。申し込みが困難な電話予約とのバランスを考慮して富岡市は21日、無料通信アプリ「LINE」(ライン)を使った予約を停止した。行政側が対応に追われる事態に、感染症の専門医は「希望者は全員接種できる。焦らないで」と呼び掛けている。
 同市は下仁田、南牧、甘楽と合同でコールセンターを運営し、20日に受け付けを開始した。4市町村のうち、同市だけがラインを活用した独自システムを運用していたが、21日午前11時45分にライン予約を停止。当面の間は電話だけで対応することとした。
 ラインによる予約が同日午前までに約4000件に達していたという。停止は、電話予約に頼る高齢者や他地域の住民に配慮したためで、市は「バランスを考え、自主的に停止した。電話回線の増設も進める」としている。
 4市町村は5月中に接種する計8000人分の予約を受け付けている。予約対象者はいずれも65歳以上で、富岡1万6000人、下仁田3600人、南牧1100人、甘楽4400人。このうち富岡478人、下仁田252人、南牧46人、甘楽385人が同日までに電話予約を完了したという。
 中之条町は65歳以上の6500人を対象に同日午前9時から電話予約を受け付けた。5回線用意したが、終了時刻の午後5時まで電話がつながりにくい状況が続いたという。
 初日は827人の予約を受け付けたものの、回線の混雑により通話が途中で途切れるトラブルが複数あり、苦情も多く寄せられた。町は6月中旬までに3000人の予約枠があり、今後も予約枠を増やす計画で、「慌てないでほしい」と呼び掛けている。
 75歳以上の2万3000人の集団接種の予約を19日から受け付けている桐生市。職員4人が電話対応し、21日までに約890件を受け付けたが、電話がつながりにくい状況が続いており、市には多くの苦情が寄せられている。市は「時期は遅くなってしまうかも知れないが、確実に接種できる」と説明しており、電話回線の増設も検討している。
 ワクチン接種の予約を巡り、自治体に苦情が殺到していることについて、感染症の専門医で県医師会の川島崇副会長は「2カ月かけて県内の高齢者に接種する計画で進んでいる。希望者は全員が接種できるので、焦らず予約してほしい」と話した。
(まとめ 細井啓三)

**********上毛新聞2021年04月24日06:00
中之条町 ワクチン予約できょう、あす臨時窓口を設置 電話殺到で不通、苦情受け
 高齢者を対象とした新型コロナウイルスワクチン接種の予約を巡り、電話が殺到して収拾できないとして、群馬県中之条町は23日、閉庁の予定だった24、25の両日に臨時窓口を設けて予約を受け付けると明らかにした。電話がつながらない状況に苦情が連日寄せられ、町民が町保健センターに押しかける事態となっていたため、沈静化を図る。
 臨時窓口は対面で予約を受け付け、来場者の密集を避けるため居住地区ごとに時間を分ける。町保健センターでは、伊参地区(24日午前9~11時)、沢田地区(同日午後1~3時)、名久田地区(25日午前9~11時)、中之条地区(同日午後1~3時)とする。町六合支所では六合地区住民を24日午後1~3時に受け付ける。
(関坂典生)
◎受け付け前の自治体で予約 県のLINEトラブル50件
 群馬県が新型コロナウイルスワクチン接種予約のため導入した無料通信アプリ「LINE(ライン)」を使った予約システムを巡り、自治体が受け付けを開始する前に予約ができてしまうトラブルが計約50件あったことが23日までに分かった。県は運用を改善し、同様のミスを防げるようにしたという。
 県薬務課によると、14日に草津町の予約を開始した際、予約を始めていない渋川市で21件、館林市で約20件、吉岡町で6件を受け付けてしまった。いずれも市町を通じてキャンセルされた。時間前なのに予約可能な設定にしたミスが原因とみられる。

**********上毛新聞2021年04月27日06:00
コロナワクチンの予約混雑 各自治体が対策打ち出す
 新型コロナウイルスワクチン接種の予約について、各地で申し込みが殺到し混雑が続いていることを踏まえ、群馬県の各自治体が混乱を回避するための対策を相次いで打ち出した。
◎90歳以上の予約を先行 年齢を区切り混雑回避 高崎市
 高齢者を対象にした新型コロナウイルスのワクチン接種で、高崎市は26日、既に接種を始めている高齢者施設以外については5月6日から、90歳以上の予約を先行して受け付けると発表した。対象となる人数を絞ることで予約時の混雑を回避する。
 接種開始は5月17日からを予定。今月27日に90歳以上に対して予約や接種の開始日を知らせるはがきを発送する。
 5月中旬までに90歳以上の8823人と、高齢者施設の職員と入居者約1万1000人分のワクチンを確保できる見通しという。
(真尾敦)
◎回線4倍増 電話のみに ラインは使用見合わせ 渋川市
 新型コロナウイルスのワクチン接種予約が開始早々定員に達して混乱を招いたことを踏まえ、渋川市は26日、75歳以上の集団接種の予約方法を電話のみにするよう変更すると発表した。高齢者が扱いにくいLINE(ライン)予約システムは不公平感が強く、使用を見合わせる。予約専用ダイヤルを新設して相談や苦情と切り離し、回線数を現在の6から23へと約4倍に増やして対応する。
 併せて接種日ごとに予約受付日を分け、申し込み作業の簡素化も図る。5月12~28日に、5回に分けて集団接種1550人分の予約を受け付ける。
(奥木秀幸)

**********東京新聞2021年4月28日07:57
<新型コロナ>ワクチン 予約、90歳以上から 高崎 来月6日、受け付け開始
 高崎市は新型コロナウイルスのワクチン接種で、施設入所者以外の高齢者を対象に来月十七日から開始する際の供給量が限られるため、九十歳以上から予約の受け付けを始める。対象者に今月二十七日に予約方法などを記したはがきを発送し、五月六日午前九時から予約を受け付ける。
 市によると、五月中旬ごろまでに、高齢者施設の対象者一万一千人分と市内の九十歳以上の八千八百人分を確保できる見通し。
 市内の高齢者は十一万人で、予約が殺到するなどの混乱を避けるために年齢で対象を絞った。八十九歳以下の高齢者の接種開始時期の見通しは立たず、市新型コロナウイルスワクチン接種対策室は「国から示される供給量に応じて、年齢で区切るなどの対応を検討したい」としている。
 予約は電話か専用ホームページで受け付け、詳細は市から届くはがきに記載。電話は土日祝日を除く午前九時〜午後六時。三十人態勢で対応する。予約電話番号とは別の予約などに関する市への問い合わせは=電027(395)7300=へ。 (安永陽祐)
**********

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【前橋市の財政検証】政策部長のニューヨーク公費豪遊旅行の責任明確化の住民監査を監査委員が迅速却下!

2021-04-28 21:32:00 | 前橋市の行政問題
■4月15日の東京新聞が地方版で報じた前橋市政策部長による2018年10月のニューヨーク出張が実は公費64万2800円を掛けた豪遊旅行同然だったという報道記事について、当会では4月17日の定例会で話題となり、参加した会員の皆様から「県都前橋の恥だ。このまま放置できないので、当会として何らかの行動を起こし、広く前橋市民、群馬県民に事実関係を公表すべきだ」との意見が相次ぎました。その結果、直ちに住民監査請求を行うことが決まり、さっそく4月19日付で前橋市監査委員に本件に係る住民監査請求書を提出したところ、わずか1週間で却下通知が届きました。さっそく監査結果の通知内容を見てみましょう。

 なお、この事件については次のブログ記事も参照ください。
○2021年4月19日:【前橋市の財政検証】政策部長のニューヨーク公費豪遊旅行の責任明確化のため住民監査請求!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3303.html

4月28日に届いた前橋市監査委員からの却下通知が同封された封筒
*****4/27監査請求結果通知*****ZIP ⇒ 20210427osp.zip
                             前監第2号
                          令和3年4月27日
鈴 木   庸 様
                      前橋市監査委員  根 岸 隆 士
                         同     田 村 盛 好
                         同     中 林   章
                         同     小曽根 英 明

   前橋市職員措置請求について(通知)

 このことについて、令和3年4月19日付前監第1号で収受いたしました地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「法」という。)第242条第1項の規定による前橋市職員措置請求については、下記のとおり決定したので通知します。

                 記

1 請求に対する判断
  本件請求は、法第2 4 2 条に規定する住民監査請求として、必要な要件を満たしていないものと判断し、これを却下す。る

2 請求の要旨
  本件請求の要旨を次のように解した。
  平成30年当時の前橋市政策部長(以下「元部長」という。)が、前橋商工会議所議員視察研修会(平成30年10月24日~同月28日)に同行した際に公金が支出されているが、旅費に関する法令の規定額に比べて高額な宿泊費などの多額な旅費に見合う報告書が提出されていないこと、また、公務をないがしろにして旅行に費やした不在期間の給与が支払われたことなどにより市に損害が生じている。
  このため、市が支出した当該研修会に係る経費及び元部長の研修期間に相当する分の給与について、市長が元部長に対して市に返還するよう監査委員による勧告を求めるもの。

3 法第242条の要件に係る判断
  法第242条第2項は、普通地方公共団体の執行機関又は職員の財務会計上の行為に係る住民監査請求について、「当該行為のあった日又は 終わった日から 1 年を経過したときは、これをすることができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。」と規定している。
  この 「当該行為」については、同条第1項に規定されている行為(違法若しくは不当な公金の支出、財産の取得、管理若しくは処分、契約の締結若しくは履行若しくは債務 その他の義務の負担)を指し、本件請求で措置を請求された前橋商工会議所議員視察研 修会に元部長が同行した際の経費の支出及び研修期間に相当する分の給与の支出は「公金の支出」に該当する。
  また、「当該行為のあった日」は、最高裁判例(平成14年10月15日判決)によると財務会計上の一時的行為のあった日を指し、更に、最高裁判例(平成14年7月16日判決)によると「公金の支出」の一時的行為は、「支出負担行為」、「支出命令」、「公金の支払」のいずれかの行為とされている。
  本研修会に係る経費の支払は平成30年12月17日、元部長の研修期間を含む月分の給与は平成30年10月19日にそれぞれ支払されている。
  したがって、本件請求は、当該支払日より2年以上経過してから提出されたものであるため、法第242条第2項本文に規定する要件を満たしていないものと判断する。

  次に、本件請求が、法第242条第2項ただし書の規定に該当するか否かについてであるが、本件請求の行為については、秘密裡に行われたものではなく、公文書の閲覧等 によっても知りえないような特別な事情もうかがえないことから、1年を経過することなく監査請求できたものと考える。
  したがって、本件請求については、法第242条第2項ただし書の規定には該当しないものと判断する。
**********

■監査結果はご覧のとおり、財務会計上の行為から1年以内の期限を徒過しているという、いつもの理由で、門前払い=却下とする判断が為されました。これでは、役所内で悪事を働いても、市民にバレずに1年が経過すれば、無罪放免ということです。道理で役所内での犯罪が減らない所以です。

 とりわけ、ストーカー殺人職員や、強制わいせつ管理職員、そして最近では官製談合職員を排出した前橋市役所ならではのスピード判断です。監査委員がこの体たらくでは無理もありません。自浄作用に期待する術のないことが、実によく分かります。

 当会では、明日から30日以内に、つまり5月28日(金)までに住民訴訟を提起するかどうか、会員の方々に諮ったうえで判断してまいります。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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【安中市庁舎建替え問題】4/26松井田地区と安中地区の一部へアンケート兼用チラシ6000部を新聞折込配布

2021-04-27 23:31:00 | 安中市庁舎建替えに伴う予算過大問題
■現在、安中市は、市庁舎建替えに向けて、市の思惑に沿った官製アンケートを市民4000人を対象に4月5日に郵送し、4月30日締め切りで提出を求めています。このため、市民の目線でこれに対抗すべく、緊急に4月11日、市内の市民団体「まちづくりワンワンチーム」のチラシが旧安中市内主体に新聞朝刊折込みされて、市民に、官製アンケートに惑わされないように警鐘を鳴らしました。そして、官製アンケートの締切りが迫る4月26日に、今度は、第2弾の対抗策として市民目線のアンケートを実施すべく、新聞折込みのかたちでアンケート葉書を松井田地区全域と一部安中地区に計6000部を折り込みました。

ZIP ⇒ 202104261sapgpb5_apg.zip

ZIP ⇒ 202104262sapgpb5_t.zip
4月26日に松井田地区を中心に新聞折込されたアンケート兼用チラシ

 松井田地区は、2006年3月18日の旧安中市との合併への反感が強かった地区であり、どのようなアンケート結果の傾向が示されるか注目されます。アンケート葉書兼用チラシにはQRコードを載せてありますが、既にかなりのアクセス件数が記録されているようです。なにより重要なのは、住民の皆様が、いま、何が市役所で起きているのか、を知っていただくことにあります。

 安中市は、築60年以上経過したとして安中市が現在の庁舎の建て替えを計画しています。安中市では、市民懇談会の提言だとして、「耐震性や利便性等の観点から、少なくとも旧庁舎・中庁舎は取り壊すことが相応しい」との提言)を受けて、「現在地」、「旧安中高校跡地」、「その他の場所」の3つの市庁舎の整備候補地を比較検討している、としていますが、初めから旧安中高校跡地に狙いを絞って、手続きを誘導していることは見え見えです。

 この思惑は、市議会における一般質問への答弁や、保守系会派の市議が安高跡地移転に賛意を示していることからもうかがえますが、市の広報紙「広報あんなか」4月1日号を読むとさらに安中市の思惑を強く感じることができます。そして、はやくも4月5日に安中市の思惑を色濃くにじませた“官製”アンケートが市民4000人対象に郵送されました。既に回答した市民もいることから、前述のとおり緊急に4月11日、市内の市民団体「まちづくりワンワンチーム」のチラシが旧安中市内主体に新聞朝刊折込みされて、市民に、感染アンケートに惑わされないように警鐘を鳴らしました。

 この経緯は次のブログ記事を参照ください。
○2021年3月28日:【安中市庁舎建替え問題】広報あんなか4月号「市庁舎の整備について検討しています」記事に異議あり!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3293.html
○2021年4月11日:【安中市庁舎建替え問題】旧安中高校跡地に建替え場所を誘導したい思惑ミエミエの官製アンケートに要注意!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3300.html

 また、市庁舎建替え問題に取り組む市民のかたがたのブログやサイトの記事もご覧ください。
■安中市庁舎建設に関する特別サイト
https://usuipc.wixsite.com/annaka
■庁舎建設の方向性を考える会
https://www.facebook.com/groups/289833998763551/about
■安中市まちづくりワンワンチーム
https://www.facebook.com/annakawanwan/
■安中市庁舎建設を考える市民の会
https://www.facebook.com/groups/2308088432540835/
■かわ遊び・やま遊び雑記/「安中市庁舎問題」のブログ記事一覧
https://blog.goo.ne.jp/koizumi-masato/c/18bdb559bbad9cec5dc59fdf5b15a1de

【市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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黒田校長時代の長野高専不正会計事件を振り返る…あの有名な家電量販店が関与?

2021-04-23 01:21:00 | 【出張!オンブズマン】長野高専の闇

長野高専大規模不正会計事件の舞台となったという「ヤマダ電機テックランド長野SBC通り店」(現:家電住まいる館YAMADA長野SBC通り店)。2017年7月撮影分のGoogleストリートビューより

■黒田孝春校長時代(2012~2015年度)の長野高専で発生・発覚した、虚偽伝票を用いた教員2名による多額の不正会計・公費私的流用事件。あの岩佐達也が高専機構本部監査室から総務課長として送り込まれてくるきっかけともなったこの事件について、学校側の対応と情報統制に対する内部関係者の疑念と不満は根強く、当会では石原祐志前校長時代の2018年にかけて公開質問・文書開示請求などを通じた調査追及を行ってきました。

○2018年4月1日:【群馬高専アカハラ・不審死問題】隣県長野からの情報②…隣県も文科省天下り校長で大迷惑?長野高専の実情
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2603.html
○2018年4月22日:【出張!オンブズマン】長野高専不正会計・着服問題に関して同校宛に公開質問状
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2617.html
○2018年5月8日: 【出張!オンブズマン】<速報>長野高専不正会計・着服問題に関して同校から公開質問状への回答書到来
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2631.html
○2018年5月11日:【出張!オンブズマン】長野高専不正会計・着服問題に関して同校の公開質問への回答に対し追加質問を発出
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2634.html
○2018年5月20日:【出張!オンブズマン】長野高専不正会計・着服問題に関して同校への追加質問に対し回答FAXを受信!
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2642.html
○2018年6月19日:【出張!オンブズマン】長野高専不正会計・着服問題に係る再追加質問と同校の回答…剥がれ始めた化けの皮?
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2672.html
〇2018年9月7日:【出張!オンブズマン】長野高専に係る諸問題に関して同校から開示された文書(その1)「不正会計関連」
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2745.html

 その後、石原祐志の失脚と土居信数校長の就任を機に、長野高専をめぐる深刻な腐敗問題はさらなる泥沼へと陥ってしまい、遺憾ながら本件方面への取り組みは足止めを喰らい続けています。しかしその折、情報提供があり、この不正会計に加担した取引先は、ヤマダ電機テックランド長野SBC通り店(当時)の法人営業だった事実が判明しました。

 長野高専から3kmほどの場所にあるその店舗について、2021年4月現在、その店名は「家電住まいる館YAMADA長野SBC通り店」となっていることがわかります。

●参考:「家電住まいる館YAMADA長野SBC通り店」(Googleマップ)
https://goo.gl/maps/3KwJHP4FUEPCXGQB9(長野市吉田1丁目21-33)

 そこで、この店舗の沿革を簡単に調べてみました。元々この場所には50年以上にわたりSBC信越放送の本社が所在していましたが、2006年の新本社ビル移転に伴い、空き土地になったようです。この旧本社跡地に「ヤマダ電機テックランド長野SBC通り店」が出店し、2008年オープンしたようです。そしてその後、2018年に「家電住まいる館YAMADA 長野SBC通り店」としてリニューアルオープンし、今に至るようです。

●参考:Wikipedia記事『信越放送』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BF%A1%E8%B6%8A%E6%94%BE%E9%80%81
●参考:小林玲子の善光寺表参道日記『「信越放送」の跡地は「ヤマダ電機」に決定』
http://blog.livedoor.jp/naganoetokino1/archives/1049527.html
●参考:同上ブログ『旧SBC跡地に建設中の「ヤマダ電機」最新情報』
http://blog.livedoor.jp/naganoetokino1/archives/1089796.html
●参考:流通ニュース『ヤマダ電機/埼玉、長野に「家電住まいる館」同時オープン』
https://www.ryutsuu.biz/store/k051012.html

 すると、2012~15年にかけて行われたこの不正会計は、ヤマダ電機テックランド時代の汚点と考えていいようです。数年間にわたって総額数百万円分の架空伝票を作ってやるとなると、それだけで相当な神経と労力を要するはずで、とても「気前のいいサービス」で請け負っていたようには思われません。ヤマダ電機側の担当者が不正教員から何らかのリベートを貰っていたのかはわかりませんが、そうでなければ、何をモチベーションに普段から不正伝票作成の依頼を受けていたのか強く興味がひかれます。

 あわせて、ヤマダ電機側が一大企業としてのコンプライアンスと矜持を自覚し、不正会計調査に積極的に協力したうえで関係社員にきちんとケジメを付けさせたのか、といった点も気になるところです。

5月8日追記:本記事で言及しておりました「内部調査の様子」について、「事実と異なるのではないか」とのご指摘が寄せられたため、暫定的に当該箇所を削除いたしました。裏付け不足の状態にある情報を短慮のままに公表してしまったことは担当者の不徳の致す所であり、極めて重く受け止めております。混乱を招いてしまった読者の皆様、そして何よりも事実とは異なるおそれがある内容を掲載された当該教員の方に、心よりお詫び申し上げます。今後とも再発防止に努めてまいりますので、読者各位におかれましては、お気付きの点がございましたら遠慮なくご指摘をお寄せください】

■石原・土居という二連続の最悪級校長が、アチラコチラで完全に底の抜けた大問題を日々量産してくる時代に至ってしまった長野高専。モグラ叩きの様相を呈している同校について、遺憾ながら黒田時代の不正会計事件にはなかなか手を付けられていないものの、今後余裕があれば本件についてもたびたび目を向けていきたいと存じます。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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