「うすやき」
主な伝承地域 県内全域
主な使用食材 小麦粉、ちりめんじゃこ、青じそ
歴史・由来・関連行事
県土の約8割を森林が占めるという山梨県では、稲作のような広大な土地の利用が難しく、米は大変貴重であった。かわりに蕎麦やとうもろこし、さつまいもや雑穀などが主食として栽培されていた。なかでも小麦は利用価値が高く、「ほうとう」が山梨県の名物であることからもわかるように、必然的に粉文化が発展し、長年人々の生活に根付いてきた。「うすやき」はそんな粉物のなかでも、具材によって味を変化させることができ、手軽につくることができる。また持ち運びなどもしやすいため、家でのおやつとしてだけでなく、農作業の合間の軽食として日常的に食べられていた。地の野菜や大葉や豆などの具材を入れたものもあれば、小麦粉だけのシンプルなものに砂糖や砂糖醤油をつけて食べることもあったという。
食習の機会や時季
通年食べられている。
飲食方法
ボウルに小麦粉、水を加えだまにならないようによく混ぜ、ちりめんじゃこと千切りにした青じそ、塩を加え混ぜたら、熱したホットプレートに薄く油をのばし、生地を丸く流しこみ両面をよく焼く。各家庭により具材や味付けはさまざまで、さつまいもや甘い煮豆、あんこを入れて焼いたりもする。現在ではソーセージを入れたりケチャップをつけるなど現代風にアレンジされることもある。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
山梨県が次世代への継承に取り組んでいく郷土食176品目「やまなしの食」に選定されている。また、笛吹市では”うす焼きプロジェクト”という、昔からつくり続けている地元の女性たちが、若い世代へ継承できるイベントを開催したり、オリジナルのレシピを募集するなどの活動をしている。県内の飲食店などでも食べることができる。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/usuyaki_yama_nashi.html より
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