

ねぎはもともと冬の野菜で、寒さにあたると風味を増す。白ねぎ、青ねぎに大別され、東日本では白く長い白ねぎ(根深ねぎ)が、西日本では緑の葉の青ねぎ(葉ねぎ)が好まれてきた。
これからの時節の定番であるカニすき、鴨すき、すき焼きなど鍋物には欠かせない食材が青ねぎであり、近頃は冬になると青ねぎの相場が高くなり、地元京都の料理店でも白ねぎを使用されている店が多いと聞く。
原産地の中国では、紀元前から栽培され、体をあたため、疲労を回復する薬用植物として珍重されていた。特有のにおいのもとは、硫化アリル。ビタミンB1の吸収を高める働きがあるそうだ。その上、肉や魚のくさみもとってくれる。食欲増進や料理に彩りをそえる役目もする。
青ねぎとくれば京都が発祥の"九条ねぎ"が有名であるが、岡山に限って言えば岡山市牧石学区の中原地区が先駆中心であり、約30軒で日量約2トンを出荷している。
わが高島学区でも、その中原に隣接する祇園地区に1軒だけ青ねぎを手掛ける篤農家がある。専業農家M岡さんは、今は3代目が立派に後継しておられる。
四季折々に色んな野菜を丹精して育てておられ、ウオーキングの道すがらいつも目を楽しませて頂いている。この時季は、ねぎ畑の一角にはエンドウが実り、葉牡丹が植えられている。