てすさび日誌

哀しき宮仕えを早期リタイアし、“サンデー毎日”のomorinが生活の一コマや雑感を認めた日誌です(2005/4/20~)

映画の舞台

2008-04-24 13:04:43 | 舞台、ライブ

道後温泉本館(撮影2007/4/13)

 宮崎駿のアニメ映画『千と千尋の神隠し』に出てくる油屋は、「色々な温泉が入っていて特定のモデルはない」と聞いていたが、松山道後温泉本館や長野渋温泉金具屋、岡山湯原温泉油屋、江戸東京たてもの園の建物を参考に描かれていると知った。

 冒頭の道後温泉本館の写真は、昨年4月に松山を訪ねた際に撮ったもので、お馴染みのアングルである。道後温泉は日本三古湯のひとつで、いわずと知れた夏目漱石の小説『坊っちゃん』(1905年)にも描かれている。
 明治27年築のレトロな木造3階建てで、映画『千と千尋の神隠し』の湯屋の内部そのままの懐かしい佇まいに、なぜかホッと心が和む空間である。

 『千と千尋の神隠し』はDVDに落としてあり、孫どもは来訪時に鑑賞するのを常としていた。今でこそWiiに取って代わられているが、何度繰る返し観たことだろう。
 一緒になってこれまで何気なく観ていたが、何度となく足を運んだ湯原温泉や道後温泉とあらば、思い入れも一入である。心して見直してみたい。そしてブラりとその舞台を再訪してみたいものだ。
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笑う山に

2008-04-22 08:04:03 | 暮らしと生活
 聞き慣れないが「山笑う」という言葉がある。俳句の季語では、春たけなわのはじけるような勢いのあるそんな景色を、「山笑う」と表現するそうだ。

 庭や家周りの草取りをちょっとやっただけで、ハクションの止まらないかみさんを見兼ねて、今日は借家の周りの草取りに精をだした。時折手を止めて遠くの山を見やると、萌え出づる新芽が眩しい。

 俳句には春に限らず、夏に「山滴る」「山茂る」、秋に「山粧う」「山飾る」、冬には「山眠る」という季語で多く詠まれている。山の四季を、人の動作に例えた擬人法である。

 山といえば、かみさんのくしゃみはスギ花粉に仕業に違いない。人間と共生する森には常緑樹と落葉樹が必要であり、花粉ばかり撒き散らしているスギ林には落葉樹を植えて、半自然林にしようという運動が行われているそうだ。スギ林が「山笑う」に肖り、「笑う山」になってくれたらと祈る。
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もう末っ子じゃないよ!

2008-04-20 11:02:51 | ホビー

妹の「そら」です

 まもなく長男の家に「そら」がやってくる。4月11日に産まれたばかりのビーグルの仔犬で、まだ乳離れできていないため興し入れは今月末。

 このブリーダー宅では10日に7匹、11日に2匹と相次いで9匹産まれた。出来ることなら4月10日が命日の曽祖父(小生の親父)の生まれ変わりとして、7匹の中から選びたかったのだが、多産の方は元気がなかったので、止むを得ず11日に産まれた2匹の内の1匹に決めたそうだ。

 三人の孫たちはその日が待ち切れない様子で、早々と名前だけは付いた。今日はラミネートしてくれとケータイで撮った写真を持参した。とりわけ一番下の孫は「ボクはもう末っ子じゃーない。妹ができた!」と大層な喜びよう。
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学費滞納問題

2008-04-20 10:15:58 | ビジネスと社会
 今日20日付の山陽新聞朝刊一面トップで「高校滞納4.3億円-授業料と入学金で8,048人」とのニュースが報じられた。
 尤も記事によると秋田や石川、京都など9府県では、授業料の滞納はなかったし、岡山では1件だけだった。経済的な事情が主な理由とみられるが、親のモラル低下を指摘する声もあった。

 先日は「千葉と長崎の県立高校で入学金を払っていない生徒2人が入学式に出られなかった」いうニュースが話題になったばかり。これを巡って賛否両論が上がっているが、高校側のとったは対応は、やむを得ない苦渋の判断だったと思う。
 遡って小欄「2007/8/23 今度は保育料の滞納問題」で触れた際にも、皆さんから批判や疑問視する声が寄せられた。

 高校は義務教育ではないし、公立校なら経済的理由等の場合、支援策もあるはず。自治体によっては減免制度を設けているし、奨学金や貸し付けなども含めて助成システムについて、せめて保護者としては事前に相談検討するなどの努力はして欲しいもの。一番可哀想なのは、向学心を持ちながら家庭の事情でこんな事態になり、世間の非難にさらされ、白眼視されかねない当の生徒たちだ。
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実り多き修行の旅

2008-04-18 11:35:05 | 暮らしと生活

回向が行なわれた阿弥陀堂の前で記念写真

 このほど菩提寺安養寺と兄弟寺法泉寺のご住職並びに檀信徒の総勢25名で、比叡山延暦寺へ団体参拝(団参)してきた。
 一行は先ず、安養寺と親交のある三千院へお参りをした。

 親父の戒名・圓明院照山慈道居士については、その人の仕事などに関連して付けられる二文字のくだりが「慈道」となっており、「“慈しむ”とは有難い一文字を頂いたもの」と先達の賢信住職に改めて感謝の弁を述べた。すると住職は、さりげなく「長いこと自動車教習所に勤めておられたから」と仰ったが、何と洒落っ気のあることかと感心したもの。

 大原の里を後にし、比叡山延暦寺に入山した。そもそも比叡山には延暦寺という寺はなく、比叡山全域(4㎞四方)を境内とする寺院。三塔即ち東塔(とうどう)・西塔(さいとう)・横川(よかわ)からなり、それぞれ中心となる仏堂があり、これを「中堂」というが東塔の根本中堂はその最大の仏堂である。本尊は伝教大師が自ら刻んだといわれている秘佛薬師如来である。

 『延暦寺は、今から凡そ1200年前、伝教大師(最澄)が京の都の東北である鬼門を護り万民の豊楽を祈って根本中堂に不滅の法灯を掲げ、以来幾万の高徳名僧が三千の堂舎にこもって血のにじむ修行を重ねて来た霊山である』(延暦寺巡拝券より)

 延暦寺では偶然にも岡山和気の安養寺(同じ天台宗)団参と一緒になる。前後して午後2時半から、阿弥陀堂において導師7人による、ねんごろなる回向を受けた。
 続いて根本中堂へ案内され、伝教大師(最澄)の願いの一つ「一隅を照らす」の実践を通じて「忘己利他」(悪事は己れに向かへ、好事は他に与へ、己れを忘れて他を利するは、慈悲の極みなり)などについて法話があった。
 堂内には「不滅の法灯」がゆらめき、思わず寒気すら覚えるような荘厳さと歴史の持つ威厳を前にして、心が洗われる思いがした。
 「信長の焼き討ちにあった時に(不滅の法灯)は?」という当方の不躾な質問に対し「山形県の立石寺に分灯されていた為、絶えることなく今日まで灯されている」とのお答えであった。


 明けて17日、早朝より土砂降りの雨の中、6時半から根本中堂において朝のお勤めを済ませた後下山した。
 雨の嵐山からトロッコ電車に乗って亀岡に入る。先回りしたバスに乗り換え、昼食場所の湯の花温泉「松園荘保津亭」では、旬の京野菜や丹波牛?など海の幸、山の幸をふんだんに使った豪華な会席料理をいただき、温泉でゆったりと寛ぎ体と心を癒した。

 湯の花温泉は3度目で、一等最初訪れたのはついこの間だったような気がするが、調べてみると24年も前(昭和59年9月)であった。竹之内バスガイド嬢が昭和61年生まれだと言うから、陰も形もなかった頃のこと。
 トロッコ電車が亀岡駅に到着する直前に、車掌が大勢の台湾からの客に応えて台湾の歌と、何故だか「高校三年生」の歌声を披露した。これを聞いたガイド嬢が、この歌を知らないということから一頻話題になり、「舟木一夫→御三家→昭和38年頃ヒットした曲」とみんなが説明しても「私のお母さんも生まれてなかった」といい出す始末。エイジギャップと共に、時の月日の流れの早いことを思い知らされた。

 今回初めて団参に参加してご住職と一層親しくなり、また同じ菩提寺の仲間と知り合うことができ、「道を同じうする仲間」を知る喜びに満ちた、実り多い修行の旅になった。そして親父をはじめ先祖への供養、また家族や友人の福徳を御護摩御修行し、大きな功徳のある旅でもあった。


三千院往生極楽院

往生極楽院の庭の童地蔵

観音堂



導師7人によるねんごろなる回向

阿弥陀堂で回向を受ける一行
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