

上野の下町風俗資料館には、「カフェ下町」があります。もちろん営業しているわけではなく、ご覧の通り2階の展示の一部なのですが、かなり忠実に復元しているところは撮影のセットのような感じがします。
当時はカフェでゲームができたらしく、各テーブルの中央に木製のシンプルなゲームが置いてありました。ゲームというよりは玩具と呼ぶべきか。
日本の高度成長時代であった昭和30年代から50年代あたりまで、いわゆる懐かしい昭和の時代が、東京の下町を中心に再現されています。プロ野球の長嶋・王選手、初期の家電製品、東京タワー建設や東京オリンピック、新幹線などについても展示されていました。『ALWAYS三丁目の夕日』の映画を彷彿とさせられます。
昭和の東京は同じ時代の日本全国の様子でもあったと思います。こんな駄菓子屋さん、こんな路地裏など、見覚えがあるという世代の方も多いかと思います。


平成生まれの学生が昭和の街並みなどを見て「懐かしい」と表現したのを聞いたことがありますが、ここまで必死に走ってきた日本人が何か忘れてしまった、置き去りにしてしまったと感じる、歳を越えて共通する原点のようなものがあるのかも知れません。

