[ 中空六角柱 ]
雪の結晶の写真撮影を始めたのは何時の事だったか? 撮影装置2号機の完成記事の日付が2014年3月だったから、およそ10年前になるのだろう。
撮影は60mm マクロレンズの直下に降雪の中から平面ガラス上に採取した雪を置き、 六本の樹枝の雪の結晶が見せる複雑な模様を撮影することに熱中して来た。 しかし真上から見下ろす平面的な撮影方法では降雪の中に時折混じる鼓型と呼ばれる物を見つけ撮影しても、
「エ」の字に見え、「鼓の形」をイメージするのは難しく感じる写真にしかなりませんでした。
そこで今シーズンからは撮影対象の斜め上方位置から撮影することを試みました。 そして得られたTop写真を含めた幾つかの写真を見ていただきます。
上図の左側に在る様な(Top写真と同一では無い)雪の結晶に対して斜め上方から撮影した時に得られた [ 中空六角柱 ] とも見える画像がTop写真でした。
中途半端な鼓型
極小サイズの鼓型 雲粒付着
鼓型の推定サイズは 1mm
角板形の結晶の厚みに注目
今迄の撮影行で感じていた-1℃~-2℃程度の温度域における、角板形の結晶の融解による型くずれしにくさの原因、 それはガッシリとした「個体の氷を思わせる構造に依るものだ!」と納得しました。
今回の草津での撮影中に採取出来た鼓型の結晶は大きさや形が満足出来るものでは有りませんでした。 しかし色々な知見が得られて面白い撮影行となってくれました。
今現在の撮影では撮影装置8号機の筐体からカメラを取り外し、 斜め撮影可能な治具にカメラを移し替え、 フォーカス合わせ等の調整(マクロレンズのフォーカス領域の設定ダイヤル切り替え)を含めた作業に1分を超える時間が必要でした。 これは寒い中では意外と大変、 次回からは手持ちしている旧モデルのデジカメ本体がありますので、 それを斜め撮影専用に持参しようと考えています。 マクロレンズが不足する難点はどこかで資金調達しなくちゃなりませんがね。