どうやらこれから先一年間、 僕は生き続けるつもりでいるらしい。 何故って、来シーズンの雪が降る時期に備えて、雪の結晶撮影に使う道具の改修に熱を上げてますから。
この冬に雪を撮影しようと準備した撮影道具ではせっかく試料台に載せた一片の雪の結晶が風で吹き飛ばされたり、 降雪で試料台の上に余分な雪片が載ってしまったり、 そんな不具合を防ぐ目的で風防だって作ってありました。 でもそれは透明ペットボトルから円筒状の物を切り出して、試料台に直に乗せて使用する形で作りました(Top写真の右側の黄色いリングが上部に乗っているのがそれです)、 しかしそれは一度も使用する事無く今シーズンは終わってしまいました。
折角作った風防を使わなかった理由ですが、 当初カメラの焦点は最接近側で固定したまま、試料台を上下させてフォーカスを合わせるつもりでした。 だから、 カメラレンズのフォーカス操作リングも風防の円筒の中に入れてしまい、簡単にはそのリングは操作出来ない構造でも大丈夫だと思ったのです。 しかしマニュアルフォーカスできちんとピントを合わせないと綺麗な雪の結晶の絵は得られないと判り、フォーカスリングを手動で操作出来ない構造の風防は使い物にならいこと、 さらに風が強い時には試料台の上に直に置く風防は風による振動の影響を受けて写真がボケる原因になることも判ったからです。
とにかく、降雪中や風が有る時に車の後部を風下側に向けて駐車して、撮影道具を跳ねあげたハッチバックドアの下に置いて撮影を始めても、 風防が無いと雪は回り込む風に乗って無防備な試料台の上にどんどん積もってしまいます。 そうなると形の良い雪の結晶を一片選んで試料台の中央部分に載せる苦労が水の泡になってしまので、 きちんと使える風防は絶対に必要なのです。
この写真は撮影目的の雪片の周囲に余分な雪が乗っ来てしまった様子です
そこで、来シーズンに向けて、 この2日間かけて作ったのがTop写真の風防付き三脚です。 三脚の周囲、 背面・側面は合板で作り、上面と前面はプラスチックを使ってまとめて見ました。 仕上がりは写真を見てもらえば判るように、中世の馬上槍試合を戦う騎士のかぶる兜のイメージです。 前面の透明プラスチックシート(A4書類はさみ)はマジックテープで骨格部分に取り付けた相手のマジックテープ押し付けて固定しています。 だから、 雪を載せた試料台の位置を調整したり、フォーカスリングを廻したしたい時には簡単に取り外せ、 操作が簡単に出来る予定です。
これは開口部を取り外して試料台を見たものです。
さて、実際に使ってみて綺麗な写真が撮れるか? 灰色背景の写真は味気ないから少し青みを加えてみようかと、ブルーを強調する"Blue Enhance”フィルターを買ってみたりして、 早く来年の雪のシーズンが来ないかと心待ちにしています。 それを妻に話したら 「今年の夏に、オーストラリアにでも行って来たら!」 そうあっさりと言われました。 確かにそれも考えられるけれど、 撮影道具はばらしてコンパクトにまとめて持って行けるとしても、 改造したい所が出てきた時のために、家で使っている鋸やドリル、その他の工具全部を外国まで持って行くのはチョイト大変だよな。 先々、これで大丈夫という所までまとまったら、外国の雪を撮影する旅も悪く無いけどね。