この写真は種池山荘近くから見た爺ヶ岳です、すっくとした最右端のピークはその南峰です。
さて種池山荘と爺ヶ岳を目指す登山ですが、扇沢から爺ヶ岳へ登山する場合、登山口の標高はおよそ1360m、稜線上の種池山荘の標高は2450m、そして爺ヶ岳の山頂が2670m、だから種池山荘の往復だけでも標高差およそ1100m、 山頂往復となると1300mの標高差を登下降しなければならないのです。 だから爺ヶ岳山頂までの往復は軽い日帰り装備だとしても体調を整えて、それなりのペースできちんと歩かないと難しいでしょう。
そこで毎日が日曜日状態の我等3家族の登山パーティーが組んだ日程は以下の様。
15日(月) : 16:00を目標に
木崎湖近くのログハウスに集合。
そこは今年の夏に知り合ったばかりのお宅です。
16日(火) : 日帰り登山、下山後はショージ君の持つヤナバの山荘に宿泊。
17日(水) : キノコの収穫、 帰京。
現役サラリーマン時代だったら贅沢過ぎる日程です。 何ですって?「2泊もしたら、宿代はいくら掛かるのか?」ですか?
小さい声で言いますが、どちらも1泊千円で泊めて貰いました。
さて種池山荘への登山道の柏原新道ですが、 黒部ダム観光の扇沢のバスターミナルからだと、歩きで15分ほど戻った扇沢を渡る鉄橋のたもとから始まります。 その橋の両側には登山者用の駐車スペースがありますので、自家用車利用の僕たちはそこに駐車して歩き始めました。 柏原新道は途中に分岐など無く、ただ単調に高度を上げて行き、とても歩きやすく整備された登山道です。 とにかくひたすら歩き、稜線に飛び出すとそこに種池山荘があります。 僕達の歩くペースは標高差およそ200m稼ぐ30分の歩行、そして10分間の休憩、 その繰り返しで種池山荘まで登り続けました。
登山道は爺ヶ岳から扇沢に向かって派生する尾根の西に面した山腹を辿る形で作られています。だから朝の内は太陽が遮られて涼しいので汗もかかずに登れて楽チンでした。 時間が経過して太陽の位置が高くなり始めると陽が当たり始めましたけれど、その頃には稜線までの行程の半分以上過ぎたザレ場の手前まで到達していましたから、陽の光も暖かさに心地よさを感じる程度のものでした。
オレンジの屋根が目立つ種池山荘は登山口近くからも見渡せるのですが、扇沢からの登山道と縦走路の交点に建っています。 ところで種池山荘の営業は昨夜で終了だそうで、今朝は小屋を閉めて背負子に生ビールの空き樽等を背負って下山してきた従業員の人達とスレ違いましたっけ。 山の頂き近くで冷えたビールを飲むのを人生の楽しみとするF君には、少し残念だったかも。
小屋前の広場でコンビニで購入したおにぎり等の昼食を摂ってから、更に爺ヶ岳の山頂を目指す人達(僕を除く全員)は出発して行きました。 行動を小屋で打ち切った僕は穏やかな陽の光を浴びながら、連なる北アルプスの山並みを眺めたり、
遠く青く見える八ヶ岳、富士山、南アルプスなどをノンビリ眺め、
単調な甘さで飽きの来てしまったブドウの粒を近くで休憩していた他所の登山者に分けてあげて彼等のおしゃべりに加わってみたり、
白い綿毛となってしまったチングルマを撮影したり、
お腹に入れた昼食の圧力で催してきた便意を岩小屋沢岳の方に向かう縦走路を少したどり、道から少し外れたヤブの中で始末してみたり、
最後は爺ヶ岳方向に少し歩いて、オレンジ色の種池山荘や立山・劔が一望出来る場所に腰を下ろして、 爺に向かったメンバーの下山して来るのを待ちました。
下山後は大町温泉郷・薬師の湯で入湯。 そして今夜の宿は我がブログに頻繁に登場してくれるショージ君の待つヤナバの山荘にむかいました。 その後7人も乗れるショージ君の車に乗せて貰い、大町近郊、高瀬川に架かる蓮華大橋近くの蕎麦屋「高瀬川」へと急ぎました。 そこではかっての山仲間であるショージ君の奥さんも仕事を終えて駆けつけてくれていました。 そしてビールや夕食の会食を楽しんみました。
ことわっておきますがビールを飲んだのは山登りしてして来た僕達6人。 車を運転してくれたショージ君はノンアルコール飲料で我慢してくれました。本当に感謝です。
食事を終えて山荘に戻ってからは今年の夏に一般観光客のほとんど行かないキルギスの旅をして来たショージ君から写真を見せてもらったり、話を聞いたりしていたけれど・・・ 登山の疲れとビールの酔で目蓋がくっついてしまう人が出て来たので、そこでお開き。 8時には早くも就寝となりました。
実行日 2012/10/16(火) 天候:快晴
コースタイム
05:40 宿を出発、扇沢に向かう。 途中のコンビニで食料調達と朝食を済ませる。
06:50 扇沢・柏原新道 出発。
08:00 ケルン。 09:30 石畳。
10:50 ~ 11:10 種池山荘にて昼食。 12:05 爺ヶ岳・三角点2669m
12:50 ~ 13:10 種池山荘、下山開始。
15:15 ケルン。
16:20 登山口・駐車場到着。 途中温泉で汗を流し、
17:50 ヤナバの山荘に到着。
参加メンバー いつものSIF3家族。
もう一つの目的のキノコ採り、これについては明日の記事にとっておきます。