アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

クイの町、パンの町 一村一品…

2010年11月10日 | Weblog
 クスコから、バスでプーノへ向かいました(約360km、7時間)。クスコを出ることおよそ1時間。道の両側に、炭焼きのような「釜」が目立つ町にさしかかりました。
 この町は、「クイ」を焼いて食べさせ町でした。町としてクイで特色を出しているわけです。
 ペルーへ行く前の予習で、「クイは大変なごちそう」「クイはテンジクネズミのこと」…ということは知っていました。テンジクネズミと対面して、「なーんだ!モルモットじゃないか!」と少々拍子抜け。ドブネズミのような風体を想像していたもので、「そんなモノが、大変なごちそうかよ?」と、思っておりまして…。
 結局、クイを食べる機会に恵まれませんでしたので(悔いを残した)、味についてのコメントはできません。聞くところによると、「硬めで、脂がのったチキン」ということですから、旨いのでしょう。

 クイの町の次が、「パンの町」。おいしいパンが買えるということで、バスが停まってくれた。パンなど珍しくもない…と思っていたが…珍しいパンでした。直径30センチほどの円盤状のパン。アンは入っていない。しっかりした固さがある。日本のミソパンのような…、メロンパンの外側のような。肝腎の味は、「うっすら甘い」。大きいので、一人で一個食べるのは無謀。値段は、5ソル。円にして160円ほど。日本人の感覚としては安いが、地元の人の口に入る価格なのかなあ?町の名前は、「オロペサ」。パン屋がたくさんある。クイを焼いて食べさせる町と同様、「パンが看板の町」です。

 オロペサを過ぎると、バスは、灰色がかった茶色の荒野をひた走りに走る。標高4300mのララヤ峠で休憩。この時、ライターを持っていた乗客が、「標高4300mの酸素の状況を調べる実験」をした。どんな実験をしたか?
 実に簡単な実験で…実験の様子とその結果は…
 1 空間のA地点で、ライターの火をつけるとついた。
 2 数秒後、再び同じA地点でライターの火をつけようとしたがつかなかった。
 3 A地点から30センチほど離れたB地点では、火がついた。
 4 同じB地点で再び火をつけようとしたがつかなかった。
 この、非常に簡単な実験の結果をまとめると、ライターの火をつけるとその周辺の酸素が燃えてしまい、再びつけようとしてもその部分(地点)には酸素がないから火がつかない。と、まあ、このようなことが分かりました。簡単ですが、おもしろい実験でした。

 この実験から、たくさん酸素を吸う人の近くへ行くと、酸素が薄くなっているということも分かりました。冗談のようで本当のこと。道理で…私は鼻の穴が大きく、酸素をたくさん吸うのです。バスで隣り合わせた乗客(早い話が家人)は、高所で苦しくなり、酸素ボンベで吸入しておりました…。