唐突ですが、お笑い芸人のサンドウィッチマンさんの十八番のボケに、「魔が差すとペガサスは似てる」と言うフレーズがありますが、先日、ふと、「不親切とプリンセスは似ている」と言うフレーズが、私の頭の中に降臨してきました。まあ、本当にどうでも良いお話ですが。
今、コロンビアで行われているU-20サッカー女子ワールドカップ。
予選リーグを3勝0敗の1位で通過した日本は、
ラウンド16でナイジェリアを2-1で破り、
準々決勝で優勝候補(前回大会優勝国)のスペインと対戦しました。
結果から書けば、0-0のまま延長戦となり、
延長前半にセットプレーから得点し、1-0で勝利しました。
もっとも危なかった後半22分の相手のシュートも、
ゴールポストに助けられ、失点を免れました。
それ以外はそれほどのピンチはありませんでした。
もちろんよほどのチーム力の差がない限り、
ピンチがゼロと言う事はあり得ず、
まあ、危ないシュートも何本か打たれましたが、
いずれも枠内には行かなかったので助かりました。
まず最初に、言い訳と言うか、説明しておきたいことは、
この大会に選ばれている選手はベストメンバーではないこと。
前のブログでも書きましたが、
この世代の主要メンバーの、
谷川萌々子選手、古賀塔子選手、藤野あおば選手、浜野まいか選手。
この4人が招集できなかった中で、この大会に臨んでいるヤングなでしこ。
ただ、それをみんなで補うチームワークと豊富な運動量。
そして、パスの早さや正確性と、
それをしっかりコントロール出来るトラップの技術。
特に縦パスの見事さは、
エスパルスが見習ってほしいほど。
もちろんDF力の差があるので単純な比較は出来ないのでしょうが、
この楔のパス、縦パスは日本の魅力、そして武器となっています。
さて、FIFAから発表されたスタッツです。
支配率はカウントの仕方が違いますが、
コントロールされた時間帯が日本が38%、スペインが49%、
それ以外が13%となっていますが、
試合を見ていると日本とスペインの数値が逆のように感じました。
もちろん私が日本を応援しているからでしょう。
きっと。
シュート21本(スペイン13本)
枠内シュート10本(スペイン1本)
パス621本成功率83%(スペイン742本79%)
コーナーキック6本(スペイン5本)
別のサイトのスタッツでは、
支配率45%、
シュート20本(スペイン12本)
枠内シュート9本(スペイン1本)
パス595本成功率83.7%(スペイン684本81.6%)
フリーキック10本(スペイン11本)
コーナーキック6本(スペイン5本)
となっていました。
その他の感想では、
まず、スペインの枠内シュートが1本で日本は10本でしたが、
これは、ペナルティエリアの周辺に侵入する回数や、
その選手への縦パスの数・質の差で、
これほどの違いが生まれました。
ただ、日本もシュート精度や威力に問題があり、
ストライカーがいない弱点が明白でした。
この辺は、谷川選手や藤野選手、浜野選手が居れば、
全然違った気がします。
そしてもう一つ特筆すべきが大山愛笑選手の存在でした。
基本的なポジションはボランチ。
それも、後ろ目の守備的ボランチと言って良い場所が主戦場でした。
マンチェスターシティの長谷川唯選手の位置、
エスパルスの宇野禅斗選手の位置と言えば良いでしょうか?
それが、日本がボールを後ろで回す時には、
ほぼセンターバックの二人の間まで下がり、
時にはセンターバック二人より後ろまで下がっていました。
そこから攻撃を組み立て、
初めはスペインも前からプレッシャーを掛けてきましたが、
日本の組み立てが見事過ぎて、
プレッシャーが単発になって行き、
時には引いて守備を固めるスペインを初めてみました。
そんな中、大山選手は後ろでパスを回していたはずなのに、
いつの間にか前に出ては楔のパスを出す、完全に司令塔でした。
谷川選手がいればその役割は谷川選手でしょうが、
大山選手のそれも見事でした。
そこで不用意なパスミスが少なく、
相手のカウンター攻撃もそこまで危ない場面になりませんでした。
最後に、延長後半のラストに近い場面で、
スペインのリクエストによるVARチェックが入り、
柏村菜那選手にハンドもファウルチャージもないと判定されたシーンが、
一番ドキドキしたかな?
日本の素晴らしさが際立った試合となりました。
ベスト4には、日本以外の国は、オランダ、アメリカ、北朝鮮が進みました。
北朝鮮の運動量は殆ど化け物状態。
無尽蔵の運動量は、Uー20では無双状態です。
日本もそれに近いものがありましたが、
延長の後半は足がつる人が続出。
それが当たり前なのですが、北朝鮮にはそんな気配もありませんでした。
ドーピング?としか思えないほど、その運動量は凄いです。
そこだけは?尊敬しています。
そう言えば、北朝鮮のシュート力も凄いですね。
滅多に吹かさない地を這うシュート力も尊敬しています。
どんな練習をしているのか見てみたいですね。
秘密でしょうが。
ベスト4進出の日本は、次戦でオランダと対戦します。
コロンビアにPK戦で勝ったオランダですが、
このGKが素晴らしく、私はファンになりました。
試合中のセービングや飛び出しのタイミング。
本当に日本に帰化して欲しいくらいですが、
PK戦でもオランダが3人とも成功したのに対し、
コロンビアは2人がこのGKに止められ、
一人はプレッシャーで上に外しました。
好きなGKから得点を奪わなければいけない次戦。
楽しみです。
次戦は日本時間で19日の午前10時からです。
中二日は変わらず。
どこまで回復できるのか?
あるいはターンオーバーをどう使うのか?
まあーオランダもコロンビアとPK戦までもつれたので、
条件は一緒かも知れませんが。
ガンバレ日本!です。
最後にもう一つ、ベスト4に進出したアメリカのお話です。
61分にPKでドイツが先制。
後半アディショナルタイム8分の中、
1分ちょっと過ぎにドイツが追加点。
アメリカは万事休すと思われた後、
7分にアメリカが1点を獲得。
そして、ラストプレーかも?と言う8分30秒過ぎ、
同点に追いつく離れ業。
そしてPK戦はアメリカが3人とも決めたのに対し、
ドイツは二人目が左に外し、
3人目はバーに当てて跳ね返り、
4人目はGKが止め、3-1でアメリカの勝利となりました。
アメリカは北朝鮮に勝てるでしょうか?
楽しみです。