敗戦が確実と思われるカダフィ大佐は徹底抗戦を掲げて強気を崩していないそうです。どうせ負けるものなら早く降伏した方が双方の犠牲や損失が少なく、降伏の条件も多少はつけられるであろうと思われますが、それは第三者ならではの考えであるようです。
戦争の当事者が合理的に行動しないことは、とんでもない高価な代償を払って日本も既に学習しました。第二次大戦の日本の戦没者310万人のうちの8割ほどが終戦までの1年間に集中していると言われています。終戦一年前、昭和19年8月というとかなり敗色が濃厚であった時期だけに、負け戦を継続した日本は頭がおかしくなっていたと、思わざるを得ません。米軍を竹槍で迎え撃つ発想など、いま思えば狂気の沙汰です。
毎年、8月は戦争月間で、戦争の悲惨さ、軍の非道さを訴える特集がマスコミを賑わせます。しかしそれらをいくら見ても、日本がなぜそこまで負け戦を続けようとしたのか、納得のいく答がなかなか得られません。
8月15日の無条件降伏でさえも、直前まで陸軍は強硬に戦争継続を主張し、降伏の合意は際どい状況でようやく実現したといわれています。なぜここまで正常な判断能力を失ったのかという疑問に答えるには、指導した連中の組織の問題、彼らの精神構造、そして国民の精神構造までもが如何に変えられていたか、といった問題に言及することが必要だと思われます。
集団での不合理な行動はカルト教団などで見られますが、そこでしばしば使われる手段は強力な洗脳と外部情報の遮断です。日本が集団で頭がおかしくなったことにも共通する点があるように思われます。
自殺同様の突撃、玉砕という集団自殺、飛行機や潜水艇による自殺攻撃、これらが組織的に行われた例は他国に見られません。真面目な国民性もあったでしょうが、日本の洗脳作戦が極めて優秀であったことを示唆します。
国民に対する洗脳が成功したのは新聞・ラジオの大活躍があったのは指摘されているとおりです。その裏にはマスコミ自らが先に洗脳されてしまい、積極的かつ確信的に協力したということがあったと考えられます。
最初に戦争を決定したのは一握りの人間ですが、彼らによってマスコミがまず洗脳され、国民へと広がって、国全体が戦争最優先モードとなり、それが指導者層にフィードバックされて更に増幅され、国民に広がるという、正の循環現象(ポジティブフィードバック)が起きたのではないかと私は疑っています。増幅はむろんマスコミの役割です。これは私の勝手な推測ですが、もしこのような循環現象があるとすれば他の流行現象などの説明にも応用できるかもしれません。
私の推測はともかく、二度と愚かなことをしないためには戦争の悲惨さを訴えるだけでは不十分で、なぜ日本の頭がヘンになったかという観点から、そのメカニズム、とくに精神面をも含めた解明の必要を感じます。
戦争の当事者が合理的に行動しないことは、とんでもない高価な代償を払って日本も既に学習しました。第二次大戦の日本の戦没者310万人のうちの8割ほどが終戦までの1年間に集中していると言われています。終戦一年前、昭和19年8月というとかなり敗色が濃厚であった時期だけに、負け戦を継続した日本は頭がおかしくなっていたと、思わざるを得ません。米軍を竹槍で迎え撃つ発想など、いま思えば狂気の沙汰です。
毎年、8月は戦争月間で、戦争の悲惨さ、軍の非道さを訴える特集がマスコミを賑わせます。しかしそれらをいくら見ても、日本がなぜそこまで負け戦を続けようとしたのか、納得のいく答がなかなか得られません。
8月15日の無条件降伏でさえも、直前まで陸軍は強硬に戦争継続を主張し、降伏の合意は際どい状況でようやく実現したといわれています。なぜここまで正常な判断能力を失ったのかという疑問に答えるには、指導した連中の組織の問題、彼らの精神構造、そして国民の精神構造までもが如何に変えられていたか、といった問題に言及することが必要だと思われます。
集団での不合理な行動はカルト教団などで見られますが、そこでしばしば使われる手段は強力な洗脳と外部情報の遮断です。日本が集団で頭がおかしくなったことにも共通する点があるように思われます。
自殺同様の突撃、玉砕という集団自殺、飛行機や潜水艇による自殺攻撃、これらが組織的に行われた例は他国に見られません。真面目な国民性もあったでしょうが、日本の洗脳作戦が極めて優秀であったことを示唆します。
国民に対する洗脳が成功したのは新聞・ラジオの大活躍があったのは指摘されているとおりです。その裏にはマスコミ自らが先に洗脳されてしまい、積極的かつ確信的に協力したということがあったと考えられます。
最初に戦争を決定したのは一握りの人間ですが、彼らによってマスコミがまず洗脳され、国民へと広がって、国全体が戦争最優先モードとなり、それが指導者層にフィードバックされて更に増幅され、国民に広がるという、正の循環現象(ポジティブフィードバック)が起きたのではないかと私は疑っています。増幅はむろんマスコミの役割です。これは私の勝手な推測ですが、もしこのような循環現象があるとすれば他の流行現象などの説明にも応用できるかもしれません。
私の推測はともかく、二度と愚かなことをしないためには戦争の悲惨さを訴えるだけでは不十分で、なぜ日本の頭がヘンになったかという観点から、そのメカニズム、とくに精神面をも含めた解明の必要を感じます。