NHKでも紹介されたので既にご存知かもしれませんが、米カリフォルニア州で、4歳の幼児を襲った犬に飼い猫が体当たりして撃退し、幼児を救う様子を防犯カメラがとらえて話題になっています。動画はこちら(開始から45秒後、英語の注意文のあと傷跡の映像があるのでご注意ください)
猫の名はタラ、この家族の飼い猫で6歳のメスだそうです。動画を見ると、幼児が犬には襲われてから猫が体当たりするまで2秒もかかっていない模様で、判断の素早さ、行動の的確さに驚きます。また犬を追撃して追い払うとすぐに幼児の傍に戻ってくるなど、幼児を保護する行動も見事です。しかも相手は自分より2倍程度の体重のある犬だと思われます。
一般に猫は犬に比べ、あまりよい評価を与えられていません。「犬は3日飼えば3年恩を忘れず、猫は3年の恩を3日で忘れる」「自分勝手」「気まま」「ネコババ」など・・・。子供向きのアニメなどでも猫は悪役とされることが多いようです。
この出来事は猫と犬の立場を逆転するものだけに、大変強いインパクトがあります。評価の低かった猫が思いもよらぬ賞賛に値する行動をとったというわけです。これば極めて稀なことかと言えば、恐らくそうではないでしょう。7年ほど前のことですが、飼っていた雌猫がとった行動も少し似ています。以下は雌猫の勇敢な行動を書きとめた拙文です。
『外飼いの猫が2匹いる。雌は子供のときからで、9年になる。雄は5年前、やってきて住みついたが、このとき既に中年であった。2匹はとても仲良くなり、恋人のように寄り添っている。眠るときもたいていひとつの箱に入る。
ところが近所の雄猫がしばしば侵入してきて雄と争うようになった。5回ほど目の辺りを引っかかれ、傷を負ったので、失明を恐れ、侵入経路を断とうとしたがなかなかうまくいかない。
あるとき侵入者は雄の寝込みを襲ったらしく、見つけたとき、雄は寝転んだまま唸っていた。と、そのとき雌が果敢にも侵入者に跳びかかっていき、侵入者は逃げてしまった。
動物の世界では、雄どうしが争い、雌は勝った雄と結ばれるのが一般的だ。争いの間、雌は安全なところで高みの見物である。雌が勝ち馬に乗りたがるのは人間も動物も同じらしい。ところが今回は違う。果敢にも雌が雄を助けたのである』
雌猫が仲間を救ったという点でこの二つの出来事は共通します。子供を守るという母親としての本能が関与したのかどうかわかりませんが、この行動は全くの偶然ではないと思います。この動画を紹介した「ねこメモ」というサイトには感動したという多くのコメントが寄せられています。「日本でタラちゃんをまつった神社を作ろう・・・」などとも。
このような行為は人に感動を与えます。あの有名なセウォル号の船長がとった行動とはまさに正反対、こちらは嫌悪と不快感を与えます。猫は考える間もなく果敢な行動に出たのに対し、船長は熟慮の上、自分だけの脱出を決断したのでしょう。進化を重ねて高い知能を獲得した人間ですが、良いことばかりとは限らないようです。
猫の名はタラ、この家族の飼い猫で6歳のメスだそうです。動画を見ると、幼児が犬には襲われてから猫が体当たりするまで2秒もかかっていない模様で、判断の素早さ、行動の的確さに驚きます。また犬を追撃して追い払うとすぐに幼児の傍に戻ってくるなど、幼児を保護する行動も見事です。しかも相手は自分より2倍程度の体重のある犬だと思われます。
一般に猫は犬に比べ、あまりよい評価を与えられていません。「犬は3日飼えば3年恩を忘れず、猫は3年の恩を3日で忘れる」「自分勝手」「気まま」「ネコババ」など・・・。子供向きのアニメなどでも猫は悪役とされることが多いようです。
この出来事は猫と犬の立場を逆転するものだけに、大変強いインパクトがあります。評価の低かった猫が思いもよらぬ賞賛に値する行動をとったというわけです。これば極めて稀なことかと言えば、恐らくそうではないでしょう。7年ほど前のことですが、飼っていた雌猫がとった行動も少し似ています。以下は雌猫の勇敢な行動を書きとめた拙文です。
『外飼いの猫が2匹いる。雌は子供のときからで、9年になる。雄は5年前、やってきて住みついたが、このとき既に中年であった。2匹はとても仲良くなり、恋人のように寄り添っている。眠るときもたいていひとつの箱に入る。
ところが近所の雄猫がしばしば侵入してきて雄と争うようになった。5回ほど目の辺りを引っかかれ、傷を負ったので、失明を恐れ、侵入経路を断とうとしたがなかなかうまくいかない。
あるとき侵入者は雄の寝込みを襲ったらしく、見つけたとき、雄は寝転んだまま唸っていた。と、そのとき雌が果敢にも侵入者に跳びかかっていき、侵入者は逃げてしまった。
動物の世界では、雄どうしが争い、雌は勝った雄と結ばれるのが一般的だ。争いの間、雌は安全なところで高みの見物である。雌が勝ち馬に乗りたがるのは人間も動物も同じらしい。ところが今回は違う。果敢にも雌が雄を助けたのである』
雌猫が仲間を救ったという点でこの二つの出来事は共通します。子供を守るという母親としての本能が関与したのかどうかわかりませんが、この行動は全くの偶然ではないと思います。この動画を紹介した「ねこメモ」というサイトには感動したという多くのコメントが寄せられています。「日本でタラちゃんをまつった神社を作ろう・・・」などとも。
このような行為は人に感動を与えます。あの有名なセウォル号の船長がとった行動とはまさに正反対、こちらは嫌悪と不快感を与えます。猫は考える間もなく果敢な行動に出たのに対し、船長は熟慮の上、自分だけの脱出を決断したのでしょう。進化を重ねて高い知能を獲得した人間ですが、良いことばかりとは限らないようです。