萩城内の志都岐山神社の参道わきに独特な形をした赤松があった。
二本の松が幹で合着し、枝も何か所かで融合し繋がっている。
このような松は連理松と呼ばれている。
萩城址内には多くの樹木があり、その中でもっとも目を惹くのが連理のマツであった。
掲示板には、 「 連理松は男女や夫婦の愛情がきわめて深く、
仲睦まじいことの象徴 」 と、書かれていた。
そして、連理の枝のことがこうも書かれてあった。
「 天にあっては比翼の鳥となり、地にあっては連理の枝とならん 」 。
これは、中国唐代の詩人白居易 ( =白楽天、772-846年 ) の
長編叙事詩 「 長恨歌 」 の中の有名な一節で、
安碌山の乱が起きて都落ちすることになった玄宗皇帝が
最愛の楊貴妃に語ったと詠われているものである。