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そういや煙管(キセル)を持ってたんだよ。
なんで持ってるかって?
なんでだろね、なんとなく。
これはずいぶん前に京都の谷川清次郎商店で購入したものです。
京都の四条通りを下り、
ぶらぶらと探索してたら偶然お店を見つけたんです。
この谷川清次郎商店はキセルの羅宇を製造をしています。
羅宇(らう)というのは、
吸い口と雁首の真ん中の竹の部分です。
無賃乗車のことをキセルと言うのは、
吸い口と雁首が金属でできていて。
入り口(吸い口)と出口(雁首)だけお金を払って
乗車区間(羅宇)の箇所にお金(金属)を払わないこと、
だったはず。
さてさて。
羅宇には藻でできたマダラ模様が入っています。
竹と藻が天然のフィルターとなって、
ニコチンさんを減らしてくれるそうです。
お店でいろいろ商品を見せてもらったんだけど
オール銀製のが一番高く、
確か30万円以上したはず。
映画の小道具かなにかで使用したそうです。
一般的には、
吸い口と雁首の金属の部分に細工がしてあったり
一部、銀を使っているのが高級なのですが
羅宇の部分が長いのも高かったはず。
吉原遊廓の遊女が使用していたのは
50センチ~1メートルくらいの長い煙管でして。
なしてそんなに長いのかと言うと、
着物を焦がさないというのが1つ。
そしてもう1つが、
客を捕まえるためなんです。
昔々の吉原はお店に格子戸があって。
その中に遊女がおり。
外から遊女が見えるようになっているのです。
お客さんはどれどれと
女性の顔を拝見していきます。
お店にも格があって、
どうのこうのというのはまた別の機会に。
んで、
お客が格子戸を覗いて
『やっぱや~めた』
となることがあるんだよ。
そんなとき、
遊女が長~い煙管を客の袖口に引っ掛けてお店に呼び込むのです。
煙管は定期的に掃除をしなきゃいけません。
吸い口に布を巻いた細い金属棒を差して、
羅宇の中の汚れを取ります。
フィルターの役目なので中は真っ黒。
刻みタバコを雁首につめて吸うんだけど、
その刻みタバコがなかなか売っていないんだよ。
買ったとしてもすぐ乾燥しちゃう。
乾燥しないように、
ビニール袋に入れて水を一滴入れたり。
なかなか面倒なのですが、
こいうのも『粋』ということで。
粋な爺さん目指して頑張ろうっと。
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