山咲雛子の日記

毎日何かを好き☆と感じ、感謝して、頑張っています。時間が沢山あったら、ゆっくり自然の中で過ごしたいです♪旅もしたいな♪

阪急交通企画 西国三十三観音第28番成相寺

2019年05月10日 | 神社・仏閣

西国三十三観音巡礼で難儀なのは、近畿2府4県と岐阜県にある33ヶ寺の、各端っこにあるお寺がかなり離れているということだと思います。

西国三十三箇所では車で約1000kmで、四国八十八箇所の遍路道約1400kmと比較すれば約400km短いのですが・・・。

単純に西国1000kmを33寺で割ると、1ヶ寺あたり、30.3km。

一方四国1400kmを88で割ると、1ヶ寺15.9km。

かなり強引で大雑把な計算ではありますが、西国の方が1ヶ寺あたりの移動距離が大きいのが分かりますね。

例えば難波駅から1番青岸渡寺までは、片道244km、33番厳華寺までは片道179km。

行きもあれば帰りもあるはずで、戻る場合はさらに距離が伸びます。

女ひとりレンタカーで遍路しようとしても、運転そのものだけでも、苦行になりますね。

飛行機で西国に出てきて、それから鉄道を利用すると、時間と日数がかかり過ぎます。

そこで考えたのが、阪急交通社企画の「西国三十三観音巡礼ツアー」です。

出発場所を選ぶことができ、場所によって出発日が変わる日帰りツアーです。

料金もお昼ご飯がついて、お寺の方か西国先達さんも同行して下さり、1万数千円とお得です。

ツアーは、1年で33ヶ寺を回る日程が組まれています。

バスに乗るだけでお遍路できますから、勿論観光バスツアーとは違いますが、気分的にはかなり楽ですよね。

奈良西口駅を8時出発し、日本三景「天橋立」を見下ろす鼓ヶ岳の中腹に立つ、28番成相寺さんへ。

○なりあいじ

×せいそうじ

悲話を伝える「撞かずの鐘」。

お手水場。

成相寺は、橋立真言宗で、ご本尊は聖観音菩薩さまで、身代わり観音、美人観音さまとして信仰を集めています。

ご本堂は安永3年(1774年)建築で、現在よりも山の上に立てられていたそうですが、山崩れのため現在の場所に移されたそうです。

成相寺の所以が残されています。

一人の僧が雪深い山の草庵に篭って修業中、深雪の為、里人の来住もなく食糧も絶え何一つ食べる物もなくなり、餓死寸前となりました。

死を予感した僧は「今日一日生きる食物をお恵み下さい」と本尊に祈りました。

すると夢ともうつつとも判らぬ中で堂の外に傷ついた鹿が倒れているのに気付きました。僧

として肉食の禁戒を破る事に思い悩んだが命に変えられず、決心して鹿の腿をそいで鍋に入れて煮て食べてしまいました。

やがて雪も消え、里人達が登って来て堂内を見ると、本尊の腿が切り取られ鍋の中に木屑が散っていました。 それを知らされた僧は観音様が身代リとなって助けてくれた事を悟り、木屑を拾って腿につけると元の通りになりました。

此れよりこの寺を願う事成り合う寺、成合(相)寺と名付けました。

ご本堂には、左甚五郎作の「真向の龍」があり、寺の底なし沼に住む龍を彫ったといわれています。

「かわらけなげ」が本堂で販売されていました。

この日のツアーは、大阪のお寺さんのお坊さんが同行されていました。

お坊さんが少し怖いお話をしてくださいました。

この建物の中には脱衣婆(だつえば)脱衣婆、葬頭河婆、正塚婆、正途河婆(しょうづかのばば)などと呼ばれるお婆さんの像があります。

人が死んだら丸裸にされ 脱がした服を木の枝にかけ、枝がおおきくしなる→生前に犯した罪が重い。

 枝が小さくしなる→罪が軽い と判断して、その後の道が決められるそうです。

結局、最後は、生まれてきたときと同じになるんだなぁ~、と私は想像しましたね。

「一願地蔵」さま。

出発の時間まで少しあるというので、展望台に行ってみました。

弁天山展望台。

展望台からかわらけ投げをした方もいらっしゃいましたね。

天橋立が見えました♪

 

天橋立が昇り龍のように見えることから「昇龍観」と呼ばれ、天橋立を股の間からのぞくと天地が逆転したように見える「股のぞき」発祥の地としても有名な「笠松公園」はまた別の場所でした。

バスのツアーですから時間厳守が一番大事で、与えられた場所、時間の中で行動するしかありません。