プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

江尻亮

2012-02-09 21:08:52 | 日記
投球フォーム・・本格派 球種・・ドロップ



卒業のシーズンに花を咲かせる選手は努力型が多い。温和な江尻もその型に属する。
花を咲かせたといっても未完成。それだけに魅力がある。左腕投手は通常制球力に
難があるのだが、彼は練習で制球力を身につけた。球質に特別なものがあるわけでは
ないが、速球の切れがよい。その球は内、外角のよくきまった。プロ入りした渡辺、
木原、宮本とくらべるとその点では彼の直球は一番力があったように思う。
だが投手は直球だけでは勝負出来ない。欲をいえば彼の直球がただ伸びがあるというだけ
でなく、ホップすれば、切れのよいドロップよりも効果的になろう。
現在多くの投手が変化球(スライダー、シンカー、フォークボール)を早く身につけようと
直球への努力を忘れて練習の楽な変化球の会得に走り勝ちであるが、これでは投手として
大成できない。また投手としての寿命も短い。今まで大投手といわれた人はみな速球を主体に
投げていた・江尻には豪快な投手になれとはいわないが、江尻はやはり速球を主体に、左投手
特有の右打者に対して外角に流れるシュートを身につけることが先決問題だ。幸い別所コーチ
は本格派投手だったし、新鋭高橋も本格派で環境は恵まれている。未完成ながら十勝は望めよう。
なお打者としてもよい目を持っていることを付記しておく。二十二歳。身長1㍍77、体重75㌔。
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島野修

2012-02-09 20:27:59 | 日記
投球フォーム・・・右オーバースロー「やや腰高のフォーム、決め球不足、肩の回復力の遅さが致命傷だった」

球種・・・ストレート、カーブ、シュート、フォーク、ナックル


1974年
・イースタンの最多勝投手、島野が日米野球でガ然株を上げてきた。一、二戦で好リリーフしたあと札幌の第三戦でも好投。通算7イニング投げ、延べ二十人の大リーガーをばっさり打ち取るという出来のよさ。島野は「低めにストライクが決まるのがいいんでしょうね。ストレートがよく伸びるようになってきたのと、外人さんにはフォークボールが凄く効果的です」と、チーム№1の好投に会心の笑みを浮かべている。武相高からドラフト一位で入団して早くも六年目。毎シーズン「今年こそは」と注目されながら、もう一つ壁を破れないでいるが、今年はイースタンで同僚の横山と並ぶ10勝の最多勝。中尾コーチも「本当に頼もしくなった。来シーズンはどんどん使えそうだ」と、嬉しい悲鳴を上げているが、七年目で変身できるかどうか。クセのない本格派だけに楽しみだ。

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佐藤文男

2012-02-09 20:23:12 | 日記
投球フォーム・・資料なし 球種・・カーブ、シュート

1977年 近鉄7-3日本ハム(4回戦)

このところ好調な近鉄打線。この日も集中打と島本の二打席連続本塁打で楽に逆転勝ちし、
佐藤文はプロ入り六年目で初勝利を飾った。三回までに佐伯に6三振を奪われ、完全に抑えられて
いた近鉄だが、四回やや高めに球が集まった佐伯に平野以下が三連打し、さらに羽田の風にもどされる
幸運な中前二塁打で同点にした。その裏、ミッチェルの本塁打でリードされると、五回にすかさず西村以下が
三塁打して追いつき、六回には島本が左へ勝ち越しの本塁打。
五回から登板した佐藤文は、カーブ、シュートで日本ハム打線をゆさぶり見事な救援。近鉄は一分けをはさみ4連勝。
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植上健治

2012-02-09 20:09:41 | 日記
香川大会では他校を寄せ付けぬ強さで代表権を握った。
久保監督は就任四年目。そのさい配には綿密さが加わり、
選手の個性を生かす指導を実行している。支柱はエース
植上。重い速球とシュートが武器。打撃は集中力に欠けるが、
相手をかきまわすお家芸のバント戦法はさすが。「守りの野球」
を身上とするだけに守備は高い。野球だけではなく、バスケットなど
他のスポーツも県下でトップレベル。商業校でありながら県下屈指の
進学率の高さを誇っている。
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松尾輝義

2012-02-09 20:04:47 | 日記
松尾輝義投手

フォーム・・資料なし 球種・・・カーブ

長崎商1-0佐賀工(長崎商は15年ぶり5回目の出場)

長崎商にとっては幸運な決勝点だった。一回、二死から四球を選んだ原田を置いて、
松尾が左前に安打した。この打球を左翼手が体の横でさばこうとして後逸し、原田は
一挙に生還。松尾がこの一点をがっちり守り、佐賀工を一安打、完封した。
佐賀工は、一、四回二死からの走者を出したものの、後続打者が松尾の速球とカーブに
まどわされ三塁も踏めずじまい。終始大きな振りをみせていたが、打席の位置を変えるなり、
ねらい球を決めるなりの工夫が欲しかった。
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加藤英夫

2012-02-09 19:52:25 | 日記

不安抱かせる球力不足

加藤英夫投手(近鉄・中京商)

春夏連続して優勝投手となっただけに、その投球は西本に見劣りしないものがあった。
投球は慎重で、球質もやや重く感じられたが、もう一つ球の押しに力を欠いていた。
そのフォームは西本ほどの軽快さと華麗さはないが地味な投球が目をひく。
大偉業を成し遂げた投手は、しばしば進歩がとどまる場合が多いが、加藤は果たして
どうか。プロ野球の投手として生抜くためにはまだ球力不足を感じる。しかし加藤は
投手として勝負根性を多分に持っている。
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西本明和

2012-02-09 19:47:40 | 日記
投手よりむしろ王のように野手としての打力を生かせば、西本の魅力はもっと出るだろう。投手として素質あり。
昨年夏の高校大会で投球も安定性があった。全力で投げず、やや力をセーブして横の変化で相手をのんでかかったよう
な大胆な投球を見せた。ことにそのフィールディングにおいては傑出していた。
変化球を巧みに投げ分けての投球は老巧さを思わせた。巨人・堀内の高校時代と比較しても投球のコツは西本の方が上だ。
快速球を投げられるようになれば、将来の広島を背負う選手と見る。

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豊永隆盛

2012-02-09 19:41:32 | 日記
ドラフト1位の恩返し バッティング投手 豊永隆盛(中日)


中日ナインが元気にグラウンドに飛び出していった後のロッカーで、一人の選手が静かにユニホームをぬいでいた。
豊永隆盛、二十七歳。中日のメンバー表の中にこの名前はない。いまから10年ほど前、九州高校九回一の速球投手
として騒がれ、四十年のドラフトで中日に1位指名されて入団した八代一の豊永といえば、思い出す人は多いかもし
れない。その豊永はいま中日のバッティング投手として働いている。
「高校三年生の終わりに盲腸をやって、それが完全に直らないままキャンプに行ったのが失敗でした。ランニング不足
で投げた。ドラフト一位でまわりから注目されていましたからね。あせってしまったんです。」
と話し始めた。新人がよくや失敗だった。
四十一年の公式戦も終盤になって。サンケイ(現ヤクルト)戦に敗戦処理で投げた一回三分の一。これが豊永のライフ
タイム・レコードだ。四十二年もヒジの故障をかかえたまま過ぎた。
四十三年からバッティングに投げるようになった。ことし、球団から、選手登録を抹消し、バッティング投手として
契約する、といわれた。その時、豊永は球団にこう答えた「ドラフト1位に指名してもらってなんの働きもしていません。
結構です。それでおかえしします。」
村野コーチによると、ユニホームをぬぐ気なら就職口はいくつもあったという。だが、豊永にはドラフト1位に指名された
負い目が、気持ちの上で引かかっていたのだろう。律儀な男なのである。中日が下手投げに苦しめられると、自分の投法を
下手投げに変えた。昨年、中日から8勝を上げた阪神の上田はことし、中日にはほとんど通用しない投手となった。
豊永は試合が始まるとネット裏でスコアラーと一緒に見る。見方の打者に打てないコースがあったら、それをメモしておいて
翌日それを投げる。今はもう完全なバッティング投手のプロだ。
二十年ぶりの日本シリーズに「プレーボール」の声がかかった。豊永はスタンドに上がった。ファンに混じって試合を追う。
第一線は中日得意の逆転勝ちだった。歓声にわくスタンドで豊永はつぶやいた。「ボクの力も何百分の一かぐらいは関係あるかな」
皮肉なことに、豊永をなやませていたヒジはバッティング投手になってから一度も故障を起こさない。
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