プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

ミケンツ・ボトラ

2017-02-06 00:16:40 | 日記
1959年

十四日大阪球場で行われた南海ー近鉄一回戦の試合前の練習に、ことし近鉄に入団したグレン・ロジャー・ミケンツ投手(28)とドナルド・J・ボトラ捕手(25)の二人の外人選手が姿をあらわした。十一、十三の二日間藤井寺球場で軽く二軍選手とともに練習をしていたが、ファンにお目見得するのはこれがはじめて。ボトラ捕手はフリー・バッティングを軽く十五分ほど、オーバー・フェンスはなかったが打球の速さはすばらしかった。またキャッチングからスローイングに移る際の動作は大きいが、その肩のよさには加藤(昌)捕手もあきれ顔。ミケンツ投手は十五分間バッティング投手をつとめた。はじめは直球だけの約束だったが、途中から自分でカーブ、チェンジ・アップなどと茶目っ気たっぷりに叫んでから投げた。小玉は「低目の球が沈んだり浮いたり・・・。とにかくいろいろの球を持っている」とミケンツ投手の印象をこう語った。この二人は試合には出なかったが、ベンチでみた日本のプロ野球をつぎのように語った。なお両選手は日本語が全然話せないので、近鉄は瀬口道昭さん(23)を専属通訳にやとって、試合中でもベンチにすわってもらって連絡をとることになっている。

ボトラ捕手の話「まだ一試合しかみていないのでむずかしいが、内野手の動きがいい。相手(南海のこと)チームは遊撃手が二つもエラーしたが、ウチのチームは非常に立派なプレーヤーばかりだ。小玉さんや鈴木さんの守備は軽快だった。このチームがいつも最下位だとは思えないね。南海の捕手(野村)は体が大きくていいと思った。ぼくは練習も十分やっているので、きょうはピンチ・ヒッターに出してもらうつもりでいたが、ダメだった。でも出れば第一戦には必ず本塁打を打つよ」

ミケンツ投手の話「ウチの投手では二人目に投げた人(大津)が一番うまいと思った。ことに落ちる球には感心した。八回に四球を出して代わったが、あのときのボールはストライクだった。審判はそんなにうまくないね。一般に日本の投手はスピードが余りない。だがそれだけに思いもよらぬかわった球を投げている。自分が思っていたよりレベルは上だ。とにかく早く投げてみたい」

千葉監督の話 「まだ十分に見ていないのでなんともいえないが、ボトラの肩のよさにはおどろいたはじめは代打で使ってみるつもりだが、ゆくゆくは四番をと思っている。ミケンツ投手は多くの球質を持っているしまあ二人ともやれそうな選手なので安心した」
コメント
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