1990年
ご存じ甲子園の優勝投手。地元高校球界でのアイドル的存在だ。ドラフト5位指名。一時はその評価に反発したのを見ても、童顔に似合わず激しい闘争心の持ち主だ。172センチの身長を本人は気にも止めない。「マウンドに立って、大きく見られるようなピッチャーになればいいんです」という言葉にも、ちゃんとした裏付けがある。速球、カーブの切れと、コンビネーションで勝負したのは高校時代だ。それに鋭いスライダーもマスターしている。坂口東邦高監督の命令で封印してあったのか、投げなかった理由。そして目下新しい落ちる球を研究中という。小さな大投手になるために、万事抜かりはない。こんな山田に「さすがV投手だ。先発、中継ぎで、すぐにでも第一線で使えそう」と前評判は早くも上々だ。
1991年
東邦高ではセンバツの優勝投手。修羅場を何度もくぐった実績がマウンドで度胸満点のピッチングへつながる。速球とカーブの切れ、コンビネーションで勝負した昨年のピッチングに、ことしはマスターしたシュート、フォークを織り交ぜ、幅を広げていく。昨年8月から一軍に上がって17試合に登板、まずまずのピッチングができたことが大きな自信となってきたようだ。