呼びかけ人挨拶はまず鎌田慧氏、さよならは再見(サイチェン)でも
オーボワールでもないアデューのさよなら、絶対に会わないという意味
のさよならだ、と発言された。
そして大江健三郎、厳粛に、そしてゆるぎない意志をこの日も伝えられた。
静かな語りかけに、人々が大きな拍手の渦で呼応した。

大江健三郎の話を直に聞きたいという人が周囲にたくさんいた。
そのためにきたという男性がこの輪(旧事研)の中に入っていいか、と
聞かれて同じ場所に陣取っておられた。会場整理で後ろへ後ろへと
押しやられるから一応福島グループということで前列にいた我らと合流
して場所確保。隣には静岡から来た人、浜岡原発から計ったら30キロ、
急にヤバいことに気づいたからと話しておられた。

これまで体験した事のないデモだった。
老若男女、子どもが多かった。政治色を嫌う人はデモに参加しないが、
今回はどんな政党もかなわない正真正銘の市民デモだった。
反日だの左派だのと黙殺しろと言ってる人もいたようだが、実際は違った。
フツーの人がたくさん一緒に歩いた。
沿道を歩く人、車道の車から、ビルの窓ガラス越しに美容サロンからも
手を振って賛同の意志を表す人がたくさんいた。
楽しく、壮快。いい汗をかいた行進だった。
原発のない社会をめざして、参加した人はさあこれからだ、やるぞと
決意したに違いない。沿道から眺めるより、一緒に歩くのはほんとに
気持ちがいい、ほんとに楽しかった。
続きはまた。