想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

愛しさの塊ですよ

2012-09-05 23:08:56 | Weblog

ひっつき虫ですが、ずっと冷え冷えした部屋でひとり寝してました。
それが数日前からベッドの足元へやってくるようになりました。
毎晩脚と背中のマッサージをしていたのが効いたのか、少し猛暑が
落ち着いてきたためか、それとも‥‥わからないけれど、動物は
最後まで命を燃焼するということを強く感じています。
生きる姿は愛しさの塊です。

失敗は成功の母と言いますが、学ばなければそうはなりません。
大事故を起こした原子力ムラの面々は失敗の認識持とうとせず
かたくなにこれまで通りの計画を進めようとしています。
彼らは組織なので強気なのかもしれません。
組織に守られると思うのは利害の一致で集まっている仲間の
特徴です。異議を唱える者はいないのです。
組織が変わる要因はいくつかありますが、大切なのはトップの
姿勢です。賢明なリーダーがいれば生き返ることもやり直す事
もできるのです。しかし烏合の衆がもたれあって順送りに頂上
を決めるような組織に可能性はありません。

リーダーの質でもっとも大事なものは心があることでしょう。
心とは難しいことではなく他者を愛しく思うことができるか、
利害を抜きに想うことができるか、です。
一人の人も大切にできないで百人を相手にはできません。
三人だって無理です。ましては大組織をコントロールするなど
不可能です。



馴れ合ってうまく行っていると勘違いしているだけなのに
自分はちゃんとやっていると思う、「自分」に対して課すもの
は何なのかです。「自分」を優先するものにリーダーは務まら
ないことは確かです。
必要なのは志しであり、志の中に「私」はどんな形であるか、
それが問われるのです。

人はそれぞれが己の主です。己のリーダーなら自己を知って
いなければならないわけですね。
旧事では「我が魂をいたましむることなかれ」と説いてあり
魂が己の主であり、人みな平等に魂があると教えています。

自己の中にある感情だけに溺れ、魂の声に耳を傾ける時間は
少ない現代人の生き方ですが、今はそれを見直す機会なのでは
ないかと思います。
そう考える人はけっこういて、そういう人と話すと一様に希望を
失っていないし、活発です。
そしてまた共通するのが自分の可能性を自分だけのためにと
考えず、周囲からたくさんのものを学びとり、また返していく
という循環をしていることです。

「よろずのみたまとひとつなり」という言葉もあります。
皆つながっていることを無意識に感じ取る力は素直さから
くるのではないでしょうか。
脳に支配され妄想と思い込みの習慣で生きる人生ならば、
未来の見えなくなった今、貪欲に我れ先にと突っ走るしか
ないでしょう。その行き先に果たして本当に未来があるのか
そこは明るい地平かどうか?

我欲に支配された脳で考えた計算は合っているでしょうか、
机上の空論を振り回してもうまくはいかないのが現実世界、
予定調和などないということも、3.11から学んだことの一つ
でした。今いる地点が確かかどうか、足元は危なくないか、
バランスはとれているか、謙虚に考えながらしか歩めない
のが人であり、人の世です。

憂えるのを止めて、今を丁寧に暮らしていく。
絶望と悲しみで弱ったあげく、そんなあたりまえのことに
戻ってくる。愚かさを自覚し、内なる自己に立ち返れば
穏やかな時間も取り戻せるのではないか、そう思います。
深呼吸するように。

丁寧さのない一時の激情では、今必要な、困難な闘いに勝つのは
難しいのではないか、長続きしないだろうとも思います。
穏やかであることはとても大切な力となるでしょう。







コメント
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